JPH0228834Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、外装体内に液容器を収容しさらに外
装体の外面に把手を備えた液体容器に関するもの
である。

（従来技術） 従来の一般的な液体容器では、外装体の胴ケー
スと、把手と、液容器の底部を支持するための液
容器受部材とをそれぞれ別個に設けていたため、
部品点数が多くなるとともに、組立作業時にそれ
らの部品をそれぞれ順次取付けなければならず、
その組付工数が多くなつて煩雑となつていた。

又、従来のこの種の液体容器では、外装体内に
収容されている液容器は、外装体の底部に螺合さ
れている別部材からなる液容器押上げ部材を締め
上げて、該液容器押上げ部材の上面と外装体胴ケ
ースの上部に設けられている別部材からなる肩部
材の下面との間で緊締保持するようにしている
が、このような液容器緊締保持構造では、胴ケー
スに対してそれぞれ別体からなる肩部材と液容器
押上げ部材とが必要となつて部品点数が多くなる
とともに、それらの組付作業も多くなるという問
題があつた。

（考案の目的） 本考案は、上記した従来の液体容器の問題点に
鑑み、液体容器全体の部品点数を削減するととも
に組立作業を簡単に行えるようにし、さらに内部
に収容される液容器の支持構造も簡単にできるよ
うにした液体容器を提供することを目的とするも
のである。

（目的を達成するための手段） 本考案は、胴ケースと該胴ケースの上部に設け
られる肩部材を有する外装体内に液容器を収容
し、さらに前記外装体の外面に把手を備えた液体
容器において、前記胴ケースと、前記把手と、前
記液容器の底部を支持するための液容器受部材と
を合成樹脂で一体成型しているとともに、前記肩
部材を前記胴ケースの上部に螺合して前記液容器
を肩部材の下面と前記液容器受部材の上面とで挟
持していることを特徴とするものである。

（実施例） 第１図ないし第３図を参照して本考案の実施例
を説明すると、第１図及び第２図には本考案第１
実施例、第３図には同第２実施例の液体容器が示
されている。

第１図及び第２図に示す第１実施例の液体容器
は、外装体１の内部に真空二重瓶製の液容器２を
収容し、さらに前記外装体１の外側面に縦向きの
把手４を備えるとともに、外装体１の上部に給液
口９を開閉するための栓体１０を螺着して構成さ
れている。

外装体１は、底部に底板１１を一体形成した胴
ケース５と該胴ケース５の上部に載置固定される
環状の肩部材３を備えて構成されている。

肩部材３には、そのほぼ中央部に栓差込穴８と
その下方に給液口９とがそれぞれ形成されてい
る。

胴ケース５の下部に形成している底板１１には
液容器２の底部を支持するための液容器受部材６
が形成されており、液容器２を肩部材３の給液口
９の周縁部下面と該液容器受部材６の間で緊締保
持させている。

胴ケース５と、底板１１、液容器受部材６及び
前記把手４は合成樹脂でブロー成型することによ
つて一体に形成されている。

胴ケース５と肩部材３とは、該胴ケース５の上
部外面に取付けられたネジリング１４を介して相
互に螺着されている。即ち、胴ケース５の上部外
面にはネジリング１４を装着するための外向き凹
周溝１２を形成してその凹周溝１２内にネジリン
グ１４を固定的（上下方向に不動状態）に装着す
るとともに、該ネジリング１４の外面に形成して
いる雄ネジ１５と肩部材３の下部内面に形成して
いる雌ネジ１３とを相互に螺合させることによつ
て胴ケース５と肩部材３を結合させている。この
ネジリング１４は左、右に二分割されており、そ
の各分割ネジリング片１４ａ，１４ａをそれぞれ
凹周溝１２内に嵌入させて該凹周溝１２内で環状
に合体させている。尚、このネジリング１４は胴
ケース５に対して例えば凹凸係合等の方法で非回
動とされており、肩部材３の螺着時にネジリング
１４が肩部材３と伴回りしないようにしている。

栓差込穴８の上部開口８ａは先太のラツパ状に
拡げており、その上部開口８ａの全周が注ぎ口と
なり得るようにしている。このようにすると肩部
材３と胴ケース５の上部に螺着する際に該肩部材
３を位置合せする必要がない。

この液体容器を組立てる際には、先ず液容器２
を胴ケース５の上部開口から該胴ケース５内に挿
入しておき、その後に肩部材３を胴ケース５の上
部外面に装着しているネジリング１４に螺合し
て、液容器２を液容器受部材６と給液口９の周縁
部下面との間で強固に緊締させ、最後に栓差込穴
８に栓体１０を螺着すれば組立作業は完了する。

第３図に示す第２実施例の液体容器では、胴ケ
ース５の上部外面に肩部材３の雌ネジ１３を螺合
させるための雄ネジ１８を直接形成して、該肩部
材３を直接胴ケース５の上部に螺合させている。
又この第２実施例では、胴ケース５の側面下方部
に液容器受部材６となる環状の凹入部１９を形成
して、該凹入部１９の上面１９ａで液容器２の底
部を支持するようにしている。このようにする
と、胴ケース５の成型時に左右方向に開く型材の
み（下部の型材を省略できる）で成型可能とな
る。

（考案の効果） 本考案の液体容器は、胴ケース５と、把手４
と、液容器２の底部を支持するための液容器受部
材６とを合成樹脂で一体成型しているので、部品
点数が少なくなつて構成を簡略化することができ
るとともに、組立工数も少なくなつて組立作業能
率が向上するという効果がある。

又、本考案の液体容器は、肩部材３を胴ケース
５の上部に螺合して液容器２を肩部材３の下面と
液容器受部材６の上面とで挟持しているので、該
液容器２を液容器受部材６つきの胴ケース５と肩
部材３の２部材のみで保持でき、従来の液容器支
持構造に比して液容器２を保持するための部品点
数を削減できるとともに、液容器２の組付作業を
簡略化することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例にかかる液体容器
の縦断面図、第２図は第１図の液体容器の一部分
解斜視図、第３図は本考案の第２実施例にかかる
液体容器の縦断面図である。 １……外装体、２……液容器、４……把手、５
……胴ケース、６……液容器受部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胴ケース５と該胴ケース５の上部に設けられる
   肩部材３を有する外装体１内に液容器２を収容
   し、さらに前記外装体１の外面に把手４を備えた
   液体容器であつて、前記胴ケース５と、前記把手
   ４と、前記液容器２の底部を支持するための液容
   器受部材６とが合成樹脂で一体成型されていると
   ともに、前記肩部材３が前記胴ケース５の上部に
   螺合されて前記液容器２が前記肩部材３の下面と
   前記液容器受部材６の上面とで挟持されているこ
   とを特徴とする液体容器。