JPH0229582B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は繊維機械のパツケージ支持装置に関
し、限定的ではないが、特に仮撚加工機における
巻取パツケージの支持装置に関する。

〔従来の技術〕

このような繊維機械においては、巻取パツケー
ジは、従来、機台の長手方向に沿つて上下に間隔
を開けた状態で２段または３段に設置されてい
る。

各パツケージはクレードルにより支承されてお
り、各段のパツケージ巻取用のクレードルは、機
台に沿つて水平な共通軸線の回りに回動可能に支
持されている。

加工された各糸条は、それぞれトラバース機構
を経て、パツケージおよびパツケージ駆動ローラ
間のニツプへと導かれる。

このように配置することにより、パツケージの
巻太りにつれて、パツケージを把持したクレード
ルが回動するが、巻太りつつあるパツケージが回
動時に振動することが起こり得る。

このために、従来は減衰手段を設けて上述のよ
うな回動時の振動を抑えている。

パツケージの巻取りが完了すると、満巻パツケ
ージをクレードルから外し、空のパツケージ巻取
用マンドレル、チユーブまたはボビンを代りに装
着して、新たなパツケージの巻取りが行えるよう
にする必要がある。

この目的のために、従来、少なくとも一方のク
レードルアームまたはその一部分をクレードルの
残りの部分に対して、他方のクレードルアームか
ら遠ざかる方向に回動可能に支承して、クレード
ルアーム間に挾持されていたパツケージを玉揚げ
して、空のパツケージ巻取用マンドレル、チユー
ブまたなボビンと交換可能としている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

経済性を高めるために、最近は一層大型の、従
つて重い、パツケージを製造する傾向にあり、そ
れにつれて200錘またはそれ以上の巻取り錘を有
する繊維機械から満巻パツケージを玉揚げする作
業は作業者にとり極めて骨の折れる作業となつて
いる。

〔発明の目的〕

しかして、本発明の目的は、安全基準を維持し
ているとともに製造コストが最小にでき、満巻パ
ツケージの玉揚げができるだけ簡単に行えるパツ
ケージ支持クレードルを提供することにある。

更に、上述の回動時の振動を抑えるという使用
目的に用いることができ、簡単ではあるが効果的
な減衰手段を提供することが本発明の他の目的と
なつている。

〔課題を達成するための手段〕

本発明においては、パツケージを受入れ支持す
るパツケージ支持手段を具備した一対のクレード
ルアームを有するクレードルからなり、該クレー
ドルアームの少なくとも一方のクレードルアーム
の少なくとも前記パツケージ支持手段が設けられ
ている部分が他方のクレードルアームに設けられ
たパツケージ支持手段に対して接近、離隔可能で
あり、前記クレードルがパツケージの巻取開始位
置と満巻パツケージ玉揚げ位置との間を回動可能
に支承されている繊維機械のパツケージ支持装置
において、前記クレードルアームの移動可能な部
分およびそれに設けられた支持手段を前記他方の
クレードルアームに設けられた支持手段から遠ざ
けるように付勢する手段を有するとともに、前記
クレードルが前記パツケージの巻取開始位置と満
巻パツケージ玉揚げ位置との間にあるときに、該
クレードルアームの移動可能な部分をクレードル
アームのパツケージ保持位置に保持するように作
動する保持手段を有していることを特徴とする繊
維機械のパツケージ支持装置により、上述した目
的を達成する。

なお、上記の移動可能なクレードルアーム部分
はクレードルに回転可能に支承されていてもよ
い。

クレードルを一対の取付アームの間に回動可能
に支承してもよく、この場合には、この取付アー
ムの一方を前記保持手段として構成してもよい。
互いに協働するガイド部材を前記一方の取付アー
ムと前記クレードルアーム部分に設けて、前記ク
レードルが前記クレードルのパツケージ巻取開始
位置から満巻パツケージ玉揚げ位置まで移動した
際に、該クレードルアーム部分を前記クレードル
アームのパツケージ玉揚げ位置からパツケージ保
持位置まで案内するようにしてもよい。

クレードルは振動減衰手段を含んでいてもよ
く、該減衰手段は前記クレードルアームとそれに
近接した取付アームとの間に位置しており、該減
衰手段は、クレードルアームとそれに近接した取
付アームの何れか一方に取付けられた摩擦パツド
であつてもよく、前記クレードルが前記クレード
ルのパツケージ巻取開始位置から満巻パツケージ
玉揚げ位置までの間に位置している場合に、該摩
擦パツドがクレードルアームとそれに近接した取
付アームの他方に弾性的に付勢されるようにして
もよい。

摩擦パツドは、各クレードルアームの対応する
取付アームとの間に設けらていることが好まし
い。各摩擦パツドはクレードルアームに担持され
ており、前記クレードルが前記クレードルのパツ
ケージ巻取開始位置から満巻パツケージ玉揚げ位
置の間に位置している場合に、近接して対応して
いる取付アームに向けて弾性的に付勢されて摩擦
係合することが好ましい。

前記クレードルアームにはパツケージ巻取用マ
ンドレル、チユーブまたボビンを支承するように
した支承部材を設けることがよく、各支承部材は
クレードルアーム間にパツケージ巻取用マンドレ
ル、チユーブまたボビンを装着した際に該パツケ
ージ巻取用マンドレル、チユーブまたボビンに向
けて凹面を有するように形成してもよい。

クレードルは、その両端に前記クレードルアー
ムを設けた背骨部を含んでいてもよい。各クレー
ドルアームは、その自由端部にパツケージ巻取用
マンドレル、チユーブまたボビンを支持するよう
にしたパツケージ支持部材を具備していてもよ
い。クレードルアームは、前記背骨部から延在し
ている第１の部分および該第１の部分に回動可能
に支承され且つ該クレードルアームの自由端に向
けて延在する第２の部分との２つのクレードルア
ーム部分から構成されていてもよい。前記各支承
部材は該第１のクレードルアーム部分に担持され
ていてもよい。

前記付勢手段は該第１および第２のクレードル
アーム部分間に設けられた圧縮スプリングを含ん
でいてもよい。

パツケージ駆動ローラおよび糸案内手段からな
る繊維機械に本発明のクレードルが設けられてい
てもよく、この場合に、パツケージ駆動ローラは
クレードルアームに支承されたパツケージとの間
にニツプ点を形成しており、該ニツプ点に関して
前記糸案内手段から該ニツプ点へ糸条を送給する
側にクレードルの枢軸が設けられていることが好
ましい。該糸案内手段および枢軸は繊維機械の前
面側に設けられ、前記パツケージ駆動ローラは繊
維機械の後方側に設けられており、糸案内手段か
らニツプ点に向けて繊維機械の後方へ向けて糸が
送給されるようにするとが好ましい。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明
する。

第１図において、パツケージ支持装置はクレー
ドル１０を含んでおり、該クレードル１０はチユ
ーブ３５上に巻取られたパツケージ１１を支持す
るようになつている。

クレードル１０は背骨部１２を含んでおり、該
背骨部１２の両端からクレードルアーム１３，１
４が延びている。各クレードルアーム１３，１４
の自由端にはテーパ形状または栓形状をしたチユ
ーブ支持部材１５を設けている。

パツケージ１１はパツケージ駆動ローラ１６に
接触され該パツケージ駆動ローラ１６により駆動
され、糸条１７は、繊維機械（第１図には図示せ
ず）の前面に位置しているトラバースガイド１８
からパツケージ１１およびパツケージ駆動ローラ
１６間に形成されたニツプ点１９へ送給される。

トラバースガイド１８はニツプ点１９に関して
クレードル１０の枢軸２０ａと同じ側に設けら
れ、クレードルアーム１３，１４は「遅れ側配
置」となつており、糸条１７は機台の後方へ向け
てニツプ点１９へと送給される。

機台に設けた一対の取付アーム２１（図示を明
瞭にするため第１図では省略している）間におい
てクレードル１０をボス軸２０により支承してお
り、パツケージ１１の巻取時にクレードルアーム
１３，１４はほぼ機台の後方に延びている。

ボス軸２０を設けることによりクレードルの枢
軸２０ａを、背骨部１２および支持部材１５間に
位置させることが可能となる。すなわち、第２図
から第５図に示すようにクレードル枢軸２４ａは
満巻パツケージ１１の巻径内に位置しており、こ
の構成によりパツケージ１１の回動半径が減少で
きる。

ボス軸２０は、取付アーム２１の自由端に設け
た自動調心軸受４１に受け入れられている。自動
調心軸受４１の少なくとも一方を、取付アーム２
１に回転可能に支持されている偏心ワツシヤに支
承して、パツケージ駆動ローラ１６の軸線と平行
するようにパツケージ１１の軸線を調整するよう
にしてもよい。

クレードルアーム１４は２つのクレードルアー
ム部分２２，２３からなつている。第１のクレー
ドルアーム部分２２は背骨部１２から延びてお
り、一方、第２のクレードルアーム部分２３は回
動軸２４により第１のクレードルアーム部分２２
に支承されておりクレードルアーム１４の自由端
に向けて延びている。チユーブ支持部材１５が第
２のクレードルアーム部分２３に設けられてい
る。

圧縮スプリング２５（第７図）がクレードルア
ーム部分２２，２３の間に設けられていて第２の
クレードルアーム部分２３を他のクレードルアー
ム１３から遠ざけるように付勢しており、クレー
ドルアーム部分２３が第１図に示したパツケージ
保持位置に保持されていないときにはクレードル
１０からチユーブ３５を外せるようにしている。

クレードルアーム１３およびクレードルアーム
１４のクレードルアーム部分２２には、パツケー
ジ支承部材２６を設けており、該パツケージ支承
部材２６はクレードル１０に支持されたチユーブ
３５に向いた凹面２７を具備している。

このようにして、後述するようにパツケージ玉
揚げ位置に位置するとクレードルアーム１３，１
４は実質的に垂直となり、パツケージ１１を巻取
つたチユーブ３５はチユーブ支持部材１５から比
較的小さな距離落下してパツケージ支承部材２６
上に載り支承されることになり、この位置からパ
ツケージ１１は機台担当の作業者の便宜なときに
玉揚げされる。

クレードルアーム１３およびクレードルアーム
１４のクレードルアーム部分２３には、摩擦パツ
ド２８を弾性アーム２９（第６図、第７図）に設
けている。

クレードル１０がパツケージ巻取開始位置と満
巻パツケージ玉揚げ位置の間に位置している場合
には、摩擦パツド２８は弾性アーム２９の弾性に
より付勢されて取付アーム２１と摩擦係合してク
レードル１０およびパツケージ１１の振動を減衰
させる。弾性アーム２９の弾性はチユーブ支持部
材１５上に位置しているチユーブ３５を保持する
ようにクレードルアーム部分２３に保持力を発生
させるようにも作用する。

〔作用〕

クレードルは次のように作用する。第５図およ
び第７図に示したパツケージ玉揚げ位置に位置し
た空のクレードル１０にあつては、クレードルア
ーム１３，１４は実質的に垂直に延びている。ク
レードルアーム部分２３はクレードルアームのパ
ツケージ玉揚げ位置に位置している。

空のチユーブ３５がパツケージ支承部材２６上
に載置され、次いで背骨部１２を把手として用い
てクレードル１０を回動してチユーブ３５を繊維
機械４０の内部へ後方に向けて移動させる。

クレードルアーム１３，１４の自由端に取着し
た曲つた板３０（第１図）および取付アーム２１
に取着した曲つた板３１（第６図）からなるガイ
ド手段は互いに協働して、クレードル１０が第５
図から第７図に示したクレードルのパツケージ玉
揚げ位置から、第２図の満巻パツケージ位置に移
動するにつれて、クレードルアーム１３，１４の
自由端を取付アーム２１の間でガイドする。

特に、この運動の間に、各板３０，３１は圧縮
スプリング２５のばね力に抗してクレードルアー
ム部分２２を内側へ移動するようにガイドして、
第１図に示したクレードルアームのパツケージ保
持位置とさせる。これによりチユーブ支持部材１
５はパツケージ支承部材２６からチユーブ３５を
取り上げ該チユーブ３５をクレードルアーム１
３，１４間の適正な位置に位置決めする。

クレードル１０は、第２図に示したクレードル
の満巻パツケージ位置を越えてパツケージ巻取開
始位置へと回動され、該巻取開始位置においてチ
ユーブ３５はパツケージ駆動ローラ１６ト接触す
る。このクレードル１０が満巻パツケージ位置を
越えてパツケージ巻取開始位置へ回動する間に、
弾性的に付勢された摩擦パツド２８は取付アーム
２１に接触する。以上のようにして、クレードル
アーム１３，１４は繊維機械４０の後方へ向けて
延在する。

次いで糸条１７がチユーブ３５およびチユーブ
３５とパツケージ駆動ローラ１６との間のニツプ
点１９に導かれてパツケージの巻取りが開始され
る。

満巻パツケージが巻上るまで、パツケージ１１
が形成されるにつれて、クレードル１０は上方に
且つ機台の前面に向けて前方へ回動する。パツケ
ージが形成される間に、取付アーム２１と摩擦接
触するように弾性的に付勢されている摩擦パツド
２８は、振動を減衰させなかつた場合にはパツケ
ージ駆動ローラ１６上でアーム１１を跳ねさせる
のであろう振動を減衰させるとともに、更にクレ
ードルアーム部分２３をクレードルアーム１３に
向けて内方へ保持しチユーブ３５をチユーブ支持
部材１５上に保持する。

満巻パツケージ１１が巻上ると、パツケージ１
１は第２図に示したクレードルの満巻パツケージ
位置に位置する。指示装置（図示せず）が作業者
にパツケージ１１の巻取りが完了したことを知ら
せ、作業者はそれにより糸条を外しクレードル１
０を回動して第３図に示したクレードルの待機位
置に位置させる。

このようにクレードル１０を待機位置に回動さ
せることによりパツケージを制動して（第８図お
よび第９図参照）、パツケージ１の回転を停止さ
せる。パツケージ１１回転中にクレードル１０が
更に回動することを防止するために停止片３２，
３３（第８図および第９図参照）をクレードル１
０および取付アーム２１に設けている。

ブレーキはブレーキ・パツド・デイスク３６を
含んでおり、該デイスク３６は各チユーブ支持部
材１６内部に同心的に設けられ且つクレードルア
ーム１３またはクレードルアーム部分２３の内部
に位置した弾性アーム３７の一端に担持されてい
る。

クレードル１０が第３図に示された待機位置に
ない場合には、ブレーキ・デイスク３６は第９図
に示したようにチユーブ支持部材１５と接触する
ことなく、チユーブ３５は自由に回転可能であ
る。

クレードル１０が第３図に示した待機位置にも
たらされると、各弾性アーム３７の外端が各取付
アーム２１に設けられたボス部３８に接触して、
ブレーキ・デイスク３６は第９図に示したように
チユーブ支持部材１５に接触させられる。これに
よりチユーブ支持部材１５を制動するばかりでは
なく、更にチユーブ支持部材１５とチユーブ３５
との間の圧力を増して重いパツケージ１１および
チユーブ３５がチユーブ支持部材１５が停止した
にも拘わらず回転し続ける傾向を減少させる。

セツトスクリユー３９がブレーキの設定を可能
とするために設けられている。パツケージ１１が
回転を停止したときにレバー３４を移動して（第
４図参照）、停止片３２と停止片３３との係合を
外す。これによりクレードル１０は解除されてク
レードル１０は更に第５図に示されているクレー
ドルのパツケージ玉揚げ位置に回動される。この
回動によりクレードルアーム１３，１４およびそ
れに設けられた摩擦パツド２８は取付アーム２１
との接触が解かれてクレードルアーム部分２３は
スプリング２５により外向きに回動され、しかし
てチユーブ３５がチユーブ支持部材１５から外さ
れる。パツケージ１１は比較的小さな距離を落下
してチユーブ３５はパツケージ支承部材２６の凹
面上に載る。

パツケージ１１は簡単に取除かれ、以上の一連
の作業は繰返される。

重いパツケージ１１をクレードル１０から玉揚
げする際に、作業者は背骨部１２を適宜ハンドレ
ストとして用いることができるとともに、背骨部
１２は玉揚げ作業、空ボビン装着作業および糸掛
け作業時等に作業者の手をトラバース機構および
駆動ローラ１９から保護し、また、玉揚げしたパ
ツケージを落下させたような場合にも背骨部１２
はトラバース機構が重いパツケージ１１により損
傷されることから保護する役割も果す。

〔他の態様〕

クレードルアーム部分２３を外向きに回動させ
るスプリングに代えて、他の態様としてクレード
ルアームをそれ自体を弾性材料で構成し、チユー
ブ支持部材１５からチユーブ３５を玉揚げ可能な
中立位置を取るようにしたり、クレードルアーム
部分２３を他のクレードルアーム１３から遠ざけ
るように付勢する一体回動構成としてもよい。何
れの場合にも、クレードル１０が待機位置を越え
て移動された場合にはチユーブ３５が自動的に外
される。

なお、本発明のパツケージ支持装置を組込んだ
繊維機械においては、多数の駆動ローラ１６、糸
案内手段１８および各クレードル１０が、多段
（例えば３段）に且つ隣接して配置されており、
各段のクレードル１０は共通な軸線２０ａの回り
に回動可能にそれぞれ独立に配置されている。

〔発明の効果〕

本発明によれば、クレードルアーム１４の移動
可能な部分２３およびそれに設けられた支持手段
１５を他方のクレードルアーム１３から遠ざける
よう付勢しているので、パツケージ１１は巻取り
開始位置と満巻パツケージ玉揚げ位置との間にあ
るときはパツケージ保持位置保持手段２１，２
８，２９によりクレードル１０に安全に保持さ
れ、クレードルアーム１４をパツケージ保持位置
保持手段から外すことにより、簡単に玉揚げ、空
ボビンの装着が行える。すなわち、作業者が玉揚
げのために複雑な手動操作をおこなうことなく、
巻上げたパツケージ１１をクレードル１０から玉
揚げする作業が迅速且つ簡単に行える。また、新
しい巻取用マンドレル、チユーブまたはボビンの
クレードル１０への装着もまた迅速且つ簡単に行
える。更に、パツケージ保持位置保持手段とクレ
ードルアーム間の摩擦接触により、パツケージの
巻取中のクレードルの振動の減衰もまた簡単に、
効率良くしかも低価格で行うことができる。

〔具体的実施例の効果〕

また、図示した実施例の構成によれば、パツケ
ージ１１は巻取り開始位置と満巻パツケージ玉揚
げ位置との間にあるときはパツケージ保持位置保
持手段２１，２８，２９によりクレードル１０に
安全に保持され、引続いて玉揚げ位置においてク
レードルアーム１３，１４がパツケージ保持位置
保持手段２１，２８，２９から外れると付勢手段
２５によりクレードルアーム１を他方のクレード
ルアーム１３から遠ざけて該パツケージ１１をク
レードル１０から外すことがでる。従つて、重い
パツケージが思いがけないときに作業者の手の上
に落下して作業者の手を傷つける心配がない。ま
た、実施例において、クレードル１０の背骨部１
２は、玉揚げ作業に際して、クレードル１０を回
動させるための把手として使用でき、パツケージ
１１をクレードル１０から外すことができ、従つ
て、重いパツケージが作業者の手の上に落下した
り作業者の手を傷けたりする心配がなくせる。更
に、実施例において、クレードル１０の背骨部１
２は、玉揚げ作業に際して、パツケージ重量補償
重錘、上述の保護遮蔽物（シールド）および作業
者の支持物としても作用する。

また、実施例においてはクレードルアーム１
３，１４を遅れ側配置としたために従前広く採用
されている進み側配置に比較してパツケージ巻取
中の作動安定性が向上する。

また、実施例においてはパツケージ支持装置を
パツケージが巻上つた際にパツケージの巻取開始
時の位置に比較してパツケージを上方且つ前方の
位置へ移動させる配置としたことにより、パツケ
ージの玉揚げのためのパツケージへの接近が容易
に行え、しかもに位置したトラバース機構からパ
ツケージ駆動ローラとパツケージ巻取用マンドレ
ル、チユーブまたはボビンへの糸掛けが容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はクレードルの一実施例の斜視図、第２
図から第５図は第１図に示したクレードルの満巻
位置からパツケージ玉揚げ位置までの作動を順次
表わした端面図であり、第６図は第１図から第５
図までに示したクレードルが満巻位置からパツケ
ージ玉揚げ位置までの間の或る位置にある場合の
該クレードルの部分の正面断面図、第７図は第１
図から第５図までに示したクレードルがパツケー
ジ玉揚げ位置にある場合の該クレードルの部分の
正面断面図、第８図および第９図は、パツケージ
を制動しない場合および制動する場合についての
第１図から第７図に示したクレードルの部分の正
面断面図である。 １０……クレードル、１１……パツケージ、１
２……背骨部、１３，１４……クレードルアー
ム、２３……クレードルアーム部分、２５……ス
プリング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パツケージ１１を受入れ支持するパツケージ
   支持手段１５を具備した一対のクレードルアーム
   １３，１４を有するクレードル１０からなり、該
   クレードルアームの少なくとも一方のクレードル
   アーム１４の少なくとも前記パツケージ支持手段
   １５が設けられている部分２３が他方のクレード
   ルアーム１３に設けられたパツケージ支持手段１
   ５に対して接近、離隔可能であり、前記クレード
   ル１０がパツケージの巻取開始位置と満巻パツケ
   ージ玉揚げ位置との間を回動可能に支承されてい
   る繊維機械のパツケージ支持装置において、前記
   クレードルアームの移動可能な部分２３およびそ
   れに設けられた支持手段１５を前記他方のクレー
   ドルアーム１３に設けられた支持手段１５から遠
   ざけるように付勢する手段２５を有するととも
   に、前記クレードル１０が前記パツケージの巻取
   開始位置と満巻パツケージ玉揚げ位置との間にあ
   るときに、該クレードルアームの移動可能な部分
   ２３をクレードルアームのパツケージ保持位置に
   保持するように作動する保持手段２１，２８，２
   ９を有していることを特徴とする繊維機械のパツ
   ケージ支持装置。