JPH0232307B2 - - Google Patents

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JPH0232307B2
JPH0232307B2 JP57234257A JP23425782A JPH0232307B2 JP H0232307 B2 JPH0232307 B2 JP H0232307B2 JP 57234257 A JP57234257 A JP 57234257A JP 23425782 A JP23425782 A JP 23425782A JP H0232307 B2 JPH0232307 B2 JP H0232307B2
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injection
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acidic
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Shunsuke Shimada
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Kyokado Engineering Co Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は軟弱あるいは漏水地盤に固結液を注入
して該地盤を固結あるいは止水(以下単に固結と
いう)する、固結液として非アルカリ性珪酸水溶
液を用いた地盤注入工法に係り、詳細にはPH値を
酸性ないしは中性領域の任意の値に定めれば任意
のゲル化時間を呈するような非アルカリ性珪酸水
溶液を用いた工法に関する。 水ガラスのゲル化を地盤注入に適用する場合、
注入液は以下の要件をみたす事が必要である。 〔1〕 ミキシング、注入操作、地盤中への浸透
という注入工法の手段に適合しうるために、 ゲル化に至るまでの時間が瞬結〜数時間を
保持しうること。 粘性が数cp〜10cp付近を保持しうる事。 注入液のPHを正確に制御しうる事。 〔2〕 固結という目的に適用しうるため、 一軸圧縮強度が数Kg/cm2〜10Kg/cm2以上の
強度を保持しうること。 強度の経時的低下がなく恒久的にすぐれて
いること。 水中固結性にすぐれている事。 従来、水ガラスを用いた地盤注入工法として、
水ガラスに反応剤を加えるのが用いられていた。 これはアルカリ領域における水ガラスのゲル化
を利用したものである。 しかしながら、この方法では固結強度を数Kg〜
10Kg/cm2以上の固結強度を得るためには、水ガラ
ス濃度を濃くしなくてはならず、この結果、注入
液のPHは12〜11付近となり、地下水をアルカリ性
にするという問題が生じる。 さらに未反応水ガラスがゲル中に存在している
ため、長期的に未反応の水ガラスの溶脱がおこ
り、このため、固結体の恒久性が期待出来ず、強
度が経時的に低下するという問題も生じる。 一般に、水ガラス水溶液中に酸性反応剤水溶液
を撹拌しながら徐々に加えていくと、注入工法と
して通常使用する水ガラス濃度では、PHがアルカ
リ性の範囲内でゲル化に至り、更に酸性反応剤水
溶液を加えて、PHが7あるいは酸性に至るまで加
えても、配合液は固結状を呈して流動性は保持し
えない。また、水ガラス濃度を非常にうすくすれ
ばもちろん、ゲル化時間を数十分まで延長しうる
が、この場合は固結砂の強度が大巾に低下して1
Kg/cm2以下になる。 本発明者は種々の研究の結果、酸性反応剤水溶
液中に水ガラスを添加、混合し、混合時に水ガラ
ス中の珪酸分を塊状に析出させることなく水ガラ
ス中のアルカリを除去して非アルカリ性珪酸水溶
液を得、この非アルカリ性珪酸水溶液を酸ないし
は中性領域の所定のPH値に調製して地盤注入工法
に適用すれば、前述の欠点を排除するとともに前
述の地盤注入の要件をことごとく満足させること
を発見し、すでに特公昭57―30935等で出願して
いるが、本発明はこの先願発明を更に発展せしめ
たものである。 即ち、本発明は或る種の条件を満たす酸性水ガ
ラスを用いる事により、従来の非アルカリ性水ガ
ラスグラウトにおけるゲル化時間の調整や配合処
法のむずかしさを解したものであり、環境保全性
にも注入効果にもすぐれたものである。第1図の
グラフにおいて、太線の部分は本発明が対象とす
る酸性水ガラスグラウトのゲル化時間との関係に
おけるPH値の領域を示す。 本発明の目的は注入液のゲル化時間が長い地盤
注入工法を提供することにある。 前述の目的を達成するため、本発明によれば、
次の(A)乃至(D)の条件を満たす酸性水ガラスグラウ
トを地盤中に注入することを特徴とする。 (A) PH値が約0.5〜4.0の範囲であること。 (B) 〔H+〕/〔SiO2nの値(X)が 1×10-3<X≦1であること。 (C) 〔SiO2〕の値が0.66以上であること。 (D) ゲル化時間が注入前で25時間以内であるか、
注入対象地盤の気乾試料に混合したときに120
分以内であること。 ただし、〔H+〕は水素イオンのモル濃度
〔SiO2〕は二酸化ケイ素のモル濃度、nは水ガラ
スのモル比である。 以下本発明をさらに詳述する。 上記先願発明中に記載されているように、従来
の非アルカリ性水ガラスグラウトはまずPHが0.5
〜3付近の酸性水ガラス水溶液をまず調製しての
ち、それに水ガラス又はアルカリやアルカリ性塩
を加えてPHを低下せしめ、中性方向に移向せしめ
て酸性〜中性でゲル化せしめて地盤を固結する事
を特徴とした。この際第1図からわかるように中
性領域では地下水のPH値を変化せしめない点では
すぐれているが、ゲル化時間が非常に短縮されて
しまうため細粒土への浸透が困難な点が欠点であ
つた。それに対し酸性領域で固結せしめる方法は
長いゲル化時間で高強度をうる事が可能である。 しかし、この方法はゲル化時間を注入に適した
注入時間になるように短縮せしめるために、まず
PHが0.5〜3の範囲で調整した酸性水ガラスをつ
くり、それにアルカリ性添加剤を加えてPH値を大
きくしてゲル化時間を短縮する事を基本にするも
のであつた。しかし、これでは第1図に示すよう
にPH1〜2付近の上に凸の変曲点とPHが8付近の
下に凸の変曲点を結ぶ勾配の大きな曲線上にてゲ
ル化時間を調整しなくてはならないため、微量の
アルカリ剤の添加量によつてもゲル化時間が大巾
に変化してしまうため、ゲル化時間の調整とその
配合操作が非常に困難であつた。 このような問題点を解決するために本発明者は
PH値が0.5〜4の範囲の上に凸の領域にある酸性
水ガラスを用いれば、PH値のかなりな変化にも拘
わらずゲル化時間がほとんど変化しないため、ゲ
ル化時間の調整並びに配合操作が著しく容易にな
る事、並びに配合時のゲル化時間に比べて地盤中
におけるゲル化時間が大巾に短縮する事に着目し
て本発明を完成するに至つた。 すでに先願発明(特公昭57―30935)に記載し
たように先願発明者は非アルカリ性水ガラスグラ
ウトの注入剤としての特性は、単に水ガラスの組
成、濃度、PH等によつてそれぞれ一義的に定めら
れるものではなく、これらが総合的に関連するも
のである事に着目し、これらに総合的に関連する
因子を X=〔H+〕/〔SiO2nと表現し、 この値が1×10-3以下の範囲内にある場合、注
入剤としてきわめてすぐれた特性を発揮しうる事
をみいだしている。 本願発明者は上記先願発明においてはXの値が
1×10-3以上の場合注入に好ましくないと考えら
れていた領域の適用性に注目して研究を行なつた
結果 X>1×10-3の領域においてある条件下で
は充分な注入効果を期待出来、かつ配合操作や注
入操作が非常に容易である事を見出した。 表―1はモル比3.0の水ガラスを用いた場合の
PH,〔H+〕,〔SiO2〕に対応したXの値を表示した
ものである。但し、使用した水ガラスは SiO2:29.1%(M=60) Na2O:10.0% n:3.0 比重:1.4(20℃) の条件を満たすものである。
【表】 以下に本発明におけるPH値並びにX値に関する
条件についての説明をする。又、SiO2の濃度は
注入効果として価値があるには固結砂の強度が1
Kg/cm2以上である事が必要であり、そのためには
〔SiO2〕>0.66以上が必要があるので本発明はこの
〔SiO2〕の濃度を限定するものとする。酸性水ガ
ラスグラウトを注入しても地下水のPH値がほぼ中
性領域を保つ限界を知るために実験―1を行なつ
た。 この場合の考え方は地下水面下に10m×10m×
10m(=103m3)の範囲の固結体を形成した場合、
50m×50m×50m(=125×103m3)の範囲にある
地下水のPH値がほぼ中性の範囲にあれば水質の問
題がないものとみなし、ゲルの体積よりも100倍
の土砂にゲルを埋めその中に水を満たしてそれぞ
れのPH値と注入液のPH値の関係を調べた。 〔実験 1〕 硫酸水溶液中にn=3の水ガラスを混入して酸
性水ガラスをつくり、100cm3の体積のゲルをつく
つた。このゲルを10(=100×100cm3)の山砂中
に埋め、水道水で山砂を浸たし、一週間後の山砂
中の水のPH値を調べた。水道水のPH値は6.7山砂
のPH値は7.2であつた。その結果を表―2に示す。
【表】
【表】 表―2より、PH値が同一の場合SiO2の濃度が
大きい程地下水は中性に近くなる事が判る。又X
値が小さくなるにつれ地下水は中性に近くなる傾
向があるが、注入液のPH値が0.4よりも酸性の場
合は地下水のPH値は6.0よりも酸性を呈する事が
判る。又注入液のPH値が0.5以上でもX値が1×
10゜以上では地下水のPH値は6.0よりも酸性値を示
す事が判る。従つて〔SiO2〕が0.66以上において
は酸性水ガラス液のPH値が0.5以上でかつX値が
1×100以下であれば、地下水のPH値は6.0以上の
ほぼ中性値を呈する事が判る。このようにすれば
地下水の水質規制値におけるPH値が5.8以上の値
を保持しうる。 次に本発明者は水質と強度の点から満足しうる
範囲であるPHが0.5〜4.0でかつ100>X>10-3でか
つ〔SiO2〕≧0.66を同時に満たす酸性水ガラス液
に関し、注入液の分散・逸脱を防ぐためのゲル化
時間に関する条件を知るための実験を行なつた。 本発明者はPH値が酸性領域の珪酸水溶液を注入
した場合に地盤中でゲル化が早くなる事に着目し
て、注入前の注入液のゲル化時間と地盤中におけ
るゲル化時間の関係を明白にする研究を行なつて
実用上きわめて有用なる効果を得た。 即ち、本発明者は地盤中に注入後の注入液のゲ
ル化時間は2時間以内になる事がゲル化時間の長
い注入液の分散・逸脱をさけるために必要である
事に着目した。その根拠は以下の通りである。 注入管先端部から地盤中に注入し、注入孔より
直径1mの範囲を固結すると、固結土量は 4/3×π×1≒4m3である。 1m3の砂の間隙率を0.4とし、経験的に間隙の
80%が注入液で填充されて砂が固結するとすれば
4m3当りに必要な注入量は4×0.4×0.8=1.28m3
=1280となり、毎分、注入量を10とすると半
径1mの球状に注入液を浸透させるための注入時
間は1280÷10=128分となる。 従つて、最初に注入された注入液がほぼ2時間
以内に流動性を失えば注入液が分散、逸脱する事
なく直径ほぼ2mの一定範囲を均質に固結する事
になる。 以上は、通常の注入対象となる地盤における例
であつて、そこで直径2mが固結出来れば充分満
足しうる効果を上げる事が出来るから、以上の条
件は注入工事一般において注入効果をみたすに充
分な条件とみてよい。 本発明者は上記酸性水ガラス配合液において上
記のゲル化時間を地盤中でうるための配合につい
て研究した結果、地盤に注入する前の段階の配合
液のゲル化時間が25時間以内であれば地盤に注入
後は殆んど2時間以内にゲル化しうるか或いは対
象地盤の土砂を採取して殆んど乾燥状態にしての
ち配合液と混合して2時間以内に固結しうる配合
液を用いればよい事を見出した。 以下に実験結果を示す。 実験 2 断面積が10cm2のビニール管の最下端を栓でつ
め、下部1m長に千葉県内の砂を填充した。砂の
間隙率を40%、注入液の間隙填充率を80%として
320c.c.(10×100×0.4×0.8=320cm3、間隙率=04,
間隙填充率0.8)の配合液を注ぎ込んだ。 配合液は表―2に基づき以下の表―3に示すゲ
ル化時間の配合液を調整した。
【表】 上述したビニール管に砂をつめた試料を7本用
意し、上記配合液を流し込み120分後にビニール
管最下端の栓をはずし、注入液が流下するか否か
を調べた。No.5,6,8は砂と共にゲル化しない
まま配合液は流下してしまつた。又No.9は上部は
ゲル化していなかつたが(200分後にはゲル化し
た)、下部はゲル化している事が判つた。又No.7,
10,11は上部も下部もゲル化し、配合液は流下し
なかつた。 この結果ゲル化時間が25時間に内の注入液は地
盤に注入した場合、注入過程中にゲル化が促進
し、ほぼ2時間以内に流動性が失われる事が判つ
た。 実験 3 東京湾の貝がらまじりの砂を気乾状態にして表
―3のNo.6の配合液を混合したところ60分でゲル
化した。この砂のPH値は8.5を示した。同様に千
葉県の海岸の砂(PH8.1)に混合したところ110分
でゲル化した。 又セメントを注入した砂レキ地盤から採取した
土砂(PH9.4)に混合したところ10分でゲル化し
た。これらの試料を用いて実験―2と同様の試験
を行なつたところ120分後には上部も下部もゲル
化し配合液は流下しなかつた。 これらの実験より配合液のゲル化時間が25時間
以上でも注入対象地盤の気乾試料に配合液を混合
してゲル化時間が120分以内にゲル化する配合で
は地盤中に注入した場合120分以内にゲル化する
事が判つた。 酸性反応剤として濃硫酸を用いて酸性液をつく
り、急速撹拌しながらn=3の水ガラス水溶液を
混入して非アルカリ性珪酸水溶液をつくる。硫酸
(98%)と水ガラス(原液)の比率と、非アルカ
リ性珪酸水溶液のPH値との関係についての実験例
を示すとほぼ以下のようになる。
【表】 このようにして、酸性珪酸水溶液をつくること
が出来る。 実験 4 これを用いてX値が1×10-3よりも大きな場合
と小さな場合のゲル化時間の傾向を調べた。その
例を以下に示す。 〔SiO2〕=1.36 PH=1 X=3.97×10-2 の配合例をつくりNaHCO3を用いてPH値を変動
してゲル化時間を調整した。その結果を表―4に
示す。
【表】 次に〔SiO2〕=1.36 PH=3.0 X=3.97×10-4の配合液をつくりNaHCO3を用い
てPH値を変動してゲル化時間を調整した。その結
果を表―5に示す。
【表】 以上の例よりX>1×10-3よりも大きな場合は
PHの変化にもかかわらずゲル化時間の変動は少な
く、従つてゲル化時間の調整が容易である事が判
る。一方X<1×10-3の場合はPHのわずかの変化
により非常にむずかしい事が判る。 実験 5 酸性水ガラス水溶液に一価の中性塩或はアルカ
リ土金属塩やAl塩加える事によつてPH値を殆ん
ど変える事なくゲル化時間を調節出来る。又強度
も大巾に増大させる事が出来る。これらの実験例
を表―6に示す。 即ち、PH領域をX>10-3の上に凸のカーブの領
域に保持しながらゲル化時間をきわめてゆるやか
に保ちつつコントロール出来るためゲル化時間の
調整や注入操作を容易に行なう事が出来る。
【表】 本発明における酸性液に用いる酸は硫酸、塩
酸、硝酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、コハ
ク酸等の有機酸;塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、リン酸1カルシウム、リン酸1ナトリウ
ム、硫酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウム、塩
化アルミニウム等の酸性塩;エステル、アミド
類、グリオキザール等のアルデヒド、等のように
アルカリの存在のもとに加水分解して酸基を生ず
る物質;炭酸ガスのように水溶液が酸性を呈する
物質等であるが、これらに限定するものではな
い。しかしながら、強酸が最も経済的である。 PH調整剤としては、酸性やアルカリ性を呈する
化合物を用いる事が出来る。酸性を呈する化合物
としては、上述の例に示す酸の他、非アルカリ性
珪酸水溶液等が用いられるが、PHの微量調整のた
めには例えばリン酸、のような弱酸や、リン酸1
ナトリウムや硫酸水素ナトリウムのような酸性
塩、非アルカリ性珪酸水溶液が適している。 アルカリ性を呈する化合物としては、苛性ソー
ダや、消石灰等のアルカリ炭酸ナトリウム、重炭
酸ナトリウム、リン酸2ナトリウム、アルミン酸
ナトリウム等の塩基性塩、酸化マグネシウムや酸
化カルシウム等、その水溶液がアルカリ性を呈す
る酸化物、その他水ガラス、セメント等水溶液が
アルカリ性を呈する化合物等の例をあげる事が出
来るが、これらに限定されない事はもちろんであ
る。 PHの微量調整のためには、以上のうち特に重炭
酸ナトリウムやリン酸2ナトリウムのように弱ア
ルカリ性を呈する化合物や水ガラス水溶液が適し
ている。 本発明は強度増強剤あるいはゲル化時間調整剤
として任意の化合物を加える事が出来る。たとえ
ば、塩化物、塩素酸塩、硫酸塩、アルミニウム
塩、炭酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重亜硫酸塩、
珪弗酸塩、珪酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、ピ
ロリン酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩等の
無機塩、任意の有機塩、アルコール類、その他金
属酸化物、スラグ、フライアツシユ、カルシウム
シリケート、セメント、粘土等であるが、これら
の例の制限されないのは勿論である。 又、本発明における水ガラスとしては、モル化
n(SiO2/M2O):1.5〜5.0の任意の液状水ガラス
を用いる。 なお、上記配合液にベントナイトその他任意の
粘土を任意の割合で混合して用いる事も出来るの
はもちろんである。 本発明による酸性珪酸水溶液を用いたグラウト
における施工方法は任意の方法を用いる事が出来
る。 例えばセメントグラウトと本発明による酸性水
ガラスのグラウトを併用すると、酸性水ガラスの
ゲル化時間が非常に長い配合のものを用いても、
セメントグラウト中の過剰アルカリとの中和作用
により、酸性水ガラスのPH値は中性に近づき、ゲ
ル化時間が短縮し、急速に固結するため、粗い地
盤や地下水の流動している地盤に注入しても、注
入液の移動や流失を防止して所定範囲に固結せし
める事が出来る。 酸性水ガラス或は更にゲル化促進剤を加えた液
(A液)とアルカリ性配合液又はゲル化促進剤
(B液)とを以下のように組合せて注入する事も
出来る。 A注入とB注入を連続して(いずれが先でも
よい)行なうか、A注入とB注入を合流させて
行なうか、或はA注入とB注入の合流とA注入
とB注入のうちいずれかの注入を連続して(い
ずれが先でもよい)行なう方法。 A注入とB注入のいずれかを先に注入してか
ら、時間をあけて他方を注入する方法。 なお、本発明において併用するセメントはポル
トランドセメント、コロイドセメント、アルミナ
セメント、高炉セメントあるいは更に前述したPH
調整剤や強度増強剤として例示した任意の反応剤
をセメント配合液中に混入できるのは勿論であ
る。特に炭酸ソーダ等のようなアルカリ性を呈す
る化合物をセメントグラウト中に加えると、非ア
ルカリ性珪酸水溶液とセメントグラウトの混合物
の固結強度は著しく増大する。 なお、本発明による注入は、ミキサー中で所定
のPH値になるよう正確に配合して注入するが、勿
論2台のポンプを用いて、A液として任意の非ア
ルカリ性珪酸水溶液あるいはそれにゲル化促進剤
や強度増強剤を加えた水溶液を用意し、B液とし
てゲル化促進剤の水溶液を用意してA・B両液合
流して所定のPH値或はゲル化時間をうるように注
入する事も出来る。(この方法はゲル化時間の短
い非アルカリ性珪酸水溶液の注入に適している。) 又、注入管はストレーナー管、二重管、ロツド
等任意の注入管を用いる事が出来、A液、B液を
合流させて注入する場合は注入管の先端部でも末
端部でも中間部でも、又注入ポンプに流入する前
のミキサーも含む管系統で合流させてもよい。
又、注入圧は常圧で注入しても数十Kg/cm2〜数千
Kg/cm2の高圧で注入しても数十Kg/cm2〜数千Kg/
cm2の高圧で噴射注入を行なつても、又注入管を固
定したまま注入しても、上下に移動させながら注
入しても、又、回転させながら注入してもよい。 実施例 1 東京都内の細砂地盤の地下水面下の土層におい
て試験注入を行なつた。注入液は表―2における
No.10を用いた。この配合液を3000注入した。注
入前、中、後において注入地点から5m離れた検
査孔から地下水を採取してPHを測定した。PH測定
結果は以下の通りであつた。
【表】 現場透水試験結果は注入前にK=6.3×10-3
cm/secであつたものが、注入後はK=5.1×10-6
cm/secを示した。又、注入完了後1週間経たの
ち掘削したところ、注入管を中心に直径3.0m固
結し、かつほぼ12m2の固結土量が得られた。 又、固結採取試料の供試体はqu=8.4Kg/cm2
一軸圧縮強度を示した。 実施例 2 軟弱な粘土層が介在するシルト混り細砂層にて
試験注入を行なつた。Aグラウトは実施例―1に
示した酸性水ガラス液と同様に調整し、Bグラウ
トはm2当り高炉セメント500Kg、ペントナイト30
Kg、炭酸ナトリウム1Kgとした。まずY字管を用
いてAグラウト、Bグラウトを等量づつ合流して
200注入後、連続してAグラウト液単独で2000
注入した。注入後1週間経てのち掘削調査した
ところ、粘土層やシルトの多い軟弱な層、あるい
は土層の境界面にはA,Bグラウトの合流液によ
る強固な脈状の固結層が形成されており、微細な
シルト混り細砂層にはAグラウトのみが粒子間浸
透し、全体として強固な固結体が形成されてい
た。 掘削採取試料の一軸圧縮強度はA,Bグラウト
合流液の固結体はqu=30Kg/cm2を示し、Aグラ
ウトによる固結土の一軸圧縮強度はqu=5.6Kg/
cm2を示した。 実施例 3 透水係数がほぼK=1.8×10-1cm/secの砂れき
地盤にて試験注入を行なつた。まず、1000あた
り500Kgのポルトランドセメントを含むセメント
ミルクを地盤中に注入した。翌日、注入地点から
採水し、PHを測定したところ9.1のPH値を示した。
続いて、実施例―1に用いた酸性水ガラスグラウ
トを60分間注入した。その翌日、注入地点から採
水して、PH値を測定したところ、6.0のPH値を示
した。1週間後、掘削調査をしたところ、粗い土
粒子間にセメントが固結し、さらに、注入パイプ
を中心にして所定注入深度から移動することな
く、酸性水ガラスによつて、全体が固結してい
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる酸性水ガラスグラウト
のPH値の領域を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の(A)乃至(D)の条件を満たす酸性水ガラスグ
    ラウトを地盤中に注入することを特徴とする地盤
    注入工法。 (A) PH値が約0.5〜4.0の範囲内であること。 (B) 〔H+〕/〔SiO2nの値(X)が 1×10-3<X≦1であること。 (C) 〔SiO2〕の値が0.66以上であること。 (D) ゲル化時間が注入前で25時間以内であるか、
    注入対象地盤の気乾試料に混合したときに120
    分以内であること。 ただし、〔H+〕は水素イオンのモル濃度、
    〔SiO2〕は二酸化ケイ素のモル濃度、nは水ガラ
    スのモル比である。
JP23425782A 1982-12-31 1982-12-31 地盤注入工法 Granted JPS59124985A (ja)

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Citations (3)

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