JPH02307968A - 抗菌性を有する繊維製品の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は長期間の抗菌効果が持続する有効な繊！ｌｌ製
品、例えば下着類、タオル類、スポーツ用品類等に適し
た抗菌性を有する繊維製品に関するものである。

（従来の技術） 下着類、タオル類等の繊維製品に抗菌性を持たせようと
する試みは従来からなされており、例えばジフェニルエ
ーテル系、クロルヘキシジン系殺菌剤のような有機系殺
菌剤を表面に付着させたもの、金属銅の繊維を同時に織
り込んだもの、あるいは銀イオン含有ゼオライト粒子の
ような無機抗菌剤を混入したもの等が提案されている。

ところが有機系殺菌剤を付着させた繊維製品はその殺菌
作用の持続性に乏しい欠点があり、金属銅の繊維を襟り
込んだものも抗菌性を発揮するイオン状態となっていな
いためにその抗菌効果は非常に小さいという欠点があっ
た。また恨イオン含有ゼオライト粒子を混入した繊維製
品はその抗菌効果が小さいうえに、粒子自体の吸湿性が
大きいために取扱いが困難であり、製品の加工性、保管
性等に劣るという欠点があった。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は上記したような従来の問題点を解決して、長期
間にわたり安定した抗菌効果を維持することができ、し
かも製品の加工性、保管性に優れているとともに、娘イ
オン又は銅イオンの溶出型を抗菌性は発揮するが人体に
対しては無害である範囲内でコントロールでき、安全性
に優れた抗菌性を有する繊維製品を提供するために完成
されたものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は銀イオン又は銅イオンを含有する粒径が１００
μ以下の溶解性ガラスの粉末を、繊維表面に接着したこ
とを特徴とするものである。

本発明でいう溶解性ガラスとは、制御された溶解速度を
持つようにガラスの物理的、化学的特性を考慮して組成
を調節したガラスの総称であり、ｉ良化合物又は銅化合
物を含有させた溶解性ガラスは数時間から数年間の任意
の期間にわたって定められた一定速度で恨イオン又は銅
イオンを溶出させることができるものである。この溶解
性ガラスの粉末の粒径は１００μ以下であることが好ま
しく、更に最終製品である下着類等の繊維製品にあって
は２５μ以下であることが好ましい。これは粒径が１０
０　ｕより大きくなると凹凸による触覚上の違和感が生
ずることがあり、また繊維製品表面上への均一な接着が
困難となるためである。

上記の溶解性ガラスの粉末を繊維表面に接着する方法と
しては、熱重合性樹脂を分散剤で分散させた水溶液中に
溶解性ガラスの粉末を懸濁させた処理液を準備し、該処
理液中に繊維または布を浸は込んだ後マングル等で絞っ
て約１５０″Ｃで乾燥熱処理することにより接着する。

ここで熱重合性樹脂としてはウレタン系、アクリル酸エ
ステル系、等のものが使用でき、分散剤としてはアニオ
ン系、ノニオン系等のものが使用できる。また溶解性ガ
ラスの粉末は、繊維表面に均一に接着するよう水溶液に
対して５重量％以下で懸濁させることが好ましい。

（・作用） このようにして得られた繊維製品は、繊維表面上に恨イ
オン又は銅イオンを含有する溶解性ガラスの粉末が接着
しており、製品使用時において水分が前記の溶解性ガラ
ス粉末に作用して微量ずつ溶解して銀イオン又は銅イオ
ンを溶出する。そして、溶出した恨イオン又は銅イオン
は細菌や微生物の細胞壁へ吸着したり細胞膜内に濃縮し
て、いわゆるオリゴシナミー作用によって細菌や微生物
の生育を阻害し、抗菌作用を発揮することとなるのであ
る。従って、上記の抗菌作用によって繊維製品使用時に
おける細菌発生の防止、カビ発生の防止、あるいは腐敗
臭発生の防止等優れた作用効果を発揮することとなる。

尚、銀イオン又は銅イオンの溶出量は掻めて微量であり
、人体に対しては全く無害であり同等問題ないが、抗菌
作用としては十分な量である。

（実施例） 実施例Ｉ ８．０３５０モル％、５ｉＯｚ　４０モル％、Ｎａｚｏ
　１０モル％からなるガラス中にＡｇ、Ｏを０．５重量
％含有させた溶解性ガラスを作成し、粒径２５μ以下の
粉末とした。一方、ウレタン系樹脂をアニオン系分散剤
で分散させた水溶液を作成し、この水溶液に対し前記の
溶解性ガラス粉末を５重量％となるよう添加、懸濁した
処理液を作成した。この処理液内に綿１００％の繊維生
地を浸は込みマングルで絞った後、１４０’Ｃで３０分
間乾燥熱処理して繊維製品を得た。得られた生地から３
００　ｃａｌを切り取り、水を１００−加え２０°Ｃで
銀イオンの溶出量を測定したところ、１時間で０．０５
μｇ／ｃｄ、３時間で０．１　ｕｇ／ｃｄ、８時間で０
．１４μｇ／ｃｄ、２４時間で０．１８μｇ／ｃｄであ
り、１回当りの洗濯すすぎ時間を仮に３０分とすると５
０回の洗濯後も有効に抗菌作用を発揮する銀イオンの溶
出量があることが判る。

同様に生地４０ｃｍを切り取り培養液１０−に入れ、大
ＩＩａ菌懸濁液を加えて３７℃で２４時間経過後の大腸
菌増殖による液の濁り度合を５５ｏｎ−の吸光度で測定
したところ、液の濁りは０であった。一方、溶解性ガラ
ス粉末が接着していない同様の生地では濁りが０．７で
大腸菌の増殖があった。

実施例２ ｐｚｏｓ　６５モル％、Ｃａ０１５モル％、Ｎ’ａ２０
１４モル％、＾１□０，６モル％からなるガラス中にＡ
ｇ２Ｏを０゜５重量％含有させた恨イオン含有溶解性ガ
ラスの粉末と、ＰｚＯｓ　５２モル％、Ｋ２Ｏ１４モル
％、Ｃａ０１０モル％、八ｒｔＯｓ　５モル％、Ｃｕ０
１９モル％からなる銅イオン含有溶解性ガラスの粉末（
いずれも粒径２５゛〃以下）を作成し、実施例１と同様
に２種類の処理液を作成した。ただし、粉末の添加量は
３．５重量％とじた。この処理液を使用して実施例１２
同様に２種類の繊維製品を得、大腸菌増殖テストを行っ
た結果いずれの液も濁りは０であった。

また、同様に得られた２種類の生地に対し洗濯・すすぎ
を１０回繰り返した後ブイヨン懸濁液中に入れ、黄色ブ
ドウ状球菌（ＩＦＯ１３２７７）を３７°Ｃで１８時間
培養後の生菌数を調べたところ、いずれも培養前３４万
個のものが培養後は１００以下に減少していることが確
認できた。一方、溶解性ガラス粉末が接着していない同
様の生地では培養後３６０００万個と大幅に増殖してい
た。

（発明の効果） 本発明は以上の説明から明らかなように、抗菌性を有す
る銀イオン又は銅イオンを徐々に溶出させ優れた抗菌作
用を長期間にわたり発揮することができるものであるか
ら、下着類、タオル類、スポーツ用品類等の抗菌効果が
望まれる繊維製品に好適なものである。よって本発明は
従来の問題点を一掃した抗菌性を有する繊維製品として
、産業の発展に寄与するところは極めて大である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 銀イオン又は銅イオンを含有する粒径が１００μ以下の
   溶解性ガラスの粉末を、繊維表面に接着したことを特徴
   とする抗菌性を有する繊維製品。