JPS6322826Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はホツパーの底部にかぶせた繰出箱の傾
斜底板に目皿を添わせて回転させ、種子を目皿の
セル孔に入れて繰出す目皿式播種機におけるので
ある。

図面の実施例において、１は種子を入れるホツ
パーで、底部の周面を下すぼまりに絞つて底口２
を一杯に開口させる。３は種子の繰出箱で、ホツ
パー１の底部に斜めの姿勢にかぶせ、かなりの深
さを有する側板４を半円筒形の湾曲面と直伸面を
もつて断面Ｕ字形に作り、側板の前端に蓋板５を
着脱自在に取付けて内部を点検する。６は繰出箱
３の底板で、約30゜で前上り（右上り）の姿勢に
傾斜させ、半円形と長方形を合せた形状に作つて
箱底を一杯に塞ぎ、中央部と周縁部に数個のゴミ
抜き孔７…をあけ、半円部の下側に補強板８を添
わせてビスで固定し、この底板６から出る脚片
９，９を播種機のフレーム（図示なし）に取付け
る。なお数台の播種機をツールバーに取付け、こ
のツールバーをトラクターに装着されたロータリ
機の後側に連結する。

繰出箱３の底部に半円形の中底１０を設ける。
この中底は底板６の半円部に対して若干の間隔を
へだてて平行に配置し、半円部の直径線を越えた
所に仕切板１１を一体に有し、仕切板はホツパー
１の前側面添いに斜めに起上つたのち少し屈曲す
る。繰出箱３は側板４の湾曲部と仕切板１１でホ
ツパー１の底部を抱持し、仕切板とホツパーの前
側面をボルト１２で締付け、ホツパー１に対して
繰出箱３を斜めの姿勢に結合する。１３は繰出箱
の底板６に設けた軸受で、これに挿通した作動軸
１４を播種機の接地駆動輪から傘歯車（共に図示
なし）を介して回転させる。

１５は中底１０に設けた種子の導入口で、中底
の最も低い個所即ち半円面の周縁の中央部をかな
り大きな半円形に切抜いて作る。１６は種子の導
入口１５を開閉する扇形のシヤツターで、中底１
０に載せてその中心に枢着し、周縁に設けた誘導
板１７をシヤツター巾の約２倍の長さにして繰出
箱３の湾曲側面に添わせ、誘導板の真ん中に通し
たボルト１８を湾曲側面に切つた長孔に通して蝶
ナツト１９を螺合し、シヤツター１６を適宜に動
かして種子の導入口１５を全開、半開又は閉塞す
る。２０は導入口１５の真下にて繰出箱３の湾曲
周面にあけた窓孔で、透明板２１を張つて内部を
透視できるようにし、この透明板をはずして種子
の残量を取出す。

２２は繰出箱３に納めた目皿で、その湾曲側面
に沿う直径の円板に作り、周縁に下拡がりのセル
孔２３…を一定のピツチに穿つて種子を受入れ、
中心の角孔を作動軸１４の頂端に固定して繰出箱
の底板６に添わせ、接地駆動輪を運動源として矢
印Ａに示す反時計方向（第２図）に回転させる。
２４は繰出箱の底板６に設けた種子の落下口で、
導入口１５の反対側即ち底板の最も高い個所の中
央部に大きく地紙形に切抜き、この落下口に向つ
て底板６の下面に漏斗２５を取付ける。２６は目
皿２２の上面に添わせた細長いブラシで、種子の
導入口１５と落下口２４を分ける対角線の全長に
設け、仕切板１１に対して斜めに延びる吊持板２
７に取付け、これの折曲片２８と仕切板をボルト
１２で締付けてブラシ２６を所定の位置に保持す
る。

本考案に係る目皿式播種機の一例は以上の構成
からなり、ホツパー内の種子は底口２を出て中底
１０の上面に溜り、この種子は中底の最底個所に
あけた導入口１５を通り抜け、目皿２２の左端に
載つてセル孔２３に入る。ここにセル孔２３を１
列にあけた目皿２２は小麦と大麦用で種子はセル
孔に５〜６粒ずつ入り、大豆とトウモロコシ用の
目皿はセル孔を２列にあけて種子を各セル孔に１
粒ずつ入れる。播種機が進行すると目皿２２は矢
印Ａの方向に回転し、上面に載る種子とセル孔２
３に入つた種子を右方へ運び、上面の種子はブラ
シ２６に掻き落とされ、セル孔２３に入つた定量
の種子だけがブラシを通過し、セル孔が落下口２
４に向うと定量の種子がその中へ落ちて漏斗２５
に入り、導管（図示なし）を経て地面に吐出され
る。なお、トラクターの進行方向を変える際ロー
タリ機とこれに連結された播種機を持上げる。こ
の場合シヤツター１６を閉じて種子が目皿２２の
方へ落ちて行かないようにする。もしシヤツター
を閉じ忘れると種子が目皿の上に一杯になつて目
皿の回転が重くなり、最悪の場合は目皿が回転し
なくなる。

本考案の一実施例はこのような目皿式播種機に
おいて、第１図、第２図及び第３，４図に示す如
く可撓材料を用いて種子の導入口１５よりも大き
目の制御片３０を作り、この制御片を導入口の下
側に納めて目皿２２の回転方向の後側にてビス３
１，３１により中底１０の下面に取付け、目皿の
回転方向側へ延ばして導入口１５を下側から塞
ぐ。

本考案の一実施例は以上の構成からなり、中底
の導入口１５は制御片３０により下側から塞がれ
ているが、ホツパー内の種子が底口２を出て中底
１０の上面に溜ると、この種子が第４，５図に示
す如く制御片３０を押下げて斜めの姿に撓ませる
ので、導入口１５が自然に開いて種子の通過を許
すことになる。この結果種子Ｓは導入口を通り抜
け、制御片３０の上面をすべり落ちて目皿２２に
達し、目皿の回転に伴つて右方へ運ばれるが、種
子は次々と導入口１５を通つてくるから制御片３
０の付近には多量の種子Ｓが溜る状態になる。種
子が溜りすぎると目皿の回転が重くなるが、種子
の一部S′は制御片３０の下側をもぐつてその後側
へ入り込み、この種子S′が制御片３０を持ち上げ
るので導入口１５の有効面積が減少する。この結
果導入口１５を通過する種子の量が減るから、種
子Ｓが目皿２２に運ばれることと相待つて制御片
３０は下方へ動いて導入口１５を拡げる。このよ
うにして制御片３０は導入口の有効面積を増減
し、導入口１５を通過する種子の量を調節するの
で、目皿２２は常に軽快に回転し、ブラシの方へ
多量の種子を運び込まないからブラシの摩耗も少
なくなる。又制御片は絶えず上下に振動するか
ら、導入口付近における種子のブリツジ現象がく
ずされる。

以上は本考案の一実施例を説明したもので、本
考案はこの実施例に限定されることなく、考案の
要旨内において設計変更できる。

本考案によるときは目皿に対する種子導入口の
下側に可撓材料製の制御片を斜めは設けたから、
導入口の有効面積を自動的に増減して種子の通過
量を調節することができ、これにより目皿が常に
軽快に回転するほかブラシの摩耗が少なくなり、
制御片の振動により種子のブリツジ現象を防止で
きる等の利点もあり、これらが相待つて目皿式播
種機の性能を大きく向上しうる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は実施例を備える繰出箱の縦断面図、第２図は第
１図のＢ−Ｂ断面図、第３図はシヤツターの斜視
図、第４図は実施例の拡大断面図、第５図は実施
例の拡大斜視図である。 なお３は繰出箱、６は底板、１５は導入口、２
２は目皿、２３はセル孔、３０は制御片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 繰出箱の傾斜底板に目皿を添わせて回転させ、
   種子を目皿のセル孔に入れて繰出す目皿式播種機
   において、目皿に対する種子導入口の下側に可撓
   材料製の制御片を設けたことを特徴とする目皿式
   播種機の種子制御装置。