JPH0232207B2 - - Google Patents

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JPH0232207B2
JPH0232207B2 JP59020196A JP2019684A JPH0232207B2 JP H0232207 B2 JPH0232207 B2 JP H0232207B2 JP 59020196 A JP59020196 A JP 59020196A JP 2019684 A JP2019684 A JP 2019684A JP H0232207 B2 JPH0232207 B2 JP H0232207B2
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alumina
diol
powder
triol
water
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Hiroshi Nishikura
Shin Yamamoto
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Taki Chemical Co Ltd
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Taki Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F7/00Compounds of aluminium
    • C01F7/02Aluminium oxide; Aluminium hydroxide; Aluminates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規アルミナ粉末及びその製造法に関
する。更に詳しくはジオールまたはトリオールを
含有してなる新規アルミナ粉末及びその製造法に
関する。 アルミナおよびアルミナ水和物は、アルミニウ
ム製錬、ガラス、耐火材、セラミツクス、合成宝
石、セメントなどの原料、絶縁材、基板、切削工
具、触媒、吸着剤、耐熱接着剤等として広範囲に
用いられている極めて重要な無機材料であるが今
なお、それぞれの需要分野で、解決すべき、数多
くの問題を残している。アルミナ水和物の一種で
あるアルミナゾルもその一つである。 従来、提案されているアルミナゾルの製造方法
としては、例えば、アルミナの水懸濁液をギ酸ま
たは酢酸等の弱酸の存在下で水熱処理してアルミ
ナゾルを製造し、これを乾燥して、粉末とする方
法(特公昭40−14292号公報)、金属アルミニウム
を塩酸またはフツ化水素酸中で蒸解し、アルミナ
ゾルを製造する方法(特開昭54−11099号公報)、
あるいは塩基性アルミニウム塩水溶液をアルカリ
で中和し、生成したアルミナ水和物を有機酸の存
在下で水熱処理してアルミナゾルを製造する方法
(特開昭54−112299号公報)等である。 しかしながら、これらの方法によつて製造され
るアルミナゾルは有機酸、あるいは無機酸によつ
て分散性を付与しているので、酸性度が大きく腐
触性、刺激臭があり、物性上、作業環境上必ずし
も好ましいものでなく、その需要を制限してき
た。 そこで、本発明者らは、かかる現状に鑑み有機
酸、あるいは無機酸をほとんどあるいは全く含有
しない、特に水易分散性のアルミナ粉末に関し、
鋭意研究を重ねた結果、ジオールまたはトリオー
ルを含有してなるアルミナで、120℃1時間熱処
理後のX線回折図がベーマイト構造を示し、
(020)面ピークの半価幅と(120)面ピークの半
価幅の比が1.25以上であるアルミナ粉末が水分散
性に優れていることを発見した。このアルミナ粉
末は、前記半価幅比が1.25以上で水分散時にゾル
状態を示し、当初これ以外の半価幅比の範囲では
ゾル状態を示さないものと考えられた。 しかしながら本発明者らは、更に検討を重ねた
結果、ジオールまたはトリオールを含有してなる
アルミナで120℃、1時間熱処理後のX線回折図
がベーマイト構造を示し、(020)面ピークの半価
幅と(120)面ピークの半価幅の比が0.9〜1.24の
範囲であつても当該アルミナの水分散物がゾル状
態を示し、更にはこのゾルが高濃度に於ても低粘
性で且つ経時安定性に優れていることを見い出
し、本発明を完成するに至つたものである。 即ち、本第1の発明は、ジオールまたは、トリ
オールを含有してなるアルミナであつて、120℃、
1時間熱処理後のX線回折図がベーマイト構造を
示し、(020)面ピークの半価幅と(120)面ピー
クの半価幅の比が0.9〜1.24の範囲であり、且つ
当該アルミナの水分散物がゾル状態であることを
特徴とする新規アルミナ粉末に関する。 また、本第2の発明は、X線回折的に無定形の
アルミナ水和物を次式 y≧−100logX+300 100<y≦300 または y<−100logX+300 200<y≦300 x≧0.1 (但し、Xは時間(hr)、yは温度(℃)を表わ
す) で示される範囲で水熱処理し、次いでジオールま
たはトリオールを添加した後、100℃以上で熱処
理することからなる新規アルミナ粉末の製造法に
関する。 先ず、本第1の発明であるジオールまたはトリ
オールを含有してなるアルミナ粉末に関して詳述
すれば、それは120℃、1時間熱処理した後のX
線回折図がベーマイト構造を示し、(020)面を表
わす回折ピークの半価幅と(120)面を表わす回
折ピークの半価幅との比が、0.9〜1.24の範囲で
あり、且つその水分散物がゾル状態であることを
特徴とするものである。 一般に、X線回折図形がベーマイト構造を示す
アルミナの結晶は、その(020)面が巨大平面を
形成する層状化合物であり、Al2O31モルに対し
1モルの水を有するものと、それより過剰の水分
子を層間に吸着しているものとがあり、前者を標
準ベーマイト、後者を擬ベーマイトと称する者も
あるが、本発明では特にことわらない限りこれら
両者を含めてベーマイトと云う。そしてこの過剰
な水分子を吸着したベーマイトのX線回折図形は
ブロードな回折ピークを示すことにその特徴があ
るが、その回折ピークは熱処理によつて過剰な水
分子を離脱するとともに、よりシヤープなものへ
と変化する。そして120℃、1時間以上の熱処理
ではもはやその回折図形上にはほとんど変化がみ
られなくなり、その熱処理物はベーマイトの
(020)面を表わす回折ピークの半価幅と(120)
面を表わす回折ピークの半価幅との比が0.9〜1.1
の範囲となる。 本発明者らが発明した先の発明ではこのX線回
折による半価幅比が、1.25以上のジオールまたは
トリオールを含有するアルミナ粉末が水分散時に
ゾル状態を示すことを見い出し、半価幅比がこれ
以外の範囲ではゾル状態を示さないものと考えら
れた。 しかしながら、本第2の発明に記載の如き製法
によるジオールまたはトリオールを含有してなる
新規なアルミナ粉末は、ベーマイト構造であつ
て、120℃、1時間の熱処理後において、その半
価幅比が0.9〜1.24ならば、その水分散物は経時
安定性に優れたゾル状態を示すことを見い出し
た。 然して、この新規アルミナ粉末の特徴とすると
ころは、本発明者らが先に発明したアルミナ粉末
あるいは市販のアルミナゾル粉末に比べて格段に
高濃度のアルミナゾルを調製することが可能であ
り、更に当該ゾルは低粘度で経時安定性に優れて
いることである。 すなわち、一般のアルミナゾルはAl2O3として
10%強の濃度がその流動性を保つ限界であるが、
本発明のアルミナ粉末はAl2O3濃度20%以上のゾ
ルとすることが充分可能であり、このことはアル
ミナゾルの用途拡大と経済性を高めるものであ
る。 本発明のアルミナ粉末の特徴及び用途を挙げれ
ば次の通りである。 先ず第1に、本発明のアルミナ粉末は、前述の
如く水に容易に分散して本質的に中性の安定なア
ルミナゾルを形成することより、従来からアルミ
ナゾルとして使用された分野は勿論、これに加え
て酸性なるがために使用を制限されてきた用途、
例えば、化粧品、医療品の配合ベーース、エアゾ
ール製品、繊維処理剤、樹脂、紙の表面改良剤、
ペイント、インクの乳化剤、セラミツク、電気、
電子工業用耐熱バインダー等の用途に適するもの
である。 第2は、既知のアルミナ粉末に比し、有機物質
との相溶性が良好な点である。本発明の新規なア
ルミナ粉末は、ジオールまたはトリオールを物理
的あるいは化学的に捕捉していることから有機物
質との相溶性が高く、樹脂の充填剤、コーテイン
グ剤、有機バインダーの結合性改良剤、鋳物工業
におけるバインダーとしても好適である。 第3は、本発明のアルミナ粉末は均一な微細粒
子である。それ故、優れた表面改質剤となり、ま
た陶磁器、電気、電子材料、セラミツク原料とし
ても極めて有用性の高い材料である。 以上のように、本発明の新規なアルミナ粉末
は、極めて優れた諸特性を持ち、産業上有益なも
のであるが、その適用分野は、上記分野に限定さ
れるものではない。 次に、本第2の発明であるジオールまたはトリ
オールを含有してなる新規なアルミナ粉末の製造
方法について詳述すると、第1に、X線回折的に
無定形のアルミナ水和物を製造することである。
X線回折的に無定形のアルミナ水和物は周知の如
何なる方法によつて製造したものであつてもよ
い。例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウ
ム、塩基性硫酸アルミニウム、塩基性硝酸アルミ
ニウム、明バン、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸
アルミニウム等の水可溶性アルミニウム塩とアル
カリ性化合物、例えばアルカリ金属の水酸化物、
炭酸塩、重炭酸塩、アンモニア、水酸化アンモニ
ウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等
を反応させることにより、水可溶性アルミニウム
塩と尿素を尿素の分解温度以上に加熱して反応さ
せることにより、アルカリ金属のアルミン酸塩と
炭酸ガス、亜硫酸ガス等の酸性ガス等を反応させ
ることにより、あるいはメトキシド、エトキシ
ド、プロポキシド等のアルミニウムアルコキシド
を加水分解させることにより、X線回折的に無定
形のアルミナ水和物を製造することができる。し
かし本第2の発明は上記例に限定されるものでは
ない。 而して、本発明のアルミナ粉末を得るには、で
きるかぎりアルミナ水和物から副生する不純物、
特にアルカリ剤を除去することが望ましく、不純
物除去は、多量の水でアルミナ水和物を洗浄した
り、イオン交換すること等によつて、これを実行
することができる。 かかる方法によつて製造されたX線回折的に無
定形のアルミナ水和物は、次式 y≧−100logx+300 100<y≦300 または y<−100logx+300 200<y≦300 x≧0.1 (但し、xは時間(hr)、yは温度(℃)を表わ
す) で示される範囲で水熱処理し、ベーマイト構造を
有するアルミナとする。 この水熱処理温度及びその処理時間の範囲に関
して云えば、一般に温度と時間は相反する関係に
あり、低温となる程処理時間は長時間を要し、例
えば110℃では80時間以上、170℃では20時間以
上、200℃では0.1時間以上という関係となる。 また、この関係は前記アルミナ水和物の製造条
件、ジオールまたはトリオールの種類及び添加量
によつても若干異なるが前記の式の示される範囲
となる。 すなわち、この範囲を逸脱する温度一時間の範
囲に於ては、いずれも本発明で云う新規なアルミ
ナ粉末を得ることができない。 さて、上記の如くして製造されたベーマイト構
造を有するアルミナは、その含有水分量如何によ
つては過、遠心分離、遠心沈降等の手段によつ
て水を除去した後、後述の工程に移行してもよ
い。次いで、この湿潤状態のベーマイト構造を有
するアルミナは、ジオール、またはトリオールを
添加して、100℃以上の熱処理工程に供される。
熱処理工程は通常工業的に使用される静置乾燥、
通風乾燥、噴霧乾燥、気流乾燥等適宜の手段を利
用し得るが、熱処理温度は100℃以上が必要であ
る。 即ち、100℃以下では本発明のジオールまたは
トリオールを含有してなる新規なアルミナ粉末を
製造することができない。熱処理温度の上限に関
して云えば、ジオールまたはトリオールの含有
量、処理量、熱処理時間、熱処理手段等によつて
特定できないが、ジオールまたはトリオールが激
しく揮散あるいは燃焼する温度以下が好ましく、
例えば通風乾燥機を用いた場合では、280℃以下、
より好ましくは220℃以下を推奨できる。而して、
熱処理時に於けるジオールまたはトリオールの存
在量はベーマイト構造を有するアルミナのAl2O3
に対し、0.02モル以上であることが必要である。
即ち、0.02モル以下では本発明のアルミナ粉末を
製造することが困難である。 ジオールまたはトリオールの存在量の上限に関
しては別段制約はないが10モル以上加えてもそれ
を熱処理して得られるアルミナ粉末のゾル状態で
の安定性に有意差がないので経済的でない。本発
明に使用するジオールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール等を例示することができ、トリオールとし
ては、グリセリン等を例示できるがこれらに限定
されるわけではない。 以下に本発明の実施例を掲げ更に説明する。
尚、%は特にことわらない限り全て重量%を示
す。 実施例 1 炭酸水素アンモニウム水溶液(NH32.7%)100
部に、塩化アルミニウム水溶液(Al2O36.8%)38
部を徐々に撹拌しながら添加し、生成したアルミ
ナ水和物を別した後、水で洗浄してAl2O39.8%
のアルミナ水和物を得た。このアルミナ水和物を
室温で乾燥したものは、X線解析の結果、無定形
であつた。 このアルミナ水和物100部をオートクレーブに
移し、230℃で1時間水熱処理を行なつた。次い
で該処理物にプロピレングリコール5.8部を添加
混合した後、静置乾燥機により130℃で恒量とな
るまで熱処理した。 その結果、プロピレングリコールを含有する
Al2O383.7%のアルミナ粉末を得た。この粉末は、
X線解析※1の結果ベーマイト構造を示し、
(020)面ピークの半価幅0.37゜、(120)面ピーク
の半価幅0.32゜、これら2つのピークの半価幅比
は1.16であつた。この粉末の水に対する分散率※
2は88.3%であつた。またこの粉末10部と水17.9
部とを混合したところ、Al2O3濃度30%の流動性
のあるアルミナゾルが得られた。このゾルは1カ
月以上放置しても、安定で流動性を損なわなかつ
た。 ※1 X線解析方法 X線解析は粉末法により行ない、X線源に
Cuka線、フイルターにはNiを使用した。半
価幅は、回析ピークの極大値からバツクグラ
ウンド値を引いた最大ピーク強度の1/2強度
における回折線の幅を回折角度(2θで表わ
す)として求めた。 ※2 分散率の測定方法 アルミナ粉末のAl2O3含量を測定した後、
メスフラスコを用いてAl2O310W/V%の分
散液を調整した。この分散液を10日間常温下
で静置した後、その上澄液を採取してAl2O3
含量を分析し、下式により分散率を算出し
た。 分散率(%)=上澄液のAl2O3含量/分散液のAl2O3
量×100 実施例 2 アルミン酸ナトリウム水溶液(Al2O31.5%、
Na2O1.1%)に、炭酸ガスを母液PHが7.3になる
まで撹拌しながら吹き込み、生成したアルミナ水
和物を別した後、水で洗浄して、Al2O312.4%
のアルミナ水和物を得た。 このアルミナ水和物100部に水148部を添加混合
した後、オートクレープに移し、140℃で50時間
水熱処理を行なつた。次いで、該処理物各98.7部
に、5%エチレングリコール水溶液を、それぞれ
表1に示す割合で添加混合した後開放下150℃で
恒量となるまで熱処理した。得られた各アルミナ
粉末について、それぞれ組成分析、X線解析、水
に対する分散率及び各粉末を水に分散させて得ら
れたAl2O3濃度22%のアルミナゾルの粘度の測定
を行なつた。以上の結果を第1表に示す。 第1表から明らかなように、特定の割合以上に
エチレングリコールを添加したものが、分散性の
優れたアルミナゾル粉末となる。
【表】 実施例 3 硫酸アルミニウム水溶液(Al2O36.3%)100部
と、炭酸ナトリウム水溶液(Na2O6.5%)212部
とを、同時に撹拌しながら反応容器に徐々に添加
し、生成したアルミナ水和物を別した後、水で
洗浄してAl2O311.4%のアルミナ水和物を得た。 このアルミナ水和物100部に水185部を添加混合
した後、オートクレーブに移し、撹拌しながら
250℃で4時間水熱処理を行なつた。次いで該処
理物にネオペンチルグリコール58.2部を添加混合
した後、通風乾燥機により160℃で恒量となるま
で熱処理した。 その結果、ネオペンチルグリコールを含有する
Al2O384.3%のアルミナ粉末を得た。この粉末は、
X線解析の結果ベーマイト構造を示し、(020)面
ピークの半価幅と(120)面ピークの半仲幅の比
は0.93であつた。この粉末の水に対する分散率は
85.2%であつた。またこの粉末10部と水14.1部と
を混合して得られたAl2O3濃度35%のアルミナゾ
ルの粘度は200cpsであり、1カ月以上放置しても
その粘性にはほとんど変化がなかつた。 また実施例3における水熱処理温度を320℃に
代え、同様の方法により、アルミナ粉末を得た。
この粉末はX線解析の結果ベーマイト構造を示
し、(020)面ピークの半価幅と(120)面ピーク
の半価幅比は1.02であり、水に対する分散率は
24.3%であつた。この粉末と水とを混合して得ら
れたAl2O3濃度35%の水分散物の粘度は180cpで
あつたが、1カ月放置するとアルミナ分が容器の
底に沈降した。 更にまた実施例3における水熱処理操作に代
え、撹拌しながら常圧下95℃で4時間加熱処理を
行ない、同様の方法でアルミナ粉末を得た。この
粉末は、X線解析の結果ベーマイト構造を示し、
(020)面ピークの半価幅と(120)面ピークの半
価幅の比は1.57であつた。この粉末と水とを混合
して得られたAl2O3濃度35%の組成物はゲル状で
あつた。また、Al2O3濃度8%の組成物は、粘度
1000cpsのアルミナゾルでチクソトロピツク性を
有していた。 実施例 4 アルミニウムイソプロポキシド100部を、水881
部に撹拌しながら徐々に添加し、アルミナ水和物
を製造した後、液温を90℃に上げ、副生したイソ
プロパノールを排除した。次いでこの懸濁液をオ
ートクレープに移し、190℃で15時間水熱処理を
行なつた。更に、該処理物に、2−エチル−1,
3−ヘキサンジオール3.6部を添加混合した後、
通風乾燥機により180℃で恒量となるまで熱処理
した。 その結果、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ールを含有するAl2O383.0%のアルミナ粉末を得
た。この粉末は、X線解析の結果ベーマイト構造
を示し、(020)面ピークの半価幅と(120)面ピ
ークの半価幅の比は1.20であつた。また、この粉
末の水に対する分散率は92.1%、エタノールに対
する分散率は51.0%であつた。この粉末10部と水
23.2部とを混合して得られたAl2O3濃度25%のア
ルミナゾルは、流動性を有していた。 実施例 5 硝酸アルミニウム水溶液(Al2O32.5%)100部
とアンモニア水(NH32.7%)102部とを、同時に
撹拌しながら反応容器に徐々に添加し、生成した
アルミナ水和物を別した後、水で洗浄して
Al2O35.8%のアルミナ水和物を得た。このアルミ
ナ水和物100部をオートクレーブに移し、270℃で
0.2時間水熱処理を行なつた。次いで該処理物に
グリセリン5.2部を添加混合した後これを130℃、
1mmHgで減圧下熱処理した。 その結果、グリセリンを含有するAl2O382.9%
のアルミナ粉末を得た。この粉末は、X線解析の
結果ベーマイト構造を示し、(020)面ピークの半
価幅と(120)面ピークの半価幅の比は1.18であ
つた。また、この粉末の水に対する分散率は88.1
%であつた。この粉末10部と水8.4部とを混合し
て得られたAl2O3濃度45%のアルミナゾルの粘度
は500cpsだつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジオールまたはトリオールを含有してなるア
    ルミナであつて、120℃、1時間熱処理後のX線
    回折図がベーマイト構造を示し、(020)面ピーク
    の半価幅と(120)面ピークの半価幅の比が0.9〜
    1.24の範囲であり、且つ当該アルミナの水分散物
    がゾル状態であることを特徴とする新規アルミナ
    粉末。 2 ジオールがエチレングリコール、ジエチレン
    グリコール、トリエチレングリコール、プロパン
    ジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
    ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタン
    ジオールから選ばれたものである特許請求の範囲
    第1項記載のアルミナ粉末。 3 ジオールまたはトリオール含有量が対Al2O3
    モル比で0.01以上である特許請求の範囲第1項記
    載のアルミナ粉末。 4 X線回折的に無定形のアルミナ水和物を、 次式 y≧−100logx+300 100<y≦300 または y<−100logx+300 200<y≦300 x≧0.1 (但し、xは時間(hr)、yは温度(℃)を表す)
    で示される範囲で水熱処理し、次いでジオールま
    たはトリオールを添加した後、100℃以上で熱処
    理することからなる新規アルミナ粉末の製造法。 5 ジオールがエチレングリコール、ジエチレン
    グリコール、トリエチレングリコール、プロパン
    ジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
    ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタン
    ジオールから選ばれたものである特許請求の範囲
    第4項記載のアルミナ粉末。 6 熱処理時に於けるジオールまたはトリオール
    の量が対Al2O3モル比で0.02以上である特許請求
    の範囲第4項記載の方法。
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