JPH02282343A - アリル基置換フエノール類の製造方法 - Google Patents

アリル基置換フエノール類の製造方法

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JPH02282343A
JPH02282343A JP1103446A JP10344689A JPH02282343A JP H02282343 A JPH02282343 A JP H02282343A JP 1103446 A JP1103446 A JP 1103446A JP 10344689 A JP10344689 A JP 10344689A JP H02282343 A JPH02282343 A JP H02282343A
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allyl
reaction
phenol
phenols
solvent
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JP1103446A
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English (en)
Inventor
Kaoru Kanayama
薫 金山
Shuji Ichikawa
修治 市川
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (、)  発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、フェノール類を出発原料とし、副反応を抑制
して高選択率、高収率で、工業的に有利にアリル基置換
フェノール類を製造する方法に関する。アリル基置換フ
ェノール類は、各種のファインケミカルズ合成用中間原
料、エポキシ樹脂やマレイミド樹脂の硬化剤等として有
用である。
(従来技術) フェノール類のアリルエーテルを製造する方法は、フェ
ノール類をアセトンに溶解したのち、当モル量ないしや
や過剰量の炭酸カリウムでフェノラートとしてから、臭
化アリルを尚モル量反応させる方法が、最も一般的な方
法として知られている〔ジャーナル・オブ・アメリカン
・ケミカル・ソサエティ、62巻第1863頁(194
0) 〕aこの反応は、5〜10時間攪拌することによ
シ完結し、80〜100%の収率で目的とするアリルエ
ーテルが得られる。また、臭化アリルの代シに塩化アリ
ル、又は塩化アリルとヨウ化ナトリウムとを用いる方法
、炭酸カリウムの代シに炭酸ナトリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド等を用いる方法も知られている。また、
この反応において用いる溶媒としては、アセトンのほか
に、メチルエチルケトン、メチルエチルケトン(2−ペ
ンタノン)等のケトン類、メタノール、エタノール、n
−プロパノール等の脂肪族アルコール等の種々の極性有
機溶媒も用いられる〔たとえばオーガニック・リアクシ
ョンズ、第■巻第22〜28頁〕。
ところが、前記のアリルエーテル化反応において、前記
のような極性溶媒を用いた場合には、反応に伴ない副生
ずる無機塩(たとえばNaCt、 KCL 。
NaBr 、 KBr  など)が、一般に有機溶媒に
難溶性であるので、反応終了後に無機塩を沖別する工程
が必要になるとか、極性溶媒が水と相溶性であシ、反応
によって生じたエーテル化物を純水等で洗浄する際にエ
マルジョン化するのを辷けるために、予め極性溶媒を留
去し、新たにエーテル、ベンゼン、トルエン、酢酸エチ
ル、メチルイソブチルケトン等の水に難溶性抽出溶媒を
添加する必要があるとか、さらには極性溶媒が添加する
塩基や生成フェノラートに対する溶解性があまシよくな
いので、高濃度で大量生産するのに不適当である等の欠
点がある点において、前記の極性溶媒を用いるアリルエ
ーテル化方法は工業的実施上に問題があった。
また、フェノール類のアリルエーテルを加熱することに
よシ、オルソ位(オルソ位の2個所とも置換基を有する
場合にはパラ位)にアリル基を有するフェノール類に異
性化することは公知であわ、このアリル基の転位反応は
クライゼン転位と呼ばれること、及びこの転移反応は、
通常、カルピトール、エチルセロソルブ、 N、N−ジ
エチルアニリン、 N、N−ジメチルアニリン、テトラ
リン、ケロセン、パラフィンオイルなどの高沸点溶媒の
存在下、又は不存在下で、200℃前後の高温に数時間
〜数十時間加熱することによシ容易に進行することも知
られていた〔たとえばオーガニック・リアクション、第
…巻第29〜48頁〕。
しかし、かかる高温で転位反応をさせると、ビニル基等
と較べて搭かに重合しにくいアリル基であっても、熱重
合やその他の副反応を起し、好壕しくない副生成物が生
じる。
そのために、転位反応を減圧下、或いは二酸化炭素や窒
素等の雰囲気下で実施することも知られていたが(前記
文献第24頁参照)、副反応の抑制効果が充分で々かっ
た。
また、前記のN、N−ジエチルアニリン、テトラリン、
ケロセン、・クラフィンオイル等の溶媒の使用は、重合
反応を抑制し、目的のアリルエーテル化物の選択率や収
率の向上効果を示すが(前記文献第24頁参照)、一般
に多量の溶媒を使用しないと効果が少ないし、しかも転
位反応後に、蒸留や鉱酸水溶液による抽出や蒸留等の手
段によって該溶媒、特にジエチルアニリンを分離除去す
る必要があるので、溶媒法は工業的実施には適さない。
また、これらの高沸点溶媒を使用せずにクライゼン転位
を行なわせる方法は、溶媒を使用しないので安価で、か
つ大量生産が可能であるが、高濃度で反応させるために
分子間の反応が進行しやすく、熱重合等による副反応生
成物の生成が、溶媒使用の場合と較べて多くなる欠点が
あった。
(発明の課題) 本発明は、フェノール類よシ高純度のアリル基置換フェ
ノール類を高選択率、高収率で工業的に有オ口に製造す
る方法を提供しようとするものである。
(b)  発明の構成 (課題の解決手段) 本発明者等は、前記の課題を解決するために種種研究を
重ねた結果、フェノール類のハロゲン化アリルによるア
リルエーテル化反応において、水溶媒を用いて反応させ
ると、生成物はフェノラートのO−アルキル化生成物で
あるアリルエーテルと、フェノラートのケト・エノール
互変異性体からC−アルキル化を経て生成したアリル基
置換フェノールとの混合物が得られ、しかもその生成物
中のアリル基置換フェノールの含有量が相当に多量であ
ることがわかった。そして、このような比較的多量のア
リル基置換フェノールを含有するフェノール類のアリル
エーテル化物は、溶媒の不存在下において比較的低温加
熱しただけでも、重合等の副反応を伴なわずに容易にク
ライゼン転位反応を起して、高い選択率及び高い転化率
で容易にアリル基置換フェノール類に転位することを見
出し、本発明に到達したのである。
すなわち、本発明のアリル基置換フェノール類の製造方
法は、フェノール類とハロゲン化アリルとを水溶媒の存
在下で反応させてフェノール類をアリルエーテル化する
第1工程と、次いで第1工程で得られたフェノール類の
アリルエーテル化物含有反応生成物を無溶媒下でクライ
ゼン転移反応させる第2工程との結合からなることを特
徴とする方法である。
本発明において用いる原料フェノール類は、フェノール
性水酸基に対してオルソ位又はパラ位の少なくともいず
れかが非置換である構造のフェノールであればよい。そ
の7エ/−ル類の具体例としては、たとえばフェノール
、O−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、
0−クロロフェノール、p−クロロフェノール、0−ニ
トロフェノール、p−ニトロフェノール、p−アミノフ
ェノール、0−メトキシフェノール、p−メトキシフェ
ノール、p−アセトキシフェノール、p−アセチルフェ
ノール、2,4−ジメチルフェノール、2.5−ジメチ
ルフェノール等の一価フエノール類、カテコール、ハイ
ドロキノン、ビフェノール、2.2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)フロア9ン〔スなワチビスフェノールA
〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン〔スなわち
ビスフェノールF:l、4.4’−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、4.4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、
3,9−ビス(2−ヒドロキシフェニル) −2,4,
8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、
3,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル) −2,4,
8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、
1,1,1,3゜3.3−ヘキサフルオロ−2,2−ビ
ス〔p−ヒドロキシフェニル〕fロパン〔すなわちヘキ
サフルオロビスフェノールA)などの二価フェノール類
、フェノールノボラック、クレゾールノがラック、サリ
チルアルデヒドとフェノール又はクレゾールを酸触媒下
で反応させて得られるポリフェノール、p−ヒドロキシ
ベンズアルデヒドとフェノール又はクレゾールを酸触媒
下で反応させて得られるポリフェノール、テレフタルア
ルデヒドとフェノール又はクレゾール又はブロムフェノ
ールを酸触媒下で反応させて得られるポリフェノール等
の多価フェノールがあげられる。
本発明においては、その第1工程として、これらのフェ
ノール類とハロゲン化アリルとを、アルカリ金属水酸化
物等の塩基及び水溶媒の存在下で反応させる。この反応
によって得られる反応生成物は、アリルエーテルとアリ
ル基置換フェノール類との混合物である。そして、その
反応生成物中のアリル基置換フェノール類の含有量は、
原料フェノール類の構造により異なり一定しないが、反
応生成物(すなわちフェノール類のアリルエーテル及び
アリル基置換フェノール類の合計量)に対して、通常、
10〜45重fL%の範囲内である。
この反応において使用するハロゲン化アリルとしては、
通常、塩化アリル及び臭化アリルが用いられるが、主と
して経済的な理自からして塩化アリルが好ましい。
また、この反応において用いる塩基としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が
好ましいが、炭酸す) IJウム、炭酸カリウム等のア
ルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウム
エトキシドなどの脂肪族アルコールのアルカリ金属アル
コラードも使用可能である。炭酸塩はフェノラートの生
成に長時間を要するし、アルカリ金属アルコラードはコ
スト高となるので、アルカリ金属水酸化物の方が好まし
い。
この反応の溶媒としての水溶媒は、イオン交換水や蒸留
水でもよいが、水道水や井戸水等も、生成物(アリル基
置換フェノール類)の選択率や収率等に殆んど影響を及
ぼさないので、使用することができる。ただし、製造し
ようとするアリル基置換フェノール類中のイオン性不純
物量を数ppm以下に抑えたい!うな場合には、イオン
交換水が好ましい。
この反応におけるハロゲン化アリル及び塩基の添加量は
、フェノール類の水酸基1モルに対して、両者とも1.
0〜15モルの範囲内が好ましく、シかもハロゲン化ア
リル(ただし、塩化アリルの場合を除く)と塩基とは当
モル比で添加するのが、反応生成物溶液を中性にできる
ので好ましい。ノ・ロダン化アリル及び塩基の添加量が
1.0モル未満になると反応を充分に進行させることが
できなくなるし、また、塩基をハロゲン化アリルに対し
等モル量よシ多く使用すると、アリルアルコールが副生
じ、この場合も反応を充分に進行させることができなく
なる。ただし、ハロゲン化アリルとして塩化アリルを用
いる場合に限っては、塩化アリルが低沸点(揮発性)で
あるので、塩基に対して1.1〜1.3倍量添加するの
が好ましい、なお、以上の条件を守る限シにおいては、
ノhロダン化アリルと塩基とは、フェノール類の水酸基
1モルに対して1.5モル以上の量を使用することも可
能である。
本発明の第1工程を、塩基としてアルカリ金属水酸化物
を用いる場合に例をとシ詳述すると、まずアルカリ金属
水酸化物を水に溶解し、これに所定量のフェノール類を
加えて攪拌すると、通常、室温で1〜10分間程度で溶
解してフェノラート水溶液となる。フェノラートの水中
濃度は0.2〜10モル/lとするのが好ましい。フェ
ノラート濃度が0.2モル/を未満では生産性が低くな
るし、10モル/lを越えると、フェノラートの種類に
よっては完全に溶解せず、反応に長時間を要することに
なる。
次いで、このフェノラート水溶液に所定量のノ・ロダン
化アリルを5〜20分かけて′添加し、40〜100℃
、好ましくは60〜80℃に加温して0.5〜6時間、
好ましくは2〜4時間攪拌して反応させる1反応温度が
40℃未満になると反応に長時間を要するし、100℃
を越えると反応溶液の突沸を起しやすくなる0反応時間
はフェノールの穏類によシ異なるが、上記の反応温度で
、通常2〜4時間程度である。ノ10グン化アリルとし
て塩化アリルを用いた場合には、塩化アリルが低沸点(
沸点45℃)であるので、最初は40℃程度の温度で1
〜2時間攪拌してアリルエーテル化反応を成る程度進行
さぜたのち、温度を60〜80℃に上げて2〜3時間反
応させると、突沸を防止して効率よく反応を進行させる
ことができる。第1工程の反応は、生成アリルエーテル
が水不溶性であるので、反応の進行につれて反応液が懸
濁して不均一になるし、また、ハロゲン化アリルも反応
当初には反応液に難溶であるので、反応系を100〜3
00 rpmで攪拌して反応を促進させるようにするの
が望ましい。
第1工程の反応終了後、全反応溶液に対して1/3〜2
倍容量の適尚な抽出溶媒を添加し、5〜30分間攪拌し
て抽出処理をする。この抽出処理によシ反応液は、無機
塩(塩化ナトリウム、臭化ナトリウム等)を含む水層と
、生成物を含む有機層の2周に分離する。
その抽出溶媒としては、たとえばベンゼン、トルエン、
酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテ
ル、石油エーテル、石油ベンゼン、塩化メチレン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、クロルベンゼン等の水に不溶な
有機溶媒が用いられる。
製造プロセスを考慮すると、反応槽は下方抜き出し方式
が一般的であるので、有機層が水層よシ上層になる溶媒
、たとえばベンゼン、トルエン、酢酸エチル、メチルイ
ソブチルケトン、ジエチルエーテル、石油エーテル、石
油ベンゼン等が好ましい。さらに、フェノール類のアリ
ルエーテル化物等の反応生成物が易溶な溶媒、たとえば
トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、ジエ
チルエーテル等が特に好ましい。
さらに、本発明の第1工程の反応は、水溶媒とともに、
前記したような有機溶媒を添加してその反応を行なわせ
ても差支えがない。この場合には反応が2層系の反応と
なシ、生成したフェノール類のアリルエーテルは、有機
層に移動し、水層における平衡状態からh脱するから、
生成物中のアリル基置換フェノール類の生成量が減少し
、アリルエーテルの生成量が増加する。かかる水溶媒と
ともに有機溶媒を加えて反応を行なわせる場合には、テ
トラブチルアンモニウムフルオライド、フェニルトリメ
チルアンモニウムフルオライド、テトラエチルアンモニ
ウムフルオライド等の相間移動触媒を、フェノール類に
対して1〜5重量多添加することができ、かかる相聞移
動触媒の添加によって反応効率を高めることができる。
本発明のかかる有機溶媒の添加又は無添加下での水溶媒
の存在下の第1工程の反応終了後、前記したように水層
と有機層とを分離し、その有機層を172〜3倍容量の
蒸留水又はイオン交換水で2〜5回洗浄し、有機層を留
去すると、第1工程の反応生成物(アリルエーテルとア
リル基置換フェノール類との混合物)が得られる。第1
工程における収率(原料フェノール類に対するフェノー
ル類のアリルエーテルとアリル基置換フェノール類の合
計量の収率)は85〜100チである。
本発明においては、次いで第2工程として、第1工程に
おいて得られたフェノール類のアリルエーテル化物含有
反応生成物を、無溶媒下でクライゼン転位反応させる。
このクライゼン転位反応は、適当な温度で加熱すること
により行なわれる。その加熱温度及び加熱時間は、フェ
ノール類の種類(反応性)に応じて多少異なシ、−概に
一律に規定できないが、通常、150〜190℃の温度
で1〜10時間、好ましくは175〜185℃の温度で
3〜8時間である。反応圧力は、特に制約がなく、減圧
下でも、常圧下でも、又は加圧下でもよい。また、反応
系の雰囲気は、空気中でよく、また窒素や炭酸ガス等の
雰囲気下でも差支えがない。
第2反応工程における目的の生成物であるアリル基置換
フェノール類は、第1工程の反応生成物(フェノール類
のアリルエーテルとアリル基置換フェノール類の合計量
)に対して100チに近い高い転化率、高い収率で得ら
れる。
また、本発明の第1工程及び第2工程の全工程は、攪拌
機、200℃程度までの温度制御可能な加熱装置、内温
測定装置、熱交換装置(冷却器)、減圧装置、ハロゲン
化アリル等の添加口、及び下方からの抜出し可能なパル
プ等を備えた一般的な反応装置を使用すれば、その反応
装置−基でその全工程を行なわせることができ、しかも
それによシ高純度のアリル基置換フェノール類を高い転
化率及び高い収率で容易に製造することができる。
(実施例等) 以下に、実施例及び比較例をあげてさらに詳述する。
実施例1 (ポリフェノールの合成) 温度計、攪拌機及び冷却管を付設した1を容量の三つロ
フラスコにフェノール470 g、ザリチルアルデヒド
61g、硫酸0.1gを仕込み、内温を110℃まで昇
温したのち、さらに4時間同温度に保って反応させた。
反応終了後、分液ロートを用いてメチルイソジチルケト
ン(以下、「MIBKJと略称する)500−を加えて
希釈し、300−の蒸留水で3回洗浄して硫酸を除去し
た。
得られた溶液をロータリーエバポレーターに移シ、MI
BK及び過剰のフェノールを減圧下で留去し、赤褐色ガ
ラス状のポリフェノールを得た。このポリフェノールは
、融点111℃、平均分子量353であった。
(アリル基置換フェノールの合成) 攪拌機、温度計、冷却管及び滴下ロートを付設した2を
容量のガラス製の四つロセパラプルフラスコに、水酸化
ナトリウム水溶液(水1tに水酸化ナトリウム102g
を溶解したもの)、及び前記のようにして合成したポリ
フェノール280IIを仕込み、室温下で15分間攪拌
してポリフェノールのフェノラート溶液を得た。次いで
、この溶液に、塩化アリル244gを滴下ロートに↓す
10分間をかけて滴下し、オイルパスを用いて45℃ま
で昇温して1時間攪拌し、引き続き65℃まで昇温しで
2.5時間攪拌して反応させた。その反応終了後、45
℃まで冷却し、トルエン70〇−を加えて10分間攪拌
した0次いで、2層に分離した反応液を分液ロートに移
し、下層の水層を分離・除去したのち、500−の蒸留
水で3回洗浄した。得られた反応液を減圧下でトルエン
を完全に留去して除き、8311の赤褐色の粘稠な反応
生成物を得た。核磁気共鳴分析及びダルパーミェーショ
ンクロマトグラフ分析をした結果、この反応生成物は、
ポリフェノールの了りルエーテル68重量%、及びアリ
ル基置換ポリフェノール32重量−の混合物であった。
得られた反応生成物を500−のセパラブルフラスコに
移し、攪拌下にオイルパスで180℃に昇温し、4.5
時間クライゼン転位反応をさせたところ、380.9の
赤褐色の半固体状生成物を得た。
核磁気共鳴分析、及びダルi4− ミエーションクロマ
トグラフ分析の結果、この生成物は未転移のアリルエー
テルを全く含有しないアリル基置換ポリフェノール(平
均分子量413、粘度25.6ポイズ、転化率100チ
、選択率99%)であった。
比較例1 (アリルエーテル化) 攪拌機、温度計、冷却器及び滴下ロートを付設した1を
容量の四つロフラスコに、n−プロピルアルコール70
0−、水酸化ナトリウム41.3 gを仕込み、均一に
なるまで攪拌したのち、実施例1において合成したポリ
フェノール100gを添加し、さらに1時間攪拌した。
次いで、これに塩化アリル87.8 gを10分間かけ
て滴下したのち、反応液を100℃まで昇温し、3時間
攪拌して反応させた。反応生成物を炉別して副生じた食
塩を除去したのち、n−プロピルアルコールを減圧下で
留去して回収し、赤褐色の粘稠な液体の反応生成物12
5.S’を得だ。核磁気共鳴分析及びダルパーミェーシ
ョンクロマトグラフ分析の結果、この反応生成物はポリ
フェノールの了りルエーテルのみでちった。
(クライゼン転位) 得られだアリルエーテル化物を、実施例1と同様の方法
で、オイルパスで180℃に昇温して、この温度で4.
5時間、6時間又は7時間の各時間保持して、それぞれ
クライゼン転位反応を行なわせた。それぞれの生成物を
分析した結果、4.5時間の転位反応生成物はアリル基
置換フェノール70重i%、及び未転位アリルエーテル
28重量%の混合物(転化率71チ1選択率98%)で
あシ、6時間の転位反応生成物はアリル基置換フェノー
ル85.5重i%、及び未転位アリルエーテル1.重量
係の混合物(転化率88チ、選択率97.5チ)であシ
、さらに7時間の転位反応生成物はアリル基置換フェノ
ール96重量%、及び未転位アリルエーテル1.5重量
%の混合物(転化率98%。
選択率97.5%)であった。
比較例2 比較例1において合成したポリフェノールのアリルエー
テル化物130J9をカルピトール20〇−に溶解し、
オイルパスを用いて内温195℃に加熱し、4,5時間
クライゼン転位反応させた。実施例1と同様の分析をし
た結果、その生成物はアリル基置換フェノール73重f
%、及び未転位アリルエーテル24重量%の混合物(転
化率75チ。
選択率97チ)であった。
実施例2 (ポリフェノールの合成) 温度計、攪拌機及び冷却器を付設した2を容量の四つロ
フラスコに、フェノール1.81w、テレフタルアルデ
ヒドi 6 i 、!i+、塩酸4.9.!9を仕込み
、内温を100℃まで昇温したのち、この温度で2時間
反応させた0反応終了後に分液ロートを用いてMIBK
500dを加えて希釈し、300m7!の蒸留水で3回
洗浄して塩酸を除去した。得られた反応液をロータリエ
バポレーターに移し、MIBK及び過剰のフェノールを
減圧下で留去し、赤褐色のガラス状のポリフェノールを
得た。このポリフェノールは軟化点127〜132℃、
平均分子量610であった。
(アリル基置換ポリフェノールの合成)実施例1と同一
の反応器中にアルカリ水溶液(水1.O2,水酸化ナト
リウム132y)を入れ、これに前記のようにして得た
ポリフェノール300gを加えてから、塩化アリルの添
加量を2531iとしたほかは実施例1と全く同様にし
て反応させ、同様にして後処理をし、分析した。その結
果、反応生成物は、ポリフェノールのアリルエーテル7
9重量%、及びアリル基置換ポリフェノール21重量%
の混合物であった。
次いで、この反応生成物(41511)を500−七パ
ラゾルフラスコに移し、攪拌下にオイルパスで180℃
に昇温して、この温度で4時間クライゼン転位反応を行
なわせたところ、赤褐色のガラス状固体415gが得ら
れた。実施例1におけると同様の方法で分析したところ
、この生成物は未転位のアリルエーテルは全く含有しな
いアリル基置換ポリフェノール(平均分子量78o、軟
化点66〜70℃、転化率100%、選択率98.5チ
)であった。
実施例3 (アリル基置換フェノールの合成) 実施例1と同一の反応器中に水酸化ナトリウム水溶液(
水酸化す) IJウム77g、水iz)を仕込み、これ
に二価フェノールとして3,9−ビス(2−ヒドロキシ
フェニル) −2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5・5〕ウンデカン〔これは2−ヒドロキシベンズア
ルデヒドとペンタエリスリトールとを酸触媒下で反応さ
せて合成したものである〕を277I加えてから、塩化
アリルの添加量を160gとしたほかは、実施例1と同
様にして反応させ、同様にして後処理をして得た生成物
を同様の方法で分析した。その結果、反応生成物は前記
の二価フェノールのジアリルエーテル75i量%、及び
前記の二価フェノールのジアリル基置換体25重量俤の
混合物であった。
(クライゼン転位) 得られたこの反応生成物(318,9)を500−のセ
パラブルフラスコに移し、攪拌下にオイルノ寸スで18
0℃に昇温して、この温度で8時間クライゼン転位反応
をさせたところ、316Iの赤褐色の半固体状生成物を
得た。実施例1と同様の方法で分析した結果、この反応
生成物はジアリルエーテル化物を全く含有しない前記の
二価フェノールのジアリル基置換体のみであった〔二価
フェノールからの収率93%、粘度41ポイズ(80℃
)、転化率100%、選択率98チ〕。
実施例4 (アリル基置換フェノールの合成) 実施例1と同一の反応答器中に、水酸化ナトリウム水溶
液(水酸化す) IJウム156F、水17)を仕込み
、ビフェノール279gを加えてから、塩化アリルの添
加量を256gにしたにかは、実施例1と全く同様にし
て反応させ、同様にして後処理をしてから同様の方法で
分析をしだ。その結果、反応生成物はビフェノールジア
リルエーテル77重量%、及びジアリルビフェノール3
3重量係の混合物であった。
この生成物(387,F)を500−のセパラブルフラ
スコに移し、攪拌下にオイルバスで180℃に昇温し、
この温度で4時間クライゼン転位反応をさせたところ、
387Iの白色結晶状の生成物を得た。この生成物は、
実施例1と同様の方法で分析したところ、未転位のビフ
ェノールジアリルエーテル1重量%、及びジアリルビフ
ェノール98重量%を含む混合物であった(転化率99
%、選択率99%)。
実施例5 (アリル基置換フェノールの合成) 攪拌機、200℃まで温度制御可能な加熱装置、内温測
定装置、熱交換装置(冷却器)、減圧装置、上部よシの
投入口及び下方からの抜出し可能なバルブを備えた50
0tの反応槽に、水酸化ナトリウム21 kg、井戸水
200tを入れ、150 rpmで10分間攪拌して水
酸化ナトリウムの水溶液とした。これに、実施例1にお
いて合成したポリフェノール50ゆを加え、内温を35
℃に昇温し、26 Orpmで1時間攪拌して、ポリフ
ェノールが完全に溶解したのを確認した。
内温35℃、26 Orpmの攪拌下に、塩化アリル4
5. I Ifを20分間かけて添加し、1時間攪拌を
継続してから、1時間かけて75℃に昇温し、この温度
で2時間攪拌して反応を完結させた。反応液を50.5
℃に冷却し、45kgのトルエン及び50ゆのIBKを
加え、150 rpmで15分間攪拌したのち、15分
間静置してから、下方バルブを開いて下層の水層224
kI!を抜き出した。次いで、槽内の有機層にイオン交
換水100kgを加え、50 rpmで10分間攪拌し
たのち、15分間静置してから下方上す水層を抜き出し
た。この洗浄操作を4回繰返した後の有機層を減圧下で
加熱してトルエン及びMIBKを完全に留去した。得ら
れた生成物を少量取出し分析したところ、この生成物は
ポリフェノールのアリルエーテル69重量%とアリル基
置換号ぞリフエノール31重量ヂの混合物であったe 次いで、この生成物を180℃に昇温し、減圧下(9m
mHg )、100 rpmで4.5時間攪拌してクラ
イゼン転位反応を行なわせたのち、常圧に戻し、130
℃に冷却後、下方バルブよシロ2.6釉の赤褐色半固体
状の生成物を取出した。この生成物を実施例1と同一の
方法で分析したところ、未転位のアリルエーテルが全く
含まれないアリル基置換ポリフェノール(平均分子!4
13.粘度25.6ポイズ、転化率100%、選択率9
9.5 % )であった。
(c)  発明の効果 本発明の製造方法は、副反応、特に重合反応を抑制して
、アリル基置換フェノール類を高収率。
高転化率、高選択率で製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フェノール類とハロゲン化アリルとを水溶媒の存
    在下で反応させてフェノール類をアリルエーテル化する
    第1工程と、次いで第1工程で得られたフェノール類の
    アリルエーテル化物含有反応生成物を無溶媒下でクライ
    ゼン転位反応させる第2工程との結合からなることを特
    徴とするアリル基置換フェノール類の製造方法。
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