JPH0229702B2 - - Google Patents

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JPH0229702B2
JPH0229702B2 JP61078671A JP7867186A JPH0229702B2 JP H0229702 B2 JPH0229702 B2 JP H0229702B2 JP 61078671 A JP61078671 A JP 61078671A JP 7867186 A JP7867186 A JP 7867186A JP H0229702 B2 JPH0229702 B2 JP H0229702B2
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organic solvent
polymer compound
paint
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JP61078671A
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Tooru Yagi
Masashi Kikuchi
Junichiro Nagata
Osamu Unosawa
Minoru Fukushima
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6254771A publication Critical patent/JPS6254771A/ja
Publication of JPH0229702B2 publication Critical patent/JPH0229702B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 この発明は、多孔質基材の下塗りシーラー等に
使用される水分散型塗料に関する。 〔背景技術〕 工場生産による建材用ボードの塗装、あるい
は、建築現場における建材の塗装等、モルタル、
コンクリート等の基材の表面に塗装を施す場合に
は、これらの表面が多孔質で吸収性が大きいた
め、直接上塗り塗料を塗布すると塗料中のビヒク
ルが吸収されてしまい、塗料の耐久性が阻害され
て充分な物性を持つた塗膜を形成することができ
ず、重ね塗りをくりかえす必要があるばかりでな
く、塗膜の耐久性にも問題があつた。そこで、従
来、これら多孔質基材の表面に塗装をほどこす場
合には、溶剤型の塗料をシーラーとして下塗り
し、下地をととのえた後、上塗り塗料を塗布して
いた。 これらの溶剤型シーラーでは、溶剤に溶解され
た樹脂分が、多孔質基材の奥深くまで浸透するた
め、多孔質基材との間に充分な密着性をもつた下
塗り塗膜が得られる。ところが、この溶剤型シー
ラーは、揮発性の有機溶剤を多量にふくんでお
り、塗装作業時における大気汚染や火災等の危険
性が問題となつている。 そこで、近時、多孔質基材表面のシーラーとし
て、水溶性樹脂や乳化重合エマルシヨンを利用す
ることが試みられてきた。しかし、水溶性樹脂は
耐水性、耐薬品性等に問題があり、上塗り塗膜に
よつて犯される恐れがあり、かつ、上塗り塗膜と
の間に充分な密着性が得られない。また、乳化重
合エマルシヨンは、多孔質基材における浸透性が
悪いため、基材との間に充分な密着性を持つた下
塗り塗膜が得られない。 なかでも、常温乾燥型塗料の場合には、水性艶
有り塗料、単層弾性塗料および複層弾性中塗り剤
等の低顔料容積濃度エマルシヨン塗料(以下「低
PVCエマルシヨン塗料」と記す)が塗布できる
水性の下塗りシーラーは供給されていない。 なぜなら、低PVCエマルシヨン塗料が付着可
能であるためには、下塗りシーラーに用いられる
樹脂は、高いガラス転移点(以下「Tg」と記す)
をもつことが必要であるが、このような樹脂は乳
化重合エマルシヨンの形態では造膜できないから
である。 〔発明の目的〕 この発明は、多孔質基材の下塗りシーラー等に
使用され、大気汚染や火災等の危険性が少ない水
分散型塗料に関する。すなわち、樹脂を有機溶剤
溶液化として少量の界面活性剤の助けにより乳化
分散する事で従来の溶剤型シーラーとほぼ同等の
基材密着性、上塗密着性を与えるものである。常
温乾燥型塗料の場合には、水性化するために加え
る前記界面活性剤の作用によりシーラー塗膜の吸
水性、透湿性が適度に高められ、低PVCエマル
シヨン塗料を上塗り塗布した際の総合の塗膜の耐
水性、特にブリスター性が、従来の溶剤型シーラ
ーに比べて著しく改善された水分散型塗料を提供
することを目的とし、焼付乾燥型塗料の場合に
は、良好な耐ブロツキング性を有する塗膜が形成
できる水分散型塗料を提供することを目的として
いる。 〔発明の開示〕 この発明は、多孔質基材のシーラー等に使用さ
れる水分散型塗料であつて、分子量3000〜
100000、塩素含有量50〜71重量%の塩素化高分子
化合物を含む有機溶剤溶液が界面活性剤の存在下
でエマルシヨン化されてなることを特徴とする水
分散型塗料を、その要旨としている。 以下に、この発明をくわしく説明する。 この発明に使用できる塩素化高分子化合物と
は、塩化ゴムに代表されるような化合物であつ
て、たとえば、つぎのようなものがこの発明に好
ましいものとしてあげられる。 ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフイン類の塩素
化物、塩化ビニルとビニルイソブチルエーテルの
共重合体、塩化ビニルとプロピオン酸ビニルの共
重合体、塩化ビニルとアクリルおよび酢酸ビニル
の共重合体、塩化ビニリデンとアクリルの共重合
体。 以上のような化合物を単独で、あるいは、複数
混合して、使用することができる。 以上のような塩素化高分子化合物は、この発明
では、その分子量が3000〜100000の範囲内である
必要がある。なぜなら、前記塩素化高分子化合物
が有機溶剤に溶解され、エマルシヨン化されるも
のであつて、少量の有機溶剤で、できるだけ低粘
度の溶液となる必要があるからである。また、塩
素化高分子化合物の分子量が3000未満では、造膜
性が劣るため、充分な上塗付着性をもつた塗料が
できず、100000を超えると、有機溶剤に対する溶
解性が著しく劣るため、多量の有機溶剤を必要と
し、溶剤型シーラーと同様の問題が発生して水性
化の利点がうすれてしまう。このことからも、塩
素化高分子化合物の分子量は、前記範囲に限定さ
れる。 前記塩素化高分子化合物は、また、その塩素含
有量が50〜71重量%(以下「%」と記す)である
必要がある。塩素化高分子化合物の塩素含有量が
50%未満では、凝集力が劣るため、充分な物性を
もつた塗膜が形成できず、71%を超えると、塩化
ゴムや塩素化ポリプロピレンの場合、ビニリデン
型の塩素置換がおこるため、かえつて物性が低下
してしまう。塩素化ポリエチレンの場合には、前
記塩素含有量が71%を超えると、溶解性が低下し
てしまう。塩素含有量が61〜71%のいわゆる高塩
素化物を使用する場合には、若干量の可塑剤を併
用することにより、凝集力と造膜性を調整するこ
ともできる。 この発明の水分散型塗料を焼付乾燥型として使
用する場合には、塗膜の耐ブロツキング性を保つ
ために、前記塩素化高分子化合物のTgが60℃以
上であることが好ましい。 以上のような塩素化高分子化合物が有機溶剤に
溶解された後、必要に応じて、可塑剤、安定剤等
が加えられて有機溶剤溶液が形成される。この有
機溶剤溶液をホモミキサー等でかく拌しながら
徐々に水を加え、エマルシヨン化してこの発明の
水分散型塗料が作成される。界面活性剤は前記有
機溶剤溶液および水層のうちの少なくとも一方に
配合する。 この発明に使用される可塑性としては、種々の
ものが考えられるが、たとえば、つぎのようなも
のがあげられる。 フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジヘ
プシル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル
類またはフタル酸混基エステル系可塑剤、トリメ
ツト酸トリオクチル、ジエチレングリコールジベ
ンゾエート等の芳香族カルボン酸エステル類、セ
バシン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸エステル
類、リン酸エステル系可塑剤、オレイル酸ブチル
エステル等の脂肪酸エステル誘導体類、エポキシ
化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ系可
塑剤、塩素化パラフイン、塩素化ジフエニル、塩
素化脂肪酸メチル等の含塩素系可塑剤。 以上のような可塑剤の中でも、上塗り塗膜への
移行性や、上塗り塗膜に対する汚染性等が少な
く、しかも、耐黄変性や可塑効率に優れた、塩素
化パラフイン、塩素化ジフエニル、塩素化脂肪酸
メチル等の含塩素系可塑剤や、フタル酸ジ2−エ
チルヘキシル、フタル酸ジヘプシル、フタル酸ジ
ブチル等のフタル酸エステル類がこの発明に好ま
しいものとして、あげられる。 安定剤は、塩素化高分子化合物の脱塩素化によ
る乳化系の不安定化を防ぐために配合されるもの
で、たとえば、ビスフエノールA型エポキシ樹
脂、ビスフエノールF型エポキシ樹脂等のエポキ
シ樹脂や、前記エポキシ化大豆油、エポキシ化ア
マニ油等のエポキシ系可塑剤が、好ましいものと
してあげられる。 有機溶剤としては、n−ヘキサン、n−オクタ
ン、シクロヘキサン、石油エーテル、石油ベンジ
ン、リグロイン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエ
チルベンゼン、イソプロピルルベンゼン等の芳香
族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、テトラクロルエチレン等のハロゲン化
炭化水素類、メチルイソブチルケトン、ジエチル
ケトン、エチル−n−ブチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブ
チル、酢酸−n−アミル等のエステル類、ブタノ
ール、アミルアルコール、フーゼル油、セロソル
ブアセテート等のアルコール類または多価アルコ
ール類、および、その誘導体等があげられる。 以上のような有機溶剤の中でも、その沸点範囲
が80〜200℃であるものが、この発明に好ましい
ものとしてあげられる。有機溶剤が混合溶剤であ
る場合には、10%留分の沸点が前記範囲内、すな
わち、80〜200℃で、かつ、90%留分の沸点も前
記範囲内、すなわち、80〜200℃であるものがよ
い。このような沸点と留分との関係を図で表すな
らば、第1図にみるように、留分10〜90%の間の
沸点が全て、80〜200℃の間(図中斜線部分)に
あるものが、これに相当する。 有機溶剤の沸点範囲を前記範囲内とするのは、
沸点が80℃未満では溶剤の飛散が速すぎて取り扱
いに不便なものとなり、200℃をこえると溶剤の
飛散が遅すぎて、塗膜にいつまでも溶剤が残留し
て上塗り塗膜の付着を妨げる傾向があるからであ
る。 この発明の水分散型塗料を、工場生産による建
材用ボードの下塗り等に用いられる焼付乾燥型塗
料として使用する場合には、有機溶剤の沸点が高
すぎると、塗装後に建材用ボードを積み重ねたと
きに、ブロツキングが発生する恐れがある。した
がつて、このようなブロツキングを防ぐために
は、前記溶剤の沸点が80〜150℃の範囲内である
ことが、より、好ましい。また、この場合には、
水分散型塗料として、水に対する溶解度が1以下
の、疎水性溶剤を使用することが好ましい。 この発明の水分散型塗料を、現場施工において
常温乾燥型塗料として使用する場合には、前記溶
剤の沸点は、100〜200℃の範囲内であることが、
より、好ましい。これは、多孔質基材に水分散型
塗料が塗布されたときに、多孔質基材の表面でエ
マルシヨンがコアギユレートされ、水が多孔質基
材に吸収されても、溶剤は蒸発せずに残留して、
塩素化高分子化合物を溶液として保ち、多孔質基
材の奥深くにまで浸透させることができるからで
ある。 なお、前記各有機溶剤の内、ハロゲン化炭化水
素類は、一般に毒性があるため好ましくなく、ア
ルコール類やエステル、ケトン等は、水との相溶
性が高く乳化の安定性を損なうため好ましくな
い。しかしながら、塩素化高分子化合物の溶解性
の向上や、乳化状態の調整のために、必要があれ
ば、このような溶剤を併用することは、有益な方
法である。 以上のような有機溶剤の配合量は、この発明で
は特に限定されないが、塩素化高分子化合物100
重量部(以下「部」と記す)に対する配合量が、
25〜200部であることが好ましい。有機溶剤の配
合量が25部未満では、乳化してエマルシヨン化す
ることが困難になり、乳化できたとしても、多孔
質基材に対する浸透性が充分に得られなくなる。
また、塩素化高分子化合物100部に対する有機溶
剤の配合量が200部を超えると、有機溶剤の量が
多すぎて溶剤型シーラーと同様の問題が発生し、
水性化の利点がうすれてしまうばかりでなく、有
機溶剤溶液の粘度が下がりすぎて、かえつてエマ
ルシヨンの安定性が悪くなつてしまう傾向があ
る。したがつて、塩素化高分子化合物100部に対
する溶剤の配合量は、25〜200部であることが好
ましいものである。 乳化に用いられる界面活性剤としては、陰イオ
ン型および非イオン型のうちの少なくとも一方を
使用することが好ましい。陰イオン型界面活性剤
としては、以下の各化合物が好ましいものとして
あげられる。 ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウ
ム、オレイン酸ナトリウム等の脂肪族ナトリウム
塩、ラウリン酸カリウム、ステアリン酸カリウ
ム、オレイン酸カリウム等の脂肪族カリウム塩、
ラウリン酸アンモニウム、ステアリン酸アンモニ
ウム、オレイン酸アンモニウム等の脂肪族アンモ
ニウム塩、ノニルベンゼンスルホネート、ドデシ
ルベンゼンスルホネート等のアルキルベンゼンス
ルホネート類、高級アルキルエーテル硫酸エステ
ル塩。 非イオン型界面活性剤としては、以下の化合物
が、この発明に好ましいものとしてあげられる。 ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチ
レングリコール型非イオン型界面活性剤、高級脂
肪族アミン、脂肪族アミドのエチレンオキサイド
付加物、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピ
レンの共重合物であるプルロニツク型非イオン型
界面活性剤、ツイーン、スパーンで代表される多
価アルコール型およびそのエステル型非イオン型
界面活性剤。 以上のような陰イオン型界面活性剤および非イ
オン型界面活性剤の中から、単独で、あるいは、
複数を混合して、使用することができる。 一般に、陰イオン型界面活性剤は乳化力が強
く、曇点がPIT(相転移温度)の問題も少ないが、
泡立ちが多いことや、得られた乳化物の化学安定
性が劣る等の欠点がある。一方、非イオン型界面
活性剤は、一般に低起泡性であり、また、HLB
等の指標を用いることにより、必要な性質のもの
を選択することが容易に行える。しかしながら、
このような非イオン型界面活性剤では、曇点や
PIT等の問題がある。 したがつて、この発明においては、前記陰イオ
ン型界面活性剤や非イオン型界面活性剤を複数混
合することにより、それぞれの欠点を補い、良好
な、安定性のあるエマルシヨンを得るようにする
ことが好ましい。 なお、この発明の水分散型塗料を焼付乾燥型と
して使用する場合には、界面活性剤として、
HLB10〜18の非イオン型界面活性剤を使用する
ことが好ましい。 界面活性剤の使用量も、この発明では特に限定
されないが、有機溶剤溶液100部に対する界面活
性剤の配合量は、1〜20部の範囲内であることが
好ましい。そして、その範囲の中でも、乳化物の
安定性が損なわれない限り、配合量は少なければ
少ない程好ましい。しかしながら、界面活性剤の
配合量が1部未満では界面活性剤を配合したこと
による効果が得られず、逆に、20部を超えると塗
膜の形成後に、残留した界面活性剤が下塗り塗膜
としての付着性を阻害する恐れがある。 以上のようなこの発明の水分散型塗料では、水
中に分散された樹脂分は、塩素化高分子化合物が
有機溶剤に溶解された有機溶剤溶液であるため、
多孔質基材の奥深くまで浸透することができ、充
分な基材密着性を有した下塗り塗膜を形成するこ
とができる。 この発明の水分散型塗料は、必要により顔料を
配合する場合をも含んでおり、そのような場合で
あつても、以上で説明したような成分配合の例や
各成分の好ましい例をそのまま適用できること
は、いうまでもない。また、この発明の水分散型
塗料は、場合によつては、中塗り塗料や上塗り塗
料として使用することもできる。 以上のように、この発明の水分散型塗料は、塩
素化高分子化合物を主成分としているため、低
PVCエマルシヨン塗料等の、常温乾燥塗料や焼
付塗料のシーラーに使用でき、しかも、水性で少
量の有機溶剤しか含んでいないため、有機溶剤の
揮発にともなう、公害、火災等の危険性がなく、
飛散成分である溶剤を多く含まないため、コスト
の低減をはかることもできる。 この発明の水分散型塗料を塗布できる多孔質基
材としては、軽量コンクリート、プレキヤストコ
ンクリート、軽量気泡コンクリート、モルタル、
コンクリート、石綿セメント板、ケイ酸カルシウ
ム板およびその成形体、炭酸マグネシウム板およ
びその成形体、パルプセメント板、木毛セメント
板、石こうボード、ハードボード、しつくい、石
こうプラスター、ドロマイトプラスター、スレー
ト板、木材等があげられる。 つぎに、この発明の実施例について、比較例と
あわせて、説明する。 実施例 1、2 塩素化高分子化合物として市販の塩素化ポリエ
チレン(分子量4000、塩素含有量66%)を使用
し、これをキシレン(沸点144℃)で溶解し、可
塑剤(塩素化パラフイン)、脱塩素安定剤(液状
エピビス型エポキシ樹脂)およびHLB12の非イ
オン型界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフ
エニルエーテル、HLB7および16の混合物)を加
えて有機溶剤溶液を形成した。この有機溶剤溶液
をホモミキサーで混合しながら水を加えてエマル
シヨン化し、水分散型塗料を得た。各成分の配合
量を第1表に示す。 実施例 3、4 塩素化高分子化合物として、分子量70000、塩
素含有量52%のものを使用した以外は、実施例
1、2と同様にして、水分散型塗料を作成した。
各成分の配合量を、同じく、第1表に示す。 比較例 1 塩素化高分子化合物として、分子量2000、塩素
含有量66%のものを使用した以外は、実施例1、
2と同様にして、水分散型塗料を作成した。各成
分の配合量を、同じく、第1表に示す。 比較例 2 塩素化高分子化合物として、分子量110000、塩
素含有量52%のものを使用した以外は、実施例
1、2と同様にして、操作を行つたが、樹脂溶液
の粘度が高すぎて、乳化させることができなかつ
た。各成分の配合量を、同じく、第1表に示す。 なお、この塩素化高分子化合物を乳化可能な粘
度の樹脂溶液にするためには、400部ものキシレ
ンが必要であり、また、このような配合では、シ
ーラーとして、充分な物性が得られなかつた。 比較例 3 塩素化高分子化合物として、分子量5000、塩素
含有量45%のものを使用した以外は、実施例1、
2と同様にして、水分散型塗料を作成した。各成
分の配合量を、同じく、第1表に示す。 実施例 5、6 有機溶剤として、ソルベツソー100(芳香族系炭
化水素混合溶剤、沸点157〜175℃)とメチルイソ
ブチルケトン(沸点116℃)の混合溶剤(配合比
は重量比で、ソルベツソー100:メチルイソブチ
ルケトン=100:20)を作成し、この混合溶剤を
塩素化高分子化合物100部に対し、第1表に示し
た配合量使用した以外は、実施例1、2と同様に
して、水分散型塗料を作成した。各成分の配合量
を、同じく、第1表に示す。 実施例 7 実施例2で得られた有機溶剤溶液275部に、さ
らに、実施例2と同様の非イオン性界面活性剤14
部を加え、ホモミキサーで混合しながら、水150
部を加えてエマルシヨンを作成した。このエマル
シヨンに対し、水90部、酸化チタン36部、ポリカ
ルボン酸系界面活性剤1部、ヒドロキシエチルセ
ルロース2部がそれぞれ配合されたチタン分散ペ
ーストを加えて混合し、白色エナメル下塗り塗料
を得た。
【表】 以上の実施例ならびに比較例で作成した水分散
型塗料を用いて、以下の各試験を行つた。結果を
第2表に示す。 乳化後の安定性:得られた水分散型塗料を試験管
に入れ、ゴム栓をして室内に1カ月間放置し、
乳化後の安定性を観察した。 初期密着性:水分散型塗料をスレート板に刷毛塗
りし、2〜3時間乾燥させて下塗り塗膜を形成
した後、上塗りとして、低PVCエマルシヨン
塗料(日本ペイント社製ニツペ−DANユニ)
を、厚み約1mm上塗り乾燥させ、上塗り塗膜を
得た。上塗り塗膜を室温で7日間乾燥させた
後、クロスカツトテープハツチングテストおよ
び爪によるピーリングテストを行い初期密着を
観察した。 耐水テスト:前記初期密着性と同様の試料を作成
し、これを40℃の温水に1週間浸漬したあと、
その外観の変化を観察するとともに、テスト後
の塗膜を24時間乾燥後、その2次付着性をクロ
スカツトテープハツチングテストによつて観察
した。 耐アルカリテスト:前記初期密着性と同様の試料
を作成し、これを40℃の5%NaOH水溶液に
1週間浸漬したあと、その外観の変化を観察す
るとともに、テスト後の塗膜を24時間乾燥後、
その2次付着性をクロスカツトテープハツチン
グテストによつて観察した。 実施例 8 塩素化高分子化合物として分子量3000、塩素含
有量52%のものを使用し、この塩素化高分子化合
物100部をキシレン50部で溶解し、脱塩素安定剤
(液状エピビス型エポキシ樹脂)1部および
HLB12の非イオン型界面活性剤(ポリオキシエ
チレンノニルフエニルエーテル、HLB7および16
の混合物)5部を加えて有機溶剤溶液を形成し
た。この有機溶剤溶液をホモミキサーで混合しな
がら水350部を加えてエマルシヨンを作成した。
このエマルシヨン90部に対して、水10部、酸化チ
タン20部、炭酸カルシウム40部、ポリカルボン酸
界面活性剤1部、ヒドロキシエチルセルロース2
部がそれぞれ配合されたチタン分散ペーストを加
えて混合し、白色エナメル下塗り塗料を得た。こ
の白色エナメル下塗り塗料に対し、前記実施例1
〜7と同様に塗装して乾燥させ、上塗りとしてニ
ツペ−DANユニを塗装して同様の試験を行つた。
結果を同じく第2表に示す。 また、この白色エナメル下塗り塗料を使つて以
下の方法で耐ブロツキングテストを実施したとこ
ろ、ブロツキングは全く見られなかつた。 耐ブロツキングテスト:室温で黒アート紙表面に
水分散型塗料を厚み4ミルになるように均一に
塗布したあと、ただちに100℃の恒温器中に入
れ、10分間の乾燥を行つて試料を作成した。こ
の試料2枚を、黒アート紙表面の塗膜同士が密
着するように重ね合わせ、その上に5Kg/cm2
荷重を加えて50℃の恒温器中に入れ、20分間保
持したあと、恒温器中から取り出し、2枚の黒
アート紙を引き剥がして、塗膜のブロツキング
の有無を観察した。
〔発明の効果〕
この発明の水分散型塗料は、以上のように構成
されており、塩素化高分子化合物からなつている
ため、低PVCエマルシヨン塗料等の下塗りに適
し、多孔質基材内部に浸透するため、充分な密着
性を有し、水系であるため、有機溶剤の揮発にと
もなう公害、火災等の危険性が著しく少なく、し
かも、有機溶剤使用量が少なく水希釈により塗装
粘度が調整でき、塗装機の水洗いも可能なため、
塗装コストを大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に使用される有機溶剤が混合
溶剤である場合の沸点と留分との関係の好ましい
範囲をあらわすグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多孔質基材のシーラー等に使用される水分散
    型塗料であつて、分子量3000〜100000、塩素含有
    量50〜71重量%の塩素化高分子化合物を含む有機
    溶剤溶液が界面活性剤の存在下でエマルシヨン化
    されてなることを特徴とする水分散型塗料。 2 有機溶剤の沸点が80〜200℃の範囲内である
    とともに、有機溶剤溶液中の塩素化高分子化合物
    と有機溶剤との配合比が塩素化高分子化合物100
    重量部に対し有機溶剤25〜200重量部である特許
    請求の範囲第1項記載の水分散型塗料。 3 界面活性剤が陰イオン型界面活性剤および非
    イオン型界面活性剤のうちの少なくとも一方であ
    るとともに、その配合比が有機溶剤溶液100重量
    部に対し1〜20重量部である特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の水分散型塗料。 4 常温乾燥型であつて、配合される有機溶剤の
    沸点が100〜200℃の範囲内である特許請求の範囲
    第1項から第3項までのいずれかに記載の水分散
    型塗料。 5 焼付乾燥型であつて、配合される有機溶剤の
    沸点が80〜150℃の範囲内、水に対する溶解度が
    1以下である特許請求の範囲第1項から第3項ま
    でのいずれかに記載の水分散型塗料。 6 塩素化高分子化合物のTgが60℃以上である
    特許請求の範囲第5項記載の水分散型塗料。 7 界面活性剤がHLB10〜18の非イオン型界面
    活性剤であつて、その配合量が有機溶剤溶液100
    重量部に対して1〜5重量部である特許請求の範
    囲第5項または第6項記載の水分散型塗料。
JP7867186A 1985-05-25 1986-04-04 水分散型塗料 Granted JPS6254771A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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