JPH0228080Y2 - - Google Patents

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JPH0228080Y2
JPH0228080Y2 JP10825086U JP10825086U JPH0228080Y2 JP H0228080 Y2 JPH0228080 Y2 JP H0228080Y2 JP 10825086 U JP10825086 U JP 10825086U JP 10825086 U JP10825086 U JP 10825086U JP H0228080 Y2 JPH0228080 Y2 JP H0228080Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、指圧等の低圧力で爪表面に簡単に
色や模様等を転写することのできる爪用転写材に
関するものである。
〔従来の技術〕
指圧等の低圧力で他表面に色や模様等を転写す
ることのできる感圧転写材としては、従来から第
6図に示すような複合シートが用いられている。
すなわち、この複合シートは、ポリエステル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、アセ
テート等の合成高分子やシリコーン処理した紙等
からなる基体シート1と、感圧後に上記基体シー
ト1と分離して他表面上に接着する転写層2とを
備え、上記転写層2が、基体シート1と容易に剥
離する樹脂層3、着色層4および粘着層5をこの
順で形成した複合層からなるという構成をとる。
上記樹脂層3は、通常、塩化ビニル樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂等から選択された樹脂
によつて形成され、着色層4は、通常、転写用カ
ラーインキの印刷によつて形成されている。これ
を用いて転写するには、まず転写しようとする個
所に上記感圧転写材を、粘着層5を押し当てるよ
うにして付着させ、転写すべき面全面を手指等で
軽く押圧したのち、上記基体シート1を剥離する
ようにする。すると、上記転写層2が押圧された
個所に付着したまま残留し、転写が完了する。
ところで、最近、フアツシヨンの多様化につれ
て化粧方法も変化し、爪の化粧も、単にマニキユ
アを爪全面に塗布するだけでなく、模様を描いた
り所定形状のシールを貼つたりする奇抜なものが
好まれている。そこで、上記感圧転写材を用いて
爪に色や模様を転写する方法が提案されている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記感圧転写材は、印刷適性や
平滑性を考慮して、一般に0.1mm以上の厚みの基
体シートを使用しているため、この厚みでは、爪
表面に上記転写材を載せて押圧する際、転写面が
爪の曲面になじみにくく、端部が浮き上がつてき
れいに転写することが困難である。しかも、転写
層の爪表面への延伸性が悪く、転写された転写層
がひび割れしたりずれたりして仕上がりの良くな
いものである。
これに対し、大面積の転写材から直接転写する
のではなく、色や模様を印刷したステツカーを爪
の形状に合わせて切るか、あるいはワンポイント
的に爪の大きさよりも小さく切つてから爪表面に
載せて転写するという方法が考えられる。しかし
ながら、このような方法においても、上記ステツ
カーの切断が細かな作業となり不便であること
と、転写位置の位置決めが困難で転写模様が爪か
らずれやすいという難点がある。
また、これらの転写材を用いて転写したのち透
明マニキユアを上記転写模様上に塗布して艷出し
を行おうとしても、転写模様が上記透明マニキユ
ア中の溶剤によつて膨潤、溶解して模様が崩れる
ため、このような艷出しはできないという難点も
ある。
この考案は、このような事情に鑑みなされたも
ので、転写が容易で、かつ仕上がりがきれいな転
写層となる爪用転写材の提供をその目的とするも
のである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この考案の爪用転
写材は、基体シート上に、着色保護層と着色層と
粘着剤層が順次積層された爪用転写材であつて、
上記基体シートが剥離可能な厚フイルムと薄フイ
ルムの2層からなり、上記着色保護層がアセチル
セルロース系樹脂を主体として形成されていると
ともに、上記着色層がセルロース系樹脂を主体と
するインキで形成されているという構成をとる。
すなわち、この考案は、基体シートが剥離可能
な厚フイルムと薄フイルムの2層から構成されて
いるため、シート上に転写模様を形成するための
印刷時には上記厚フイルムが土台となつて印刷が
良好になされるとともに、爪への転写時には上記
厚フイルムを剥離して柔軟な薄フイルムと転写層
のみを押圧することができ、爪の曲面に沿つたき
れいな転写が可能となる。また、着色保護層と着
色層がともにセルロース系樹脂で形成されており
マニキユアと同様の組成であるため、爪からはみ
出した転写層をマニキユア除去液で簡単に除去す
ることができる。しかも、アセチルセルロース樹
脂で構成された着色保護層が着色層を保護するた
め、転写後透明マニキユアで艷出しを行うことが
できる。
つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳しく
説明する。
〔実施例〕
第1図は、この考案の一実施例の平面図を示し
ており、第2図はその断面図を示している。これ
らの図において、10は基体シートで、剥離可能
な厚フイルム11と薄フイルム12とから構成さ
れている。上記厚フイルム11は透明なポリエチ
レンテレフタレートからなるシートで形成されて
おり、その厚みは0.1mmである。上記薄フイルム
12は透明なエチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)フイルムで形成されており、その厚みは
65μmである。上記EVAは再剥離性を有してお
り、粘着剤層を介することなく容易に上記厚フイ
ルム11と一体化するものである。
上記基体シート10の薄フイルム12側表面に
は、着色保護層14、着色層15、タイコート層
16および粘着剤層17がこの順で積層されて転
写層13を形成している。上記着色保護層14は
アセチルセルロース樹脂で形成されている。アセ
チルセルロース樹脂の溶解性は、アセチルの含有
量によつて異なり、アセチル含有量が最高量に近
いものは殆どの有機溶剤に対して不溶となる。し
たがつて、アセチル含有量が最高量に近いアセチ
ルセルロース樹脂からなる着色保護層14は、後
述する着色層15の上側にあつてこれを保護し、
例えば転写後転写模様の上から透明マニキユアを
塗布して艷出しを行うような場合にも、上記マニ
キユア中の溶剤成分によつて転写模様が膨潤した
り溶解したりすることがない。上記着色層15
は、上記基体シート10および着色保護層14の
複合シート上にセルロース系のカラーインキ等を
用いてスクリーン印刷された転写模様が形成する
層である。上記タイコート層16は、転写材に柔
軟性と延びを与えるためのもので、ウレタン系の
樹脂で形成されている。上記粘着剤層17は、着
色層15等の転写すべき複合層を被転写面に付着
させるためのもので、ウレタン系の合成ゴムで形
成されている。
さらに、上記転写層13の粘着剤層17側の表
面には、その粘着面を使用時まで保護する剥離紙
18が貼付されている。この剥離紙18は、シリ
コーン処理された紙で形成されていて、容易に粘
着剤層17から剥離できるようになつている。
この爪用転写材は、例えばつぎのようにして製
造することができる。すなわち、まず厚フイルム
11と薄フイルム12とを重ねてロール間を通し
圧接することにより基体シート10をつくる。そ
して、上記基体シート10の薄フイルム12側表
面上にアセチルセルロース樹脂液をスクリーン印
刷し乾燥して着色保護層14を形成する。この着
色保護層14表面に、セルロース系カラーインキ
等を用いて所定の転写模様をスクリーン印刷す
る。このとき、上記着色保護層14の下層になつ
ている前記基体シート10が充分な厚み(厚フイ
ルム11の厚み+薄フイルム12の厚み)を有し
ているため、印刷面である着色保護層14表面は
印刷特性および平滑性に優れた面となつており、
きれいな転写模様が得られる。上記転写模様のイ
ンキが充分に乾燥してから、その上にウレタン系
の樹脂液をスクリーン印刷し乾燥してタイコート
層16を形成する。さらに、上記タイコート層1
6の表面にウレタン系の印刷粘着剤をスクリーン
印刷して粘着剤層17を形成する。そして、上記
粘着剤層17の表面に剥離紙18を貼付すること
により、目的とする爪用転写材が得られる。
なお、この爪用転写材は、フイルム状もしくは
第3図に示すように、平均よりやや大きめの爪形
状に切断成形したのち市販される。
この爪用転写材は、つぎのようにして使用す
る。すなわち、まず基体シート10の厚フイルム
11を剥離する。そして、残つた転写材の剥離紙
18を剥離して転写層13の粘着剤層17を露出
させる。この状態を第4図(断面図)に示す。こ
の爪形転写材を爪の表面に付着させ指で押さえる
ことにより接着させたのち、最外層となつている
薄フイルム12を剥離除去すると、転写層13の
みが爪表面に残留して転写模様が爪に転写される
(第5図)。なお、爪からはみ出た部分や不必要な
部分は、マニキユア除去液によつて取り除くこと
ができる。これは、転写層13の全ての層が、マ
ニキユア除去液(一般に、アセトン85重量%、酢
酸ブチル10重量%配合)に簡単に溶解する樹脂に
よつて形成されているからである。また、この状
態でも短時間の利用に支障はないが、さらに上記
転写模様の上から仕上げ用の透明なマニキユアを
塗布すると、転写模様に艷が出て、一層きれいな
仕上がりとなり、耐久性も延びる。
このように、この爪用転写材は、基体シート1
0が厚フイルム11と薄フイルム12の2層から
構成されているため、その製造過程においては上
記厚フイルム11が平滑な土台となり転写模様を
形成するための印刷が良好になされるとともに、
使用時には上記のように厚フイルム11を剥離除
去して柔軟な薄フイルム12と転写層13および
粘着剤層17のみを押圧でき、爪の曲面に沿つた
きれいな転写を可能とするものである。また、爪
に転写後、爪からはみ出した部分をマニキユア除
去液で簡単に取り除くことができ、仕上がりがき
れいになる。さらに、この爪用転写材において、
着色保護層14が有機溶剤に溶けないアセチルセ
ルロース樹脂で形成されているため、転写後転写
模様の上から透明なマニキユアを塗布しても、従
来のように転写模様が膨潤したり溶解したりせ
ず、充分な艷出し効果を与えることができる。
なお、この考案の爪用転写材を構成する基体シ
ート10としては、上記実施例に制限されること
なく、各種の樹脂等を用いることができる。ただ
し、厚フイルム11と薄フイルム12として互い
に接着しないフイルム同士を用いる場合には、両
者の間にEVA、ゴム系粘着剤、アクリル酸エス
テル系粘着剤等の再剥離性粘着剤を用いる必要が
ある。
また、この考案において、上記タイコート層1
6は必ずしも必要ではないが、設けておく方がよ
り優れた仕上がりとなる。
さらに、基体シート10の2層11,12およ
び着色保護層14の樹脂の色は無色透明であるこ
とが好適である。使用前に基体シート10の表面
側から着色層15の模様を透かして見ることがで
きるからである。
また、爪用転写材の転写模様は、上記実施例の
ような全面模様でなく、爪中央にワンポイント的
に星形やハート形の図柄が付与されるようなもの
でもよい。さらに、単一色が全面に付与されうる
ようなものでもよい。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案の爪用転写材は、基体
シートが剥離可能な厚フイルムと薄フイルムの2
層から構成されているため、シート上に転写模様
を形成するための印刷時には上記厚フイルムが土
台となつて印刷が良好になされるとともに、爪へ
の転写時には上記厚フイルムを剥離して柔軟な薄
フイルムと転写層のみを押圧することができ、爪
の曲面に沿つたきれいな転写が可能となる。ま
た、着色保護層と着色層がともにセルロース系樹
脂で形成されておりマニキユアと同様の組成であ
るため、爪からはみ出した転写層をマニキユア除
去液で簡単に除去することができる。しかも、ア
セチルセルロース樹脂で構成された着色保護層が
着色層を保護するため、転写後透明マニキユアで
艷出しを行うことができる。したがつて、この考
案の爪用転写材を用いると、従来にないきれいな
仕上がりの爪の化粧を、大変手軽に行うことがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す平面図、第
2図はその断面図、第3図は爪形状に切断成形さ
れた実施例を示す平面図、第4図および第5図は
その使用方法を説明する説明図、第6図は従来例
を示す断面図である。 10……基体シート、11……厚フイルム、1
2……薄フイルム、13……転写層、14……着
色保護層、15……着色層、16……タイコート
層、17……粘着剤層、18……剥離紙。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 基体シート上に、着色保護層と着色層と粘着
    剤層が順次積層された爪用転写材であつて、上
    記基体シートが剥離可能な厚フイルムと薄フイ
    ルムの2層からなり、上記着色保護層がアセチ
    ルセルロース系樹脂を主体として形成されてい
    るとともに、上記着色層がセルロース系樹脂を
    主体とするインキで形成されていることを特徴
    とする爪用転写材。 (2) 厚フイルム、薄フイルムおよび着色保護層の
    いずれもが、無色透明な樹脂で形成されている
    実用新案登録請求の範囲第1項記載の爪用転写
    材。
JP10825086U 1986-07-15 1986-07-15 Expired JPH0228080Y2 (ja)

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JP10825086U JPH0228080Y2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15

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JP10825086U JPH0228080Y2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15

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Publication Number Publication Date
JPS6316198U JPS6316198U (ja) 1988-02-02
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