JPH02305987A - 単極式電解槽及び該電解槽を使用する電解方法 - Google Patents

単極式電解槽及び該電解槽を使用する電解方法

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JPH02305987A
JPH02305987A JP1128533A JP12853389A JPH02305987A JP H02305987 A JPH02305987 A JP H02305987A JP 1128533 A JP1128533 A JP 1128533A JP 12853389 A JP12853389 A JP 12853389A JP H02305987 A JPH02305987 A JP H02305987A
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Japan
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electrode
cathode
electrolytic cell
chamber
fibrous carbon
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JP1128533A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Makita
蒔田 善之
Hiromi Kubo
久保 博海
Shigeki Takekoshi
竹腰 滋喜
Yuji Kawakami
川上 祐二
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KAMIOKA KOGYO KK
Original Assignee
KAMIOKA KOGYO KK
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、廃液処理、金属回収、不純物分解又は除去、
食塩電解、有機電解、水電解等の各種電解反応、特に前
記金属回収に行動に使用できるt■極式電解槽及び該電
解槽を使用する電解方法に関する。
(従来技術とその問題点) 従来から食塩電解による苛性ソーダの生成や水電解によ
る酸素及び水素の発生等の通常の電解反応をはじめとし
て、めっき廃液の処理及び該廃液からの貴金属等の回収
のように広汎に電解が使用されている。例えば廃液処理
を電解以外の方法で行う場合は、該廃液が一般に粘度が
高く取り扱い難い廃有機物を含有するため、通常の処理
操作を行い龍(前記廃有機物を分解できずそのまま廃棄
することが多くなっている。しかしながら、電解を使用
して該廃液処理を行う場合には、該廃液を電解槽に導く
のみで電極表面で前記有機物の分解が生じて、無害なガ
スや水等に分解することができる。
有機反応を生じさせて有機化合物を他の化合物に変換さ
せる場合に使用される有機電解では、通常の有機反応で
ほぼ不可避的に生ずる副反応をほぼ完全に抑制し目的と
する化合物を高い収率及び選択率で得ることができる。
更に前述の食塩電解や水電解においても同様に高収率で
目的物質を得ることができる。
このように電解反応は一般の有機及び無機反応に比較し
て利点が多いため工業的に広く利用されているが、電解
による目的物質製造コストの大部分を占める電力コスト
を低減するために従来から種々の技術が提案されている
その−例として、電極として多孔質電極を使用する方法
があり、該方法によると、電極の表面積が大きくなり広
い面積で電解液と接触して電解反応速度が上昇すること
が知られている。しかし例えば多孔質の炭素板を電極と
して使用して電解を行うと、実際に電極反応が生ずるの
は対極側に面した平面部分のみで電解に寄与する面積の
増加には結びついていない。
更に若干量の不純物金属を含有する金属溶液から該不純
物金属を除去して精製を行うには、従来は試薬を添加し
て前記不純物金属を沈澱させて除去するようにしている
が、該精製に使用する試薬コストが高価になり、より効
率的で経済的な精製方法が要請され、該要請に応える方
法として電解技術がtI案され、該電解においても上述
の通り電力コストの低減が要請されている。この電解に
より前記金属溶液中の貴金属等は固体として回収される
が、実際に回収金属を他の用途に使用する場合には該金
属を再度溶解して溶液状態で使用される。従って金属の
状態でな(金属イオンの溶液として回収することができ
れば、より広汎な用途に容易に適用することができる。
(発明の目的) 本発明は、電解反応に寄与する電極表面の表面積を増加
させた電極を使用して効率良く電解反応を生じさせるこ
とのできる単極式電解槽及び該電解槽を使用する電解方
法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、第1に隔膜で二個の極室に区画された単極式
電解槽において、集電体に接続された繊維状炭素を少な
くとも一方の極室で電極として使用することを特徴とす
る単極式電解槽であり、第2に該単極式電解槽を使用し
て溶液中の金属を繊維状炭素陰極上に電析させ、かつ該
電析金属を電極の極性を逆にして電解することにより陽
極液中に溶液して回収するようにした電解方法であり、
第3に前記第1の発明の電解槽の繊維状炭素が陰極とな
るように通電しながら両極室ごとに電極液を供給して所
定の電解反応を行わせる電解方法である。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明に係わる複極式電解槽は、廃液処理、石油精製触
媒や自動車触媒等の触媒廃液等からの金属回収、溶液中
の不純物除去、シアン等の分解、食塩電解、水電解、有
機電解等の各種電解反応に使用することができる。
本発明は、少なくとも一方の電極特に陰極として集電体
に接続された繊維状炭素電極を使用する。
前述した通り、多孔質炭素板等の通常の多孔質体を電極
として電解を行うと、電極自体は高表面積を有しても電
極として有効に機能する部分は対掻に対向する面のみで
実際には電解面積の増加には繋がらない。
これに対し繊維状炭素電極を使用する本発明に係わる電
解槽では、理由は明確ではないが、繊維状炭素電極の各
繊維のそれぞれのほぼ全面が電極反応を行い、その有効
電極面積の増加量は多大なものとなる。該効果は、繊維
状炭素の長さが十分に長く電極内における電位勾配がな
く該電極のどの部分でも電位が等しいため、電解反応が
前記電極のどの部分でも生じ該電極のほぼ全面が電極と
して機能するためと推測することができる。
従ってその電流密度は極小となり、これにより電流効率
が飛躍的に向上する。例えば廃液中の貴金属を電解によ
り陰極上に電析させて回収する場合、該貴金属濃度が1
0〜1000mg71程度でありこれをlag/12以
下にする際に従来の板状炭素陰極を使用するとその電流
効率は1〜10%程度であるのに対し、本発明に係わる
繊維状炭素を電極として使用する単極式電解槽では、1
0〜30%程度に上昇する。
本発明に使用する繊維状炭素は市販のものを使用すれば
よく、板状、フェルト状等の成形したものあるいは綿状
のものをそのまま使用することができる。
該繊維状炭素自体には電解電圧低減機能はないため、電
圧を減少させることにより消費電力の低減を図るために
は、パラジウム、ルテニウム、白金等の貴金属触媒を一
前記繊維状炭素上に担持させる必要がある。これにより
電解電圧を低減させて電解反応を促進するとともに、前
記繊維状炭素電極の寿命を延ばすことが可能になる。
該繊維状炭素電極は通常陰極として使用されて単極式電
解槽が構成され、イオン交換膜等の隔膜により前記電解
槽が陽極室と陰極室に区画され、両極室ごとに陽極液及
び陰極液が供給されて所定の電解反応が生ずる。該繊維
状炭素が陽極として使用されるのは、一旦陰極として溶
液中の金属の電析に使用され該電析金属を溶液に熔解し
て高濃度金属溶液を生成させる際に両電極の極性を反転
させて前記繊維状炭素上の金属を酸化して金属イオンと
して溶出させる場合等である。
該電析及び再溶出による溶液中の金属回収(精製あるい
は濃縮)では、当初前記繊維状炭素を収容した極室が陰
極室となるように通電しながらメッキ廃液や触媒再生工
程洗浄液等の金属含有溶液を前記陰極室に供給する。こ
れにより該溶液中の金属イオンが還元されて金属として
前記繊維状炭素陰極上に電析する。十分金属が電析した
後に両極室の極性が逆になるよう、つまり前記繊維状炭
素が陽極として機能するよう通電を行いながら陽極液と
して前記電析金属を溶解できる溶液例えば塩酸水溶液や
王水を供給すると、前記電析金属が前記繊維状炭素陽極
上で酸化されて金属イオンとして前記陽極液に溶解し濃
厚な金属溶液を得ることができる。なお前記繊維状炭素
を陽極として使用す°る際に陽極反応が酸素発住反応で
あると前記繊維状炭素が酸化され性能劣化が生ずるおそ
れがあるが、前述の通り塩酸水溶液や王水を使用すると
陽極反応が塩素発生反応となるため繊維状炭素陽極の劣
化が起こることは殆どない。なお陽極反応として酸素が
発生する場合には該繊維状炭素陽極や炭素板を使用した
場合の陰極集電体が酸化され劣化するおそれがあるが、
前記繊維状炭素上の電析金属の溶出の間は前記繊維状炭
素では殆ど生じない。前記劣化を防止するためには前記
集電体や繊維状炭素上極に二酸化鉛、酸化イリジウム、
酸化白金等の補助材料を密着させる方法がある。
電極の極性を反転させず前記繊維状炭素を常に陰極とし
て使用する場合には前記補助材料は不要である。
このタイプの単極式電解槽では、電極を縦方向に配置す
る縦型構造だけでなく、電極を横方向に配置する横型構
造も可能である。後者の横型構造は、特に電解槽の電解
液進行方向の垂直方向全体に隙間なく電極を位置させ前
記電解液を前記電極内を強制的に通過させて電解を行わ
せる際に好都合である。
更にこの隔膜型電解槽では、前記繊維状炭素電極を電極
室全体に充填することが可能であり、これにより該電極
が前記隔膜に接触していわゆるゼロギャップタイプの電
解が可能になり、電解電圧低減にも寄与することができ
るとともに、より以上の電解面積の7増加を図ることが
できる。
次に添付図面に基づいて本発明に係わる単極式電解槽の
好ましい実施例を説明するが、本発明は該電解槽に限定
されるものではない。
第1図は、本発明の単極式電解槽の一実施例を示す縦断
面図であり、廃液処理や金属回収等に使用して有効な電
解槽を示すものであり、第2図は、第1図の電解槽の電
極の極性を反転させた状態を示す縦断面図であり、第1
図と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
第1図において、lは、左壁に廃液取出口2と溶出液取
出口3を、又右壁に陽極液取出口4を、更に下面に左か
ら順に溶出液供給口5、廃液供給口6及び陽極液供給ロ
アとを有する単極式電解槽本体で、前記廃液取出口2に
は第1コツク8が配設された廃液取出管9が、前記溶出
液取出口3には第2コツク10が配設された溶出液取出
管1)が、前記陽極液取出口4には陽極液取出管12が
、前記溶出液供給口5には第3コツク13が配設された
溶出液供給管14が、前記廃液供給口6には第4コツク
15が配設された廃液供給管16が、更に前記陽極液供
給ロアには陽極液供給管17がそれぞれ連結されている
前記電解槽本体lは、イオン交換膜等の隔膜18により
陰極室19と陽極室20に区画され、該陰極室19には
炭素板等の集電体21に接続された綿状の繊維状炭素陰
極22が前記陰極室19内の前記集電体21と隔膜18
間の空間を閉塞するように充填され、か゛ つ前記陽極
室20には二酸化鉛等から成る陽極23が設置されてい
る。
24は廃液槽でミ該廃液槽24に貯留されている廃液2
5は前記廃液供給管16を通して前記本体Iの陰極室1
9に供給され更に前記廃液取出管9を通って前記廃液槽
24に循環されるようになっている。又26は溶出液槽
で、該溶出液槽26に貯留されている溶出液27は前記
溶出液供給管14を通して前記本体1の陰極室19に供
給され更に前記溶出液取出管1)を通って前記溶出液槽
26に循環されるようになっている(但し第1図の状態
では溶出液は循環しない)。更に28は陽極液槽で、該
陽極液槽28に貯留されている陽極液29は前記陽極液
供給管17を通して前記本体lの陽極室20に供給され
更に前記陽極液取出管12を通って前記陽極液槽28に
循環されるようになっている。
第1図に示す各コックの状態、つまり第1コツク8及び
第4コツク15を開き、第2コツク10及び第3コツク
13を閉じた状態で前記廃液槽24内の廃液25を陰極
室19へ循環させ又陽極液29も陽極液供給管17によ
り陽極室20へ循環させかつ電解槽に通電すると、陰極
室19内で前記廃液25に含まれる金属イオン例えばパ
ラジウムイオンが前記陰極室19内の繊維状炭素陰極2
2上で還元されて金属パラジウムとして該繊維状炭素陰
極22上に電析するとともに、陽極室では前記陽極液2
9に応じたガス発生が、例えば塩酸水溶液の場合には塩
素発生反応が起こる。前記廃・液は前記廃液供給口6か
ら前記廃液取出口2までを移動する間に十分に前記繊維
状炭素陰極22と接触し、パラジウム濃度が減少した廃
液は前記廃液取出管9を通って前記廃液槽24へ導かれ
る。該廃液槽24に導かれた廃液は必要に応じて再度前
記陰極室19へ再循環させてパラジウム濃度をより減少
させることができる。しかしながら循環するにつれ金属
イオン濃度が減少するためそれにつれ電流効率も低下す
るので、電流効率を高く維持したい場合には循環させず
にワンパス電解を行うことが好ましい。
該操作により廃液25中のパラジウム濃度が所定値未満
に達したときは、第2図に示すように前記陰陽両極の極
性を反転させて第1図の繊維状炭素陰極22を繊維状炭
素陽極22゛としかつ第1図の陽極23を陰極231と
するとともに、前記各コックの開閉状態も逆に、つまり
第1コツク8及び第4コツク15を閉じ、第2コツクl
O及び第3コツク13を開いた状態で前記溶出液槽26
内の溶出液27を反転した陽極室19′へ循環させ又陽
極液29は反転した陰極室20’へ循環させかつ電解槽
に通電すると、前記繊維状炭素陽極22°上に電析され
た金属パラジウムが該陽極221上で酸化されて金属パ
ラジウムに変換されて前記溶出液中に溶液する。前記溶
出液のパラジウム濃度が所定値に達した際に該溶出液を
前記溶出液槽26から取り出すと、所望の濃度を有する
高純度のパラジウム溶液を得ることができる。
添付図面では、廃液からの金属パラジウムの電析及び該
電析パラジウムの再溶解を説明したが、本発明ではこれ
に限定されず、例えば同一構成の電解槽を使用して前記
廃液の代わりに銅とカドミウムを不純物として含有する
亜鉛水溶液を加えると、該溶液中の不純物である銅とカ
ドミラ“ムが選択的に前記陰極に電析し亜鉛が前記溶液
中に溶存したまま残る。従って亜鉛のみが残存する電解
液を得ることができる。
更に例えば溶出液槽26及びそれに付随する部材を設置
せずに、金属パラジウム等を繊維状炭素陰極22に電析
させて金属のまま回収したり、あるいは金属回収以外の
食塩電解やシアン分解等の各種電解反応に応用すること
が可能である。なおシアン分解は単に廃液中のシアンを
分解するだけでなく該廃液中の貴金属の電析を伴うが、
シアン分解は陽極反応で貴金属電析は陰極反応である。
イオン交換膜を使用しても前記貴金属イオン又はシアン
イオンが該交換膜を透過して両反応を起こさせることは
可能であるが、電解速度を上昇させるためには隔膜とし
て多孔性の中性隔膜を使用することが好ましい。
なお図示の電解槽では繊維状炭素を陰極室に充填する方
式のみを示したが、例えば陰極集電体に薄厚のフェルト
状の繊維状炭素を接合して電解に使用することができる
。この電解槽を例えば食塩電解槽に使用すると、陰極表
面積が増加して効率良く食塩電解を行うことができる。
  ・(実施例) 次に本発明の複極式電解槽を使用する電解反応の実施例
を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではな
い。
大庭伝上 第1図に示す複極式電解槽に類似する電解槽を使用して
溶液中のパラジウムイオンを金属パラジウムとして回収
した。電解槽本体は直径(内径)12cm、長さ26.
5cm+ (内径)の塩化ビニル製円筒体とし、該本体
内部を面積1.13dm”のナフィオン(登録商標)3
42で区画し陽極室と陰極室の容積がそれぞれ900c
c及び2100ccとなるようにした。
陽極として電極有効面積が0.95dm”であるグラフ
ァイト板を、陰極集電体として電極有効面積が1.13
dm”であるパンチンググラファイト板を使用し、該集
電体と前記隔膜間にフェルト状の繊維状炭素陰極(日本
カーボン株式会社製「カーボロン−PフェルトJ ) 
700 ccを充填した。
この電解槽に、白金初期濃度128ag/l、パラジウ
ム初期濃度64+g/l及びロジウム初期濃度7tag
/ 1である自動車廃触媒処理工程洗浄液501を陰極
元液として給液槽に入れ、201/時の速度で前記電解
槽の陰極室へ循環させ、かつ150 g / 1の塩酸
水溶液101を陽極室へ循環させ、36AHの通電量で
電解を行った。
廃液槽内の廃液の前記各金属イオン濃度の減少を電流消
費量の関数として計測した。その結果を第3図のグラフ
に示した。平均電流効率は約10%で高い値とはいえな
いが、これは循環方式であるため金属イオン濃度が低下
するにつれ電流効率が不可避的に減少すること及び金属
イオン濃度が減少した。廃液が金属イオン濃度が高い廃
液槽内の廃液と混合され平均化することに起因すると思
われる。実際に廃液槽に入る前の電解尾液中の前記各金
属イオン濃度を測定したところ、いずれも1mg/l以
下であった。
人施透主 実施例1と同様の装置を使用し、第1表に示す白金、パ
ラジウム及びロジウム濃度を有する自動車廃触媒処理工
程洗浄液を電解元液として電解槽に供給して電析を行い
、電解後の電解尾液を循環させずにそのまま該尾液中の
前記金属イオン濃度を測定した。その結果を第1表に示
す。
第1表から、電解元液中の貴金属濃度及び種類にかかわ
らず電解尾液中の貴金属濃度は1mg/It以下となっ
ていることが分かる。
大籐桝主 実施例2における電解元液の金属イオン濃度はやや低く
実際の操業ではより高濃度の廃液を使用することになる
、と予想されるため、白金濃度78mg/l、パラジウ
ム濃度40tag/l、ロジウム濃度4tag/ 1、
遊離塩酸濃度90g/j!の第1電解元液と、白金濃度
128mg/ l 、パラジウム濃度82+g / I
I 。
ロジウム濃度6mg/f、遊離塩酸濃度176g/lの
第2電解元液を使用し、電解液供給量4.517時、通
電36AH(電流消費量8.0AH/1)で1621を
36時間電解処理し1時間ごとに前記両電解元液のいず
れかをサンブリ°ングし該電解光液中の白金、パラジウ
ム、ロジウムの品位を分析したところ、パラジウム及び
ロジウムは全てのサンプルで1mg/j!以下であり、
白金は23サンプルで1mg/β以下、13サンプリン
グで2〜5mg/lであった。
ス皇炎玉 実施例3ではかなり高い回収率で金属回収を達成できた
が、該回収率をより上昇させるために、実施例3のワン
パス方式で電解槽から取り出された電解尾液を廃液槽に
受けてそのまま再度電解槽に加えて前記ワンパス方式を
2度繰り返した。なお通電量は36AHとした。
電解元液、ワンパス電解1回の電解尾液及びワンパス電
解2回の尾液のそれぞれの白金、パラジウム及びロジウ
ムの品位を第2表に示す。第2表から分かるように、ワ
ンパス電解1回では白金及びロジウムが1+g//を以
下にならないサンプルがあるが両者ともワンパス電解2
回で完全にls+g/第  1  表 第  2  表 由 *ワンパス電解1回 **ワンバス電解2回!未満
まで減少した。
去血奥l 前記実施例により繊維状炭素上に電析された白金、パラ
ジウム及びロジウムを電解槽の両極の極性を反転させる
ことにより溶解させた。
使用した繊維状炭素は第3表の左欄の量の廃液を使用し
て同じく左欄の貴金属量が電析した4種類を使用し、ま
ず希釈−王水で前記貴金属を溶出させ、更に必要に応じ
て塩酸による同様の溶出を行わせた後、純水で前記繊維
状炭素を洗浄して前記それぞれの貴金属を回収した。そ
の結果を第3表の右欄に示す。第3表で回収率が100
%を越えるのは、回収貴金属が微量であるため分析誤差
が生ずるためと思われる。
大庄孤工 陽極を二酸化鉛電極とした以外は実施例1と同様の電解
槽を使用して銀イオンを含有する硝酸溶液からの銀回収
を行った。
陽極の二酸化鉛電極は有効面積0.95da+”のもの
を使用し、陽極電解液は100 g / Itt74度
の硝酸溶液を循環させ、陰極電解液は1250Iag/
 lの銀を含有する遊離硝酸(濃度50g/7り 10
01を供給して連続処理を行った。通電条件はl0AH
14,5Vとし、これ以外の条件は実施例1と同様とし
た。
電流消費量と陰極液中の銀濃度の関係、及び電流効率を
第4表に示す。
第   4   表 前記銀濃度がほぼ零になった段階(電流消費量が4.0
AH/l)で通電を停止し、前記二酸化鉛電極をグラフ
ァイト電極と交換し、極性を反転させて前記繊維状炭素
上に電析した銀を溶出液としてloog/j!の硝酸溶
液を使用して溶出させた。
陽極室には前記硝酸溶液3.01を循環させ、陰極室に
は同様の硝酸溶液1.51を循環させた。電解時間は電
解電圧が開始時からt、OV上昇までとし、10AHを
通電した。銀回収の結果を第5表に示す。
第   5   表 実施例6と同じ電解槽を使用して銅イオンを含有する硫
酸溶液からの銅の回収を行った。
陽極室には100 g / lの硫酸3.01を循環し
、陰極室には420.0mg/ 1の銅を含有する遊離
硫酸(濃度40g/l)を加えた。通電条件はl0AH
14、Ovとし、これ以外の条件は実施例1と同様とし
た。
電流消費量と陰極液中の銅濃度の関係、及び電流動率を
第6表に示す。
第   6   表 (発明の効果) 本発明は、成形後に繊維状に維持されている炭素を電極
特に陰極として使用する単極式電解槽である。
該繊維状炭素電極は、対極に面する部分のみが電極作用
を発現する従来の炭素電極等の多孔質電極と異なり、繊
維状炭素の長さが十分に長く電極内における電位勾配が
なく該電極のどの部分でも電位が等しいため、電解反応
が前記電極のどの部分でも生じ該電極のほぼ全面が電極
として機能し電流密度の低減をはじめとする電解条件を
有利にすることができるものと推測することができる。
このような特性を有する繊維状炭素電極を使用する本発
明の単極式電解槽は、当初前記繊維状炭素電極を陰極と
して使用し、該陰極の有する大きな電極有効面積を利用
して陰極液中に含有される金属イオンを高電流効率で対
応する金属に還元し該陰極上に電析させた後両極の極性
を反転させて前記繊維状炭素電極を陽極として電解を行
い該電極上に電析している金属を酸化して所定の高濃度
金属溶液を得るタイプと、前記繊維状炭素電極を陰極と
して使用して金属の電析を含む任意の電解反応を電極の
反転を行うことなく生じさせるタイプとに大別すること
ができる。
いずれのタイプの電解槽でも前記繊維状炭素電極特に該
繊維状炭素による陰極の有効電解面積の飛躍的な増加が
生じ、電流効率の増加を図ることができる。又該電極上
に貴金属触媒を担持させると電解電圧の低減が可能にな
り、電流効率及び電解電圧の両面から消費電力の低減を
実現することができる。
前述のどのタイプの単極式電解槽でも上記した利点が生
じ、更に隔膜で両極室が分離されているため両極液が混
合することがなく、どのようなタイプの電解反応にも応
用することができる。
又本発明に係わる電解槽は単極式であるため、両極の極
性を容易に反転させることができる。この利点を利用し
て上述した通り、本発明に関して特異的である、電析金
属を電極極性を反転させることにより再溶解させて高濃
度金属溶液を得るという操作が可能になる。
更に本発明の電解槽で前記繊維状炭素電極を電極室全体
に充填した構造を採用すると、前記繊維状炭素の量が増
加して電極有効面積を増加させて電解液が確実に電極に
接触して所定の電解反応を促進する効果が生ずるだけで
なく、該電極と前記隔膜が接触するゼロギャップタイプ
の電解が可能になり、より以上の電力低減を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の単極式電解槽の一実施例を示す縦断
面図、第2図は、第1図の電解槽の電極の極性を反転さ
せた状態を示す縦断面図、第3図は、実施例1における
金属イオン濃度の減少と電流消費量の関係を示すグラフ
である。 1・・・電解槽本体 18・・・隔膜 19.20°・・・陰極室 20.19°・・・陽極室
21・・・集電体 22・・・繊維状炭素陰極22°・
・・繊維状炭素陽極 23・・・陽極23”・・・陰極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)隔膜で二個の極室に区画された単極式電解槽にお
    いて、集電体に接続された繊維状炭素を少なくとも一方
    の極室で電極として使用することを特徴とする単極式電
    解槽。
  2. (2)集電体と隔膜の間に繊維状炭素を充填した請求項
    1に記載の単極式電解槽。
  3. (3)繊維状炭素が陰極となるように通電を行うように
    した請求項1又は2に記載の単極式電解槽。
  4. (4)隔膜を介して2個の極室に区画された単極式電解
    槽の少なくとも一方の極室に集電体が接続された繊維状
    炭素を収容して電極とした単極式電解槽に、前記繊維状
    炭素が陰極となるように通電しながら金属含有溶液を陰
    極室に供給して該溶液中の金属を前記繊維状炭素陰極上
    に電析させた後両極の極性を反転させるよう通電しなが
    ら前記電析金属を溶解させる溶出液を反転した陽極室に
    供給して前記電析金属を該溶出液中に溶解させ回収する
    ことを特徴とする電解方法。
  5. (5)隔膜を介して陽極室及び陰極室に区画された単極
    式電解槽の該陰極室に集電体を接続した繊維状炭素を陰
    極として収容した単極式電解槽のそれぞれの極室に陽極
    液及び陰極室を供給しながら電解を行うことを特徴とす
    る電解方法。
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