JPH0228660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はホツパーの下端に∩形開口を設けた底
板を固着すると共にその開口を止め棒により２分
し、ホツパーの前部には上記開口を通過すると共
にホツパーの前壁内面に沿い回動する搬送ベルト
を設けてその搬送ベルトの周面には上記開口の止
め棒を避けて通過できるようにした二又状の掬い
板を適宜間隔に固着し、ホツパー内に投入する桃
核状に成形した固形肥料を回動する搬送ベルトの
掬い板により繰出して揚上すると共に搬送ベルト
の前方に設けた案内筒内を通して地上に落下させ
るようにした施肥機において、固形肥料をホツパ
ーに大量に入れるためホツパーの深さを深くする
と、始動時に搬送ベルトに荷重がかかりすぎ、接
地輪より駆動する場合は搬送ベルトが廻らなくな
るので、これを解消するために、ホツパー内にあ
る搬送ベルトに固着された掬い板の先端付近を結
ぶ面へ上方より抜き取り自在の構造の覆い板を配
置し、固形肥料をホツパー内に充分入れた後に覆
い板を抜き取ることにより始動時に搬送ベルトに
かかつている荷重を取り除かれて接地輪の回転に
より搬送ベルトが容易に回動するようにした固形
肥料の施肥機における繰出し保護装置にかかわる
ものである。

図についてその構造を説明すれば、１は台枠、
２は台枠１の後部上方に配置した支持杆３により
台枠１に固装したホツパーで、前壁を平面となし
両側壁および後壁の下部を内方へ傾斜させて形成
し、その下部には前部に∩形開口４を設けた底板
５を固着し、∩形開口４の中央には基部を底板５
の下面に固着した止め棒６を突出させ配置して開
口４を２分し、その分割部の間隔ｗをホツパー２
に投入する桃核状に成形した固形肥料ａの最小巾
ｔより小となす。７は主軸でホツパー２の前下方
位置において台枠１の両側に設けた軸受に回転自
在に支承してこれに主動プーリー８を固定し、そ
の前方には支持枠９を台枠１上に固設してその上
端部をホツパー２の前壁上端より突出させ、支持
枠９の上端部には従動プーリー１０を軸支す。

１１は主動プーリー８と従動プーリー１０とに
かけわたしその後方部を∩形開口４に通してホツ
パー２の前壁内面に沿わせた搬送ベルトでその周
面には∩形開口４内の止め棒６を避けて開口４内
を通過できるようにした二又状の掬い板１２を適
当間隔に固着す。１３は搬送揚上する固形肥料の
案内筒で搬送ベルト１１の前方に配置して上口を
搬送ベルト１１の上方に臨ませ、下口部を台枠１
の下方へ突出させて支持枠９に設けた腕杆１４お
よび台枠１に固定す。

１５は主軸７の両側延長部に取付けたラグ付の
車輪、１６は溝切り板で台枠１の前部下方に配置
してその支持腕１７の上部を台枠１の前端に設け
た縦筒部に挿通し止め螺子１８により固定す。

１９は覆い板で、該覆い板１９はホツパー２内
にある搬送ベルト１１に固着された掬い板１２の
先端部を下方のものまで覆うようにし、覆い板１
９の上端を前後方向にのみ回動自在に支承し、な
お、覆い板１９を変形可能なる材料にする。２０
は覆い板１９の上端を固着した取付板で、該取付
板２０の末端には軸挿通孔２１を穿設されたパイ
プ２２が固設されて居る。２３は取付板２０を挾
んで左右に配設した支杆で、支杆２３の上部に
夫々軸挿通孔２４を穿設し、支軸２５を支杆２３
の軸挿通孔２４とパイプ２２の軸挿通孔２１に挿
通して両者を連結する。２６は台枠１に取付けた
操縦ハンドルである。

次に本考案の作用を説明すると、ホツパー２の
中に固形肥料ａを入れる場合、ホツパー２内にあ
る搬送ベルト１１に固着された掬い板１２の先端
付近をホツパー２の底部から上部まで覆い板１９
により覆うようにしておくと、固形肥料ａは覆い
板１９で受け止められ第４図のような状態に充填
される。しかし運転を開始前に第５図に示すよう
に覆い板１９を抜き取り、覆い板１９を反対側へ
置きかえると、固形肥料ａは入れたときの状態を
ややくずす程度にとどまるので搬送ベルト１１及
び掬い板１２に荷重がないため進行することによ
り接地輪が楽に回転を始める。従つて始動時に大
きな抵抗なく掬い板１２により固形肥料ａを掬い
上げるようになる。しかるに第６図に示すように
覆い板１９のない状態で固形肥料ａをホツパー２
内にいつぱい入れると搬送ベルトを前壁へ押えつ
けると共に、各掬い板１２の上にいつぱいつまつ
てしまうので、始動時の抵抗が非常に大きく接地
輪が回転することが出来ず引きずられるような状
態になるので、ホツパーの深さを余り深くするこ
とが出来なかつた。しかし本考案の方法により、
前述の如くにすると始動時の抵抗が極めて少ない
からホツパー１２の深さを深くすることが出来る
から、ホツパーの容積を大きく出来るから大量に
固形肥料をホツパーに入れることが出来るため、
大きな圃場で一往復するだけを固形肥料を充填す
ることが出来るので、固形肥料の補給が楽で作業
能率が向上することが出来る。なお、こんにや
く・チユーリツプ等の球根の播きつけ機としても
利用出来る。さらに覆い板を実施例の如く変形可
能な材料で構成すれば第５図のように反対側に配
置すれば固形肥料の飛び出しを防止することが出
来る。伝導方式により逆転する場合は前後を反対
の構造にすれば同様の効果が得られる。

本考案は上記のようにホツパー２内に位置して
居る搬送ベルト１１に固着した相隣れる数個の掬
い板１２の先端付近を結ぶ面を覆うように配置し
た覆い板１９を抜き取り自在の構造にしてあるの
で、ホツパー内に固形肥料ａを充填して後に覆い
板１９を抜き取るから、搬送ベルト１１や掬い板
１２に大きな荷重がかからないため始動が極めて
容易であり、またホツパーも深くすることができ
るため、ホツパーの容積を大きくすることができ
ホツパーに収容できる肥料の量も多くすることが
できるので、作業を効率よく行い、こんにやく・
チユーリツプ等の球根の播きつけ機としても利用
することができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を具備した施肥機の縦断側面
図、第２図は要部の分解斜視図、第３図は要部の
みを示した後面図、第４図は要部の作用状態を示
す説明図、第５図は要部における覆い板を除去し
たときの状態を示した説明図、第６図は要部に本
案装置を具備したい場合の状態を示す説明図。 １……台枠、２……ホツパー、４……∩形開
口、５……底板、６……止め棒、８……主動プー
リー、１０……従動プーリー、１１……搬送ベル
ト、１２……掬い板、１３……案内筒、１９……
覆い板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前壁を平面となし下端には前部に∩形開口４を
   設けた底板５を固着すると共に開口４の中央に基
   部を底板５の下面に固着した止め棒６を突出させ
   配置したホツパー２を台枠１の後部上に支持し、
   その前下方には主動プーリー８を台枠１に支承し
   た主軸７に取着け、これと台枠１の上方に支承し
   た従動プーリー１０とには搬送ベルト１１をホツ
   パー２の開口４を通過してホツパー２の前壁内面
   に沿い回動するよう張架し、かつ搬送ベルト１１
   の周面には止め棒６を避けて開口４内を通過でき
   るよう二又状とした掬い板１２を適宜間隔に固着
   し、搬送ベルト１１の前方には搬送揚上する固形
   肥料ａを放出落下させる案内筒１３を配設する如
   くした施肥装置において、ホツパー２内に位置し
   て居る搬送ベルト１１に固着した相隣れる数個の
   掬い板１２の先端附近を結ぶ面を覆うように配置
   した覆い板１９を抜き取り自在の構造にしたこと
   を特長とする固形肥料の施肥機における繰出し保
   護装置。