JPH0228774Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はレコードを持運ぶ場合の保護、レコー
ドを贈物にする場合の外装、レコード（ジヤケツ
ト）を展示する場合の額縁等として利用されるレ
コードジヤケツト保持用パネルに関するものであ
る。

（従来の技術及び考案が解決しようとする問題
点） 従来、一般にレコードはジヤケツトに収納され
ただけの状態で持運ばれたり、展示されたり、あ
るいはさらに包装袋や包装紙により包装されて贈
物となされているのが現状である。そのために、
レコードの保護が不十分となり、持運びや展示あ
るいは贈物とする場合のレコードの取扱いに細心
の注意を払わなければならず不便であつた。又、
レコード（ジヤケツト）を展示する場合にもジヤ
ケツトを損傷することなく所望の場所に展示する
のが困難であつたり、あるいはレコードを贈物に
する場合には贈物としての高級感がないといつた
問題点があつた。

本考案はかかる従来の問題点を解決した新規な
レコードジヤケツト保持用パネルを提供すること
を目的としている。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するため、本考案レコードジ
ヤケツト保持用パネルは、複数の枠材がそれぞれ
端面を突合わせて背板の外周に沿つて背板を保持
する如く枠組みされ、各枠材は前面部材と背面部
材とが外端部どうしヒンジ部を介して連結され、
前面部材と背面部材との間にばね材が設けられ、
このばね材により背面部材が背板に重ねたレコー
ドジヤケツトを背板との間に挟持する如く付勢さ
れ、ばね材に抗して前面部材がヒンジ部を支点と
して回動可能となされ、背板にレコードジヤケツ
ト押出用孔が穿設されたものである。

（実施例） 以下、図面を参照しながら本考案について説明
する。

図面において、１は枠材、２は背面部材、３は
前面部材、４はヒンジ部、５はばね材、６は背
板、７はレコードジヤケツト、８は透明板であ
る。

枠材１は両端面が斜めに切断された長尺体とな
され、第２図の如く本考案パネルを形成すべく４
つの枠材１，１……がれぞれ端面を突合わせて方
形状に枠組みされている。又、枠材１は後述する
如く背板６の外周に沿つて背板６を保持する如く
枠組みされている。この枠材１は背面部材２と前
面部材３とヒンジ部４とばね材５とから形成され
ている。

背面部材２と前面部材３はそれぞれポリ塩化ビ
ニル等の合成樹脂、アルミニウム等の金属、ある
いはこれらの複合材等から作製された型材となさ
れている。一般に背面部材２と前面部材３は同材
料から作製され、互に相対応する長尺体となされ
ている。又、背面部材２の各端部と前面部材３の
外端部とがヒンジ部４を介して連結され、前面部
材３と背面部材２との間にばね材５が設けられ、
このばね材５に抗して前面部材３がヒンジ部４を
支点として回動可能となされている。

例えば第１図の場合、背面部材２、前面部材３
は金属箔が内蔵された合成樹脂製となされてい
る。背面部材２は長さ方向に背板６の保持溝２１
を有する溝形長尺体となされ、保持溝２１の底部
寄り外側端部にばね材５の取付部２２が突設され
ると共にヒンジ部４を構成する嵌着溝４１が設け
られ、保持溝２１の開口縁部にレコードジヤケツ
ト７の当たり止め部２３が突設されている。一
方、前面部材３は逆溝形長尺体となされ、相対向
する一方の側板３１の端部にヒンジ部４を構成す
る枢軸部４２が設けられ、枢軸部４２が背面部材
２の嵌着溝４１に回動可能に嵌着されている。
又、前面部材３の上記側板３１と対向する他方の
側板３２の端部延出部と背面部材２の取付部２２
との間に、ウレタン樹脂等の合成樹脂板からなる
ばね材５が一体的にさし渡されている。

又、第４図の場合は、背面部材２、前面部材３
は上記第１図の場合と同様の材料から作製され、
背面部材２は保持溝２１有する溝形長尺体となさ
れ、前面部材３は逆溝形長尺体となされている。
この場合、ヒンジ部４とばね材５はウレタン樹脂
等の弾性合成樹脂板により一体的に作製され、こ
の合成樹脂板が背面部材２の保持溝２１底部外側
に一体的に取付けられ、上記合成樹脂板の両端部
がそれぞれ前面部材３の側板３１，３２の端部に
連結されている。

さらに、第５図の場合は、背面部材２、前面部
材３は金属製となされている。背面部材２は上述
した如く背板６の保持溝２１、外端部にばね材５
の溝形状取付部２２、ヒンジ部４を構成する枢軸
部４２が突設されている。前面部材３は逆溝形長
尺体の一方の側板３１の端部にヒンジ部４を構成
する嵌着溝４１が設けられ、嵌着溝４１が背面部
材２の枢軸部４２に回動可能に嵌着されている。
又、前面部材３の他方の側板３２の端部と背面部
材２の取付部２２との間に、金属板からなるばね
材５がさし渡されている。なお、２４は相隣る背
面部材２，２を連結するための連結具である。

背板６は合成樹脂板、金属板、木板等適宜板材
からなる方形状板となされている。又、背板６の
外周部はそれぞれ上記枠材１の背面部材２の保持
溝２１に嵌め込まれ、背面部材２と固定されてい
る。すなわち、背板６の外周に沿つて枠材１が背
板６を保持する如く枠組みされている。又、背板
６には第２図の如くレコードジヤケツト押出用孔
６１が穿設されている。このレコードジヤケツト
押出用孔６１は一般に手の指が入る程度の大きさ
となされ、その形状は円形、だ円形、方形、多角
形等適宜形状となされ、背板６の任意箇所に穿設
されておればよい。

しかして、本考案パネルにおいては、レコード
ジヤケツト７を保持する場合、例えば第１図ロの
如く枠材１の前面部材３をばね材５の弾力に抗し
てヒンジ部４を支点として前方に回動させてパネ
ル前面を解放状態とし、背板６にレコードジヤケ
ツト７、透明板８を順次重ね、前面部材３を上記
と逆方向に回動させて第１図イの如くばね材５の
弾力により前面部材３が背板６との間にレコード
ジヤケツト７、透明板８を挟持するものである。
又、レコードジヤケツト７をパネルから取出す場
合は、前面部材３をばね材５の弾力に抗してヒン
ジ部４を支点として前方に回動させてパネル前面
を開放状態とし、パネル背面から背板６のレコー
ドジヤケツト押出用孔６１に手の指を入れてレコ
ードジヤケツト７を前方に押出して取出せばよ
い。又、上記レコードジヤケツト７の取出し時に
手の指の代わりに他の部材をレコードジヤケツト
押出用孔６１に挿入してもよい。なお、上記説明
では透明板８を用いたが、この透明板８はなくて
もさしつかえない。

又、第３図の如く枠材１の背面部材２に適宜取
付孔２５が穿設されていると、本考案パネルを壁
等に取付ける場合にビス、釘等により容易に取付
けでき好ましい。

（考案の効果） 以上詳述した如く、本考案パネルは、ばね材が
前面部材の他方の側板の端部と背面部材の取付部
との間に設けられているので、該ばね材により枠
材の前面部材が背板に重ねたレコードジヤケツト
を背板との間に挾持する如く絶えず付勢され、前
面部材と背板とでレコードジヤケツトを強固に挟
持することができると共に、ばね材に抗して前面
部材がヒンジ部を支点として回動可能となされて
いるので、レコードジヤケツトを保持する場合、
前面部材を回動させてパネル前面を開放状態にし
て前面から容易にセツトすることができ、レコー
ドジヤケツトの取出し時にもパネル前面から容易
に取出すことができる。

また前面部材を回動させて背面部材から開放状
態とした場合、前面部材と背面部材とはヒンジ部
とばね材の二箇所で接続されており、前面部材に
外力が及ぼされても背面部材から分離しがたい。

又、背板にレコードジヤケツト押出用孔が穿設
されているので、パネルからレコードジヤケツト
を取出す場合に、パネル背面からこの押出用孔に
手の指を入れてレコードジヤケツトを押圧するこ
とにより容易に取出すことができる。

さらに、レコードジヤケツトの前面に透明板が
重ねられているので、レコード及びジヤケツトの
保護をより確実に行える。

従つて、本考案パネルはレコードジヤケツトの
出入が容易であり、背板、枠材、さらには透明板
によりレコードジヤケツトを保持することから、
レコードの持運びや展示に際して好適に使用でき
ると共に、レコードを贈物にする場合にも高級感
を付加することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案パネルの要部を示し、イはレコ
ードジヤケツトの挟持状態を示す断面図、ロは解
放状態を示す断面図、第２図は本考案パネルの一
実施例を示す正面図、第３図は同背面図、第４
図、第５図はそれぞれ本考案パネルの他の実施例
の要部を示し、イはレコードジヤケツトの挟持状
態を示す断面図、ロは解放状態を示す断面図であ
る。 １……枠材、２……背面部材、２１……保持
溝、３……前面部材、４……ヒンジ部、４１嵌着
溝、４２……枢軸部、５……ばね材、６……背
板、６１……レコードジヤケツト押出用孔、７…
…レコードジヤケツト、８……透明板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の枠材１，１……がそれぞれ端面を突合わ
   せて背板６の外周に沿つて背板６を保持する如く
   枠組みされ、各枠体１は前面部材３と背面部材２
   とが外端部どうしヒンジ部４を介して連結され、
   前面部材３の他方の側板３２の端部と背面部材２
   の取付部２２との間にばね材５が設けられ、この
   ばね材５により前面部材３が背板６に重ねたレコ
   ードジヤケツト７を背板６との間に挟持する如く
   絶えず付勢され、ばね材５に抗して前面部材３が
   ヒンジ部４を支点として回動可能となされ、背板
   ６にレコードジヤケツト押出用孔６１が穿設され
   たレコードジヤケツト保持用パネル。