JPH02261882A - 高分子粘着剤 - Google Patents

高分子粘着剤

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JPH02261882A
JPH02261882A JP1083038A JP8303889A JPH02261882A JP H02261882 A JPH02261882 A JP H02261882A JP 1083038 A JP1083038 A JP 1083038A JP 8303889 A JP8303889 A JP 8303889A JP H02261882 A JPH02261882 A JP H02261882A
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alkylene oxide
prepolymer
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Yasuo Shikinami
保夫 敷波
Kaoru Tsuta
蔦 薫
Masahiko Taniguchi
雅彦 谷口
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、医療用粘着剤として好適に使用され、人体へ
の安全性、密着性、粘着性が良く、特に発汗時の粘着性
の維持、つまり耐汗性に優れた高分子粘着剤に関し、さ
らにイオン化合物を含有させれば固体電解質として生体
電極用の導電性粘着剤として使用される高分子粘着剤に
関する。
〔従来の技術とその問題点〕
高分子粘着物質は大別して次の3種類に分けることがで
きる。
まず、グアーガム、ローカストビーンガムなどの植物の
種子から得られる多糖類、カラギーナン、アルギン酸、
寒天などの海藻多糖類、アラビアガム、カラヤガムなど
の樹脂多糖類、ペクチンなどの果実多糖類9、澱粉、コ
ンニャクマンナンなどの根茎多糖類などの植物系多糖類
や、ザンサンガムなどの微生物系又はゼラチン、カゼイ
ン、アルブミンなどの動物系のグループである天然粘着
物質。
澱粉、ローカストビーンガム、グアーガム、セルロース
等をメチル化、カルボキシメチル化、ヒドロキシエチル
化、ヒドロキシプロピル化、ヒドロキシプロピルメチル
化、リン酸化、カチオン化などに化学反応した誘導体や
アルギン酸誘導体(アルギン酸アンモニウム、アルギン
酸プロピレングリコールエステルなど)などのグループ
である半合成粘着物質。またポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドンなどのビニル系ポリマー、ポリアル
キルアクリレート、ポリアルキルメタアクリレート、ポ
リアクリル酸ソーダなどのアクリル系ポリマーなどのグ
ループである合成粘着物質である。
これらは、それぞれその特性に応じて化粧品や医薬品の
増粘剤、ゲル化剤、安定剤、保水剤として利用されてい
る。
また、天然粘着物質や半合成粘着物質を粘着剤として人
体の皮膚に貼付して使用する生体用粘着剤には、プラス
ター剤、ハップ剤、パッチ剤(Transdermal
 therapentic system)などの貼付
薬用あるいは創傷面の被覆、包帯の固定用などの用途が
ある。
今までにこれらの用途に使われている粘着剤は、粘着力
、その持続性、安全性などはかなり改善されてはいるが
、人体の各々の部位の差、年齢による差、男女差、ある
いは気候の差などに左右されることなく、常にその機能
を発現維持できる材料にまで到っていない。例えば、老
人の乾燥した皮膚によく密着する粘着剤は、若い人の水
分を多く含む皮膚に対しても同様の粘着力を有して長時
間維持しつづけるとは必ずしも言えない。また冬期の乾
燥した状態でよく密着する粘着剤であっても、夏期に多
量の発汗した状態では水分により極度に粘着力が低下す
る場合がある。また、プラスタ用の粘着剤は、水分に対
して大幅に粘着力が低下する。パップ剤は湿布剤と呼ば
れるものであり、多量の水分を含むものであるが、その
粘着力は弱く、別に包帯でカバーして固定する必要があ
る。
上記のような天然粘着物質および半合成粘着物質は、本
質的に水溶性高分子化合物であり、これらの物質が適当
比率の水を保有しているときに、その系は粘着性を発現
する。しかし、水分が多すぎると溶解して流動するため
に保持力、粘着力が失われる。また、水分が少な(乾燥
した状態では、タックが失われ、高分子の流動もなく、
当然、粘着力がないので、粘着剤でなくなる。
この事実は、上記合成粘着物質の中で、水溶性高分子が
水を保有したときにハイドロゲルを形成し、このとき粘
着性を発現する合成高分子化合物の場合にも言える。例
えば、ポリビニルアルコル、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアマイドなどの高吸
水性のハイドロゲルを形成しやすい高分子がそれである
。系中の水分の変化により、粘着性が容易に変動するよ
うな欠点のないものが、近年非常によく使用されている
ポリアルキルアクリレートを主材とした非水溶性の合成
高分子粘着剤である。
しかし、かかる合成高分子の粘着剤は多成分の混合系で
あるために、水分の変化による粘着性の影響は上述のも
のより少ないが、人体に貼付した場合にカブレを生ずる
という問題がある。また、一般に現行の粘着剤には次の
ような問題点がある。
すなわち、多数回貼付、剥離の繰返し使用ができない。
これは、被着体の表面の汚れが粘着剤に付着して剥離時
に粘着剤側に移行することが大きな原因である。殊に人
体の体表に貼付した場合には、剥離時に皮膚の角質を剥
がし、これが粘着剤側に付着するので再貼付ができない
。貼付中は体表がかなり微妙な動きをするので剥離、脱
落を防ぐ意味から粘着力が強い方が好ましい。しかし、
強ければ剥離時に角質が剥がれるので、この点で二律背
反するものである。
さらに現行の粘着剤は、人体の発汗時に粘着力を維持し
て耐えるものが少ない。例えばポリアルキルアクリレー
トに代表される合成高分子粘着剤は、水辺外の溶剤に可
溶性の一液又は二液型の粘着剤であり、この点から水と
の親和性に乏しく、従って発汗時に皮膚と粘着剤の間で
界面剥離を容易に生じて皮膚より脱落する。
また、ポリアクリル酸ソーダ、ポリヒドロキシエチルメ
タアクリレート、ポリアクリルアマイド、ポリアルギン
酸ソーダ、ポリビニルアルコールおよび澱粉系、セルロ
ース系の高吸水性高分子は、吸水したときには本質的に
ハイドロゲルであり、多量の水を保水した状態では、外
見上ポリマーが溶解した状態となる。このときに保持力
、タック力を呈するので、粘着剤として使用されている
が、粘着力には乏しい。換言すれば、これらは、粘着剤
ではなく、ハイドロゲルである。従って外気の乾・湿の
状況により水分の放散・吸収が容易であり、粘着力の変
化が著しい。つまり、発汗時の粘着力は非発汗時のそれ
と同一ではなく、通常の皮膚の状態でよく付くゲルは、
発汗時には粘着力を消失するので親藩するという問題が
あった。
また、前記天然の粘着物質であるカラヤガム、グアーガ
ム、ローカストビーンガムなどの多糖類は水に溶解し、
水と該多糖類の比率がある値になったときに粘着性を発
現する。しかし、この場合も本質的にタックと保持力が
主たる粘着特性であり、所謂「水のり」の状態で粘着す
る。従って、ハイドロゲルと同様に外気の乾・湿の状況
によって大きく左右されるという問題があった。又、生
体用電極剤などの皮膚に比較的長時間、季節を問わず貼
付して、生体の電気挙動をモニターする用途などの場合
には、発汗により皮膚との密着が低下することで、電気
の導通が悪くなることが大きな問題となっている。
本発明の高分子粘着剤のベースポリマーであるアルキレ
ンオキサイドをセグメントとするポリウレタンに耐汗性
を改良する目的で混合できる粘着物質の条件は以下の如
く規制されるものである。
すなわち、 ■ポリオール成分とポリイソシアネート成分を反応して
セグメントポリウレタンを合成するときに、水が介在す
るとイソシアネートと水が反応するので目的とする粘着
物質が得られない。
■同様に混合すべき粘着物質の化学構造にイソシアネー
トとの反応性に富んだ水酸基、アミノ基、カルボキシル
基を多く含んでいないこと。
■解離基を含まない方が皮膚への刺激が少ない。
特にアルカリ性解離基の存在は好ましくない。また導電
性を付与するためのイオン化合物との反応を抑える意味
から、混合すべき粘着物質は非イオン性化合物であるこ
とが望ましい。
■ポリウレタンの原料であるプレポリマーのセグメント
、特にポリオール成分との親和性がよいこと。
■水の吸収、放出があまり容易でなく、また水により容
易に溶出しないこと、つまりある一定量の保水性を有し
て、その状態で粘着性を発現し続けること。
■保湿状態でも雑菌、カビを発生させないもの。
■一定品質が常に保証されているもの、などである。
C問題を解決するための手段〕 本発明の高分子粘着材は、上記種々の問題を解決し、又
上述の粘着物質としての条件を満足すべく鋭意研究の結
果完成されたものであって、アルキレンオキサイド鎖を
有するポリウレタンポリオールプレポリマー又は/及び
アルキレンオキサイド鎖を有するポリオールと、アルキ
レンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリイソシアネ
ートプレポリマーとを反応させると共に、天然多糖類の
ヒドロキシアルキル化物あるいはこれにアルキル化物又
は/及びカルボキシアルキル化物を混合したものを含有
して成ることを特徴とするものである。
又、本発明に使用される天然多糖類は澱粉、グアーガム
、ローカストビーンガム、セルロースの中・から選ばれ
るものが特に良好であることが判ったのである。
さらに発明の高分子粘着剤にイオン化合物が含有されて
いることによってイオン導電性高分子粘着剤としても使
用できるものである。
本発明に使用する天然多糖類誘導体のうちヒドロキシア
ルキル化物はポリオール成分、ポリイソシアネート成分
とのアフィニティーが高く、がっ水溶性であり、水を吸
収した際に粘着性を発現し、さらにその水の保持能力も
高く、耐汗性に対して極めて優れた効果を発現する。ア
ルキル化物は水との親和性において、カルボキシアルキ
ル箋=Lミdキ物は解離基を有する点で若干効果が低い
ため、混合す、る必要はないが、樹脂とのアフィニティ
−の調整、目的とする性能の微調整等の目的で添加する
上記、天然多糖類の誘導体のうち、例えばヒドロキシプ
ロピルメチルの場合の置換度は、メトキシル基が1.4
〜1.9、ヒドロキシプロポキシル基が0.15〜0.
25である。また、同様にヒドロキシエチルメチルの場
合のヒドロキシエトキシル基は0.20〜0.35であ
る。またヒドロキシプロピルセルロースの場合のヒドロ
キシプロポキシ基はセルロースの50〜80%が置換さ
れたものを使用することができる。このような置換度を
有する誘導体は水に可溶であると同時に比較的多くの有
機溶剤にも溶ける。
本発明のセグメントポリウレタンの一成分であるポリオ
ールプレポリマーに対しても、これらの誘導体は良好な
親和性を有しており、置換度によっては相互に溶解する
。例えばポリエチレングリコールとポリプロピレングリ
コールのブロックコポリマーと上記置換度を有するヒド
ロキシプロピルセルロースはよく溶解する。それ故、均
一で安定な混合系の粘着剤が得られるものであり、その
性能も優れたものである。上記置換度の誘導体であって
も、未置換のOH基とヒドロキシアルキルのOH基が存
在するのでインシアネートとの反応に注意が必要である
。そのため、ポリオールプレポリマーに所定量の半合成
粘着物質の乾燥体を予め混合し、その後ポリイソシアネ
ートプレポリマーと混合する、又はポリオール成分とポ
リイソシアネート成分とを混合する際に同時に混合する
必要がある。その際、混合を容易にするため混合する樹
脂を加温し粘度を下げてから行ってもよい。
また、特願昭60−281407号に記載のようなイオ
ン導電性高分子粘着剤のアルキレンオキサイドのセグメ
ントを利用してイオン導電性を発現させる場合のイオン
の混合は、ポリオールプレポリマーにイオン化合物を混
合(溶解)した後、ポリイソシアネートと同様に反応す
ればよい。この反応系に於いてポリイソシアネートプレ
ポリマーが天然多糖類の誘導体とほとんど反応せずに、
主としてポリオールプレポリマーと反応することは予想
外の事実であり、かかる事実に基づいて本発明が達成で
きたのである。
それは、天然多糖類の誘導体が固体であり、ポリイソシ
アネートプレポリマーは液体であるため、固体液体界面
で反応にあずかる機会にあるOH基は極めて少ないため
と推定される。また未置換のグルコース残基とインシア
ネートの反応が遅いため、インシアネートと完配ポリオ
ールの反応が優先する。しかもプレポリマーの粘度が比
較的高いため拡散が乏しく固体表面上での反応の機会が
極めて少ない。そして、ポリオールプレポリマーに溶解
している場合においてもプレポリマー自体の方が低粘度
の液状物質であるために反応が先行するという理由が主
な原因と推察される。
本発明に用いるポリウレタンポリオールプレポリマーは
例えば下記の構造式(■)、ポリオールは例えば下記の
構造式(I[)〜(IV)で表され、これを単独または
混合して使用する。また、ポリウレタンポリイソシアネ
ートプレポリマーは例えば下記の構造式(V)〜(■)
を単独または混合して使用する。
これら各々のプレポリマーは−OH基又は−NCO基の
官能基を有しており、この官能基が反応して粘着性を有
する貫入形(Interpenetrated Net
work)のセグメントポリウレタンが形成される。
ここで構造式<r>〜(N)のポリオールとしてのプレ
ポリマーについて記述する。
構造式(1)はポリエーテルポリオールとジイソシアネ
ートの反応物であるポリウレタンポリオールプレポリマ
ーである。両末端成分がポリエーテルポリオールからな
り、両末端は一〇H基である。ここで使用されるジイソ
シアネート化合物は後に記載のポリウレタンポリイソシ
アネートのプレポリマーの中のそれと同じものである。
例えば妙フェニレンジイソシアネート、2.4)ルイレ
ンジイソシアネート(TDI) 、4.4’ −ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタリン1
,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート(HMD I) 、テトラメチレンジイソシアネー
ト (TMDI)、リジンジイヘキシルジメチルメタン
p、p −ジイソシアネート、ジエチルフマレートジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI
)などが任意に使用できる。
構造式(If)はグリセロール(f=1)又はソルビト
ール<1=4)にポリエーテルポリオールを付加(ad
duct)  したものである。<m>はトリメチロー
ルプロパンにポリエーテルを付加したものである。同様
に1.2.6−ヘキサンドリオールトリメチロールエタ
ン  CH3−C−Cl1!OH\ C)I!OH ペンタエリスリット C(CIl□OH) aやポリグ
リセリこの場合(AO)はホモポリマーであってもブロ
ックコポリマーあるいはランダムコポリマーであっても
よい。構造式(TV)はアルキレンオキサイド鎖を有す
るポリエーテルポリオールであり、両末端が一〇H基の
場合と、片末端がアルキル基、芳香族基などで封鎖され
ている場合があり、市販品として容易に入手できる。
(但しR,、R1はアルキル化合物、脂環式化合物、芳
香族化合物のいずれかであり、(AO)はアルキレンオ
キサイド鎖である。) ルとポリエーテルポリオールの付加物も使用できる。
CHzO−(AO)−HCH2O−(八〇)−〇(但し
、(AO)はアルキレンオキサイド鎖であり、Rは水素
原子もしくはアルキル化合物、脂環式化合物、芳香族化
合物のいずれか、lは1又は4の整数である。) 璽1」:L穎と 」」L戊バLl− CHzOCNRNCO(八〇)−CNRNCOHzCO
CNRNCO−(八〇)−CNRNCO(但し、Rはア
ルキル基、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであ
り、(AO)はアルキレンオキサイド鎖、lはl又は4
の整数である。)ポリイソシアネートプレポリマーは(
V)〜(■)の式で表される。(V)−L(V)−2は
トリメチロールプロパン、グリセロールにジイソシアネ
ートと反応して得られるトリイソシアネートの2分子を
(AO)の1分子で2量化したもので4官能であるテト
ライソシアネートである。トリメチロールプロパンの代
わりにグリセロールを用いたものが(V)−2である。
この種のテトライソシアネートは(AO)の2分子又は
3分子でトリイソシアネートが2量化され易いので反応
を微妙に調節する必要がある。そのため未反応のトリイ
ソシアネートが混在するが、ポリオールと反に都合のよ
い方に作用することもある。(■)はポリオールである
(n)にジイソシアネートを反応したものである。(■
)は同様に(DI)にジイソシアネートを反応したもの
であり、3官能である。(■)はポリエーテルポリオー
ルとジイソシアネートの反応物で2官能である。
次に本発明に適する構造式中(AO)で表記されるアル
キレンオキサイド鎖について記述する。
アルキレンオキサイド鎮はセグメントポリウレタンが常
温にて粘着物質であること、粘着力、保持力、タックな
どの粘着特性に優れたものであること、およびイオン化
合物とセグメントとのハイブリッドが高いイオン伝導率
を有するゴム状態の無定形相を形成するという目的から
、そのほとんど乃至全てが常温で液体状態の化合物であ
るのが良い。
アルキレンオキサイド鎖を構成する化合物は、例えばポ
リメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
、ポリペンタメチレングリコール、ポリへキサメチレン
グリコール、ポリへブタメチレングリコールなどが挙げ
られる。しかしエーテル酸素のメチレン基の炭素数に対
する比率が比較的大きくて、イオン化合物と錯体を形成
する機会の大きいこと、および常温で液状物質として入
手する機会の多いことなどを考慮すればポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコールが好ましい。
またこれらの共重合体例えば Hff HO+CHzCHzOに→C1(−CH20后→Ctl
 z CHz OVHlOH(CH,CH2O)−→C
tbCHzCHzCHzO慶→CH,CI+□0テ11
(但し1.m、nは1以上の整数) で表されるポリマーも使用できる。これらの共重合体は
ブロックコポリマー、ランダムコポリマーのいずれであ
ってもよい。この場合、一つのプレポリマー中のセグメ
ントが異なった種類のアルキレンオキサイド誼で構成さ
れていてもよい。
アルキレンオキサイド鎮のそのほとんど乃至全てが常温
で液体状態の物質であることから、分子量の上限が規制
される。ポリエチレングリコールはMW:15Q〜10
00、好ましくは300〜800であり、ポリプロピレ
ングリコールは分子量が致方でも以前として液体であり
、使用できる範囲は広いが、末端基の比率が小さいと反
応確立が低くなり、またあまりに長鎖である場合は粘着
剤が流動性に富み、保型性が乏しくなるので望ましくは
ない。好ましくは大略200〜数1000の範囲が使用
できる。ポリテトラメチレングリコールは重合度が大き
いと固体となるために大略MW300〜3000の範囲
が使用できる。また、これらの共重合体はポリプロピレ
ングリコールと同様に分子量が数100〜数1000の
範囲が使用できる。
さて、本発明のポリオール又はポリイソシアネートの各
々のプレポリマーはそれを構成するセグメントであるア
ルキレンオキサイド鎖が常温で固体であれば、それ自身
が固体であり、液体であればそれ自身が液体であると大
略言えるものである。
この事実はセグメントの直鎖分子が分子量の大半を占め
るものについて、更に確かである。ポリオールとポリイ
ソシアネートの両方のプレポリマーが、ともに常温で粘
稠な液状であれば反応によって得られるセグメントポリ
ウレタンは粘着性のある樹脂となる。しかし、その一方
が固体であるか、両方がすこぶる粘稠な液体乃至半固体
であれば反応により得られるセグメントポリウレタンは
常温で粘着性の無い固体状の樹脂となるので、本発明に
は適さない。但し、セグメントが全て液体である場合に
は、これとは別に半固体乃至は固体状゛のプレポリマー
を粘着性の調整のために一部混合してもよい。
一方、これとは逆に、常温で液体のセグメントであって
も、低分子量のセグメントのみで構成されたプレポリマ
ーの反応物であるセグメントポリウレタンの場合は、粘
性の高い粘着剤とはならない。というのは、セグメント
長の短いものばかりで構成されたものは、液状セグメン
トの分子がウレタン結合の分子の交錯点、つまり結び目
の点により、拘束されて自由に運動することを束縛され
るためである。換言すれば、網目鎖濃度の高い状態では
セグメントが液状であっても弾性の優位な粘弾性体とな
り、比較的粘着力、保持力の乏しい粘着剤となる。その
ためセグメントの一部乃至その多くが適度の分子長を有
していることが充分な粘着性を発現するために不可欠で
あり、その長さが先述の値であると言える。そしてこの
充分に長い鎖長のアルキレンオキサイドはそのエーテル
酸素が種々のイオン化合物と錯体を形成する「場」とし
て有効であり、これによってイオン伝導性が発現される
さて、ポリオールとポリイソシアネートの反応比につい
て以下に記述する。経験的に言えば、粘着物質の分子集
合体は比較的嵩高い構造の分子が適当な分子量を有し、
且つ自由に運動可能であるセグメント長、または直Il
l (linear)の末端分子を多く有していること
が必要である。従って、ポリオールとポリイソシアネー
トは各々が単一化合物であれば一方が2官能で、他の一
方が3官能以上の化合物の組み合わせである必要がある
。どちらかが1官能であれば連鎖しない、2官能間士で
は直鎖分子となり、プレポリマーにはじめから分岐がな
ければ嵩高い分子の集合とならず、適当でない、つまり
どちらか一方が2官能で他が3官能以上の多官能である
か、互いに3官能以上の組み合わせが良い。但し、いず
れもあまり官能数が大きすぎるものの反応物の場合は網
目鎖濃度が高すぎるので、余程長いセグメントが存在し
ないと、弾性が粘性を上回って好ましい粘着性は得られ
難い。良好な粘着性が得やすい官能数は大略2〜4の夫
々の組み合わせであると言える。この場合であれば、粘
着性の微調整のために官能基が一つのものを嵩高さを増
すために混合して使用できる。
また、ポリオール、ポリイソシアネートプレポリマーの
(AO)鎖がかなり長いものばかりの場合は、多官能の
多価アルコール、又は多価イソシアネート〔いずれも(
Ao)セグメントをもたない〕を混用してもよい。
ポリオールとポリイソシアネートの各々のプレポリマー
の反応比は末端の官能基の比率すなわちOH/NGOの
価によって規制できる。未反応のNGOが残ると後反応
が生じるのでOH/NGOは1以上でなければならない
。経験的には、1≦OH/N G O≦5で良好な粘着
剤が得られる。
OH/NCOが1以上5以下の状態では嵩高い分子の集
まりにおいて末端にOH基を有する直鎖セグメントが尾
(tail)を出して自由に運動している状態であると
想像できる。5に近い程freeの尾が長くて多い状態
である。そしてこのポリマー分子は粘着性を発現するに
適した大きさとなって集合している。本発明の粘着物質
を構成するポリオールとポリイソシアネートの分子量の
範囲は(AO)、イソシアネートの種類、分子形状及び
(Ao)がホモポリマーであるか、コポリマーであるか
によって広い範囲で変わるが、ポリウレタンポリオール
プレポリマーで大略1400〜10000、ポリオール
で大略150〜6000、ポリウレタンポリイソシアネ
ートプレポリマーは大略500〜10000であるが、
好ましくは各々大略1000〜6000,300〜30
00、大略1000〜6000の範囲で選択できる。
粘着性樹脂と混合する該天然多糖類誘導体の量は、使用
する天然多糖類誘導体の分子量、樹脂とのアフィニティ
ーの違い、目的とする性能の要求により広い範囲で変わ
るが、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分を合わ
せた粘着性樹脂100部に対して1〜40部好ましくは
3〜25部使用される。混合する天然多糖類誘導体の量
が1部より少ないと、耐汗に対する性能が発現せず、4
0部を越えると、混合が困難になるばかりか、粘着剤と
しての本質的な性質たる粘着性能に悪い影響を与える。
また、本発明に用いるイオン化合物としては、例えばN
a C1l、KCl5LiCj!、L i Cl 4、
N H4C1、K CI O4、A It C1s  
、Cu C1、、CuC1、FeC1,、FeC1,、
NHa  SOa  、KNOz  、Na NO3、
Nag  Cox、L 1BF4 、NaBFt  、
KBF4  、Na5CN、KSCN、、、L f  
SCN、NHs  5CNS RbS CN 1Cs 
S CN 1L I S O3、CF 3  、N a
l、KI、Li  I、NaBr、LiBr、CH3C
O0L  i、cFz  C00L  i、CF3  
CF2  C00L i、アルギン酸ソーダ、ポリアク
リル酸ソーダなどの金属塩が挙げられ、これらのうち(
AO)のエーテル酸素と錯体を形成しやすいアルカリ金
属塩が好適に使用される。またアルカリ金属塩のうちリ
ヂウム化合物は良いイオン伝導性を示す0例えばLiC
β、L iC104、L iB F a、L i S0
3 CFsなどである。このうち、LiClO4は(A
O)や可塑剤に溶解しやすくまた入手が容易であるので
、特に実用的である。但し、生体電極材など人体の皮膚
表面に貼付する用途の場合は安全性を考慮して選択され
る。また錯体を形成して分子分散されるためにプレポリ
マー(主としてアルキレンオキサイド)に溶解すること
も一つの条件である。かかる種々のイオン化合物はポリ
オールプレポリマーにあらかじめ混合、溶解しておき、
それをポリイソシアネートと混合して反応してもよいし
、また反応後に粘着剤をこれらイオン化合物の水溶液又
は有機溶媒中に浸漬して、その後水溶液又は溶媒を乾燥
、除去する方法をとってもよい。これらイオン化合物の
配合量はセグメントのアルキレンオキサイドの種類と比
率によって変わるが、経験的にはエーテル酸素が大略5
〜30に対して錯体を形成するイオン数が一個の割合で
配合すればよい。これより多い場合は錯体形成によりセ
グメントの運動が抑制され硬くなるため粘着性が低下す
る。一方少ない場合は導電性が低下する。このようにア
ルキレンオキサイドのエーテル酸素とイオン化合物が錯
体を形成した粘着剤に電位を与えると、ポリマーと錯体
を形成しているイオンが移動して電流が流れる。つまり
、イオンの伝導により粘着剤が導電性を発現する。
この場合の導電率は大略10−’〜7Ω−’ c m−
’(抵抗値が103−Ωcm)であり、他の導電性プチ
スチックと言われるものに比してもかなり良い導電性を
示す。
本発明の高分子粘着剤は、それ、単独て医療用粘着剤と
して好適に使用されるが、必要とあらば、該粘着剤層が
基材の表面にある複合体として使用してもよい。複合体
とする場合は、上記の混合物を布、紙、プラスチックシ
ート、発泡体等の基材上に塗布して反応させ、シート状
、円板状、メツシュ状等の適宜の形状物を得ればよい。
〔作 用〕
本発明の高分子粘着剤は、ポリウレタンポリオールプレ
ポリマー又は/及びポリオールとポリウレタンポリイソ
シアネートプレポリマーの反応により形成された貫入型
ポリウレタンであって、プレポリマーがアルキレンオキ
サイド鎖を主鎖としウレタン結合を有するものであり、
ポリオールもアルキレンオキサイド娘を主鎖とするもの
であるから、アルキレンオキサイド鎮の種類によってセ
グメントの親水性、疎水性のバランスが調節され、ウレ
タン結合によって優れた粘着性、柔軟性、皮膚との馴染
感を有する無毒性のゲル状物となる。
従って、皮膚に密着して違和感な(貼付でき、容易に肌
落することばない。特に、ポリウレタンポリオールプレ
ポリマー、ポリオール、ポリウレタン・ポリイソシアネ
ートプレポリマーの三成分を反応させたものは、貫入型
ポリマー形成の際に、よりランダムな網目構造がとられ
るため、−層柔軟な高分子粘着剤となる。
また、本発明の粘着剤は無溶剤系のプレポリマーおよび
ポリオールの化合物であるがら、アクリル系粘着剤のよ
うな残留溶剤や残留モノマーによる皮膚への刺激等の悪
影響がなく、しかも透明であり、天然高分子多糖類ガム
のように変色や雑菌繁殖を生じないため、皮膚のカブレ
等を生じたり不快感や嫌悪感を抱くことなく、長期にわ
たって衛生的に貼付することができる。
更に、本発明の高分子粘着剤は天然多糖類のヒドロキン
アルキル化物あるいはこれにアルキル化物又は/及びカ
ルボキシアルキル化物を混合したものを含有しているの
で、発汗時の多量の水分によってもその粘着性、密着性
を失うことな(、気候の変化にも柔軟に対応できるもの
である。
更に、本発明の高分子粘着剤は、イオン化合物を含有さ
せると、生体電極用の導電性粘着剤として好適に使用す
ることもできる。即ち、本発明の高分子粘着剤は、アル
キレンオキサイド鎖の部分がイオン化合物と錯体を形成
し易い状態となっているため、イオン化合物を含有させ
ると主としてアルキレンオキサイド鎖の部分にイオン化
合物が取り込まれて錯体を形成し、これに電位を与える
とイオン伝導によって電流が流れ、体積抵抗率が103
〜7Ωcm程度の良好な導電性を示すのである。イオン
化合物の含有は、イオン化合物を溶液として高分子粘着
剤に含浸したのち乾燥するか、或いはポリウレタンポリ
オールプレポリマー又は/及びポリオールとポリウレタ
ンポリオールプレポリマーの未反応混合物にイオン化合
物を混合して反応させればよい。尚、イオン化合物とし
ては、人体に影響のない過塩素酸リチウムその他の無機
塩類、酢酸ナトリウムその他の有機塩類が使用される。
〔実施例〕
実施例1〜3 前記構造式番号の構造と分子量とを有するポリウレタン
ポリオールプレポリマーとポリウレタンポリイソシアネ
ートプレポリマーを用い、他にイオン化合物及び触媒を
第1表に示す割合にて混合した。更に実施例1〜3にお
いては、天然多$1!類誘導体を第2表に示す分量混合
し、50’Cにて反応硬化させ粘着剤とした。
又、比較例として天然多糖類誘導体を加えていない粘着
剤を得た。
第1表 ポリオール    構造式(n)(l=1)分子量26
00 構造式(rV)(R=CHs) 分子量400 ポリイソシアネート構造式(VT)(/=1)部数 27.7 9.1 58.2 分子量1600 イオン化合物   過塩素酸リチウム   4.7ジー
n−プチルスズジラウレ〜ト0,3(OH)  /  
(NGO)                    
    1.50これをJ I S Z 0237−I
 980粘着性能試験方法記載の90°剥離強度により
粘着特性を測定した。更に、耐汗性能の評価として、各
粘着剤試料を32℃、100%RH雰囲気下に30分間
放置し、同様の方法にて90°剥離強度を測定したとこ
ろ、第2表に示す結果となった。この結果から粘着力維
持率を算出した。
HPMCはヒドロキシプロピルメチルセルロース、EH
ECはエチルヒドロキシエチルセルロースである。
第2表に示すように、天然多糖類誘導体を混合した粘着
剤は、32℃、100%RHに保存した後も粘着力の低
下は極めて小さく良好な粘着特性を維持していることが
判る。
実施例4〜6 実施例1〜3と同様に第3表に示す割合にて混合し、更
に天然多糖類誘導体を第4表に示す分量混合し粘着剤と
した。比較例として天然多糖類誘導体を加えていない粘
着剤を得た。
第3表       部数 ポリオール    構造式(1)      35.0
%式% 構造式(IV) (R=OH)   17.5分子量2
00 ポリイソシアネート構造式(V)−142,0分子量2
100 イオン化合物   過塩素酸リチウム   5.2ジー
n−ブチルスズジラウレート        0(OH
)/ (NCO) 1.80 注)HECはヒドロキシエチルセルロース、MCはメチ
ルセルロース、CMCはカルボキシメチルセルロース、
ECはエチルセルロースである。
これを実施例1〜3と同様の手法にて90°剥離強度と
粘着力維持率を求めたところ第4表に示す結果となった
第4表に示すように、比較例においては粘着力の低下が
著しいのにもかかわらず、実施例4〜6においては粘着
力の低下は極めて小さく良好な粘着特性を維持している
ことが判る。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の高分子粘着剤
は、人体の安全性はもとより、柔軟で皮膚との密着性に
優れ、それ自体に優れた粘着力があ゛す、しかも夏など
の多量の汗によってもその粘着力が失われることがなく
、皮膚との馴染感が良く、透明で変色や雑菌の繁殖もな
い優れた粘着剤として使用できるという効果を有する。
又、イオン化合物を含有させれば、生体電極用の導電性
粘着剤として使用できるという効果も奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) アルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタン
    ポリオールプレポリマー又は/及びアルキレンオキサイ
    ド鎖を有するポリオールと、アルキレンオキサイド鎖を
    有するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーと
    を反応させると共に、天然多糖類のヒドロキシアルキル
    化物あるいはこれにアルキル化物又は/及びカルボキシ
    アルキル化物を混合したものを含有して成る高分子粘着
    剤。
  2. (2) 請求項(1)の天然多糖類が澱粉、グアーガム
    、ローカストビーンガム、セルロースであることを特徴
    とする請求項(1)に記載の高分子粘着剤。
  3. (3) 請求項(1)の高分子粘着剤にイオン化合物が
    含有されていることを特徴とするイオン導電性高分子粘
    着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05311146A (ja) * 1990-12-27 1993-11-22 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 接着剤組成物
WO2022227474A1 (zh) * 2021-04-29 2022-11-03 北新集团建材股份有限公司 一种复合胶粘剂及其应用

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