JPH02307995A - 化学パルプの漂白方法 - Google Patents
化学パルプの漂白方法Info
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- Paper (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は製紙用化学パルプをアルカリ性溶液及び酸素で
漂白する方法に関する。
漂白する方法に関する。
(従来の技術)
パルプ漂白の目的はパルフ繊維の内部や表面に付着して
いるリグニンや着色物質を分解・変質させたり可溶性に
して取り除き、白色度を上昇させることである。
いるリグニンや着色物質を分解・変質させたり可溶性に
して取り除き、白色度を上昇させることである。
従来化学パルプの漂白は、塩素、次亜塩素酸塩、過酸化
水素及び二酸化塩素等で段階的に処理する方法が採られ
てきたが、近年酸素漂白法が開発されてからは、排水負
荷量の軽減及び漂白薬品費の減少を目的としてその方法
は日本も含め世界の紙パルプの主要国で多数採用されて
きた。
水素及び二酸化塩素等で段階的に処理する方法が採られ
てきたが、近年酸素漂白法が開発されてからは、排水負
荷量の軽減及び漂白薬品費の減少を目的としてその方法
は日本も含め世界の紙パルプの主要国で多数採用されて
きた。
酸素漂白法はパルプを加熱加圧下の反応容器中にアルカ
リ及び酸素を加えてパルプ中のリグニンや樹脂等を酸化
分解してパルプ漂白を行うものである。この中でも最近
では設備費や得られるパルプ品質との関係から中濃度酸
素漂白法(パルプ濃度8〜15%)と称させる方法が主
として採用されている。
リ及び酸素を加えてパルプ中のリグニンや樹脂等を酸化
分解してパルプ漂白を行うものである。この中でも最近
では設備費や得られるパルプ品質との関係から中濃度酸
素漂白法(パルプ濃度8〜15%)と称させる方法が主
として採用されている。
一般に実機による中濃度酸素漂白法の基本的な装置は中
濃度(又は高濃度)ポンプ、高剪断混合機及び酸素反応
機の組み合わせとなっており、パルプスラリーは中濃度
(又は高濃度)ポンプを通り、高剪断混合機でアルカリ
性溶液及び酸素と混合され、酸素反応機で脱リグニンさ
れる。この時の一般的な諸条件は、パルプ濃度は8〜1
5%、反応温度は80〜120℃、反応圧力は大気圧〜
9kg/cIIr、滞留時間は30〜120分、アルカ
リ添加量は0.5〜2.0%(対絶乾パルプ、NaOH
換算)、酸素添加量は0,5〜2.0%(対絶乾パルプ
)である。
濃度(又は高濃度)ポンプ、高剪断混合機及び酸素反応
機の組み合わせとなっており、パルプスラリーは中濃度
(又は高濃度)ポンプを通り、高剪断混合機でアルカリ
性溶液及び酸素と混合され、酸素反応機で脱リグニンさ
れる。この時の一般的な諸条件は、パルプ濃度は8〜1
5%、反応温度は80〜120℃、反応圧力は大気圧〜
9kg/cIIr、滞留時間は30〜120分、アルカ
リ添加量は0.5〜2.0%(対絶乾パルプ、NaOH
換算)、酸素添加量は0,5〜2.0%(対絶乾パルプ
)である。
(発明が解決しようとする課題)
近年特に環境問題への対応から、排水負荷量の軽減を計
るために酸素漂白法で脱リグニン率をあげて低カッパー
価のパルプを得ることが重要になってきた。
るために酸素漂白法で脱リグニン率をあげて低カッパー
価のパルプを得ることが重要になってきた。
一般に中濃度酸素漂白法の前記の基本的な装置及び条件
で脱リグニンを上げるには、アルカリを多く添加したり
、滞留時間を長くすることで対処できることが知られて
いる。しかし、これら対処にも限界があり、脱リグニン
を上げて低カッパー価のパルプを得ることができないと
いう問題があった。
で脱リグニンを上げるには、アルカリを多く添加したり
、滞留時間を長くすることで対処できることが知られて
いる。しかし、これら対処にも限界があり、脱リグニン
を上げて低カッパー価のパルプを得ることができないと
いう問題があった。
本発明者等は、上記の問題点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、酸素を多量に添加し、更に高剪断混合機を複
数設置すれば脱リグニンが進むことを見出だし、この知
見に基づいて本発明を完成するにいたった。
ねた結果、酸素を多量に添加し、更に高剪断混合機を複
数設置すれば脱リグニンが進むことを見出だし、この知
見に基づいて本発明を完成するにいたった。
本発明の目的は、酸素漂白法における前記問題点を解決
して、低カッパー価のパルプを得る漂白法を提供するこ
とである。
して、低カッパー価のパルプを得る漂白法を提供するこ
とである。
(課題を解決するための手段)
本発明は、化学パルプの漂白方法であって、中濃度のパ
ルプスラリーにアルカリ性溶液を添加し、次いで酸素を
作用させて脱リグニンする方法において、酸素を絶乾パ
ルプ当たり3.0重量%以上添加し、酸素とパルプスラ
リーの混合を一つ又は複数の高剪断混合機で行うことを
特徴とする化学パルプの漂白方法である。
ルプスラリーにアルカリ性溶液を添加し、次いで酸素を
作用させて脱リグニンする方法において、酸素を絶乾パ
ルプ当たり3.0重量%以上添加し、酸素とパルプスラ
リーの混合を一つ又は複数の高剪断混合機で行うことを
特徴とする化学パルプの漂白方法である。
本発明の構成は、従来の基本的な中濃度酸素漂白法の酸
素添加量が絶乾パルプ当たり0゜5〜2゜0重量%であ
るのに対して、3.0重量%以上好ましくは酸素を4.
0〜5.0重量%添加し、更には添加した酸素を効率良
く混合させるために一つ又は複数の高剪断混合機を用い
て漂白を行う方法である。
素添加量が絶乾パルプ当たり0゜5〜2゜0重量%であ
るのに対して、3.0重量%以上好ましくは酸素を4.
0〜5.0重量%添加し、更には添加した酸素を効率良
く混合させるために一つ又は複数の高剪断混合機を用い
て漂白を行う方法である。
本発明においても、従来の基本的な中濃度酸素漂白法と
同じく最初にパルプスラリーにアルカリ性水溶液を添加
する。アルカリ性水溶液としては苛性ソーダ溶液、炭酸
ソーダ溶液、クラフト酸化漂白液及びこれら溶液の混合
物等であり、これらアルカリ性水溶液を絶乾パルプ当た
り0. 5〜2゜0%(NaOH換算)添加する。次に
酸素を添加するが、本発明の特徴は酸素添加量を絶乾パ
ルプ当たり3.0重量%以上と多量添加にすることであ
る。
同じく最初にパルプスラリーにアルカリ性水溶液を添加
する。アルカリ性水溶液としては苛性ソーダ溶液、炭酸
ソーダ溶液、クラフト酸化漂白液及びこれら溶液の混合
物等であり、これらアルカリ性水溶液を絶乾パルプ当た
り0. 5〜2゜0%(NaOH換算)添加する。次に
酸素を添加するが、本発明の特徴は酸素添加量を絶乾パ
ルプ当たり3.0重量%以上と多量添加にすることであ
る。
酸素の添加mは第1図(後述する実施例、比較例)で示
すようにできるだけ多いほうが脱リグニン効果は大きい
が、6.0重量%以上にしても効果は同じであり、好ま
しくは4.0〜5.0重量%が適当である。
すようにできるだけ多いほうが脱リグニン効果は大きい
が、6.0重量%以上にしても効果は同じであり、好ま
しくは4.0〜5.0重量%が適当である。
酸素脱リグニン反応においては、パルプ繊維上の反応部
への酸素の移動が重要になる。しかし、アルカリ溶液へ
の酸素の溶解度は非常に小さく、このため中濃度の酸素
脱リグニン反応においてはパルプスラリー中に酸素を分
散させるために機械的撹拌を必要とする。この撹拌のた
めに酸素を添加後に高剪断混合機を設置する。高剪断混
合機は一台の設置でも本発明を達成することができる。
への酸素の移動が重要になる。しかし、アルカリ溶液へ
の酸素の溶解度は非常に小さく、このため中濃度の酸素
脱リグニン反応においてはパルプスラリー中に酸素を分
散させるために機械的撹拌を必要とする。この撹拌のた
めに酸素を添加後に高剪断混合機を設置する。高剪断混
合機は一台の設置でも本発明を達成することができる。
しかし、酸素多m添加の効果をなお一層上げるためには
高剪断混合機は直列に複数台設置するのが好ましい。高
剪断混合機で撹拌されたパルプスラリーは、通常の中濃
度酸素漂白と同様に酸素反応機で脱リグニンされた後、
ブロークタンクに送られる。
高剪断混合機は直列に複数台設置するのが好ましい。高
剪断混合機で撹拌されたパルプスラリーは、通常の中濃
度酸素漂白と同様に酸素反応機で脱リグニンされた後、
ブロークタンクに送られる。
尚、本発明で高剪断混合機を複数台設置した場合、必要
mの酸素及びアルカリは全量1段目の高剪断混合機の前
の部分又は高剪断混合機に添加すればよいが、1段目と
2段目の高剪断混合機の間以降に分割添加しても本発明
の目的を達成することができる。
mの酸素及びアルカリは全量1段目の高剪断混合機の前
の部分又は高剪断混合機に添加すればよいが、1段目と
2段目の高剪断混合機の間以降に分割添加しても本発明
の目的を達成することができる。
(実施例)
以下本発明を実施例によって更に詳しく説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではない
。
発明はこれらの実施例によって限定されるものではない
。
実施例1
国産広葉樹の未晒パルプ(カッパー価18.8)を用い
て、パルプ濃度を11%に調整し、アルカリを1.7%
(NaOHとして、絶乾パルプ重量当たり)添加して更
に酸素を3.0%(絶乾パルプ重量当たり)添加した。
て、パルプ濃度を11%に調整し、アルカリを1.7%
(NaOHとして、絶乾パルプ重量当たり)添加して更
に酸素を3.0%(絶乾パルプ重量当たり)添加した。
直ちに高剪断混合機で撹拌した後、酸素反応機で反応温
度100℃、反応圧力6kg/car、滞留時間50分
の諸条件で酸素漂白を行った。酸素漂白後のパルプのカ
ッパー価は10.2であった。
度100℃、反応圧力6kg/car、滞留時間50分
の諸条件で酸素漂白を行った。酸素漂白後のパルプのカ
ッパー価は10.2であった。
更に上記同一方法、同一条件で酸素添加率のみ4.0.
5.0.6.0及び7.0%(絶乾パルプ重量当たり)
に変えて酸素漂白を行った。得られたカッパー価は各々
9.8.9.5.9.4.9.4であった。
5.0.6.0及び7.0%(絶乾パルプ重量当たり)
に変えて酸素漂白を行った。得られたカッパー価は各々
9.8.9.5.9.4.9.4であった。
実施例2
実施例1と同一未晒パルプを用いて、酸素を添加後に直
列に設置した高剪断混合機2台で撹拌する以外は実施例
1と同一方法、同一条件で酸素漂白を行った。酸素添加
率3.0.4.0.5.0.6.0及び7.0%(絶乾
パルプ重量当たり)に対して各々得られたパルプのカッ
パー価は10゜0.9.4.9.1.9.0.9.0で
あった。
列に設置した高剪断混合機2台で撹拌する以外は実施例
1と同一方法、同一条件で酸素漂白を行った。酸素添加
率3.0.4.0.5.0.6.0及び7.0%(絶乾
パルプ重量当たり)に対して各々得られたパルプのカッ
パー価は10゜0.9.4.9.1.9.0.9.0で
あった。
比較例1
実施例1と同一未晒パルプを用いて、酸素添加率を1.
0及び2.0%(絶乾パルプ重量当たり)にする以外は
実施例1と同一方法、同一条件で酸素漂白を行った。各
々得られたパルプのカッパー価は13.0.11.3で
あった。
0及び2.0%(絶乾パルプ重量当たり)にする以外は
実施例1と同一方法、同一条件で酸素漂白を行った。各
々得られたパルプのカッパー価は13.0.11.3で
あった。
比較例2
実施例2と同一未晒パルプを用いて、酸素添加率を1.
0及び2.0%(絶乾パルプ重量当たり)にする以外は
実施例2と同一方法、同一条件で酸素漂白を行った。各
々得られたパルプのカッパー価は13.0.11.3で
あった。
0及び2.0%(絶乾パルプ重量当たり)にする以外は
実施例2と同一方法、同一条件で酸素漂白を行った。各
々得られたパルプのカッパー価は13.0.11.3で
あった。
実施例1.2及び比較例1.2の酸素添加率とカッパー
価の関係を第1図に示すが、図から明らかなように本発
明の酸素添加率を3.0%以上にすることにより、脱リ
グニン効率が良くなり低カッパー価のパルプが得られる
ことがわかる。又、高剪断混合機を2台用いることによ
り更に脱リグニン効率が良くなることもわかる。
価の関係を第1図に示すが、図から明らかなように本発
明の酸素添加率を3.0%以上にすることにより、脱リ
グニン効率が良くなり低カッパー価のパルプが得られる
ことがわかる。又、高剪断混合機を2台用いることによ
り更に脱リグニン効率が良くなることもわかる。
実施例3
実施例1と同一未晒パルプを用いて、パルプ濃度を11
%に調整し、アルカリを1.7%(NgOtlとして、
絶乾パルプ重量当たり)添加して更に酸素を3.0%(
絶乾パルプ重量当たり)添加した。
%に調整し、アルカリを1.7%(NgOtlとして、
絶乾パルプ重量当たり)添加して更に酸素を3.0%(
絶乾パルプ重量当たり)添加した。
直ちに高剪断混合機で撹拌した後、更に酸素を2.0%
添加し、直列に設置した2段目の高剪断混合機で再度撹
拌した。その後、実施例1と同じ条件で酸素反応機で酸
素漂白を行った。酸素漂白後のパルプのカッパー価は9
.1であった。
添加し、直列に設置した2段目の高剪断混合機で再度撹
拌した。その後、実施例1と同じ条件で酸素反応機で酸
素漂白を行った。酸素漂白後のパルプのカッパー価は9
.1であった。
実施例2と3の比較からもわかるように、高剪断混合機
を2台直列に設置した場合、酸素を分割添加しても同一
酸素添加率では同じカッパー価のパルプが得られる。
を2台直列に設置した場合、酸素を分割添加しても同一
酸素添加率では同じカッパー価のパルプが得られる。
(発明の効果)
本発明の漂白方法を用いれば、従来の漂白方法と比べて
低カッパー価のパルプが得られ、特に排水負荷量の軽減
を計ることができるという利点がある。
低カッパー価のパルプが得られ、特に排水負荷量の軽減
を計ることができるという利点がある。
第1図は酸素添加率とカッパー価の関係を示す図である
。
。
Claims (1)
- (1)化学パルプの漂白方法であって、中濃度のパルプ
スラリーにアルカリ性溶液を添加し、次いで酸素を作用
させて脱リグニンする方法において、酸素を絶乾パルプ
当たり3.0重量%以上添加し、酸素とパルプスラリー
の混合を一つ又は複数の高剪断混合機で行うことを特徴
とする化学パルプの漂白方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12647389A JPH02307995A (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | 化学パルプの漂白方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12647389A JPH02307995A (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | 化学パルプの漂白方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02307995A true JPH02307995A (ja) | 1990-12-21 |
Family
ID=14936090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12647389A Pending JPH02307995A (ja) | 1989-05-19 | 1989-05-19 | 化学パルプの漂白方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02307995A (ja) |
-
1989
- 1989-05-19 JP JP12647389A patent/JPH02307995A/ja active Pending
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