JPH0230979B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、巻き取り機械の担持ローラーの上部
周縁部分に偏心的に位置する巻き取り位置から、
それよりも下方に位置する搬出面上に、巻き取り
ローラーを降ろすための方法および該方法を実施
するための装置に関する。

２重担持ローラー式機械により軸無しで巻き取
られた巻き取りローラーが巻き取り完了した時、
突き出し桁又は押し出し桁により担持ローラーか
ら押し出されそして般出台上に押しやられる。こ
の際巻き取りローラーはほぼ同一平面上に位置す
る。

さて巻き取りローラーがそれの巻き取り過程を
終了した後で巻き取り位置から、それよりも下方
に位置する平面上に移さなければならない場合に
は、例えば英国特許第1195274号明細書により、
支承された巻き取り軸を有する巻き取りの場合、
一対の旋回可能なレバー腕を設け、これらを腕が
巻き取りローラーの軸を掴みそして該ローラーを
巻き取り位置の軸承から取り出して、これよりも
下方に位置する搬出面上に降ろすことが公知にな
つている。

本発明の目的は、種々異なる直径を有する巻き
取りローラーを、それの担持ローラーの上部周縁
部に偏心的に位置する巻き取り位置からできる限
り簡単なそして効果的な態様で、その位置よりも
下方に位置する搬出面に運搬する問題を解決する
ことである。

英国特許第1195274号明細書により公知になつ
ている旋回するレバー装置は本発明の目的に適合
しているものではない。何故ならば本発明では、
巻き取りローラーの運搬をそれの軸の範囲を掴む
ことで行うことは、巻き取りローラー自体の重量
が大なため不可能であるということを出発点とし
なければならないからである。

上記の目的を達成するため本発明により、巻き
取り機械の担持ローラーの上部周縁部分に偏心的
に位置する巻き取り位置から、それよりも下方に
位置する搬出面上に巻き取りローラーを降ろすた
めの方法が提案され、該方法によれば巻取りロー
ラーは案内片の負荷を取り除くため下方から持ち
上げられ、案内片が筒殻から引き抜かれ、それか
ら担持ローラーとの接触を解除されて巻き取りロ
ーラーは搬出面の高さまで降ろされる。

担持ローラーの上部周縁部分に偏心的に位置す
る巻き取り位置において、巻き取りローラーは巻
き取り筒殻の中に軸方向に挿入されている案内片
により保持されそして案内されている。巻き取り
ローラー自体の重量の一部分はこの際担持ローラ
ーにより担持されており、その他の部分は案内装
置を介して収容される。巻き取りローラーの案内
は必要なものである。何故ならば巻き取りローラ
ーの軸は巻き取りが増大するに従つて半径方向
に、担持ローラーに対して変位するからである。
通常１つの担持ローラー上で、上記の巻き取り方
法で、同時に２つの巻き取りローラー又は２つの
巻き取りローラー群が巻き取られる。巻き取りロ
ーラー群とは縦方向に分割された布地を異なる巻
き取りローラーに巻き取る場合を指している。

本発明による方法の重要な特徴は、巻き取りロ
ーラーをそれの周縁で掴むことにより担持ローラ
ーから取り除くことである。従つて巻き取りロー
ラーは担持ローラーから取り除かれそして下方に
位置する面上に運搬される際、下方から支持さ
れ、従つて巻き取りローラーの全重量は支持装置
に加えられている。

巻き取りローラーを降ろすのは特に、担持ロー
ラーの曲率に適合した弧状の軌道に沿つて行われ
る。そのことにより巻き取りローラーを降ろすた
めの空間の節約がなされそして比較的簡単な形成
の装置が使用されることが可能になる。

本発明による巻き取りローラーを降ろす装置
は、断面がＶ字形の取り降ろし盆、取り降ろし盆
を担持ローラーの周囲から正確に間隔を隔てて位
置する経路に沿つて上下させ駆動装置及び取り降
ろし盆を側面の所でそれの上下運動を案内してい
る案内カムとこの案内カムに沿つて走行する滑動
又はコロ軸受とから成り、断面Ｖ字形の取り降ろ
し盆は水平な軸の回りに旋回可能な如く互いに連
結された２枚の板から成り、板の一枚が巻取りが
完了したローラーをそれの下側の所を掴んで担持
ローラーから持ち上げそして少なくとも運動範囲
の上方部分では上記した滑動又はコロ軸受によつ
て上記した案内カムに沿つて案内されている。

取り降ろし盆は巻き取りローラーを降ろす際
に、側面に配置されている滑動又はころ軸受を介
してカムの表面に支持される。このことにより、
巻き取りローラーを降ろす際の取り降ろし盆と側
面の案内カムと支承体との間の摩擦が減少する。

本発明による装置の特にすぐれた形成によれば
取り降ろし盆は、水平な１つの軸上に旋回可能に
相互に結合されている２つの板から成り立ち、そ
れらの板のうち巻き取りローラーを下方から支え
る板は、少くとも運動範囲の上方において側面の
所で案内カムに沿つて導かれている。相互に一定
の角度を挾む様に設定され旋回可能な如く相互に
結合された板により形成されている取り降ろし盆
の中に、種々異なる直径の巻き取りローラーが確
実に捉えられそして担持ローラーから持ち上げら
れそれよりも下方に位置する搬出面上に運搬され
る。

取り降ろし盆を形成する板の角度を調節しそし
て変化させることを可能ならしめるため、板はこ
れらの板に関節により取り付けられた駆動装置に
より相互に旋回可能になつているのが好都合であ
る。巻き取りローラーを担持ローラーから持ち上
げそして下方に位置する搬出面上に降ろすために
下方から支える前に、取り降ろし盆を形成する２
枚の板は補助駆動装置により相互に一定の角度位
置に旋回させられる。それから搬出面上への取り
降ろしが完了した後で直ちに、２枚の板は補助駆
動装置を用いて一平面を形成する様に旋回する。
かくして搬出が可能になる。

巻き取りローラーを担持ローラーから持ち上げ
そして取り降ろし装置に収容するのを容易ならし
めるため、本発明の別の有利な形成により、その
都度の直径（第３図参照）に関係なく、巻き取り
ローラーを持ち上げる際に下方から支える板は担
持ローラーから遠ざかる方向で１乃至3°だけ下方
に傾斜していなければならない。別の板は水平面
に対して著しい、例えば45°の角度だけ傾き、即
ち２枚の板はこの時約135°の角度を相互に挾んで
いる。２枚の板は取り降ろし過程の終了までこの
角度位置に保たれる。巻き取りローラーが思いが
けなく取り降ろし盆から転げ落ちることは避けら
れる。

取り降ろし盆を上下に移動させる駆動装置が水
平面に対してほぼ45°の角度位置にある板に取り
付けられそして水平面に対してほぼ1°乃至3°の角
度位置にあり、巻き取りローラーを持ち上げそし
て降ろす過程の開始時において主として該ローラ
ーの重量を支えなければならない別の板は側面で
案内カム上に支えられ、該カムはこの時主として
巻き取りローラーの重量を支えなければならない
様になつている時、力の分布が最も好都合であ
る。取り降ろし過程の終端に近づくに従つて巻き
取りローラーの重量は、取り降ろし盆を上下に移
動させる駆動装置に支えられている板の力に強く
かかつて来る。

側面に位置するカム軌道は、すでに述べた様
に、一方では巻き取りローラーを降ろす際に取り
降ろし盆を支えるために役立つているが、巻き取
りローラーを捉えるために取り降ろし盆を持ち上
げる際および担持ローラーから持ち上げるために
も役立つている。

本発明による取り降ろし装置は、比較的簡単な
方法で種々異なる直径を有する巻き取りローラー
を担持ローラー上の巻き取り位置からそれよりも
下方に位置する搬出面上に運搬するという問題を
解決するものである。本願明細書にて説明される
装置の特徴ある形成も本願の対象となる。

本発明の原理は次の記述において添附略図によ
り説明される。

第１図において担持ローラー１が半分だけ示さ
れており、該担持ローラーの上部周縁部分に偏心
的に巻き取りローラー２が載せられており、該巻
き取りローラーには軸方向に案内片３が挿入され
ている。

取り降ろし盆４は２つの板５，６（函と形をし
た）から成り立ち、これらの板は水平な軸７に沿
つて旋回可能な如く相互に結合されている。第１
図において下方に移動した終端位置が実線で示さ
れ、その位置では取り降ろし盆４は搬出面８と同
一平面上に位置する。一点鎖線により巻き取りロ
ーラー２を担持ローラー１から持ち上げ始める位
置が上方に示されている。この位置では板５，６
は約135°の角度を挾んでいる。巻き取りローラー
２を下から支える取り降ろし盆４の板５は水平面
に対して約2°傾いており、従つて巻き取りローラ
ー２を持ち上げた後、図において右の方の取り降
ろし盆４の中に転げ込みそして確実に保持され
る。

取り降ろし盆４の上下運動は圧縮空気又は水圧
駆動装置９により実施され、該駆動装置は搬出面
８の下部に配置されている。該駆動装置は取り降
ろし盆の板６に関節結合されている。

板５，６相互間の旋回運動は、第３図に示され
ている様に、補助駆動装置１０により行われ、該
補助駆動装置は取り降ろし盆４の双方の板５，６
に結合されている。

第２図から明らかな如く、レバー腕１１と結合
している取り降ろし盆４の板６は、上下運動駆動
装置９を作動させると、軸１２のまわりに旋回し
そしてその際弧状の軌道を通過する。取り降ろし
盆４を持ち上げる前に、取り降ろし盆４の板５が
補助駆動装置１０により、最低位置から、板６に
対して前以て定められた角度位置に旋回させら
れ、その位置は第１図の上方に示された角度位置
に対応している。

第３図から明らかな如く、取り降ろし盆４の板
５は、担持ローラー１の端部の外側に位置する板
５の側面の所で、ころ軸受１３を介して案内カ
ム・支持装置１４に支えられている。案内カム１
４は、構造上の理由および場所に関する事情に
夫々従つて、直線状又は弧状に彎曲させられるこ
とが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の側面図、第２図は
第１図の平面図、第３図は取り降ろし盆の支え方
を側面図により詳細に示したものである。 図において、１……担持ローラー、２……巻き
取りローラー、４……取り降ろし盆、５，６……
板、７……軸、９……駆動装置、１０……補助駆
動装置、１３……コロ軸受、１４……案内カムで
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 巻取りローラーが担持ローラーの上部周縁部
   分に偏心的に担持され、巻取りローラーの軸と担
   持ローラーの軸とが、平行で垂直な相異なる平面
   内に位置し、巻取りローラーは布地が筒殻に巻き
   付けられ、この筒殻の両端からは案内片が差し込
   まれている巻取り機械で、巻取りが完了した巻取
   りローラーを下方に位置する搬出面に降ろすため
   の方法において、巻取りローラーは案内片の負荷
   を取り除くため下方から持ち上げられ、案内片が
   筒殻から引き抜かれ、それから担持ローラーとの
   接触を解除されて巻取りローラーは搬出面の高さ
   まで降ろされることを特徴とする方法。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の方法において、
   巻取りローラーを降ろすのは弧状の軌道に沿つて
   行われることを特徴とする方法。 ３ 特許請求の範囲第２項記載の方法において、
   巻取りローラーを降ろすのは担持ローラーの曲率
   に適合した弧状の軌道に沿つて行われることを特
   徴とする方法。 ４ 巻取りローラーが担持ローラーの上部周縁部
   分に偏心的に担持され、巻取りローラーの軸と担
   持ローラーの軸とが、平行で垂直な相異なる平面
   内に位置し、巻取りローラーは布地が筒殻に巻き
   付けられ、この筒殻の両端からは案内片が差し込
   まれている巻取り機械で、巻取りが完了した巻取
   りローラーを降ろすための装置において、断面が
   Ｖ字形の取り降ろし盆、取り降ろし盆を担持ロー
   ラーの周囲から正確に間隔を隔てて位置する経路
   に沿つて上下させる駆動装置及び取り降ろし盆を
   側面の所でそれの上下運動を案内している案内カ
   ムとこれに沿つて走行する滑動又はコロ軸受けと
   から成り、断面Ｖ字形の取り降ろし盆は水平な軸
   の周りに旋回可能な如く互いに連結された二枚の
   板から成り、板の一枚が巻取りが完了したローラ
   ーをそれの下側の所を掴んで担持ローラーから持
   ち上げそして少なくとも上下する運動範囲の上方
   部分では上記した滑動又はコロ軸受によつて上記
   した案内カムに沿つて案内されていることを特徴
   とする装置。 ５ 特許請求の範囲第４項記載の装置において、
   取り降ろし盆４はそれの側面において案内カム１
   ４に沿つて導かれていることを特徴とする装置。 ６ 特許請求の範囲第４項または第５項記載の装
   置において、取り降ろし盆４は巻取りローラー２
   を降ろす場合には、側面に配置されている滑動軸
   受又はコロ軸受１３を介して案内カム１４に支え
   られていることを特徴とする装置。 ７ 特許請求の範囲第４項から第６までのうちの
   いずれか一つに記載の装置において、取り降ろし
   盆４は水平な軸７のまわりに旋回可能な如く相互
   に結合されている二枚の板５，６から成り立ち、
   これらの板のうち巻取りローラー２を下から支え
   る板５は少くとも運動範囲の上方において側面の
   所で案内カム１４に沿つて導かれていることを特
   徴とする装置。 ８ 特許請求の範囲第７項記載の装置において、
   二枚の板５，６はこれらの板に関節結合された補
   助駆動装置１０により相互に旋回可能になつてい
   ることを特徴とする装置。 ９ 特許請求の範囲第７項または第８項記載の装
   置において、巻取りローラー２を持ち上げる際に
   下から支えている板５は担持ローラー１から遠ざ
   かる方向において1°乃至3°下方を向く様に傾斜し
   ていることを特徴とする装置。