JPH0231054Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、白粉、フアンデーシヨン等を収納す
るコンパクトケースの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来よりコンパクトケースは、化粧料及び塗布
具を収納した器体に蓋体を蝶番により開閉自在に
蝶着した構成となつていた。加えて化粧料は、振
動や衝撃等によつて化粧料が飛び散つて鏡やコン
パクトケース内部を汚してしまわない様に、フイ
ルム状の中蓋によつて被われていた。しかしフイ
ルム状の中蓋は、使用時に不用となるため、紛失
しやすいものであつた。

そこで実公昭58−35127号公報に於いて、器体
に化粧料収納所と塗布具収納所を隣接し、この化
粧料収納所と塗布具収納所の上面に、側壁に刻設
されたガイド溝によつて化粧料収納所より塗布具
収納所まで摺動する中蓋を設けた構成のコンパク
トケースが提案されている。この提案は、化粧料
の飛散を防止できる上に中蓋の紛失も防げるもの
であつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、実公昭58−35127号公報では、塗布す
る際パフを取り出してから中蓋を摺動させ化粧料
を露出させなければならず面倒であつた。

また、従来のコンパクトケースに於いてはケー
スを薄く、小さく構成するためパフの収納所は小
さくなつてしまい、パフが取り出しにくい構成と
なつていた。

そこで本考案は、以上の点に鑑みて考案された
コンパクトケースである。

〔課題を解決する為の手段〕

器体３には、化粧料２を収納する化粧料収納所
７と、パブ等の塗布具１を収納する塗布具収納所
８とを刻設する。蓋体５は、この器体３と開閉自
在に蝶着させる。前記化粧料収納所７の上面を被
う中蓋１１は、塗布具収納所８の上面へ摺動可能
に器体３に係合させる。この中蓋１１の摺動方向
の端面には、塗布具収納所８内に上方より侵入
し、塗布具収納所８に収納された塗布具１を押し
上げる舌片１２を屈曲させ連設する。

〔作用〕

使用しない状態では、中蓋１１は化粧料収納所
７の上面を被い、化粧料２の飛散を防止してい
る。この時、塗布具１は塗布具収納所８に収納さ
れている。

使用する場合には、化粧料収納所７を被つてい
た中蓋１１を塗布具収納所８へ摺動させる。この
時中蓋１１の舌片１２の先端は、塗布具１に下方
に侵入し、塗布具１が上方に押し上げられ、塗布
具１が中蓋１１に載置された状態となり、塗布具
１の取り出しが簡単になる。同時に、化粧料収納
所７の化粧料２が露出し、塗布具１による化粧料
２の塗布が可能になる。

〔実施例〕

パフ等の塗布具１及び化粧料２を収納する器体
３と内面に鏡４が貼着された蓋体５は、それぞれ
に軸孔を穿設し、この軸孔を貫通軸支する枢軸に
よつて開閉自在に枢着されている。

この器体３は、化粧料２が充填された収納皿６
を止着する化粧料収納所７と塗布具１を収納する
塗布具収納所８が隣接して刻設されている。この
化粧料収納所７と塗布具収納所８の間は他の上面
より低い仕切り９で区画されている。また、器体
３の化粧料収納所７と塗布具収納所８の上方側壁
には、化粧料収納所７と塗布具収納所８にわたつ
て向かに合つた一対のガイド溝１０が刻設されて
いる。

このガイド溝１０には、中蓋１１の両側端が摺
動自在に係合している。この中蓋１１は、化粧料
収納所７の上面を被い化粧料収納所７内の化粧料
２が飛散しない様になつている。またこの中蓋１
１は、塗布具収納所８にまで摺動可能に構成され
ている。この中蓋１１の一端には、上方より塗布
具収納所８内に侵入した舌片１２が屈曲して連設
されている。この舌片１２は、上面が傾斜面とな
つており、中蓋１１を塗布具収納所８へ摺動させ
た際、塗布具１の下方に侵入し、塗布具１を上方
に押し上げる様構成している。尚、この時化粧料
収納所７内の化粧料２が外部に露出している。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように、化粧料収納所７内の化
粧料２の飛散を防止する中蓋１１を器体３に摺動
自在に係合させたため、使用時に不用となる中蓋
１１を器体３に保持したまま使用する事が出来、
中蓋１１を紛失してしまい化粧料２が飛散して鏡
４や塗布具１を汚してしまう様な事はない。しか
も、使用しない時には、中蓋１１は化粧料収納所
７を被つており、使用時に化粧料２を露出させる
操作、つまり中蓋１１の摺動操作で舌片１２が塗
布具１を中蓋１１に載置される状態にまで押し上
げるため、塗布具１を取り出してから中蓋１１を
摺動させる手間を省く事が出来る。

また使用後、中蓋１１を化粧料収納所７方向に
摺動させない限り塗布具収納所８が露出せず、塗
布具１が収納できないため、中蓋１１は使用時以
外は化粧料収納所７を被つており、内部を化粧料
２で汚してしまう様な事もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例の側断面図。第２図
は、中蓋を摺動させた状態の側断面図。第３図
は、本考案実施例の平面図。第４図は、中蓋を摺
動させた状態の平面図。 １……塗布具、２……化粧料、３……器体、５
……蓋体、７……化粧料収納所、８……塗布具収
納所、１１……中蓋、１２……舌片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面に化粧料２を収納する化粧料収納所７と、
   パフ等の塗布具１を収納する塗布具収納所８とが
   刻設された器体３と、 該器体３と開閉自在に蝶着した蓋体５と、 前記化粧料収納所７の上面を被い、且つ塗布具
   収納所８の上面へ摺動可能に器体３に係合し、摺
   動方向の端面に塗布具収納所８内に上方より侵入
   し、塗布具収納所８に収納された塗布具１を押し
   上げる舌片１２を屈曲させ連設した中蓋１１と、 より構成される事を特徴とするコンパクトケー
   ス。