JPH0229410A - 熱可塑性樹脂の製造法 - Google Patents

熱可塑性樹脂の製造法

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JPH0229410A
JPH0229410A JP17840588A JP17840588A JPH0229410A JP H0229410 A JPH0229410 A JP H0229410A JP 17840588 A JP17840588 A JP 17840588A JP 17840588 A JP17840588 A JP 17840588A JP H0229410 A JPH0229410 A JP H0229410A
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formula
catalyst
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reaction
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JP17840588A
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Hiroyuki Kawakami
広幸 川上
Akihiro Kobayashi
明洋 小林
Takayuki Saito
斉藤 高之
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Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は、新規なN−置換マレイミドを単量体成分とし
てなる熱可塑性樹脂の製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来、汎用のプラスチツクスとしては、ポリスチレンが
その優れた加工性、耐水性及び電気絶縁性から種々の用
途に広く使用されているが、耐熱性が十分でないため、
高熱を受ける分野では使用できないという欠点がある。
そこで、従来からポリスチレンのようなビニル系熱可塑
性樹脂の耐熱性を向上させるために種々のN−置換マレ
イミドを共重合させる方法が提案されている。例えば、
N−フェニルマレイミドを共重合させる方法(特公昭4
3−9753号、特開閉56−179034号、同57
−45692号、同58−162616号、同5B−2
06657号公報等)、N−シクロへキシルマレイミド
を共重合させる方法(特開昭62−156115号公報
等)などがある。
〔発明が解決しようとする課題] しかし、ビニル系熱可塑性樹脂の耐熱性を向上させる上
記のような方法には、種々の問題があり、N−フェニル
マレイミドを共重合させる方法では、耐熱性は向上する
ものの、N−フェニルマレイミド自身が黄色であるため
、樹脂が黄色に着色してしまうという問題がある。また
、N−シクロへキシルマレイミドを共重合させる方法で
は、樹脂が黄色に着色しにくいものの、耐熱性の向上が
十分でなく、満足できるものを得ることはできない。
そこで、本発明者らは、耐熱性に優れ、黄色に変色しに
くいビニル系熱可塑性樹脂を開発することを課題として
鋭意研究を重ねた。その結果、特定のビニル系単量体に
特定のN−置換マレイミドを共重合させることによって
上記の課題が解決されるごとを見出し、本発明を完成し
た。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、(A)一般式〔■] :〔式中R
は水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、
nはO又は1である]で表わされるN−置換マレイミド
及び (B)一般式〔■] : 〔式中R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素
原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す〕で表わ
されるビニル系単量体 を重合させることを特徴とする熱可塑性樹脂の製造法に
関する。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に使用する前記一般式C1,)で表わされるN−
置換マレイミドは、新規な化合物であり、例えば、一般
式(■〕 ; 〔式中R及びnは前記のものを示す〕で表わされるアミ
ン化合物と無水マレイン酸を付加させ、−般式〔■] 
: 〔式中R及びnは前記のものを示す〕で表わされるマレ
アミド酸を得た後、このマレアミド酸を脱水閉環するこ
とにより得ることができる。
本発明に使用するN−置換マレイミドの製造は、前記の
ように、一般式(III)で表わされるアミン化合物に
無水マレイン酸を付加させて一触式(IV)で表わされ
るマレアミド酸を生成する工程(第一工程)と、一般式
〔■]で表わされるマレアミド酸を脱水閉環して一般式
(r)で表わされるN置換マレイミドとする工程(第二
工程)に分けることができる。
第一工程と第二工程は、別々に行うことも、連続的に行
うこともできるが、効率などの面から連続的に行うのが
好ましい。各工程について、以下にさらに詳しく説明す
る。
第一工程において、一般式(Illlで表わされるアミ
ン化合物1モルに対して無水マレイン酸0.6〜1.2
モル、さらに好ましくは1モルを反応させる。これは、
反応生成物中に未反応の原料が残存しないようにするた
めである。
反応に際しては、溶媒を使用することが好ましく、溶媒
としてマレイミド酸合成の際の溶媒として公知のものを
使用することができるが、第一工程と第二工程を連続的
に行うためには、脱水閉環反応で生成する水を共沸除去
でき、かつ不活性であり、反応に関与しない溶媒が好ま
しく、例えばオクタン、ノナン、デカン、ドデカン、ト
リメチルヘキサン、テトラクロルエタン、エチルシクロ
ヘキサン等のパラフィン系溶媒、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、L−
ブチルベンゼン、プソイドクメン、クロルベンゼン、0
−ジクロルベンゼン、m−ジクロルベンゼン、p−ジク
ロルベンゼン、ブチルベンゼン、p−シメン、n−ブチ
ルベンゼン、secブチルベンゼン、テトラヒドロナフ
タリン、デカヒドロナフタリン、ナフタリン、シクロヘ
キシルベンゼン等の芳香族系溶媒を使用することができ
る。テトラヒドロナフタリン及びp−シメンが好ましい
。溶媒の使用量は、原料アミン化合物に対して1〜20
倍量(重量)であることが好ましく、4〜10倍量(重
量)であることがより好ましい。
反応に際しては、アミン化合物と無水マレイン酸を始め
から全量仕込んでも良いが、発熱反応であるため、片方
を後から追加添加する方がより好ましく、さらに好まし
くは無水マレイン酸を溶媒に完全に溶解させたフラスコ
中に120°C以下、好ましくは30〜100°Cに温
度が維持されるように注意しながら、撹拌下、’15〜
120分かけてアミン化合物を滴下し、主にアミン化合
物への無水マレイン酸の付加を行い、−i式(IV)で
表わされるマレアミド酸を得ることができる。この時、
添加するアミン化合物はフラスコ内と同じ溶媒に溶解し
ておいてもよい。
第二工程において、第一工程に使用しうる溶媒は全て使
用することができるが、第一工程と第二工程を連続的に
行うためには、第一工程で使用した溶媒をそのまま使用
することが好ましい。その使用量は、第一工程と同量で
あるため、連続的に反応を行う際には新たに溶媒を追加
しなくてもよい。
第二工程において、酸触媒として、三フフ化ホウ素等の
ルイス酸、硫酸、無水硫酸1.オルソリン酸、メタリン
酸、ピロリン酸等の鉱酸、パラトルエンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸、リン
タングステン酸、ケイタングステン酸等のへテロポリ酸
などを使用することが好ましい。その使用量は、原料ア
ミン化合物に対して5〜150重量%であることが好ま
しく、20〜100重量%であることがより好ましい。
触媒は、全量を一度に仕込んでもよいが、数回に分けて
加える方法を採用してもよい。触媒量は少ないと、反応
が促進する効果がなく、多すぎても、特に利点はない。
反応は、140〜270°C昇温して脱水縮合(脱水閉
環)させるのが好ましい。170〜250°Cに昇温し
で脱水縮合させるのがより好ましい。この時間は、バッ
チの規模、触媒及び採用される反応条件により適宜選択
できる。
脱水閉環反応に際しては、金属含有化合物として、亜鉛
、クロム、パラジウム、コバルト、ニッケル、鉄及びア
ルミニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金
属の酸化物、酢酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、硝酸
塩、リン酸塩、塩化物及び硫酸塩等を添加するのが好ま
しいが、そのうち特に有効なのものは、酢酸亜鉛である
。これらの使用量は、マレアミド酸1モルに対して0.
005〜0.5モル%が好ましい。0.01〜0.3モ
ル%がより好ましい。
さらに安定剤として、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノ
メチルエーテル、2.4−ジメチル−6L−ブチルフェ
ノール、p−ベンゾキノン、2゜5−ジフェニル−P−
ベンゾキノン、フェノチアジン、n−ニトロソジフェニ
ルアミン、銅塩等の重合禁止剤を50〜2000ppm
添加するのが好ましい。
脱水閉環反応終了後、酸触媒を使用した場合は、水ある
いは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ水溶液中で反応液
を水洗あるいは中和水洗して触媒を除去する方法、炭酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウム等
のアルカリ粉末を加え、撹拌した後、中和塩を口過して
触媒を除去する方法、あるいはトリエチルアミン、トリ
エタノールアミン、モルホリン等のアミンを加え、触媒
を中和する方法等により、酸触媒を処理することができ
る。
脱水閉環反応終了後(酸触媒を使用した場合は上記の処
理を行う。)、反応液は、加熱減圧下に反応溶媒を除去
した後、減圧蒸留あるいは昇華精製することにより、一
般式(Nで表わされるN−置換マレイミドを高純度で得
ることができる。
このようにして得ることのできるN−置換マレイミドは
、白色の結晶である。
また、別途、次にの述べる製造方法によっても一般式(
1)で表わされるN−置換マレイミドを製造することも
できる。
例えば、i)アミン化合物と無水マレイン酸を反応させ
、生成するマレアミド酸をトルエン、キシレン、クロル
ベンゼンなどの溶媒及び三硫化硫黄、硫酸、オルソリン
酸などの酸触媒と共に加熱・脱水閉環させ、この時生成
する水を溶媒との共沸により糸外に留去する製造方法、
ii)アミン化合物と無水マレイン酸とを有機溶媒中で
反応させ、生成したマレアミド酸を単離することなしに
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非
プロトン性掻性溶媒及び酸触媒の共存下に脱水閉環させ
る製造方法、市)マレアミド酸を脱水性無水カルボン酸
の存在下で第三アミンを触媒として脱水閉環する製造方
法、iv)マレアミド酸を水と共沸可能な有機溶媒中で
、酸触媒、亜鉛などの金属含有化合物及び安定剤の共存
下に170〜250°Cの範囲の反応温度で脱水閉環す
る製造方法などが挙げられる。iv )の製造方法が好
ましい。
さらに、本発明に使用される一般式(II)で表わされ
るビニル系単量体は、例えば、スチレン、α−メチルス
チレン、これらの核がアルキル基で置換されたスチレン
誘導体等が挙げられる。
上記のようなN−置換マレイミドとビニル系単量体を共
重合させて熱可塑性樹脂を得る際には、必要に応じて、
これらと重合可能な他の重合性中量体を配合して共重合
させることができる。
本発明において、他の重合性単量体としては、不飽和脂
肪酸エステル、シアン化ビニル化合物、一般式(1)に
包含されないN−置換マレイミド等がある。
不飽和脂肪酸エステルとしては、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル等のアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸シ
クロヘキシル、アクリル酸トリシクロ(5,2,1,0
2°6〕デカ−8−イル、アクリル酸イソボルニル、ア
クリル酸ノルボルニル等のアクリル酸シクロアルキルエ
ステル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等の
アクリル酸芳香族エステル、アクリル酸グリシジル等の
アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル、メタクリ
ル酸シクロヘキシル、メタクリル酸トリシクロ(5,2
,1,0Z= 6ノデカー8−イル、メタクリル酸イソ
ボルニル、メタクリル酸ノルボルニル等のメタクリル酸
シクロアルキルエステル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸ベンジル等のメタクリル酸芳香族エステル、メ
タクリル酸グリシジル等のメタクリル酸エステル等があ
る。
また、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等がある。
一般式CI)に包含されないN−置換マレイミドとして
は、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−イソプロピルマレイミド、Nブチルマレイミド、N−
ラウリルマレイミド等の脂肪族N−置換マレイミド、N
−シクロヘキシルマレイミド等の脂環式N−置換マレイ
ミド、Nフェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレ
イミド、N−クロロフェニルマレイミド、N−メトキシ
フェニルマレイミド等の芳香族N−置換マレイミド等が
挙げられる。
耐熱性及び透明性に優れ、かつ成形性も良好な熱可塑性
樹脂を得るためには、重合させる溶液が一般式(1)の
N−置換マレイミドを5〜60重量%含有していること
が好ましい。N−置換マレイミドの量が少なすぎると、
上記の効果を十分に達成することが困難となり、また、
多すぎると、成形性が悪化する傾向がある。
また、重合させる溶液が、−i式(II)で表わされる
ビニル系単量体を95〜10重量%含有していることが
好ましい。一般式(II)で表わされるビニル系単量体
の量が少なすぎると、成形性が悪化する傾向があり、多
すぎると、耐熱性が劣る傾向がある。また、他の重合性
単量体は、重合させる溶液中に30重量%以下含有され
ることが好ましい。多すぎると、成形性及び耐熱性が悪
化する傾向がある。
本発明になる熱可塑性樹脂を製造するには、般式(1)
のN−置換マレイミド、一般式(II)のビニル系単量
体及び必要に応じて他の重合性単量体をラジカル重合、
イオン重合等の公知の方法で共重合させることができる
。例えば、重合開始剤の存在下で、塊状重合法、溶液重
合法、懸濁重合法等の方法で製造することができる。
重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル、ジーL−ブチルペルオキシへキサヒドロフ
タレート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、1.1−ジーし一ブチルペルオキシー3.3.
5−1−リメチルシクロヘキサン等の有機過酸化物、ア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロへキ
サノン−1−カルボニトリル、アブジベンゾイル等のア
ブ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムに代表
される水溶性触媒及び過酸化物あるいは過硫酸塩と還元
剤の組み合わせによるレドックス触媒等、通常のラジカ
ル重合に使用できるものは、いずれも使用することがで
きる。
重合触媒は、単量体の総量に対して0.01〜10重量
%の範囲で使用するのが好ましい。重合調節剤としての
メルカプタン系化合物、千オグリコール、四臭化炭素、
α−メチルスチレンダイマー等が分子量調節のために必
要に応じて添加し得る。
重合温度は、0〜200°Cの範囲で適宜選択するのが
好ましく、特に50〜150°Cであるのが好ましい。
溶液重合における溶媒としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジクロルエチレン等を使
用することができる。懸濁重合は、水性媒体中で行われ
、懸濁剤及び必要に応じて懸濁助剤を添加する。懸濁剤
としては、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、
ポリアクリルアミド等の水溶性高分子物質、リン酸カル
シウム、ビロリン酸マグネシウム等の難溶性無機物質等
がある。水溶性高分子物質は、単量体の総量に対して0
.03〜1重量%、難溶性無機物質は、単量体の総量に
対して0.05〜0.5重量%使用するのが好ましい。
懸濁助剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム等の陰イオン界面活性剤があり、懸濁剤として難溶
性無機物質を使用する場合には、懸濁助剤を併用するの
が好ましい。
懸濁助剤は、単量体の総量に対してo、 o o i〜
0.02重量%使用するのが好ましい。
また、本発明になる熱可塑性樹脂は、他のゴム状重合体
にグラフト重合させて使用することもできる。
本発明になる熱可塑性樹脂には、熱可塑性樹脂の劣化防
止、成形性の向上の観点からフェノール系、チオエーテ
ル系、ホスファイト系等の抗酸化剤、滑剤、帯電防止剤
、紫外線吸収剤等を必要に応じて添加してもよい。
本発明になる熱可塑性樹脂は、カメラ、ビデオカメラ、
映写機等のボディー又は部品、望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡
等のボディー又は部品等の光学機器部品、オーディオデ
ィスク1.ビデオディスク、情報用ディスク等の情報記
録媒体又はそのための基板などの光学機器用素子、テレ
ビ、ラジオ、ビデオテープレコーダー、コンパクトディ
スクプレーヤー、電子レンジ、冷蔵庫等の家電機器部品
、インストルパネル、メーターフード等の自動車用途部
品、表面パネル材、被覆材等の鉄道車両又は船舶用途部
品、ポンドのノズル、クリーンヒーターのファン等の熱
器具用途部品等に使用することができる。
〔実施例〕
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
合成例1 〔N−ノルボルニルメチルマレイミドの合成]撹拌機、
温度計、滴下ロート及び油水分離器付き還流冷却管を取
り付けた1 000 mlのガラス製画つロフラスコ中
に無水マレイン酸49.98 g(0,51モル)及び
p−シメン49.98 gを仕込み、撹拌しながら昇温
し、約60゛Cで無水マレイン酸をp−シメンに完全に
溶解させた後、フラスコ内の温度が100°C以下に維
持されるように注意しながらノルボルニルメチルアミン
63.75 g(0,51モル)をp−シメン3 B 
2.5 gにン容解した溶液を撹拌下に1時間かけて滴
下して、N−ノルボルニルメチルマレアミド酸のp−シ
メンのスラリー液を合成した。
次に、上記スラリー液にオルソリン酸45.5 g、酢
酸亜鉛0.3774 g、ヒドロキノン0.0569g
及び塩化第二銅0.0569 gを加えた後、昇温した
ところ、フラスコ内の温度が約150″Cになった時点
で水がP−シメンと一緒に留出し始めた。
その後、さらに昇温し、約180°Cで反応により生成
する水をp−シメンと共に系外に留出させながら7時間
反応させた。反応終了後、下層に沈殿した酸触媒層を分
離除去した。
続いて、反応液にイオン交換水200 mlを加え、約
60°Cで30分間撹拌水洗し、水層を分離除去した。
この操作をもう一度操り返した後、反応液を21!、の
分液ロートに移し、イオン交換水で水洗を繰り返して触
媒を完全に除去した。その後、残存した微量の水分を除
去するために、水洗後の反応液中に無水硫酸ナトリウム
を加え、十分に撹拌した後、口過により硫酸ナトリウム
を除去した。
この水洗及び脱水処理後の反応液に新たにヒドロキノン
0.0569 g及び塩化第二銅0.0569 gを加
えた後、エバポレーターにかけ、溶媒P−シメンを完全
に除去し、薄茶色結晶を得た。
次に、上記のようにして得られた薄茶色結晶を80〜1
10°C10,1胴Hgで昇華精製し、白色結晶45.
0 gを得た。
得られた白色結晶の分析結果を以下に示す。
まず、元素分析を行ったところ、下記のとおりであった
元素      CHO 理論値(%)   ?0.22  7.37  6.8
2実測値(%)   70.15  7.45  6.
76また、重クロロホルムを溶媒として’H−NMRス
ペクトルを分析したところ、ノルボルニル基のシグナル
が1.0〜2.4 ppm (4近、ノルボルニルメチ
ルアミンに基づくメチレンのシグナルが3.1〜3.6
 ppm付近、無水マレイン酸に基づ(オレフィン性二
重結合のシグナルが6.65ppm付近に存在し、この
プロトンの積分強度比を測定したところ、11:2:2
であった。この’H−NMRスペク1−ルを第1図に示
す。
以上の分析結果から、得られた白色結晶は、N−ノルボ
ルニルメチルマレイミドであることが確認された。
合成例2 〔N−ノルボルニルマレイミドの合成〕合成例1と同様
のフラスコに、無水マレイン酸49.98 g(0,5
1モル)及びp−シメン49.98gを仕込み、撹拌し
ながら昇温し、約60°Cで無水マレイン酸をp−シメ
ンに完全に溶解させた後、フラスコ内の温度が100°
C以下に維持されるように注意しなから2−アミノノル
ボルナン56.61g(0,51モル)をp−シメン3
39.7 gに?容解した溶液を、撹拌下に1時間かけ
て滴下して、Nノルボルニルマレアミド酸のp−シメン
中のスラリー液を製造した。
次に、上記スラリー液にオルソリン酸42.6 g、酢
酸亜鉛0.3519 g、ヒドロキノン0.0533g
及び塩化第二銅0.0533 gを加えた後、昇温し、
合成例1と同様の反応、後処理及び精製を行い、白色結
晶58.6 gを得た。
重クロロポルムを溶媒として’ H−N M Rスペク
トルを分析したところ、ノルボルニル基のシグナルカ月
、O〜2.4 ppm付近、ノルボルニル基のマレイミ
ドで置換された位置のプロトンのシグナル:/J< 3
.9 ppm 付近、無水マレイン酸に基づくオレフィ
ン性二重結合のシグナルが6.6 ppm付近に存在し
、このプロトンの積分強度比を測定したところ、10:
1:2であった。この’H−NMRスペクトルを第2図
に示す。
以上の分析結果から、得られた白色結晶はNノルボルニ
ルマレイミドであることが(1’(lL’lされた。
実施例1 三方活栓を備えた500dの三角フラスコに合成例1で
得られたN−ノルボルニルメチルマレイミド10g、ス
チレン90g及び過酸化ラウロイル0.4gを仕込み、
混合・溶解し、フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹
拌振盪しつつ60°Cの恒温水槽中に浸し、窒素気流下
で30分間重合させ、部分重合物を得た。続いて、この
部分重合物をガラスセル中に注入し、65°Cで5時間
重合させた後、100°Cで2時間重合させ、シート状
の樹脂(A)を得た。得られた樹脂(A)を赤外線吸収
スペクトル(以下、rRスペクトルと略す)で分析した
ところ690cm−’及び1600cm−’付近にスチ
レンに基づ(フェニル基の吸収、1700cm”″付近
にイミド基の吸収が観測された。樹脂(A)のIRスペ
クトルを第3図に示す。
実施例2 実施例1と同様の三角フラスコに合成例1で得られたN
−ノルボルニルメチルマレイミド20g1スチレン80
g及び過酸化ラウロイル0.4gを仕込み、実施例1と
全く同様に操作し、樹脂CB)を得た。樹脂CB)のI
Rスペクトルを第4図に示す。
実施例3 実施例1と同様の三角フラスコに合成例2で得られたN
−ノルボルニルマレイミ)’log、スチレン90g及
び過酸化ラウロイル0.4gを仕込み、実施例1と全く
同様に操作し、樹脂(C)を得た。
樹脂(C)のIRスペクトルを第5図に示す。
実施例4 実施例1と同様の三角フラスコに合成例2で得られたN
−ノルボルニルマレイミド20g、スチレン80g及び
過酸化ラウロイル0.4gを仕込み、実施例1と全く同
様に操作し、樹脂(D)を得た。
比較例1〜5 実施例1と同様の三角フラスコにN−フェニルマレイミ
ド(日本触媒化学工業■製、商品名イミレックスーP)
又はN−シクロへキシルマレイミド〔プファルツ・ラン
ト・バウアー(PFALTZ &BAUER)社製〕、
スチレン及び過酸化ラウロイルを第1表に示す配合で仕
込み、実施例1と全く同様の操作をし、樹脂(E)〜(
I)を得た。
以上のようにして得られた樹脂(A)〜(1)50gを
テトラヒドロフラン250gに)容解させた後、得られ
た溶液をメタノール2500g中に撹拌投入し、樹脂を
沈殿・析出させ、日別・乾燥し、白色粉末状の樹脂を得
た。この樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子!
(Mn)、ガラス転移温度及び熱分解温度を下記の方法
で測定し、結果を第2表に示す。
皿定方店 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)ゲルパ
ーミェーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて
クロマトダラムを得、ポリスチレン換算することにより
求めた。
ガラス転移温度(Tg) 示差走査熱量計(DSC)で測定した。
熱分解温度(Td) 熱重量分析法により下記の条件で測定し、5重量%減量
した温度を読み取った。
雰囲気 :空気20rrdl/分 昇温速度:5°C/分 以下余白 上記の結果から明らかなとおり、本発明の実施例1〜4
で得られた樹脂は、N−フェニルマレイミドあるいはN
−シクロへキシルマレイミドとの共重合樹脂よりも耐熱
性に優れている。
〔発明の効果〕
本発明により得られる熱可塑性樹脂は、耐熱性に優れて
おり、黄色に変色しがたく、高熱を受ける分野における
各種の成形体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は合成例1で得られたN−ノルボルニルメチルマ
レイミドのl H−N M Rスペクトル、第2図は合
成例2で得られたN−ノルボルニルマレイミドの’ H
−N M Rスペクトル、第3図は実施例1で得られた
樹脂(A)のIRスペクトル、第4図は実施例2で得ら
れた樹脂[B)のIRスペク1−ル、第5図は実施例3
で得られた樹脂(C)のIRスペクトルである。 代理人 弁理士 若 林 邦 彦

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(A)一般式〔 I 〕: ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 〔式中Rは水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基
    を示し、nは0又は1である〕で表わされるN−置換マ
    レイミド及び (B)一般式〔II〕: ▲数式、化学式、表等があります▼〔II〕 〔式中R_1は水素原子又はメチル基を示し、R_2は
    水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す〕で
    表わされるビニル系単量体 を重合させることを特徴とする熱可塑性樹脂の製造法。 2、一般式〔 I 〕で表わされるN−置換マレイミドを
    5〜60重量%使用する請求項1記載の熱可塑性樹脂の
    製造法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5505504A (en) * 1992-02-28 1996-04-09 Bentac Co., Ltd. Apparatus for tying one or more articles
WO2002062757A1 (en) * 2001-02-07 2002-08-15 Loctite Norbornene-based heterobifunctional monomers and uses therefor
US6946523B2 (en) 2001-02-07 2005-09-20 Henkel Corporation Heterobifunctional monomers and uses therefor
JP2008233362A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Sumitomo Bakelite Co Ltd マレイミド基含有ポリノルボルネンを用いた新規光導波路
JP2015534598A (ja) * 2012-09-25 2015-12-03 プロメラス, エルエルシー マレイミド含有シクロオレフィンポリマーおよびその利用

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