JPH02308513A - 多層巻線の方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えばボビン付きコイルの整列巻線方法に適
用して好適な、巻き乱れがなく多層巻線を行なうための
多層巻線方法及び装置に関する。

従来、ボビン付きコイルの巻線機による整列方法は、巻
き軸によって回転するボビンに線材の一端をボビン軸方
向に往復運動（トラバース）させて、ボビンの外周にコ
イルを形成させる手段が取られている。そしてトラバー
スの移動速度は、整列して巻線するため、通常、巻き軸
の回転数に同期されている。

この場合、巻線ターン数が多くなると、線材をボビンの
外周に多層に重ねて巻き取って行くためのトラバースの
往復回数が当然に増える。そのため巻軸の回転速度も巻
き始めと巻き終わりとで加減速制御しながら高速に回転
させる必要が出てくる。

しかし、通常、巻軸の回転数（回転速度）は巻線の巻き
始めと巻き終わり以外の中間でのスピードは、高速で一
定速になるため、巻軸の回転数に同期させているトラバ
ースの移動速度は、各巻線の層端においても毎回定速に
移動方向の切り換え（反転）を行なわなければならない
。そのためトラバースの反転時における速度の不連続性
からトラバースする移動物体（慣性系）に衝撃が加わり
、振動による゛巻線の乱れ１因となる虞れが出てくる。

更にこれらの衝撃や振動をおさえるために巻線機の構造
を堅固にする必要があり、そのため重厚で高価な巻線機
になってしまうという欠点がある。

本発明はかかる点に鑑み、このトラバースの反転時にお
ける衝撃や振動の問題を解消し、巻き乱れのない整列巻
線方法及び装置を提案することを主たる目的とする。

本発明は、回転するボビンに線材の一端をボビンの軸方
向に往復運動させ、線材の巻き取りを行なう巻線方法に
おいて、各巻線の層端において毎回トラバースの移動速
度を加減速制御することによって、衝撃や振動のないな
めらかなトラバースの移動方向の切り換え（反転）を行
ないながら巻線を行なうようにしたことを特徴とする。

以下本発明の一実施例について図面を参照しながら詳細
に説明する。

第１図は本発明によって使用される巻線機の一実施例を
示す図である。１はボビン状の治具を示し、ボビン状の
治具１は、巻軸７に挿入された状態でスピンドルモータ
（サーボモータ）５によって一方向に回転される。線材
２はボールねじ４とトラバース用モータ（サーボモータ
）６の正逆回転によって往復運動する移動部８に取り付
けられたノズル３によって案内されながらボビン１の外
周に巻き付けられ、多層の整列巻線を行なわれる。

この場合、トラバースのピッチＰ（巻軸１回転あたりの
ボビン軸方向のノズルの移動量）は、線径りに常に等し
くなるように制御部９によってスピンドルモータの回転
数■Ｓにトラバースの移動速度Ｖｔが同期するようにコ
ントロールされるものである。

次に、スピンドルモータ５とトラバース用モータ６との
具体的な速度制御方法について説明する。第２図、第３
図は本発明と従来方式によるスピンドル軸とトラバース
軸の速度分布及びトラバース軸の加速度分布について比
較した図である。

従来の方式のスピンドル軸の回転速度は、第３図Ａに示
す如く、巻き始めと巻き終わりである第１層目と第７層
目を除く第２〜第６層目までは常に一定な速度でスピン
ドル軸を回転させる制御方式をとっている。そのために
スピンドル軸の回転に同期して移動しなければならない
トラバース軸の移動速度は、第３図Ｂに示す如く、各層
間では定速であるが、各層端でトラバースの移動方向を
反転してやらなければならないため、速度が不連続にな
る。その結果、第３図Ｃに示す如く、トラバース軸の加
速度分布で加速度が無限大になる点があられれ、そのと
きトラバースの移動部８（慣性系）に大きな衝撃力が加
わることとなる。このことは巻線機全体に振動として伝
わシバ結果的に巻き乱れの１因になってしまう。

これに対して、本発明による制御方法においては第２図
Ａに示す如く、スピンドル軸の回転速度を各層ごとに毎
回加減速制御したものにしているため、第２図Ｂに示す
如く、トラバース軸の移動速度も各層ごとに毎回加減速
制御されることになり、第２図Ｃに示す如く、各層端で
のトラバースの移動方向の反転も滑らかな動きとなり、
巻線機の機械系に及ぼす振動も少なくすることが可能で
あり、巻き乱れの心配も解消できる。

二の結果、従来よりとられてきたトラバース時の振動を
おさえるための堅固な設計の巻線機の構造も比較的簡略
化され、コスト的にも安価な設計で済むようになる。

また、本発明による整列巻線方法は、フライヤ方式（ボ
ビンを固定しフライヤの回転によって巻き上げる方法）
の巻線機などにも容易に応用でき、その利用分野は一般
の巻線機に広く活用できる。

以上述べたごとく本発明によれば、回転するボビンに対
し線材の一端をボビンの軸方向に往復運動させ、線材の
巻き取りを行なう巻線方法において、各巻線の層端にお
いてその都度トラバースの移動速度を加減速制御するこ
とによって、衝撃や振動のないなめらかなトラバースの
移動方向の切り換えを行ないながら巻線を行なうように
したので、トラバースの反転時における衝撃や振動の問
題を解消し、巻き乱れのない安価な巻線機となる整列巻
線方法の提供が可能となる。

また本発明によれば、多層巻線される冶具と、治具を回
転させる治具用回転機と、回転する治具に線材を多層に
巻くトラバース駆動機とより成り、治具の層端に線材が
至ったときに治具用回転機の速度及びトラバース駆動機
の回転速度を減速するように同期制御する制御部を設け
たので、 次の層に移行する際にトラバースのための線材が治具端
部に衝突して治具及び装置全体に破損の虞れ及び巻き乱
れを与えることがなくなる。　　゛図面の簡単な説明 第１図は本発明の一実施例を示す図、第２図Ａ。

Ｂ、　Ｃは夫々本発明方法の説明図、第３図Ａ、　Ｂ、
　Ｃは夫々従来方法の説明図である。

１・・・ボビン状の治具、２・・・線材、５・・・スピ
ンドルモータ、６・・・トラバース用モータ。

出願人代理人　弁理士　秋　山　　　高ゲＳ　　ブ　　
図 第２囚 ’ｂ　（Ｓ　） Ａ盈 第３図 ヌビ木ル ー邑隈べ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．回転するボビンに対し線材の一端をボビンの軸方向
   に往復運動させ、線材の巻き取りを行なう巻線方法にお
   いて、各巻線の層端においてその都度トラバースの移動
   速度を加減速制御することによって、衝撃や振動のない
   なめらかなトラバースの移動方向の切り換えを行ないな
   がら巻線を行なうようにしたことを特徴とする多層巻線
   の方法。
2. ２．多層巻線される治具と、治具を回転される治具用回
   転機と、回転する治具に線材を多層に巻くトラバース駆
   動機とより成り、治具の層端に線材が至つたときに治具
   用回転機の速度及びトラバース駆動機の回転速度を減速
   するように同期制御する制御部を設けたことを特徴とす
   る多層巻線の装置。