JPH0232208Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本案は掃除機本体の前部に形成した集塵室の開
口部を開閉する集塵蓋と、該集塵蓋に形成した付
属部品収納室の開口部を開閉する開閉蓋を備えた
電気掃除機に関するものである。

ロ 従来の技術 この種電気掃除機としては、例えば実開昭56−
17042号公報に開示されている。この掃除機にお
いては集塵室の開口部を閉じる集塵蓋と、該集塵
蓋に形成された付属部品収納室の開口部を閉じる
開閉蓋はいずれも着脱自在に設けられているため
に開閉動作が面倒となりそれに伴つて使用性が悪
いという欠点がある。

この欠点を解消するために集塵蓋と開閉蓋を掃
除機本体に対して回動自在に枢支すると共にクラ
ンプ手段により係脱するようにした場合には、開
閉蓋を閉じた時には必ず集塵蓋を閉じるようにし
なければならない。

すなわち、開閉蓋のクランプ手段が先に締まる
構成であると、集塵蓋のクランプ手段が完全に締
まりきらないで途中で引掛つて止まつている場
合、それに気付かなければ使用途中に急に集塵蓋
が開いて内部の塵埃が外に飛び散ることがある。

また付属部品を取り出す場合に集塵蓋が開いて
いれば、開閉蓋を開いた時に付属部品が飛び出て
しまうことになる。

ハ 考案が解決しようとする問題点 本案は、上記の点に鑑みてなされたもので、集
塵蓋のクランプ手段が開閉蓋のクランプ手段より
先に締まるようにして開閉蓋を閉じる時には必ず
集塵蓋も閉まるようにしたものである。

ニ 問題点を解決するための手段 本案においては、集塵蓋のクランプ手段を回動
式とし、開閉蓋のクランプ手段を摺動式とするこ
とにより問題点を解決するものである。

ホ 作用 回動式よりも摺動式の方が摩擦抵抗が大きいた
めにクランプ手段の動作に必要な力が大きくな
り、回動する集塵蓋のクランプ手段の方が摺動す
る開閉蓋のクランプ手段よりも先に締まる。

ヘ 実施例 以下本案を着脱自在に装着される紙袋フイルタ
ーを使用する場合を一実施例として説明する。

１は前部に上面開口の集塵箱収納室２を、後部
に電動送風機収納室３を区画形成した掃除機本体
で該本体の後部両側には一対の後車輪４，４が、
また前部底面には自在前車輪５が取付けられてい
る。前記掃除機本体１は船底形状の下ケース６と
該下ケースの後部に位置する上ケース７とにより
構成されており、前記電動送風機収納室３は前記
両ケース６，７の間に形成されその内部に電動送
風機８が配設されている。

９は前記集塵箱収納室２に挿脱自在に設けた集
塵箱で該集塵箱の前壁１０には集塵箱収納室２の
ホース接続口１１に相対向して吸気口パツキン１
２を装着した吸気口１３を形成すると共に後壁１
４には網状の一次フイルター１５を一体形成し、
更に前記一次フイルター１５の背面側には濾紙に
より波状に形成された二次フイルター１６を着脱
自在に装着されている。１７は前記集塵箱９に設
けた紙袋フイルターで該フイルターの台紙１８は
吸気口１３の上下近傍に設けた上部クランプ１９
と下部係止突起２０により前記吸気口１３の吸気
口パツキン１２に密接して着脱自在に取付けられ
る。

２１は前記集塵箱収納室２及び集塵箱９の上面
開口部を開閉する集塵蓋で該集塵蓋は内壁２２と
外壁２３の二重壁により構成され前記外壁２３に
はカム部２４を有する一対のヒンジ２５，２５が
一体形成されると共に付属部品２６，２６…を着
脱自在に収納する付属部品収納室２７を設けてい
る。

２８は前記付属部品収納室２７を開閉する開閉
蓋で該開閉蓋には前記集塵蓋２１のヒンジ部２
５，２５の間に位置する一対のヒンジ２９，２９
を一体に形成している。

前記集塵蓋２１の一対のヒンジ２５，２５と開
閉蓋２８の一対のヒンジ２９，２９は共通の枢支
軸３０により前記掃除機本体１の上ケース７に固
定した支持金具３１に回動自在に枢支される。３
２は前記集塵蓋２１のヒンジ２５と上ケース７の
間に配設され前記ヒンジ２５のカム部２４に当接
する弾性体で該弾性体により回動枢支点部に常時
制動力が付与されている。

而して前記開閉蓋２８の前部は摺動式クランプ
手段３３により集塵蓋２１に、該集塵蓋の前部は
回動式クランプ手段３４により掃除機本体１の下
ケース６に夫々着脱自在に係止される。

前記摺動式クランプ手段３３は集塵蓋２１の上
部に設けられており、クランプ押釦３５と該押釦
の操作により適宜退避するクランプフツク３６
と、該フツクを開閉蓋２８と係止する方向に付勢
するクランプスプリング３７とより構成してい
る。また前記回動式クランプ手段３４は集塵蓋２
１の前端部に設けられており、先端にフツク部３
８を有するクランプレバー３９と該レバーを枢支
する枢支ピン４０と、前記クランプレバー３９を
掃除機本体１の下ケース６と係止する方向に付勢
するクランプスプリング４１とより構成してい
る。そして前記摺動式クランプ手段３３のクラン
プスプリング３７は回動式クランプ手段３４のク
ランプスプリング４１よりそのバネ力を強くして
いるが、同等であつてもよい。

更に前記開閉蓋２８の回動枢支点部と摺動式ク
ランプ手段３３の距離は集塵蓋２１の回動枢支点
部と回動式クランプ手段３４の距離よりも短く構
成している。前記集塵蓋２１の内壁２２と集塵箱
収納室２の上面開口部は集塵箱９の開口縁部に装
着した環状のシールパツキン４２により気密に保
持される。

前記回動式クランプ手段３４より前方には下ケ
ース６より突出形成した本体側ハンドル部４３と
合体して運搬用ハンドル部４５を集塵蓋２１と一
体に設けると共に前記本体側ハンドル部４３と蓋
体側ハンドル部４５との間には下ケース６と上ケ
ース７との間に介在される緩衝帯４６が延設され
ている。４７は掃除機本体１の上部に設けた回動
式把手である。

上記の構成において、集塵箱９に紙袋フイルタ
ー１７を装着して掃除を行う場合は、まずクラン
プレバー３９を押して回動式クランプ手段３４を
解除して集塵蓋２１を開き前記紙袋フイルター１
７の台紙１８を前記集塵箱９に設けた上部クラン
プ１９と下部係止突起２０により保持する。次に
クランプ押釦３５を押して摺動式クランプ手段３
３を解除して開閉蓋２８を開き集塵蓋２１に形成
された付属部品収納室２７より必要な付属部品２
６を取り出す。この時には集塵蓋２１のクランプ
手段３４はすでに締つている。最後に開閉蓋２８
の上面を押すと前記開閉蓋２８は集塵蓋２１に係
止される。

また掃除終了後集塵蓋２１を開いて紙袋フイル
ター１７を取り出してごみ捨てを行た際に付属部
品２６、例えばブラシを使用して集塵箱９内の掃
除を行う場合、集塵蓋２１の回動式クランプ手段
３４が開閉蓋２１の摺動式クランプ手段３３より
も先に動作するので前記集塵蓋２１を閉じて開閉
蓋２８を開き必要な付属部品を容易に取り出すこ
とができる。

ト 考案の効果 本案による電気掃除機は上述の如く構成したも
のであるから、集塵蓋の方が開閉蓋より先に締
り、その結果集塵蓋の不完全な締り方を防止でき
それに伴う塵埃の飛散等の状態は生じない。また
開閉蓋を開く時は常に集塵蓋が閉まつているから
付属部品の取出しも容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案を実施した電気掃除機の斜面図、
第２図は第１図の要部断面せる側面図、第３図は
第２図の要部拡大図である。 １……掃除機本体、２……集塵箱収納室（集塵
室）、２１……集塵蓋、２７……付属部品収納室、
２８……開閉蓋、３３……摺動式クランプ手段、
３４………回動式クランプ手段、３７，４１……
クランプスプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 掃除機本体の前部に形成した集塵室の上面開
   口部を開閉する集塵蓋と、該集塵蓋に形成した
   付属部品収納室の開口部を開閉する開閉蓋を前
   記本体に回動自在に枢支すると共に前記集塵蓋
   を本体に係止するクランプ手段と前記開閉蓋を
   集塵蓋に係止するクランプ手段を設け、前記集
   塵蓋のクランプ手段は開閉蓋のクランプ手段よ
   り先に作動するようにしたことを特徴とする電
   気掃除機。 ２ 集塵蓋のクランプ手段をスプリングを有する
   回動式とし、開閉蓋のクランプ手段をスプリン
   グを有する摺動式としたことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の電気掃除機。 ３ 回動式クランプ手段のスプリングを摺動式ク
   ランプ手段のスプリングより弱くしたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第２項記載の
   電気掃除機。