JPH0228848Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は吊持式の把手を取付けた把手つきの液
体容器に関するものである。

（従来技術） ポンプ汲上式ポツト等の液体容器においては一
般に吊持式の把手が取付けられているが、この把
手には、把手端部に形成される軸部分の強度を大
きくする必要がある半面、握り部分の手ざわりを
良くすることも望まれていた。

ところが、従来のこの種の液体容器に使用され
ている把手では、一般に硬質合成樹脂材料によつ
て一体形成されたものが使用されているため、把
手端部の軸部分の強度を大きくすることと把手握
り部の手ざわりを良くすることを同時に満足させ
ることは困難であつた。

（考案の目的） 本考案は、上記の如き従来の把手つき液体容器
の問題点に鑑み、把手本体とその先端の軸部分と
を別々に形成することができるとともに、把手の
軸部分の強度を大きくし得るようにした把手を備
えた液体容器を提供することを目的とするもので
ある。

（目的を達成するための手段） 本考案は、吊持式の把手を液体容器本体に対し
て上下弧回動自在に取付けてなる把手つき液体容
器において、軸部を備えた把手端部受部材に把手
本体の端部を、前記軸部が内側となる如くして嵌
入し、さらに前記把手本体の端部と前記把手端部
受部材とを前記軸部側から該軸部を通してビスで
固定しているとともに、前記軸部を前記液体容器
本体の側面に形成されている把手取付用受穴に嵌
合していることを特徴とするものである。

（実施例） 以下、図示の実施例に基づいて本考案の把手つ
き液体容器を説明すると、第１図ないし第４図に
示す実施例の把手つき液体容器では、液体容器と
してポンプ注液式のものが採用されており、該液
体容器の本体１の側面に逆Ｕ形の把手１０の両端
部を枢着して構成されている。

この液体容器は、外ケース４の内部に真空二重
瓶製の液容器５を収容しさらに該外ケース４の上
部に肩部材６を載置固定してなる液体容器本体１
と、蓋体３内にベローズ式のポンプ装置９を収容
し且つ蓋体３の上部中央にポンプ操作部材３０を
設置してなる蓋ユニツト２と、内部に一連の液体
注出通路を形成した導液管ユニツト８とを備えて
構成されている。

蓋ユニツト２は、この実施例では液体容器本体
１に対してネジ結合によつて開閉されるようにな
つている。

肩部材６の外周部には下方に向けて垂下された
環状の側壁２０が一体形成されている。

肩部材環状側壁２０には、その横方向の対向側
面に把手１０の端部を枢着するための円形の受穴
２１，２１が形成されている。

前記把手１０は、握り部１１ａの両側にそれぞ
れ腕部１１ｂ，１１ｂを一体形成してなる逆Ｕ形
の把手本体１１と、該把手本体腕部１１ｂ，１１
ｂの端部１１ｃ，１１ｃを嵌入固定するための２
つの把手端部受部材１２，１２とを備えて構成さ
れている。把手本体１１は、この実施例では藤茎
のような手ざわりのよい材料で形成されており、
又把手端部受部材１２は、木又は合成樹脂材料等
の硬質材料で形成されている。

把手端部受部材１２は有底筒状に形成されてい
て、該受部材１２には把手腕部１１ｂの先端を嵌
入するための穴１５が形成されている。又該受部
材１２の側面には前記肩部材側壁２０に形成した
受穴２１に係入される円形の軸部１３が一体形成
されている。

把手腕部１１ｂと把手端部受部材１２とは、該
腕部１１ｂの端部１１ｃを該受部材１２の穴１５
内に嵌入させた状態で両者間にビス２９を挿通さ
せることによつて相互に固定させている。このと
き、各把手端部受部材１２，１２は、その軸部１
３をそれぞれ内側に向けた状態で把手腕部１１ｂ
に嵌合され、さらにビス２９は軸部１３形成側か
ら該軸部１３の中心を通るようにしてネジ込まれ
ている。

把手端部受部材１２の軸部１３には、その先端
側に半径方向外方に向けて突出する係止片１４が
一体形成されていて、該軸部１３を把手取付用受
穴２１に嵌入させたときに該係止片１４が該受穴
２１の裏側口縁に衝合するようになつており、該
軸部１３が受穴２１から不用意に抜け出さなよう
にしている。尚、受穴２１の口縁部には軸部１３
に形成した係止片１４を嵌入するための切欠２２
が形成されていて、該係止片１４が切欠２２に完
全重合したときにのみ軸部１３が受穴２１に係入
又は離脱し得るようにしている。尚、この実施例
では、把手１０を導液管ユニツト８の注口部分８
ａを越えて前側に倒した位置（第２図における位
置Ａ）でのみ、該係止片１４が切欠２２に完全重
合するようにされている。従つて導管ユニツト８
を装着している状態では、把手握り部１１ａが注
口部分８ａ上部に衝合してそれ以上、下方に回動
できないので、把手１０が抜け出すことがないよ
うになつている。

前記外ケースの外側には、藤皮等で編んだ筒状
の装飾材２８が装着されている。

前記ポンプ操作部材３０は、蓋体３の上部中央
に形成した内筒４１内で上下方向に摺動する摺動
板３１の上部に木製の押圧板３２を載置固定して
構成されている。摺動板３１の中央部には下方に
向けて球面部３３が突出形成されており、該球面
部３３下面の中央部とポンプ装置９の吸入弁２７
上面の中央部とが常に点接触するようにしてい
る。

これは、ポンプ操作時にポンプ操作部材３０が
傾いた状態で押し下げられた場合でも常に吸入弁
２７が確実に閉弁されるようにしたものである。

摺動板３１と押圧板３２とは、ビス３９及びポ
ンプ操作部材回動用ツマミ４０とで挟着すること
によつて固定されている。

摺動板３１の外周部に形成されたフランジ３４
には円周方向に等間隔をもつて４箇所の円弧状切
欠溝３５，３５…が形成されており、又蓋体３の
内筒４１下端には該円弧状切欠溝３５，３５…に
それぞれ嵌入する下向き突出片４２，４２…が一
体形成されていて、このポンプ操作部材３０は蓋
体内筒４１側の突出片４２が円弧状切欠溝３５の
一端から他端に衝合する範囲内で回動し得るよう
になつている。

他方、ポンプ装置９のポンプ底板２５には、そ
の外周寄りに上方に向けて突出する４つの上向き
突出片２６，２６…が形成されている。この上向
き突出片２６，２６…は、ポンプ休止時にはポン
プ操作部材３０の下動を規制するためのストツパ
ーとなるもので、該上向き突出片２６の上端は、
ポンプ伸張時における摺動板フランジ３４の直下
方近接位置まで延ばしている。尚摺動板フランジ
３４の外周部には、該上向き突出片２６，２６…
とそれぞれ嵌合し得る４つの切欠３６，３６…が
形成されていて、前記ツマミ４０を操作してポン
プ操作部材３０を回動させれば、切欠３６を上向
き突出片２６の直上方に位置せしめることがで
き、その状態ではポンプ操作部材３０を下動させ
ることができるようになつている。

この液体容器では、ポンプ操作部材３０を押し
下げると、ポンプ装置９からの加圧空気が液容器
５内に吹き込まれ、その加圧空気によつて液容器
５内の液体を一連の導波管ユニツト８を通して外
部に注出し得るようになつている。

続いて本考案の効果を説明すると、本考案の把
手つき液体容器は、その把手１０を、それぞれ別
部材からなる把手本体１１と把手端部受部材１２
とを固定して構成しているので、該両部材（把手
本体１１と把手端部受部材１２）を別々に製造す
ることができる。従つて把手端部受部材１２を強
度の大きい材料で、又把手本体１１を手ざわりよ
い材料でそれぞれ成形することができ、把手取付
部の強度を損うことなく握り部分の手ざわりを良
好にすることができるという効果がある。又、把
手１０の軸部１３には、把手本体１１と把手端部
受部材１２とを固定するビス２９がネジ込まれて
いるので、該ビス２９で軸部１３を補強でき、該
ビス２９を把手本体１１と把手端部受部材１２と
の固定用と軸部１３の補強用に兼用できるととも
に、ビス２９は内側からネジ込まれているので、
ビス止めしたものであつても、該ビスが外部から
は見えず、見映えが悪くならないという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の把手つき液体容器の縦
断面図、第２図は第１図の−断面図、第３図
は第１図の液体容器の把手取付構造を示す分解斜
視図、第４図は第２図の−断面図である。 １…液体容器本体、１０…把手、１１…把手本
体、１１ａ…把手握り部、１１ｂ…把手腕部、１
１ｃ…端部、１２…把手端部受部材、１３…軸
部、２１…受穴、２９…ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吊持式の把手１０を液体容器本体１に対して上
   下弧回動自在に取付けてなる把手つき液体容器で
   あつて、軸部１３を備えた把手端部受部材１２に
   把手本体１１の端部１１ｃが、前記軸部１３が内
   側となる如くして嵌入されており、さらに前記把
   手本体１１の端部１１ｃと前記把手端部受部材１
   ２とが前記軸部１３側から該軸部１３を通してビ
   ス２９で固定されているとともに、前記軸部１３
   が前記液体容器本体１の側面に形成されている把
   手取付受穴２１に嵌合されていることを特徴とす
   る把手つき液体容器。