JPH0231543B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、振動走査機構を基礎とした画像読み
取り、記録装置に関する。画像形成装置には、知
られているように、素子の配列を使つて、たとえ
ば、印刷物を読取り且つ、または記録するものが
ある。通常は、素子の配列を振動状態にして走査
し、その間印刷物または印刷される材料を移動さ
せる。これらの装置は、複写機、印刷機、フアク
シミリ・トランシーバなどに使用され得る。本発
明の画像読み取り、記録装置もまたこれらの目的
に使用されるが、ここでは、理解を容易にするた
め、ここではインクジエツト複写機として使用さ
れるものについて説明する、しかしながら、適当
な箇所で、他の用途についても参照することとす
る。

（問題点及び問題点を解決するための手段） インクジエツト装置では、知られているよう
に、インクジエツトの配列されたものが記録媒体
の両端間を往復走査し、それによつてその記録媒
体上に画像を形成する。本発明の装置は、インク
ジエツト機の配列として比較的簡単な画像読み取
り、記録装置にも使用され得るもので、本装置内
では、原稿読み取り素子としての光検出器と複写
生成素子としてのインクジエツト機の双方が、軸
方向に振動する同一の振動部材によつて支持さ
れ、この部材は、たとえば、複写される原稿と記
録される表面との双方に対して間隔をとつて配置
される。この振動部材は新型の多重複合片持ちば
ねによつて支持されている。このばねは、横揺
れ、滑動またはこすれ摩擦を除去する一方、振動
部材が軸方向のみに振動ができるようにする。こ
の懸垂方式は、「振動バー用懸垂機構」と題する
同時に出願された特許出願に詳述されており、同
出願は、本出願に参照文献として挙げられてい
る。この懸垂方式の独特の設計は、振動すなわち
振り子効果を最小化するが、この効果があると、
通常、振動部材は接線方向に沿つて固定した面、
すなわち、記録媒体など、に対し近づいたり遠ざ
かつたりする運動に陥る。振動部材は１箇所にと
どまり、複写される原稿と記録媒体がこれによつ
て前進させられるか、あるいは、原稿と記録され
る表面が静止したままで振動部材の方が前進させ
られる。本発明は、特許請求の範囲に示されてい
るように、きわめて経済的で小形であつて低電力
消費の画像読み取り、記録装置を提供することを
意図している。

（実施例） 次に、付図を使つて、本発明の２つの実施例を
説明する。

第１図に示す、ラスタ入力走査／ラスタ出力走
査（RIS／ROS）支持部材１は、たとえば、プラ
スチツク材料で作られる。ここで円３で表わされ
ている走査／読取り装置はRIS／ROS支持部材１
に支持されており、この装置は、たとえば、光検
出器３である。なお、また、記録素子５はRIS／
ROS支持部材１上に支持されているが、（第２図
参照）これは、本例の場合、ドロツプ・オン・デ
マンド・インクジエツト機５である。便宜的に
は、１つの記録素子が各読取り素子に当てがわれ
るが、しかしながら、これは必ずしもそうである
必要ではない。RIS／ROS支持部材１は、矢印６
によつて示される方向に沿つて軸方向の振動を行
うよう可撓性支持部材７によつて懸垂され、該可
撓性支持部材７は、多重複合片持ちばねとして働
く。可撓性支持部材７は比較的幅の広いものであ
つて、支持部材１の横の運動を最小化する。さら
に、可撓性支持部材７が可撓性であるので、支持
部材１は可撓性支持部材７の上縁８を中心にピボ
ツト運動するだけでなく、可撓性支持部材７の上
縁８もまた可撓性支持部材７と基台９の間の接触
線を中心にピボツト運動する。この２重ピボツト
動作は、支持部材１をその走行を完全に行う期間
中記録を受ける媒体１１と読取られる原稿１５と
に対し一定間隔を維持させる（第２図参照）点に
おいて単一ピボツト動作による場合よりも優れて
いる。ここに使用された、懸垂可撓性支持部材７
は、また、従来型の装置の場合に生じるあらゆる
横揺れ、滑動またはこすり摩擦を除去する。この
可撓性支持部材７の堅さは、また、望むならば、
補助ばねを使うことによつて増大される。本装置
は、また、動作中比較的静かである。支持部材１
は振動装置１３によつて振動させられる。この振
動装置は、たとえば、ソレノイド装置である。ソ
レノイド装置１３は、基台９に固定される。

RIS／ROS支持部材１の振動に加えて、読取ら
れる原稿１５（第２図参照）及び／又は記録媒体
１１との間に相対運動を与えることが必要であ
る。この相対運動は、RIS／ROS支持部材１の軸
方向振動を表す矢印６と記録媒体１１の運動を表
す矢印１２とで表されるように互に直交する。支
持部材１と原稿１５との間隔及び支持部材１と記
録媒体１１との間隔は常に一定に保たれる。ま
た、基台９は、支持部材１及び原稿１５と記録媒
体１１が動く間、動かない。注意すべきことは、
RIS／ROS支持部材１は、原稿１５又は記録媒体
１１の速度に比較して、高速で走査を行うという
ことである。読取られる原稿１５及び記録媒体１
１を運動させるための代表的な装置が、第２図に
示されている。

第２図は、第１図の簡略化した側面図を示し、
読取られる原稿１５は、板ばねフインガ１７によ
つて案内されて、駆動案内ローラ装置１９と接触
する。電動機２０によつて駆動されるローラ装置
１９により、原稿１５は光検出器３による読取り
位置を横切り、２５で指示される画像読取り部を
通つて進むよう送られる。原稿１５とローラ１９
は、第１図中には、RIS／ROS支持部材１の理解
を簡単化するために示されていない。板ばねフイ
ンガ２１は、記録媒体１１を案内するのに使用さ
れ、後者は、たとえば、紙であつて、駆動案内ロ
ーラ２３と接触する。電動機２４によつて駆動さ
れるローラ２３により、記録媒体１１は、２７で
指示される画像記録部を通つて進むよう送られ
る。制御器２９は、入力信号を光検出器３から受
けそしてインクジエツト機５への出力信号３３を
生成するのに使用される。制御器２９は、便益
上、振動RIS／ROS支持部材１上に支持される。

この画像読み取り、記録装置が複写機として使
用されるところでは、読取られる原稿１５と記録
媒体１１とは、板ばね１７と駆動ローラ１９及び
板ばね２１と駆動ローラ２３とによつてそれぞれ
形成される挟み部内に送られる。ソレノイド装置
１３は駆動されることによつて、RIS／ROS支持
部材１を光検出器３間の距離に近似的に等しい距
離だけ支持部材１の軸方向に振動させ、その結
果、原稿１５のあらゆる領域が光検出器３によつ
て確実に読み取り又は走査されるようにする。駆
動ローラ電動機２０と２４は駆動されることによ
つて、ローラ１９及び２３を回転させるが、これ
に伴つて原稿１５と記録媒体１１とがほぼ同じ速
度で同期をとつて前進させられる。原稿１５と記
録媒体１１は、ステツプ的又は連続的に前進させ
られる。原稿１５が前進させられるに従つて、こ
の原稿は光検出器３によつて走査され、この光検
出器は信号３１を制御器２９に送る。制御器２９
は入力信号３１に応答して出力信号３３を供給
し、この出力信号は適当なインクジエツト機５を
トリガする。このようにして、複写が原稿１５に
対応する記録媒体１１上に形成される。

本発明によれば、光検出器３の配列とインクジ
エツト記録装置５の配列が一体的に同一の支持部
材１すなわちキヤリジの上に配置されているの
で、これらは、記録媒体１１／原稿１５に対して
同一の運動を行う。各マークは、その箇所におけ
る真の光学的濃度に対応する。しかしながら、も
し直交運動が一定の速度ならば、これらの箇所は
正弦波に沿つたものとなり、普通は、長方形格子
を形成しない。

複写モードにおいては、規則的なドツト配置で
充分であつて、ドツトを長方形パターンに配置す
る必要はない。この場合、記録媒体１１と原稿１
５とが一定速度で送られる。各正弦波内の対応す
る位相点は波長の整数倍だけ等しく間隔をとつて
いるので、もし正弦波の波長がドツトの所望の垂
直間隔に等しいならば、同じ位相点に置かれた、
任意の列のドツトは、同一列中においてその隣り
のドツトから等しい間隔のところにある。このこ
とは、ドツトを、ドツトを打つための１方向への
運動の間にだけ置くことによつて、きわめて容易
に達成される。しかしながら、経費は、インクジ
エツト機の使用率に依存する。インクジエツト機
は、各帰還周期中オフ状態にされる。もし振動周
波数が２倍になり、ドツトが一方向へのインクジ
エツト機の運動期間中に交互に列に配置されるな
らば、使用率は同じになる。これは、バー１の振
動の半周期中におけるドツトの水平飛越しに相当
する。

本発明の画像読み取り、記録装置がフアクシミ
リ伝送装置として使用されるところでは、読取り
信号３１が制御器２９によつて信号３２で表現さ
れる適当な形式で遠隔のトランシーバ又は印刷機
に送られる。同様に、フアクシミリの受信器とし
て使用されるところでは、遠隔の伝送装置、すな
わち他のフアクシミリトランシーバなどから受信
された信号３４が使用されて信号３３を生成しこ
れで記録素子であるインクジエツト機５を制御す
る。この画像読み取り、記録装置が印刷機として
使用されるよう望まれるところでは、明らかに信
号３４が、電子計算機及びワードプロセツサ装置
を含む多数の装置から供給される。

上述した装置は、比較的安価で、小形に作ら
れ、またきわめて消費電力が小さいことが判る。
インク源（図には示されていない）は、RIS／
ROS支持部材１の外側に配置されかつ１又は２
以上の可撓性の管（図には示されていない）によ
つてインクジエツト機に接続される。同様に、光
電池及び制御器に対する電源は、示されていない
が、細い線で接続される。

第３図には、たとえば、製本した書籍から複写
を行う装置が示されており、この中で、RIS／
ROS支持部材１は振動するのみならず、複写さ
れる資料と記録媒体１１を通り越して前進させら
れる。RIS／ROS支持部材１、光検出器３、イン
クジエツト機５及び制御器２９は、第１図及び第
２図に示されたように懸垂されて使用される。し
かしながら、この場合、プラテン３５が書物３７
を支持するために配設されている。動作の際、
RIS／ROS支持部材１は、駆動電動機４０及び４
１上に巻かれたケーブル３４及び３６によつて前
進させられ、これらの電動機は、支持部材１を矢
印３９で指示されたいずれかの方法に引張り、一
方、光検出器３は書物３７を走査する。インクジ
エツト機５により、画像が、静止している記録媒
体１１上に形成される。この装置は、原稿１５と
記録媒体１１とを同じ速度で前進させる必要性は
ないが装置がはるかに混み入つたものとなる。す
なわち、明かに、RIS／ROS支持部材１を前進さ
せる必要のある機構の方が２枚のシート、たとえ
ば、紙を前進させる必要のあるものよりも複雑で
ある。光検出器３とインクジエツト機５の配列の
幅は、複写しようとする原稿とほぼ同じ幅である
と都合がよい。

インクジエツト機５と検出器３及び記録媒体１
１と原稿１５との間の相対運動は、２次元で表さ
れている。高速運動の方は支持部材１の軸に沿う
正弦波的運動であり、一方、矢印１２の方向の低
速運動の方はこの軸に直交する運動である。もし
この軸に直交する運動が定速であるならば、記録
され／走査された点の軌跡は、正弦波となるであ
ろう。もし第２の運動が断続的、瞬間的であり、
かつ、もしこれが第１の運動の各逆転期間中に起
こるのであるならば、記録された点の軌跡は、矩
形波を形成するであろう。もし断続運動がステツ
プモータ２０，２４によつて発生させられ、且
つ、もしインクジエツト機５と検出器３との動作
がこのステツピング運動期間中に中断されるなら
ば、記録され／走査された点の軌跡は、支持部材
の軸に平行な直線の線分となる。もし振幅振動が
充分に大きいならば、隣接のインクジエツト機５
と光検出器３によつてこれらの能動期間中に発生
させられた直線線分は、頁全体を横断する連続的
直線ラスタ走査線を形成する。

上述では、インクジエツト機５を使用するもの
を取り扱つたが、明らかに記録要素は、たとえ
ば、磁気的、静電的、熱的印刷機又は他の手段で
あつてもよく、このような場合、記録媒体１１は
それぞれに適当な材料である、たとえば、熱的印
刷が利用される場合には感熱紙が用いられる。し
かしながら、インクジエツト印刷が好まれるの
は、これが本来の利点である無接触技術であり、
比較的消費電力が低いためである。

本明細書には、特定な要素について説明を行つ
たが、各種の変更及び変形は、熟練した技術によ
れば実現し得るであろう。このような変更及び変
形は、前掲の特許請求の範囲内に含まれるものと
考える、たとえば、読取り装置は、電荷結合デバ
イス、薄膜被覆、磁気的ピツクアツプ並びにその
他既知の装置でもよい。

（発明の効果） 多重複合片持ちばねとして働く可撓性支持部材
７とそれに懸垂されて取り付けられた振動する支
持部材１を使用し、その支持部材１に光検出器３
とインクジエツト５を支持部材１の軸に平行に取
り付けることにより非常に経済的で且つコンパク
トな画像読み取り、記録装置の実現が可能となつ
た。この可撓性支持部材７は図１に示す様にＥタ
イプの構造をしており、指状の末端によりそれ自
身が支えられ、さらに支持部材１の両端をも支持
している。この様な懸垂構造をとることにより、
光検出器３と読み取られる原稿との距離及びイン
クジエツト５と記録媒体１１との距離とが、支持
部材１が振動し記録媒体が移動する間、常に一定
の間隔を維持することが可能になる。また、支持
部材１と原稿及び記録媒体１１とは非接触構造と
なつているため摩擦によるロスがない。このコン
パクトな構成は、リアルタイムでの原稿読み取り
と記録動作とを可能とする。本願発明では、読み
取られる原稿と記録媒体の両方が平行で且つ同じ
速度で振動する支持部材１を通過するように移動
させられるか、読み取られる原稿と記録媒体の両
方は動かず、支持部材１の方が読み取られる原稿
と記録媒体の両方に平行に且つ一定の距離を保つ
て動くように構成される。また、支持部材１が振
動する際、半周期に１滴づつインクを噴射するこ
とにより、本来なら１ドツトで印字される点を２
ドツトで印字可能となり、解像度の高に印字が可
能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による簡単化されたグラフイ
ク器械装置の各種構成要素の関係を示した斜視
図、第２図は、読取りされる原稿のほかに原稿駆
動装置を示した、第１図のグラフイツク機械装置
の側断面図、第３図は、振動画像読取り兼画像形
成支持部材が前進させられ一方読取られる原稿、
すなわち、製本された書籍及び記録媒体が固定さ
れた本発明の第２簡単化実施例の側面図である。 １：ラスタ入力走査／ラスタ出力走査（RIS／
ROS）支持部材、３：走査／読取り装置又は光
検出器、５：記録素子又はインクジエツト機、
７：可撓性支持部材、９：基台、１１：記録媒
体、１３：振動部材、１５：読取られる原稿、１
７：板ばねフインガ、１９：駆動案内ローラ装
置、２１：板ばねフインガ、２９：制御器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 画像読み取り、記録装置であつて、支持部材
   の軸に平行にそれぞれ配列された画像読み取り素
   子と画像記録素子を備え、前記画像読み取り素子
   の配列と前記画像記録素子の配例を支持するため
   の前記支持部材と、前記画像読み取り素子によつ
   て原稿が読み取られる位置であつて、前記画像読
   み取り位置に前記原稿を送り、保持する第１の原
   稿搬送装置を含む画像読み取り部と、読み取られ
   た前記画像記録素子によつて記録媒体上に記録さ
   れる位置であつて、画像記録位置に前記記録媒体
   を送り、保持する第２の原稿搬送装置を含む画像
   記録部と、前記支持部材を前記画像読み取り部と
   前記画像記録部とに対し間隔を保つて懸垂し、振
   動させるための装置とを含み、前記懸垂し、振動
   させるための装置は、基台、前記基台の上に設置
   され、且つ前記支持部材に取り付けられて前記支
   持部材を前記支持部材の軸に平行に且つ前記画像
   読み取り部と前記画像記録部とに対し前記間隔を
   一定に保つて振動させる多重複合片持ちばね構造
   の可撓性支持手段、前記支持部材を振動させるた
   めに前記基台の上に設置され、且つ前記支持部材
   に結合した振動装置、前記読み取られる原稿と前
   記記録媒体の両方の動きと前記支持部材の動き
   を、直交する相対的な動きとして提供する装置と
   を備えたことを特徴とする画像読み取り、記録装
   置。 ２ 請求項１に記載の画像読み取り、記録装置で
   あつて、前記読み取られる原稿と前記記録媒体の
   うちの少なくとも１つが静止していることを特徴
   とする画像読み取り、記録装置。 ３ 請求項１に記載の画像読み取り、記録装置で
   あつて、前記基台は、前記支持部材が振動し、前
   記振動方向に対し直角に前記記録媒体が移動する
   間、動かないことを特徴とする画像読み取り、記
   録装置。 ４ 請求項１に記載の画像読み取り、記録装置で
   あつて、前記可撓性支持手段が３つ股ばねである
   ことを特徴とする画像読み取り、記録装置。 ５ 請求項１に記載の画像読み取り、記録装置で
   あつて、前記画像記録素子がドロツプ・オン・デ
   マンド（drop―on demand）インクジエツトで
   あることを特徴とする画像読み取り、記録装置。