JPH0232181B2 - Bureekisochi - Google Patents

Bureekisochi

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JPH0232181B2
JPH0232181B2 JP6450382A JP6450382A JPH0232181B2 JP H0232181 B2 JPH0232181 B2 JP H0232181B2 JP 6450382 A JP6450382 A JP 6450382A JP 6450382 A JP6450382 A JP 6450382A JP H0232181 B2 JPH0232181 B2 JP H0232181B2
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JP
Japan
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pressure
brake
valve
plunger
hole
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JP6450382A
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JPS58180362A (ja
Inventor
Ichiro Ishiwatari
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0232181B2 publication Critical patent/JPH0232181B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T11/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant
    • B60T11/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant transmitting by fluid means, e.g. hydraulic
    • B60T11/103Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant transmitting by fluid means, e.g. hydraulic in combination with other control devices
    • B60T11/105Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant transmitting by fluid means, e.g. hydraulic in combination with other control devices with brake locking after actuation, release of the brake by a different control device, e.g. gear lever
    • B60T11/106Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant transmitting by fluid means, e.g. hydraulic in combination with other control devices with brake locking after actuation, release of the brake by a different control device, e.g. gear lever locking and release of the brake by the clutch

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、車両等のブレーキ装置に関し、特に
登坂路における発進のためのブレーキ保持弁を備
えたものに関するものである。
本出願人は、先に、この種のブレーキ装置とし
て、2つの液圧発生室を内部に形成したマスタシ
リンダと、ブレーキシリンダの液圧室を前記液圧
発生室に連絡する独立した第1及び第2の配管系
と、一方の配管系において車両等の停止動作に応
じてブレーキシリンダ側圧力を保持可能なブレー
キ保持弁と、ブレーキ保持弁の作動若しくはブレ
ーキ作動に応じて他方の配管系においてブレーキ
シリンダ側圧力を保持可能な自動弁とを備えたも
のを提案した。このブレーキ装置においては、前
記自動弁を作動させる手段として、次のものが挙
げられる。すなわち、ブレーキ保持弁の下流側圧
力を一端に受圧して移動可能なプランジヤを用
い、このプランジヤの移動により行うといつた手
段が挙げられる(なお、本明細書中上流、下流と
はマスタシリンダ側を上流側、ブレーキシリンダ
側を下流側として各々示している。)。
上記の如きプランジヤの使用により自動弁を、
ブレーキ作動若しくはブレーキ保持弁の作動に応
じて作動させることが可能となり、ブレーキ保持
弁の作動により一方の配管系のブレーキシリンダ
側圧力を保持し、かつ、自動弁の作動により他方
の配管系のブレーキシリンダ側圧力を保持し、も
つて、車両等の停止のために充分なブレーキ力を
確保可能としたものである。
ところが、上記プランジヤの他端に、自動弁の
上流側圧力を作用させるようにすると、プランジ
ヤは、両端に作用する圧力に基く作用力の差によ
つて移動するようになるため、各端の有効受圧面
積が等しい場合に、プランジヤの摺動抵抗等が存
在することも原因となり、各端の圧力の差がある
程度大きくならなければ移動しないことになり、
保持弁の下流側圧力はあまり低下しないものの、
自動弁の上流側圧力がかなり低下しないとプラン
ジヤが移動しない。すなわち、換言すれば、自動
弁が作動したとき、この自動弁によつて保持され
る自動弁の下流側圧力に基くブレーキ力が減少す
るという問題がある。このため、プランジヤの一
端側(ブレーキ保持弁の下流側圧力を受圧する端
部側)の受圧面積を、他端側のものよりも若干大
とすることが考えられるが、この場合において
も、マスタシリンダの2つの液圧発生室に発生す
る各々の圧力が全く等しい場合にはよいが、他端
側に作用する圧力が高い場合には、プランジヤの
両端に作用する圧力に基く作用力がバランスして
プランジヤが移動しなくなるといつた問題があ
る。
本発明は、以上の問題に鑑みて成され、自動弁
による圧力の保持効率を向上可能としたブレーキ
装置を提供することを目的とし、この目的を達成
するために、前記マスタシリンダを作動させたと
き先行して圧力が発生する液圧発生室と、前記ブ
レーキ保持弁を有する配管系とを連絡して成るも
のである。
以下、図例に基いて本発明につき詳説する。
第1図は、本発明の一実施例であるブレーキ装
置を示す図、第2図は、第1図ア−ア線の断面図
である。
第1,2図において、ブレーキ装置は全体とし
て1で示されており、該装置1は、二つの独立し
た液圧発生室(図示せず)を内部に形成したブレ
ーキ用タンデムマスタシリンダ2を有している。
このマスタシリンダ2は、車体Aに取付けられ
るとともに、車体Aに揺動可能に取付けたブレー
キペダル3によつて作動するようにされ、一方の
液圧発生室は、他方の液圧発生室に比較して先行
して圧力が発生するようにされているとともに、
配管4,5,6及びブレーキ保持弁7を介在して
左前輪のブレーキ作動装置8と右後輪のブレーキ
作動装置9の各ブレーキホイールシリンダ(図示
せず)に連絡しており、他方の液圧発生室は、一
方の液圧発生室に比較して圧力発生が遅れるよう
になつているとともに、配管10,11,12及
びブレーキ保持弁7に取付けた自動弁13を介在
して右前輪のブレーキ作動装置14と左後輪のブ
レーキ作動装置15の各ブレーキホイールシリン
ダ(図示せず)に連絡している。
特に、ブレーキ保持弁7について説明すると、
該弁7は、本体16に車両等の前進方向に向けて
順次大径となる段付孔17と、該段付孔17に対
して垂直方向の孔18とが穿設してある(第1,
2図において、車両等の前進方向は、図に向つて
左方とする。) 孔18にはカム軸19が回動自在に挿入されて
おり、このカム軸19には、段付孔17の孔18
に対する開口端に対向する部位に、偏心して減径
されたカム20を設けてあり、カム20を挾む同
一直径部分に2つの密封部材21及びバツクアツ
プリング22が各々装着してあり、配管系の一部
を構成するカム室23が区画されている。このカ
ム室23は、接続孔24を介在して配管4に接続
されている。
カム軸19の下端部には、凹所25を設けてあ
り、カム軸19と孔18閉鎖端との間の容積を大
きくし、他方、カム軸19の上端部は、減径して
孔18外方に突出する接続部26とされており、
この接続部26には、略三角形状を呈する回動部
材27が、水よけ用のスカート部材28ととも
に、ナツト29及びワツシヤ30を用いて取付け
てある。
この回動部材27は、第1図を参照すると、一
端側にワイヤ31が接続され(詳細形状・構造
は、図示を略し、模式的に示している。)、クラツ
チ作動用のアーム32の揺動に対応して、他端側
の車体Aとの間に張設した解放ばね33の張力に
より或は張力に抗してカム軸19とともに回動可
能となつている。
また、カム軸19は、孔18の開口端に設けた
ストツパ34に支持される摺動部材35により、
孔18から抜け出るのを防止されているととも
に、回動時の摺動を案内されている。36は、防
水、防塵用のブーツである。
他方、段付孔17には、大径孔部分に、自重で
移動可能な球状の弁要素37を内装したボールガ
イド38が嵌着してあり、段付孔17に嵌合する
自動弁13の本体39と、この本体39とボール
ガイド38との間に設けた弾性片40付きのワツ
シヤ41とによつて、段部42に当接する図示の
位置に保持されている。
上記ボールガイド38内面には、軸方向の溝4
3が多数形成してあり、また、段部42側端部に
は、上記弁要素37が着座可能な弁座組立体44
が嵌着してある。
この弁座組立体44は、ゴム製の座部材45
と、この座部材45と凹凸によつて結合される支
持部材46とから成り、座部材45の外周に形成
した溝47にボールガイド38の壁を嵌着するこ
とによつて、ボールガイド38に一体的に取付け
られる。座部材45と弁要素37とは、弁要素3
7が座部材45に着座することによりブレーキ保
持弁7の下流側から上流側への液移動を阻止する
が、上流側の液圧が下流側の液圧よりも高くなる
と弁要素37が座部材45から離座して上流側か
ら下流側への液移動を許容する逆止弁を構成して
いる。座部材45には、段付孔17の中間径部の
内面との間を密封するための図示しない突部を外
周に環状に形成してあり、また、支持部材46に
は、内孔48を穿設し、かつ、段付孔17の段部
49に当接可能な板部50を形成してある。
段付孔17の小径部には、弁座組立体44の支
持部材46との間に軽いばね51を張設して、プ
ランジヤ52が移動可能に挿入されており、プラ
ンジヤ52の右端が、ばね51の張力によつてカ
ム20に当接するようにされている。また、プラ
ンジヤ52には、外周に軸方向の溝53を多数形
成してあるとともに、左端側に、弁座組立体44
を貫通してボールガイド38内に突出し、弁要素
37に当接可能な小径部54を形成してある。
55は、段付孔17の大径孔内に連結して設け
た接続孔で、配管5を接続してある。
自動弁13は、本体39を段付孔17の開孔端
に螺着してブレーキ保持弁7の本体16に取付け
られている。
本体39には、左方に向つて大径となる段付形
状の内孔58が形成してあり、この内孔58の小
径孔の右端側は、通孔59を介して段付孔17内
に連通し、また、大径孔は、配管10を接続する
接続孔61と、配管11を接続し蓋部材63に設
けた接続孔62とに各々連通している。
内孔58には、略軸状のプランジヤ64が小径
孔に摺動可能に密嵌して配置されており、このプ
ランジヤ64の左端に対向して、蓋部材63の環
状凹所65に装着した座部材66が配設してあ
る。
この座部材66は、プランジヤ64と対向する
筒状部分と、環状凹所65の外周側側面に弾接す
るリツプ部分とを有しており、筒状部分とプラン
ジヤ64とは、筒状部分の右端とプランジヤ64
の左端とが当接することにより接続孔61,62
間の連絡を遮断する第1弁67を形成している。
また、内孔58の段部68には、リツプ部分に対
向する複数の小孔70を設けたプレート69が蓋
部材63によつて係合させられており、リツプ部
分とともに第2弁71を形成している。この第2
弁71は、接続孔61側から接続孔62側への液
移動を許容し、接続孔62側から接続孔61側へ
の液移動を阻止する逆止弁である。すなわち、接
続孔61側からの圧液は小孔70を通してリツプ
部分を変形させ接続孔62側へ移動するが、接続
孔62側からの圧液は、リツプ部材をプレート6
9に密着させるため小孔70が閉じられ、接続孔
61側への移動ができない。
プランジヤ64は、プレート69との間に張設
した比較的軽いばね72によつて右方に付勢さ
れ、第1弁67を開放するようにされている。更
に、このプランジヤ64の小径孔に対する少なく
とも低圧域での摺動抵抗と、ばね72の張力との
和は、マスタシリンダ2の作動初期において生ず
る液圧発生室の差圧によりプランジヤ64を左方
に付勢する作用力よりも小さくしてある。
その他、第1,2図において、73は、蓋部材
63に設けた貫通孔、74は、貫通孔73と環状
凹所65とを連絡する孔を示す。また、76はク
ラツチペダル、77は、クラツチペダル76とク
ラツチ作動アーム32との間に設けたクラツチワ
イヤ、78はエンジン、79はトランスミツシヨ
ン装置、80は上記クラツチ作動用のアーム32
を含むクラツチ装置を各々示す。なお、これらの
装置等は、説明をわかり易くするため模式的に示
している。
クラツチ装置80は、エンジン78とともに回
転するフライホイール81、プレツシヤープレー
ト82、アーム32の揺動に応じて移動するブロ
ツク83、及び、プレート82とブロツク83と
の間に配置したダイヤフラムスプリング84を
各々有するとともに、ホイール81とプレート8
2との間に配置され、両者に対して摩擦係合可能
なクラツチデイスク85を有している。なお、こ
うしたクラツチ装置80は広く知られているもの
であり詳細な説明は略す。
また、第1,2図において、aで示す部材は、
装着部所に応じて適宜選択使用される密封部材、
bで示す部材は、密封部材a用のバツクアツプリ
ングであり、また、dで示す点は、ペダル等の揺
動乃至は回動中心を、eで示す点は、ペダル等と
ワイヤとの接続部所を各々示している。
こうした装置1の作用等について以下に示す。
今、車両等の運転手がブレーキ操作及びクラツ
チ操作を行つておらず、車両を適当な速度で走行
させているとする。
すると、クラツチデイスク85は、ダイヤフラ
ムスプリング84の最大負荷の作用にてフライホ
イール81及びプレツシヤープレート82と摩擦
係合し、所謂クラツチ接続状態になり、従つて、
カム軸19は、解放ばね33の張力によつて図示
の位置に付勢されることにより、プランジヤ52
がカム20によつて左方に移動し当該プランジヤ
52の小径部54が弁座組立体44を越えてボー
ルガイド38内部に突出する位置にあり、車両等
が登坂路を走行することによつて弁要素37が弁
座組立体44に着座しようとしても出来ない状態
にあり、プランジヤ64はばね72に付勢されて
右方に移動した位置にあり第1弁67が開弁して
いる。
このような状態で登坂路を走行しており、例え
ば踏切に接近し、運転手がブレーキをかけるため
にブレーキペダル3を踏み込むと、マスタシリン
ダ2から配管4,10に圧液が吐出され、各配管
系内に圧力が発生し、各ブレーキ作動装置のホイ
ールシリンダに圧液が供給されるため、ブレーキ
がかかり始める。この際、ブレーキ作動装置8,
9に対しては、配管4、カム室23、プランジヤ
52の溝53、弁座組立体44の内孔48、ボー
ルガイド38内、配管5,6を順次介して、ブレ
ーキ作動装置14,15に対しては、配管10、
内孔58、第1弁67及び第2弁71、貫通孔7
3、配管11,12を順次介して各々マスタシリ
ンダ2から独立して圧液が供給される。
この状態で、プランジヤ64は、左右の等しい
受圧面積に液圧を受圧するとともに、マスタシリ
ンダ2の昇圧特性に応じて右側に若干高い圧力を
受け、ばね72及び摺動抵抗に抗して左方に移動
した第1弁67が閉弁する位置に保持される。こ
の第1弁67の閉弁後液圧が上昇してくると、配
管11側には第2弁71が開弁することによりよ
り高い圧力が供給される。
その後、車両等が充分に減速されると、運転手
はブレーキペダル3を踏み込んだままクラツチペ
ダル76を深く踏み込む。すると、クラツチペダ
ル76の点dを中心とする揺動(若しくは回動、
以下単に揺動と記す。)によつて、クラツチワイ
ヤ77を介在してクラツチ作動アーム32が点d
を中心として時計回り方向に揺動し、クラツチ装
置80に於いては、ブロツク83が左方に移動す
ることによりダイヤフラムスプリング84が点d
を支点として撓み、プレツシヤープレート82を
フライホイール81から遠ざけるように変形し
て、クラツチデイスク85のプレツシヤープレー
ト82及びフライホイール81との摩擦係合を完
全に解除し、所謂クラツチ切断状態となる。他
方、これと同時的に、クラツチ作動アーム32の
揺動により、ワイヤ31を介在して、ブレーキ保
持弁7の回動部材27が第1図に於いて反時計回
り方向に解放ばね33の付勢力に抗して回動す
る。
この回動部材27の回動によつてカム軸19が
回動し、カム20とプランジヤ52とが摺動しつ
つカム20が変位するにつれてばね51の付勢力
によりプランジヤ52が右方に移動し、遂には、
弁要素37が弁座組立体44に着座できるよう
に、小径部54が充分に右方に位置するまで移動
する。
こうした状態で、車両等が完全に停止し運転手
がブレーキペダル3から足を外すと、弁要素37
と弁座組立体44との接触部を境界として配管4
側の圧力が解放されるが、配管5,6側の圧力
は、そのまま保持される。
更に、自動弁13に於いては、配管10側の圧
力低下に伴い内孔58内の圧力が低下するもの
の、段付孔17内にはそのまま圧力が保持されて
おり、段付孔17から伝達される圧力を受圧して
生ずる左方向への付勢力が、左端側の一部で配管
11側の圧力を受圧して生ずる右方向への付勢力
とばね72の付勢力との和よりも大きいものであ
ることから、プランジヤ64は第1弁67を閉弁
する位置に保持される。また、配管11側の圧力
は、座部材66のリツプ部分の左端側に作用し、
リツプ部分をプレート69に密着させ、小孔70
を閉じるので第2弁71は閉弁する。
従つて、ブレーキ作動装置8,9,14,15
のすべてのホイールシリンダに圧力が保持されて
いる。
この際、第1弁67はブレーキ作動と同時的に
閉弁しており、ここまでの操作で配管11側の圧
力は、減圧されることなく保持されており、か
つ、配管5側の圧力も保持弁7によりほぼ減圧さ
れることなく保持されている。
ここまでの操作で、車両等はクラツチペダル7
6を踏み込んだ状態で、クラツチが遮断されてい
るとともに、ブレーキがかかつて停止状態を維持
されている。
こうした状態において、車両等がほぼ停止する
直前に、勾配が大となると、それ以前の勾配が小
であつたときの液圧を保持しても、ブレーキ力不
足が生じ、後退する可能性があるが、この場合に
は、ブレーキペダル3を再度踏み込むと、マスタ
シリンダ2側の圧力がホイールシリンダ側の圧力
よりも高くなつた場合に、座部材66のリツプが
変形することによつて第1弁67が閉弁したまま
でも第2弁71が開弁することによつて配管11
側に圧液が供給され、また同時に、弁要素37も
前後に作用する圧力差に応じてカム室23側から
ボールガイド38内へ圧液が供給されるように弁
座組立体44から離座するようになつているた
め、各ブレーキ作動装置8,9,14,15のホ
イールシリンダにはより高い圧力が供給されるの
で、ブレーキ力不足は解消する。この後、再度ブ
レーキペダル3から足を外し、マスタシリンダ2
の作動をやめると、配管4,10内の圧力は解放
されても、前述と同様にして、すなわち、弁要素
37は、弁座組立体44に着座し、プランジヤ6
4が左方に移動して第1弁67を閉弁し、座部材
66のリツプ部分が小孔70を閉じて第2弁71
を閉弁させているので、各ホイールシリンダに圧
力が保持され、停止状態が維持される。
次いで、運転手が車両等を発進させる場合につ
いて述べる。
今、上記の如く、クラツチペダル77のみを踏
み込んで車両等を停止させている状態から発進さ
せるためには、まず運転手がアクセルペダル(図
示せず)を踏み込み、エンジン78の回転数を若
干高くしつつ、クラツチペダル76を不作動位置
(復帰位置)側に徐々に戻す。すると、クラツチ
遮断時とは逆向きにクラツチ作動アーム32が揺
動し、クラツチデイスク85がダイヤフラムスプ
リング84の最大負荷の一部の作用力を受けてフ
ライホイール81及びプレツシヤープレート82
に摩擦係合する所謂半クラツチ状態となる。ま
た、ブレーキ保持弁7においては、回動部材27
が解放ばね33の付勢力により時計回り方向に回
動し、これに応じてカム20が変位してプランジ
ヤ52を移動させ、プランジヤ52の小径部54
を弁要素37に当接させて弁要素37を弁座組立
体44から離座せしめることにより、配管5,6
内の圧力をマスタシリンダ2側に解放する。配管
5,6内の圧力低下に伴い、プランジヤ64の左
方向への作用力も小さくなり、プランジヤ64の
右方向への作用力(すなわち配管11,12内の
圧力およびばね72の付勢力)が左方向への作用
力よりも大きくなると、第1弁67が開弁し配管
11,12内の圧力を解放する。
これによつて、車輪(駆動車輪)はエンジン7
8からクラツチ装置80を介在して駆動力が伝達
されてくるとともに、各ホイールシリンダ内の圧
力が低下して車輪に与えたブレーキ力が徐々に減
少してくるため、遂には、車両等は登坂路におい
て発進できる。
発進後、クラツチペダル76を完全に戻せば、
クラツチは完全に接続された状態となり、なおか
つ、各ホイールシリンダ内の圧力もそれまでに解
放され、結局、通常の走行状態になる。
こうした上述の実施例によれば、配管4,5,
6を含む系統において、クラツチ操作に連動して
弁要素37を弁座組立体44に着離座可能とする
装置を設け、配管10,11,12を含む系統に
は、自動弁13を設け、配管11,12内にも圧
力を封じ込める装置を設けているため、二つの系
統に圧力を封じ込めることによつて登坂路での停
止のためのブレーキ力を充分確保出来るととも
に、特に、ブレーキ保持弁7及び自動弁13の双
方に、作動後においても更に高い圧力を封じ込め
るべくマスタシリンダ2側から各ホイールシリン
ダへ向う液移動を許容する弁装置を採用している
から、勾配が大きく変化した場合にも、充分停止
状態を保持できる圧力を封じ込め、乃至は、保持
せしめることが可能であるから、登坂路での停止
を確保する信頼性に秀れているものである。
更に、ブレーキ保持弁7によつて配管5側に保
持される圧力は、弁要素37がクラツチ切断動作
に直接的に応答して着座することにより、閉弁し
た状態でブレーキが弛められることから、ブレー
キ弛め以前と同等の圧力がそのまま保持されると
ともに、自動弁13によつて配管11側に保持さ
れる圧力は、圧力が比較的低く摺動抵抗も小さい
ときにプランジヤ64がマスタシリンダ2の2つ
の液圧発生室の昇圧特性の差によつて生ずる差圧
によりブレーキ作動と同時的に第1弁67を閉弁
するように成つているから、閉弁した状態でブレ
ーキが弛められることにより、ブレーキ弛め以前
と同等の圧力がそのまま保持され、各配管系に圧
力を保持するにあたり、その保持効率が向上す
る。
なお、上述の実施例においては、マスタシリン
ダ2の2つの液圧発生室間で生ずる差圧によりプ
ランジヤ64をブレーキ弛めに先行して第1弁6
7を閉弁するべく移動する例を示したが、必ずし
もこの例にのみ限定されることはない。
すなわち、プランジヤ64に上記の如き差圧を
作用させた状態で第1弁67が閉弁していなくと
も、当該差圧がプランジヤ64を容易に移動可能
とする付勢力として作用し、ブレーキ操作に引続
き行なわれるクラツチ切断操作の後にブレーキを
弛める際、内孔58内の圧力が若干低下すれば、
プランジヤ64が迅速に移動して第1弁67を閉
弁し、第1弁67の閉弁まで生ずる配管11側の
圧力低下を比較的小さいものとし、保持効率を向
上可能とするものである。更に、この際、貫通孔
73に絞り効果をもたせると、保持効率を向上可
能である。
こうした上述の実施例につき、適用されるべき
マスタシリンダについて以下に説明する。
第3図a,b,cは、従来より知られているマ
スタシリンダの側断面を示す図である。
詳細についてはよく知られているので、特に関
連する部分或は機能について説明する。
第3図aに示すマスタシリンダ90は、シリン
ダ孔91に連動ピストン92、主ピストン93を
順次摺動可能に挿入して、両ピストン92,93
間に主圧力室94、遊動ピストン92とシリンダ
孔91底部との間に副圧力室95を各々形成して
おり、主圧力室94内にボルト96とリテーナ9
7とにより主ピストン93に一般的にその最大伸
長量を規定して第1ばね98の所期張力よりも小
さい張力にて第2ばね99を張設している。
このマスタシリンダ90において、各ピストン
92,93は、図示しないマスタシリンダ90作
動用のプツシユロツドに主ピストン93を当接さ
せて、かつ、第1ばね98を最大限に伸長させた
位置でリテーナ97と遊動ピストン92とを当接
させて各々位置決めしてある。
従つて、作動の際には、プツシユロツドで主ピ
ストン93を左方に移動させると、第1ばね98
の所期張力が第2ばね99のものよりも大である
から、両ピストン92,93が同時に移動するも
のの、各密封部材100,101が戻し孔10
2,103を閉じた後の昇圧段階においては、ば
ね力の差分について副圧力室95内の昇圧が先行
する。更に、昇圧段階において副圧力室95に圧
力が発生することにより、密封部材100のシリ
ンダ孔91内面に対する弾接力が増加し遊動ピス
トン92を左方へ移動させる摺動抵抗が増大し、
副圧力室95内の圧力がある程度増大すると主圧
力室94内にも圧力が発生し始める。
その後、圧力がかなり増大し、通常の常用ブレ
ーキを越えるような圧力まで上昇すると、遊動ピ
ストン92は、2つの密封部材100,104が
圧力を受圧することにより生ずる大きな摺動抵抗
をうけ他方、主ピストン93は、1つの密封部材
101によつて生ずる摺動抵抗をうけるものであ
ることから、差圧が減小するようになり、両室9
4,95の圧力はほぼ等しくなる。
こうしたマスタシリンダ90を用いる場合に
は、副圧力室95と、第1図の例における保持片
7に接続した配管4とを接続する。
この場合、プランジヤ64は、マスタシリンダ
90の作動初期の差圧で第1弁67を閉じる位置
に移動し、その後、圧力が上昇するにつれて、プ
ランジヤ64に装着した密封部材(O−リング)
aが両側に液圧を受けるため、プランジヤ64と
小径孔内壁との間で両者に対する弾接力が増加す
ることにより、摺動抵抗を低圧域のものと比して
大きくし、この摺動抵抗がばね72の付勢力に打
勝つとプランジヤ64はその位置に保持されるこ
とになる。
第3図bに示すマスタシリンダ90Aは、マス
タシリンダ90と異なる点について説明すると第
2ばね99Aの張力を第1ばね98Aより大きく
し、ボルト96、リテーナ97を廃し、主ピスト
ン93Aは図示しないプツシユロツドに当接し
て、遊動ピストン92Aはシリンダ孔91A内に
突出するボルト105に当接させて位置決めして
いる。
従つて、このマスタシリンダ90Aにおいて
は、主ピストン93Aを左方に移動させると、ま
ずばね力の差によつて主圧力室94A内に圧力が
発生し始め、この圧力により遊動ピストン92A
を左方に付勢する作用力と第1ばね98Aの張力
との和が、第2ばね99Aの張力と主圧力室94
A内に発生する圧力を受圧して密封部材104A
により生ずる摺動抵抗との和に打勝つと、遊動ピ
ストン92Aが左方に移動し始め、副圧力室95
Aに圧力が発生し始める。
両圧力室94A,95Aに圧力が発生し始める
と、密封部材による摺動抵抗は、両ピストン92
A,93Aのうち、主ピストン93A側が小さい
ので、常用ブレーキを越える範囲では差圧が若干
大となる。
このマスタシリンダ90Aでは、第1図の例に
おける配管4を主圧力室94Aに接続する。
第3図cに示すマスタシリンダ90Bは、主ピ
ストン93Bと本体との間のシリンダ孔91B外
部に第2ばね99Bを張設するとともに、主ピス
トン93Bと遊動ピストン92Bとをボルト96
Bとリテーナ97Bとで最大離間距離を規定して
連結し、両ピストン92B,93bを、ボルト1
05Bに当接させて位置決めしているものであ
る。
このマスタシリンダ90Bでは、両ばね98
B,99Bの張力関係によらず以下の如く作動す
る。
すなわち、主ピストン93Bを左方に移動させ
ると、両ピストン92B,93Bが同時に移動
し、密封部材100B,101Bが戻し孔102
B,103Bをふさぐ。
その後、副圧力室95B内にばねが存在しない
ため、副圧力室95B内に第1ばね98Bの所期
張力に相当する液圧が先行して発生し、その後、
主圧力室94B内にも圧力が発生し始める。この
例においては、常用ブレーキを越える比較的高い
圧力範囲で、ピストンの摺動抵抗の差により若干
差圧を小さくするように昇圧されていく。
このマスタシリンダ90Bでは、副圧力室95
Bを第1図の例における配管4に接続する。
以上何例かのマスタシリンダについて説明した
が、マスタシリンダとしては、これらの例の他に
所謂傾斜弁型、ポートレス型等々の種々の型式の
ものを使用可能であり、要するに、マスタシリン
ダの昇圧行程の初期に、2つの液圧発生室におい
て同時に圧力が発生しない型式のマスタシリンダ
であればよく、2つの液圧発生室間で差圧が生じ
ることにより、例えば、第1図のプランジヤ64
をその差圧により第1弁67を閉弁し或は閉弁す
るように付勢可能であればよい。
また、自動弁13を作動させるために、図例で
は第1弁67に対向してプランジヤ64を配置す
る例を示したが、図例に限定されないことは勿論
である。
更に、ブレーキ保持弁7は、クラツチ断続に応
じて作動する例を示したが、アクセル終了操作に
応じて閉弁し、アクセル踏み込み操作に応じて開
弁するようにしてもよい。
以上、種々述べてきたことから明かな如く、本
発明では、マスタシリンダを作動させたとき先行
して圧力が発生する液圧発生室と、ブレーキ保持
弁を有する配管系とを連絡するようにしているか
ら、保持弁側と自動弁側との差圧によつて、自動
弁を予め作動させ或は作動させるべき状態に付勢
することができ、自動弁側での圧力保持効率を向
上可能なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例であるブレーキ装
置を示す図、第2図は、第1図ア−ア断面図、第
3図a,b,cは、本発明で適用されるべきマス
タシリンダの例を示す図である。 1……ブレーキ装置、2,90,90A,90
B……マスタシリンダ、4,5,6……配管、7
……ブレーキ保持弁、8,9,14,15……ブ
レーキ作動装置、94,94A,94B……主圧
力室、95,95A,95B……副圧力室。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 2つの液圧発生室を内部に形成したマスタシ
    リンダと、ブレーキシリンダの液圧室を前記液圧
    発生室に連絡する独立した第1及び第2の配管系
    と、一方の配管系において車両等の停止動作に応
    じてブレーキシリンダ側圧力を保持可能なブレー
    キ保持弁と、ブレーキ保持弁の作動若しくはブレ
    ーキ作動に応じて他方の配管系においてブレーキ
    シリンダ側圧力を保持可能な自動弁とを備えたブ
    レーキ装置において、前記マスタシリンダを作動
    させたとき先行して圧力が発生する液圧発生室
    と、前記ブレーキ保持弁を有する配管系とを連絡
    して成るブレーキ装置。
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