JPH0231153Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は静電式エアフイルター用波形セパレー
ターに関する。

静電式エアフイルターは第１図及び第２図示の
如く、HEPAフイルターから成る集電部Ａとそ
の上流側の荷電部Ｂとから成り、該HEPAフイ
ルターＡは、ジグザグ状に折り曲げたガラス繊維
等から成る肉薄の材Ｄの各折り曲げ部ｄ，ｄ…
間に形成される夫々の谷間空間をｅ，ｅ…内に肉
薄のアルミニウム等から成る導電性波形セパレー
ターＦ，Ｆ…を挿入し、その１側に配列された波
形セパレーターＦ，Ｆを正極とし、その他側に配
列された波形セパレータＦ，Ｆを負極とし、該
材Ｄを介して正極波形セパレーターＦと負極波形
セパレーターＦを交互に対向させて高圧電源Ｇに
よりその各対向電極間に印加電圧を与えて、該荷
電部Ｂによつて荷電された塵埃を機械的な捕集と
電気的な捕集とを組み合わせて微細な塵埃をも捕
集するようにしたものである。Ｈは上記HEPA
フイルター要素を組み込み封口剤を介して気密に
囲繞固定した外枠、Ｉは正極波形セパレーター
Ｆ，Ｆ…列を高圧電源Ｇに共通に接続する導線、
Ｊは負極波形セパレーターＦ，Ｆ…列を共通にア
ース接続する導線、Ｋは荷電部Ｂの高圧電源、Ｌ
は放電線、Ｍは接地板、Ｎは外枠を示す。かかる
静電式エアフイルター用波形セパレーターは材
Ｄにピンホール、摩耗等の絶縁の弱い部分が生じ
たときはこれを通じて容易に絶縁破壊されて対向
する正負極波形セパレーター間に火花放電による
短絡を発生させるという不都合があつた。

かかる不都合を解消するものとして、ジグザグ
状に折り曲げた導電性波形セパレーター芯体の両
面に電気絶縁性被膜を形成して成る静電式エアフ
イルター用波形セパレーターが知られているが、
集電能力を高めるべく印加電圧を1KV以上にす
ると、該芯体の材への挿入側の波形端面におい
ては電気が集まりやすいために該波形端面で絶縁
破壊を起こすという不都合を有する。

本考案は前記不都合を解消し、印加電圧を高め
ても絶縁破壊を生じない静電式エアフイルター用
波形セパレーターを提供することをその目的とす
るもので、ジグザグ状に折り曲げた導電性波形セ
パレーター芯体１の両面に電気絶縁性被膜２，２
を形成して成る静電式エアフイルター用波形セパ
レーターに於て、該芯体１の材への挿入側の波
形端面１b′を前記被覆２，２に連なる電気絶縁性
材料３で被覆したことを特徴とする。

第３図及び第４図は本考案実施の１例を示すも
ので、１は導電性材料、例えばアルミニウム箔等
の金属材から成る断面三角形状のジグザグ状に折
り曲げた波形セパレーター芯体を示し、該芯体１
にその一端の波形端面１ｂ側に沿つて導電接続用
の露出部１ａを僅かに残してその両面に電気絶縁
性被膜２，２を形成すると共に電気絶縁性材料３
から成る該被膜２，２を夫々該芯体１の他端の波
形端面１b′を越えて約３〜５mm延長させ、その先
端部を例えば熱融着して袋状の突出部４を形成
し、該突出部４で該芯体１の他端の波形端面１
b′を被覆した。尚、該被膜２，２の延長部は前記
の如く熱融着等により一体化することなく単に重
合させておくだけでもよい。又該露出部１ａは該
芯体の両面の各半部以内とするのが一般で、でき
るだけ露出部１ａを少なくするのが好ましい。

該芯体１の波形端面１b′の被覆は、前記実施例
の如く突出部４を形成することなく、例えば一方
の電気絶縁性被膜２のみを該芯体１の波形端面１
b′を越えて延長させ、かかる延長部で該波形端面
１b′を包み込んで被膜を形成し、かかる被膜によ
つて被覆するようにしてもよい。又、該電気絶縁
性被膜２，２とは別個に、電気絶縁性樹脂等の電
気絶縁性材料３を用いて該波形端面１b′を直接コ
ーテイングすることもできる。

尚、かかる波形セパレーターを製造するには、
例えば波形セパレーターを、材への挿入側の波
形端面１b′側から該端面１b′との間に間隙を存し
て電気絶縁性合成樹脂等から成る１枚の電気絶縁
性フイルムで挟んで被包して、該芯体１の両面に
僅かに露出部１ａを残して電気絶縁性被膜２，２
を形成し、その後該端面１b′から突出している電
気絶縁性フイルムの折り曲げ先端部のみ或いは該
突出部分全体を熱融着させ、かかる熱融着部分を
電気絶縁性の突出部４に形成するのが製造が容易
で好ましい。

本考案の上記波形セパレーターＳの多数膜を用
意してHEPAフイルターを構成する場合、第５
図示の如く材Ｄの各折り曲げそｄ，ｄ…間に形
成される夫々の谷間空間ｅ，ｅ…内に正極セパレ
ーターＳと負極セパレーターＳとを交互にその電
気絶縁性材料３で被覆された波形端面１b′側から
挿入するもので、かくして該正極並びに負極セパ
レーターＳ，Ｓの夫々はその両面の電気絶縁性被
膜２，２によつて電気絶縁されると共に更に該各
セパレーターＳの電気の集まりやすい材への挿
入側の波形端面１b′は電気絶縁性材料３の被覆に
よつて良好に電気絶縁され、5KVの印加電圧の
下においても放電短絡を生じない。

このように本考案によるときは、導電性波形セ
パレーター芯体１の材への挿入側の波形端面１
b′を電気絶縁性被膜２，２に連なる電気絶縁性材
料３で被覆したのでこれを静電用エアフイルター
に使用し、波形セパレーターへの印加電圧を高め
ても放電短絡を極めて良好に防止できる集電部を
提供し得る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の波形セパレーターを使用した静
電エアフイルターの分解斜面図、第２図はその電
気接続回路を示す横断面図、第３図は本考案波形
セパレーターの斜面図、第４図は、その−線
截断面図、第５図はその使用状態の静電式エアフ
イルターの集電部の横断面図を示す。 １……導電性波形セパレーター芯体、１b′……
波形端面、２……電気絶縁性被膜、３……電気絶
縁性材料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ジグザグ状に折り曲げた導電性波形セパレータ
   ー芯体１の両面に電気絶縁性被膜２，２を形成し
   て成る静電式エアフイルター用波形セパレーター
   に於いて、該芯体１の材への挿入側の波形端面
   １b′を前記被覆２，２に連なる電気絶縁性材料３
   で被覆したことを特徴とする静電式エアフイルタ
   ー用波形セパレーター。