JPH0231882Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、例えば補助電源に重畳して印加さ
れる外部異常電圧から、電子機器を保護するサー
ジ保護装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のサージ保護装置は、負荷に接続される各
相の電源線の相互間、並びに各相の電源線とアー
ス間にサージアブソーバを接続して、外部異常電
圧を吸収するように構成されていた。この従来の
サージ保護装置において、外部異常電圧がサージ
アブソーバのサージ耐量を越えると、サージアブ
ソーバが破壊し、短絡状態になつて焼損したり、
外部機器に被害を及ぼす欠点があつた。また従来
のサージ保護装置を配電盤等に組込み、絶縁試験
や耐圧試験を行う時にも、上記と同様にしてサー
ジアブソーバが焼損する欠点があつた。

この欠点を補うために第２図に示すような装置
が提案されている。第２図は例えば実開昭56−
169734号公報に示されるサージ保護装置である。
第２図において、電源接続端子３ａ，３ｂに補助
電源（図示せず）を接続した後、スイツチ５ａ，
５ｂを閉成して負荷１に補助電源（図示せず）を
印加する。この時、補助電源（図示せず）に重畳
した外部異常電圧は、サージアブソーバ７ａ，７
ｂ，７ｃによつて吸収され、負荷１は保護され
る。また外部異常電圧がサージアブソーバ７ａ，
７ｂ，７ｃのサージ耐量以上になるとヒユーズ６
ａ，６ｂが溶断してサージアブソーバ７ａ，７
ｂ，７ｃが損傷するのを防止する。次に負荷１の
絶縁試験または耐圧試験をする時は、短絡装置１
１を中継接続端子３ｃと接地接続端子３ｄとから
取外して、サージアブソーバ７ｂ，７ｃの接地側
を筐体２から取外す。この状態において、電源接
続端子３ａと筐体２間または電源接続端子３ｂと
筐体２間に電圧を印加して、負荷１の絶縁試験ま
たは耐圧試験を行う。このようにすれば試験時に
サージアブソーバ７ｂ，７ｃが損傷するのを防止
することができる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の装置は以上のように構成されており、ヒ
ユーズ６ａ，６ｂ及びスイツチ５ａ，５ｂが電源
各相に必要であり、またサージアブソーバ７ａ，
７ｂ，７ｃも各相間及び各相とアース間に必要で
あり、回路が非常に繁雑となる問題点があつた。

この考案は、上記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、ヒユーズ、スイツチ、サ
ージアブソーバが少なく、簡単な回路のサージ保
護装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係るサージ保護装置は、一相のみに
挿入されたヒユーズと、電源線の各相間並びに電
源線の一相とアース間に接続されたサージアブソ
ーバを備えたものである。

〔作用〕

この考案は、電源線の相間に接続されたサージ
アブソーバによつて、外部異常電圧を吸収し、外
部異常電圧がサージ耐量以上になると、ヒユーズ
でサージアブソーバを保護し、電源線の一相とア
ース間に接続されたサージアブソーバによつて、
電源線と筐体間に重畳した外部異常電圧を吸収す
る。

〔実施例〕

以下この考案の一実施例を図について説明す
る。第１図はこの考案に係るサージ保護装置の一
実施例を示す電気結線図である。第１図におい
て、筐体２は、その中に負荷１を収納している。
接続端子装置３は筐体２に取付けられ、電源接続
端子３ａ，３ｂと中継接続端子３ｃと接地接続端
子３ｄとから構成されている。電源線４ａ，４ｂ
は、電源接続端子３ａ，３ｂと負荷１とを接続す
るものである。スイツチ５とヒユーズ６とは、電
源線４ａに直列に挿入されている。サージアブソ
ーバ７ａは、電源線４ａ，４ｂ間に接続され、サ
ージアブソーバ７ｂは電源線４ａと中継接続端子
３ｃ間に接続されている。接続端子８は筐体２に
取付けられ、電線９によつて接地接続端子３ｄに
接続されている。接地電線１０は、接地接続端子
３ｄを接地している。短絡装置１１は、中継接続
端子３ｃと接地接続端子３ｄとを接続している。

次にこの動作を説明する。電源接続端子３ａ，
３ｂに補助電源（図示せず）を接続した後、スイ
ツチ５を閉成して負荷１に補助電源（図示せず）
を印加する。この時、補助電源（図示せず）に重
畳した外部異常電圧は、電源接続端子３ａ，３ｂ
間に重畳したものは、サージアブソーバ７ａによ
つて吸収される。また、電源接続端子３ａと筐体
２間に重畳したものは、サージアブソーバ７ｂに
よつて吸収される。同様にして、電源接続端子３
ｂと筐体２間に重畳したものは、サージアブソー
バ７ａ，７ｂによつて吸収され、負荷１は保護さ
れる。また、外部異常電圧がサージアブソーバ７
ａ，７ｂのサージ耐量以上になると、ヒユーズ６
が溶断してサージアブソーバ７ａ，７ｂが損傷す
るのを防止する。

次に、負荷１の絶縁試験または耐圧試験をする
時は、短絡装置１１を中継接続端子３ｃと接地接
続端子３ｄとから取外して、サージアブソーバ７
ｂの接地側を筐体２から取外す。この状態におい
て、電源接続端子３ａと筐体２間、または電源接
続端子３ｂと筐体２間に電圧を印加して、負荷１
の絶縁試験または耐圧試験を行う。このようにす
れば試験時にサージアブソーバ７ｂが損傷するの
を防止することができる。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案によれば、一相のみにヒ
ユーズを挿入し、電源線の各相間並びに電源線の
一相とアース間にサージアブソーバを接続するこ
とによつて、簡単な構造で、外部異常電圧による
サージアブソーバの濁傷を防止でき、また試験時
にサージアブソーバが損傷するのを防止すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るサージ保護装置の一実
施例を示す電気結線図、第２図は従来のサージ保
護装置を示す電気結線図である。 図において、１は負荷、２は筐体、３は接続端
子装置、３ａ，３ｂは電源接続端子、３ｃは中継
接続端子、３ｄは接地接続端子、４ａ，４ｂは電
源線、６はヒユーズ、７ａ，７ｂはサージアブソ
ーバ、１１は短絡装置である。なお、各図中同一
符号は同一部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 負荷を収納する筐体、 前記筐体内に取付けられ前記負荷と単相電源
   とを接続する２個の電源接続端子と前記筐体を
   接地する接地接続端子とからなる接続端子装
   置、 前記電源接続端子と前記負荷とを接続する２
   本の電源線の内の一方に挿入された１個のヒユ
   ーズ、 前記ヒユーズと前記負荷との間において前記
   ２本の電源線の間に接続された１個のサージア
   ブソーバー、及び 前記ヒユーズと前記負荷との間において前記
   電源線とアース間に接続された１個のサージア
   ブソーバ、 を具備するサージ保護装置。 (2) 前記接続端子装置は中継接続端子と接地接続
   端子とを備え、電源線の内の一相とアース間に
   接続されるサージアブソーバのアース側端子
   を、前記中継接続端子に接続し、前記中継接続
   端子と前記接地接続端子とを短絡装置によつて
   接続したことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のサージ保護装置。