JPH023290Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、靴紐を締緩する形式の主としてス
ポーツに好適な靴に関するものである。

（従来の技術） 従来から、靴紐を締緩する各種のスポーツ靴に
おいては、靴甲正面をＵ字形に開口し、該開口部
周縁鳩目皮と称する補強当布又は当皮を固着して
一定間隔をおいて靴紐挿通穴を設けて、該穴に鳩
目を嵌着して靴紐を挿通締緩するものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、前記構成の靴においては、足甲の高い
人は鳩目皮５の間隔がベロ皮の幅員以上に拡開し
て第３図のイの状態になり、ベロ皮の両側に隙間
が生じたり、土砂が侵入しやすく、外観も不体裁
になることがあつた。

一方、足甲部の低い人は第３図のロのように鳩
目皮５相互が接近したり重なつて、靴紐を締緩し
ても足甲との間に遊びが生じて履心地が悪くなる
ことがあつた。このように既製の靴では履用者の
足甲の高低に適応せしめ難い欠点があつた。

（問題点を解決するための手段） この考案は、以上の欠点を改良したもので、靴
甲正面に固着する鳩目を有する鳩目皮の内側任意
部に展開、折りたたみ可能にした突出部を左右対
称に形成し、該突出部を鳩目皮に折りたたんだと
き、鳩目皮に重なる部位に鳩目皮の鳩目と対応す
る鳩目を設けてなる主としてスポーツに好適な靴
であり、その構成を実施例図面について具体的に
説明する。

（実施例） 任意材から成る靴の甲部１の正面を略Ｕ字形に
開口２してベロ皮を有し、該開口部周縁には、鳩
目６を有する鳩目皮４を固着するが、該鳩目皮４
はその内側任意部位に、展開折りたたみ可能にし
た突出部５を左右対称に形成し、該突出部を鳩目
皮４に折りたたんだとき、重なる部位の鳩目皮４
の鳩目６と、対応する鳩目６′を設けた主として
スポーツに好適な靴である。

第１図、第２図のイは鳩目を有する鳩目皮４に
形成した展開折りたたみ可能にした突出部５を折
りたたんだ状態を示し、第１図のロは当該突出部
５を展開した状態を示すものであり、そして同イ
は足甲の低い人に適する靴紐の挿通一例を示し、
同ロは足甲の高い人には突出部５を開いて靴紐を
挿通すると適合しやすい一例を示すものである。

なお、第２図ロは突出部５を鳩目皮に折りたた
んだときに、止着することが好ましい場合に、ベ
ルクロフアスナーを相互に重ね部位に設けた状態
を示すものである。

（考案の作用効果） この考案は以上の構成にしたから、足甲が普通
か低い履用者の場合には、第２図イの鳩目皮を有
する靴で、突出部５を鳩目皮４に折りたたんで靴
紐８を鳩目６，６′に挿通すると、靴の甲部正面
の開口部２の履口上方は間隔が広くなつているか
ら、靴紐８を緊締しても鳩目皮４は相互に重なる
ことはなく靴紐で十分に締まつて運動に支障はな
い。

一方、足甲の高い履用者の場合には、突出部５
を展開して靴紐８を鳩目６から対称する突出部の
鳩目６′に挿通すると、該突出部相互は鳩目皮４
の内側に展開して靴紐を締めることになるから、
靴の甲部正面の開口部が開きすぎた外観になら
ず、土砂の侵入を予防し体裁を損うこともなく、
足甲を痛めることもない。

このように、この考案は鳩目皮に形成した突出
部を展開折りたたむ使用態様により、履用者の足
甲形に順応せしめやすくなり、激しい動作の伴う
各種のスポーツに好適な靴が提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
イは鳩目皮の突出部を鳩目皮に折りたたんだ状態
の平面図、同ロは同突出部を展開して靴紐を挿通
した状態の平面図、第２図イは鳩目皮の他の実施
例で、鳩目皮の突出部を鳩目皮に折りたたんで靴
紐を挿通した状態の平面図、同ロは同突出部を展
開して靴紐を挿通した状態の平面図、第３図イ，
ロは従来の靴の極端な状態の平面図である。 １……靴の甲部、２……開口、４……鳩目皮、
５……突出部、６，６′……鳩目、８……靴紐、
９……ベロ皮。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 靴甲正面を略Ｕ字形に開口してベロ皮を有し、
   該開口部周縁には補強する鳩目皮を固着して一定
   間隔をおいて靴紐挿通穴を設けて該穴に鳩目を嵌
   着する靴において、該鳩目皮の内側任意部に、展
   開折りたたみ可能な突出部を左右対称に形成し、
   該突出部を鳩目皮に折りたたんだとき、鳩目皮に
   重なる部位に鳩目皮の鳩目と対応する鳩目を設け
   たことを特徴とする主としてスポーツに好適な
   靴。