JPH0226522Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、バツテイング用のゴルフ手袋、テニ
ス手袋、ドライブ手袋および乗馬用手袋のスポー
ツ手袋（ただし、本考案では特殊作業用の手袋も
含む）に関する。

＜従来技術＞ 従来のスポーツ手袋は、手の保温より把握の良
否に重点が置かれている。例えば、実公昭46−
35382号公報には、皮または織地などよりなる手
袋本体の指割れ部分と掌部分との間にクラブを握
るための凹所を形成するために、その掌部分にス
ポンジ片などの柔軟体を取りつけたゴルフ用グロ
ーブが記載されており、また実開昭57−157386号
公報には、ゴルフ用クラブのグリツプ部に当接す
る手袋の把持面のうち、きき指となる親指の腹側
内面に柔軟性パツドを取付けたゴルフ用手袋が記
載されている。

しかし、両公報の従来例は、いずれも、人差
指、中指、薬指、小指の補強効果やクラブ等の緊
密把握効果は不充分である。

＜目的＞ そこで、本考案は、プレイ中に手袋によつて指
が疲労したり、滑つて把握が不完全にならないよ
うに、グリツプを把握したときにフイツト感があ
り、プレイを良好にできるスポーツ手袋の提供を
目的としている。

＜実施例＞ 以下、本考案の実施例の詳細を図面に就いて説
明すると、本考案手袋は、人差指本体１、中指本
体２、薬指本体３および小指本体４と、前記各指
本体１，２，３，４の基部に接続された掌本体５
Ａおよび甲本体５Ｂと、前記掌本体５Ａの上部と
前記各指本体の腹側とに亙つて内張りされた適当
な厚さの一枚の緊密把握帯６とを備えてなつてい
る。

そして、該緊密把握帯６は、薄い皮革製の前記
掌本体および各指本体より柔軟なウレタン等の材
質からなり、その上縁６Ｆと下縁６Ｇが傾斜した
櫛形に形成されている。

すなわち、該緊密把握帯６の人差指部６Ａは人
差指本体１の先部（先端から少し下がつた部分）
から掌本体５Ａの上部に達する形状とされ、緊密
把握帯６の中指部６Ｂは中指本体２の中央部から
掌本体５Ａの上部に達する形状とされ、緊密把握
帯６の薬指部６Ｃは薬指本体３の中央部から掌本
体５Ａの上部に達する形状とされ、緊密把握帯６
の小指部６Ｄは小指本体４の中央部から掌本体５
Ａの上部に達する形状とされ、緊密把握帯６の掌
部６Ｅの下縁は、掌本体５Ａの中央部に達するよ
うにされている。

なお、緊密把握帯６の小指部６Ａは、人差指部
本体１の腹側から少し回り込んだ形状とされてい
る。

さらに、親指本体７の腹側にも緊密把握片８が
内張されてグリツプに対する緊密把握効果が高め
られている。

次に、本考案手袋の製法を説明すると、緊密把
握帯６の生地であるウレタン等を、人差指本体１
の上部から小指本体４の中央部に相当するように
上縁６Ｆが傾斜しかつ下縁６Ｇも傾斜するように
截断し、緊密把握帯６の上縁６Ｆより緊密把握帯
６の中央部まで指型に合わせて四箇所だけ切欠９
を形成する。この緊密把握帯６を、強靭な皮革等
の薄い手袋生地で截断した所要大の手袋型の掌本
体５Ａの内面より人差指本体１の上部から小指本
体４の中央部の内面にかけて縫着してから、通常
の手袋と同様に一体の手袋に縫製する。

また、親指本体７の先部腹側には縫糸が位置し
ないように緊密把握片８を截断し縫着する。

なお、手袋本体は薄い皮革の生地で強靭である
が、型崩れし易いため、本考案では、上記のよう
にウレタン等の緊密把握帯６を設けており、その
補強効果により型崩れを防止すると共に、例えば
ゴルフのクラブを持つ場合と、ラケツトを持つ場
合とでは、握力のかかる部分が、人差指から小指
までの基部の関節を中心に多少上下しても、緊密
把握帯６を所要巾にしておくことにより、柔軟材
質の緊密把握帯６より逸脱することがなく、緊密
把握帯６が手の表面と手袋の内面との間を弾性変
形して埋めるので、把握は良好になる。

また、親指本体７の先部内面に緊密把握片８を
縫着すれば、更に滑らないように把握を良好にす
ると共に指の疲労を軽減することができる。

＜考案の効果＞ 以上の説明から明らかな通り、本考案は、掌本
体の上部と各指本体の腹側とに亙つて内張りされ
た一枚の緊密把握帯を備え、該緊密把握帯は、前
記掌本体および各指本体より柔軟な材質により上
縁と下縁が傾斜した櫛形に形成され、該緊密把握
帯の人差指部は人差指本体の先部から本体の上部
に達する形状とされ、緊密把握帯の中指部は中指
本体の中央部から掌本体の上部に達する形状とさ
れ、緊密把握帯の薬指部は薬指本体の中央部から
掌本体の上部に達する形状とされ、緊密把握帯の
小指部は小指本体の中央部から掌本体の上部に達
する形状とされているものである。

したがつて、本考案によると、緊密把握帯の補
強効果により型崩れを防止すると共に、ゴルフク
ラブ等を持つ場合に、握力のかかる部分が、人差
指から小指までの基部の関節を中心に多少上下し
ても、緊密把握帯を所要巾にしておくことによ
り、柔軟材質の緊密把握帯より逸脱することがな
く、緊密把握帯が手の表面と手袋の内面との間を
弾性変形して埋めるので、把握は良好になる。

また、緊密把握帯は、把握時に大握力がかかる
手袋の指本体と掌本体の補強も兼ねるから、手袋
の補強効果が良く、従つて手袋の使用生命が長い
という優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案スポーツ手袋の実施例の掌側斜
面図、第２図は同じく親指部を切り離し展開した
状態の内面図である。 １：人差指本体、２：中指本体、３：薬指本
体、４：小指本体、５Ａ：掌本体、５Ｂ：甲本
体、６：緊密把握帯、６Ａ：緊密把握帯の人差指
部、６Ｂ：同じく中指部、６Ｃ：同じく薬指部、
６Ｄ：同じく小指部、６Ｆ：同じく上縁、６Ｇ：
同じく下縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 人差指本体１、中指本体２、薬指本体３および
   小指本体４と、前記各指本体１，２，３，４の基
   部に接続された掌本体５Ａおよび甲本体５Ｂと、
   前記掌本体の上部と前記各指本体の腹側とに亙つ
   て内張りされた一枚の緊密把握帯６とを備え、該
   緊密把握帯は、前記掌本体および各指本体より柔
   軟な材質により上縁６Ｆと下縁６Ｇが傾斜した櫛
   形に形成され、該緊密把握帯の人差指部６Ａは人
   差指本体の先部から掌本体の上部に達する形状と
   され、緊密把握帯の中指部６Ｂは中指本体の中央
   部から掌本体の上部に達する形状とされ、緊密把
   握帯の薬指部６Ｃは薬指本体の中央部から掌本体
   の上部に達する形状とされ、緊密把握帯の小指部
   ６Ｄは小指本体の中央部から掌本体の上部に達す
   る形状とされていることを特徴とするスポーツ手
   袋。