JPH0232451Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、リボンを折りたたんで収容するフア
ンフオールド形のインクリボンカードリツジに関
し、特にラインプリンタにも使用できる長尺のイ
ンクリボンを収容した大形のカードリツジに係
る。

従来、インクリボンカードリツジには、シリア
ルプリンタに用いる比較的短尺のインクリボンを
収容した小形インクリボンカードリツジと、ライ
ンプリンタにも使用できる長尺のインクリボンを
収容した大形のインクリボンカードリツジとがあ
るが、大形のカードリツジでは、キヤリエツジ等
に取り付けることは不可能であるから、フレーム
に直接固定する方法がとられる。

このとき、カードリツジの大きさが、プリンタ
の幅と同じかそれ以上にないと、カードリツジを
セツトするときあるいは交換するときに手を汚し
てしまう欠点があつた。

そこで、カートリツジの大きさをプリンタの幅
と同じにすると、収容できるインクリボンの長さ
も増し、具合が良い。

ところが、インクリボンが長くなると、カート
リツジのリボン入口から出口までの間にある収容
部に収容されるインクリボンの量が増大し移動す
るときに、カートリツジの内壁との接触面積が大
きくなるために、摩擦による抵抗が増大して、カ
ートリツジのリボン入口付近にに設けた取り込み
用ローラの力で、新たに取り込んだインクリボン
を介して押しても、移動しなくなる。

したがつて、出口からもインクリボンが引き出
されなくなり、そうすると取り込５ローラで取り
込もうにも新たなインクリボンが供給されないた
め、取り込めなくなり、このため、収容部内のイ
ンクリボンを出口方向に移動させる力が働かなく
なり、悪循環となる。

そこで、収容部内の壁面摩擦を小さくするため
に収容部の底面に溝を設けたものが提案された
が、底面に溝があると、取り込みローラによつて
取り込まれたインクリボンがこの溝にひつかかつ
て小さい振り幅で折りたたまれてしまい、収容部
内に折りたたまれたインクリボン全体が蛇行す
る。

この結果、結局収容部内の摩擦が増大し、前述
と同様につまつてしまう問題が生ずる。

そこで、本考案は、折りたたみの振り幅に影響
をおよぼさない側面の摩擦抵抗を減少させること
によつて、収容部内に折りたたまれたインクリボ
ンの移動を可能にするものである。

以下、図面を用いて説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す平面図で、後
述する蓋を取り外した状態を示している。第２図
は第１図のＡ−A′断面図、第３図は第２図の一
部拡大図、第４図は第１図のＡ−A′断面図から
みた斜視図である。第１図〜第４図において、１
はカートリツジ本体、２は収容部、３はこの収容
部２の入口付近に設けられた取り込みローラで、
図示せぬ駆動源からの回転力を受けて回転し、イ
ンクリボン４を折りたたみながら取り込む。

５はスプリング６によつて押圧片７を押圧し、
固定片８との間でインクリボン４を挟み適度な張
力を加えるテンシヨン機構、９は収容部２の下部
両側に入口側から出口側に向つて対向して連続状
に設けられた段差で、その上面９ａから蓋１０の
下面１０ａまでの距離Ｌはインクリボン４の幅Ｈ
よりも小さくなるだけの高さを有する。１１は前
記段差９に対応して蓋１０の下面両側端部に設け
られた一対の突縁で、外側を向き、入口側から出
口側に向つて対向した連続状のテーパ１１ａを有
する。

次にこのように構成されたインクリボンカート
リツジの動作を説明する。

取り込みローラ３が回転することによつて取り
込まれたインクリボン４は段差９までの振り幅で
折りたたまれ、新たに取り込まれたインクリボン
４によつて押されてすでに、収容部２内に折りた
たまれて収容されているインクリボン４を順に出
口方向へ押し進める。

したがつて、収容部２内に折りたたまれている
インクリボン４全体が出口方向へ移動し、最も出
口寄りの所からほぐれて出口のテンシヨン機構５
の間を通つて給送される。

このとき、収容部２内に収容されているインク
リボン４は、収容部２の側壁には接触せずに、下
部両側に設けた段差９及び蓋１０の下面両側端部
に設けたテーパ面１１ａの一部に接触するのみな
ので、収容部２内での摩擦抵抗が小さく、又、イ
ンクリボン４の折りたたまれる振幅も大きいため
蛇行することがない。

また、段差上面９ａから蓋１０までの距離Ｌ
は、インクリボン４の幅Ｈよりも小さいので、イ
ンクリボン４が、段差９に乗り上げることもな
い。このため、収容部２内でつまることがない。

以上詳細に説明したように、本考案によれば、
収容部２の下部両側に段差を設けると共に、蓋の
下面両側端部には外側を向いたテーパ部を有する
突縁を設けたので、インクリボンが収容部内を移
動するときの摩擦抵抗が小さくなり、収容部内に
つまることがなくなる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図は第１図のＡ−A′断面図、第３図は第２図の
一部拡大図、第４図は第１図のＡ−A′断面から
見た斜視図である。 １……カートリツジ本体、２……収容部、３…
…取り込みローラ、４……インクリボン、５……
テンシヨン機構、９……段差、１０……蓋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 インクリボン収容部とこのインクリボン収容部
   の入口側に設けられインクリボンを取り込む一対
   の取り込みローラと前記インクリボン収容部の出
   口側に設けられ引き出されるインクリボンに一定
   の張力を与えるテンシヨン機構とを有するカート
   リツジ本体と、該カートリツジ本体に収容された
   インクリボンがくずれるのを防止する蓋とからな
   るフアンフオールド形のインクリボンカードリツ
   ジにおいて、 前記インクリボン収容部の下部両側にはその上
   面から蓋までの距離がインクリボンの幅よりも少
   なくなるだけの高さを有する段差を前記インクリ
   ボン収容部の入口から出口方向に対向させて連続
   して設け、蓋の下面両側端部には、外側に向き、
   入口から出口方向に連続したテーパ面を有し、前
   記段差と対応ちた一対の突縁を備えたことを特徴
   とするインクリボンカードリツジ。