JPH0624583B2 - 皮膚保護用樹脂 - Google Patents

皮膚保護用樹脂

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JPH0624583B2
JPH0624583B2 JP60252535A JP25253585A JPH0624583B2 JP H0624583 B2 JPH0624583 B2 JP H0624583B2 JP 60252535 A JP60252535 A JP 60252535A JP 25253585 A JP25253585 A JP 25253585A JP H0624583 B2 JPH0624583 B2 JP H0624583B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は医療用皮膚保護材の組成物に関し、特に人工肛
門、人工膀胱、各種フイステル等のストーマを有する患
者のストーマ周囲の皮膚を排泄物の刺激から保護し、か
つ、排泄物を収納する袋を結合するために使用されるオ
ストミーパウチ用の皮膚保護用樹脂又は創傷、褥瘡、火
傷等の創面を広く被覆し、外部からの刺激、菌等の影響
を防御し、創の治癒をするために使用する皮膚保護用樹
脂に関する。
〔従来の技術〕
従来、医療用皮膚保護材の組成物としてポリイソブチレ
ン、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ
アクリル酸、ポリウレタンゴム、シリコンゴム及びこれ
らの変性やブレンド物を主成分とする感圧型粘着剤組成
物、ガツテガム、アガロース、グアガム、キサンタンガ
ム、ダンマルガム、カラヤガム、ビーンガム、デンプ
ン、ガゼイン、ゼラチン、CMC、ペクチン、アルギン
酸塩、PVA等天然及び合成水溶性高分子をゲル化した
粘着性ゲル状組成物があつた。
しかしながら一般的に前記感圧型粘着剤組成物は通常1
kg〜3kgの粘着力を有し、良好な粘着力を有する反面、
硬度は1.5×10〜10dyncm-2オーダーであ
り、外部からの直接刺激に対しては防御性を有するもの
の、皮膚の動きに対し追従しないため、幹部に貼付した
場合、折れによる部分的圧迫や周囲の縁により皮膚に傷
を付けたりするという欠点を有し、特に長期使用には苦
痛を強いるものがあつた。又、老人の皮膚や小皺の多い
部分、関節、折曲のある部位には粘着せず実用性に問題
があつた。又、これらに吸水性を持たせた感圧型粘着剤
は皮膚の発汗や創面からの浸出物を吸収する能力を有し
ているものの、浸出液の吸収に伴い組成物が部分的に崩
壊し、そのため皮膚保護用樹脂を除去した後、上記崩壊
物が皮膚又は創面部に残り、べたついたり、又、治療を
遅延させたりする問題があつた。
例えばポリイソブチレン、ブチル化ゴム、鉱油 補強剤,粘着付与剤の混合物からなる組成物が提案され
ている。(特開昭60−20796号公報)。しかしな
がらこれらのものは粘着力が高いものの、硬度が高すぎ
皮膚の動きに追従せず、患部に貼付した場合、長期間の
使用は患者に苦痛を強いるものであつた。又老人で小皺
の多い患者の皮膚や関節部、曲線のある部位にはフイツ
トせず、実用上問題があつた。
上記の硬度を改善したものとして、粘着性ゲル状組成物
は通常の硬度2.0×10〜10dyncm-2の範囲で
皮膚の動きに対し追従し、かつ折曲部、小皺の多い部位
に対しても完全にフイツトし、長期使用においても違和
感がなく好都合であるが、粘着力が一般に500g以下
で少なすぎ、それ自体では体動に追従しきれず脱落し、
目的を達成できない。例えば柔軟性かつ液体吸収性の接
着包帯を提供するために、親水性マトリツクスをポリア
クリル酸、ポイアクリルアミド及びそれの変性体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、マレイン酸ジオクチル−酢
酸ビニル共重合体、天然ガム及び澱粉誘導体から成る群
から選ばれた合成樹脂と炭化水素及び/または蛋白質及
び多価アルコールの配合物があるが(特開昭57−11
5253号公報)、これは吸水能力及び硬度は改善され
ているものの粘着力が不足で他の固定材のたすけをかり
る必要があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、 (1) 皮膚との粘着性に優れ、皮膚の動きに充分追従で
きる柔軟性を有する樹脂硬度を有し、かつ型くずれを起
こさない皮膚保護用樹脂を提供すること (2) 前記の粘着性と柔軟性の特性を有し、皮膚から発
汗する汗、創面からの滲出液体を吸収し、かつ吸収後皮
膚保護用樹脂が崩壊しない皮膚保護用樹脂を提供するこ
と にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の第1の目的は、ポリウレタン樹脂又はポリアク
リル酸(塩)樹脂と多価アルコールとのブレンド物より
なり、粘着力が500g以上、樹脂硬度が5.0×10
〜5.0×10dyncm-2である合成樹脂を主成分
とすることにより達成される。
本発明の第2の目的は、ポリウレタン樹脂又はポリアク
リル酸(塩)樹脂と多価アルコールとのブレンドよりな
り、粘着力が500g以上、樹脂硬化が5.0×10
〜5.0×1015dyncm-2、吸水能力が100%以上
である合成樹脂を主成分とすることにより達成される。
ポリウレタン樹脂としてはポリイソシアネート類とポリ
オール類とからの樹脂で実質的にOH基を残している樹
脂である。ポリイソシアネート類としては、たとえばイ
ソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリレンジイソシ
アネート(TDI)、ジフエニルメタンジイソシアネート
(MDI)、ポリフエニルメタンポリイソシアネート
(PAPI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
(水添MDI)、メチルシクロヘキシレンジイソシアネ
ート(水添TDI)、およびこれらの2種以上の混合物
があげられる。これらのポリイソシアネート類のうち好
ましいのはIPDI,TDI,MDIである。ポリオール類として
はポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールお
よびこれらの混合物などがある。これらのポリオール類
でポリエーテルポリオールが好ましい。ポリエーテルポ
リオールとしては、少なくとも2個の活性水素を有する
化合物(たとえば多価アルコール(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール
など);多価フエノール(ビスフエノールA、ビスフエ
ノールFなど);多価アミン(エチレンジアミン、ジエ
チレントリアミンなど);およびこれらの2種以上の混
合物)のアルキレンオキシド(たとえばエチレンオキシ
ド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオ
キシド)付加物があげられる。これらのうち好ましいも
のはエチレングリコール又はグリセリンのEO又は/お
よびPO付加があげられる。ポリエーテルポリオールの
当量(ヒドロキシル基あたりの分子量)は通常100〜500
0 、好ましくは500〜4000 である。またポリオール類は
ポリエーテルポリオール以外に必要により低分子ポリオ
ール(たとえばグリセリン、ヒマシ油など)を併用する
ことができる。
本発明におけるポリウレタン樹脂における吸水能力の付
与については、ポリオール類のポリエーテルポリオール
中のオキシエチレン含有量を高めることによつて達成す
ることができる。すなわちポリオール類におけるオキシ
エチレン含有量が30重量%以上の場合、吸水能力は10
0%以上が得られる。一方オキシエチレン含有量が30
重量%未満の場合には吸水能力はほとんどないものが得
られる。
これらのポリイソシアネート類とポリオール類とからの
ポリウレタン樹脂においてNCO基/OH基比は通常
0.5〜0.9、好ましくは0.6〜0.8であり、実
質的にOH基を残している樹脂である。0.5より少な
い場合、重合が充分に行われず弾性のある合成樹脂が得
られない。また0.9より多い場合、合成樹脂の粘着力
は弱く、本発明で用いられる樹脂が得られない。
ポリウレタン樹脂の合成法は、ポリイソシアネート類と
ポリオール類とを一段反応でポリウレタン樹脂を合成す
る方法と、最初ウレタンプレポリマーを合成し、次いで
ポリウレタン樹脂を合成する二段反応による合成方法が
あげられる。これらのうち好ましくはウレタンプレポリ
マーを合成する二段反応である。
ポリアクリル酸(塩)樹脂と多価アルコールのブレンド
物で、多価アルコールとしてはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン、ソルビートル及び多
価アルコールのアルキレンオキシド(例えばEO,PO
など)付加物およびこれらの2種以上の混合物があり、
これらの内好ましいものはグリセリンのEO付加物であ
る。
ポリアクリル酸と高分子の多価アルコール(多価アルコ
ールのアルキレンオキシド付加物)とは相互の水素結合
によつて粘着性のゲル体を形成する。一方、ポリアクリ
ル酸塩や低分子の多価アルコール(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール
など)の親水性の高い化合物を上記ゲル形成時に加える
ことにより吸水能力を付与することができる。
以上の粘着性の合成樹脂は単独でも2種以上の混合物で
もよい。粘着性合成樹脂に対するポリアクリル酸(塩)
樹脂の含有量は、通常5〜50重量%、好ましくは10
〜30重量%である。多価アルコールの含有量は通常5
0〜95重量%、好ましくは70〜90重量%である。
ポリアクリル酸(塩)樹脂と多価アルコールとのブレン
ド物に対しては、必要に応じて水や架橋剤(たとえばエ
チレングリコールジグリシジルエーテルなどの多価エポ
キシ化合物;カリミヨウバン、水酸化アルミニウム、水
酸化カルシウムなどの多価金属;ポリエチレンイミン、
エチレンジアミンなどの多価アミン化合物)を加えても
よい。水は通常0〜40重量%、好ましくは0〜20重量
%である。架橋剤は通常0〜10重量%、好ましくは0
〜5重量%である。
本発明に於ける粘着力の測定は、JIS−Z−0237
の180゜引き剥し法を参考とし、被着体はコラーゲンフ
イルム(商品名“ナチユリン”株式会社ニツピ製)、支
持体はステンレス、測定環境は35℃、30%RHであ
る。支持体にサンプルの粘着性合成樹脂を両面絆で固定
し、サンプル上に被着体を25mm×90mmの接着面積
で、2kgローラー2往復後、20分間測定環境で放置し
て接着し、定速伸長型自動記録式引張り試験機により2
00mm/minの引張り速度で被着体と粘着性合成樹脂の
剥離を行い、その値をもつて粘着力とする。
本発明における樹脂硬度の測定は、本発明の粘着性合成
樹脂を50×50mmの厚み20mmの大きさに成形し、ネ
オカードメーター(飯尾電気株式会社製)を用いて行な
う。
本発明における吸水能力の測定は、本発明の粘着性合成
樹脂を50×50×5mmの大きさに成形し、吸水前の重
量(Ag)を測定した後生理食塩水(0.9%の塩化ナ
トリウム水溶液)に6時間浸漬した。浸漬後、合成樹脂
に付着している余分の水を除いた後の重量(Bg)を測
定し、吸水能力は以下のように求める。
本発明の粘着性合成樹脂には必要に応じて親水性樹脂
(たとえばカルボキシメチルセルロース、ゼラチン、グ
アーガム、ロウカーストビーンガム、カラヤガム,コラ
ーゲン、水不溶性架橋デキストラン、メチルビニルエー
テル/マレイン酸の長鎖ポリマー、および特開昭52−
25886号、特開昭52−14689号、特開昭52
−27455号、特公昭54−30710号、特公昭4−3
7994号などの各公報記載の吸水性樹脂など)、粘着
付与剤(たとえばテルペン樹脂、フエノール樹脂など)
を含有してもよい。粘着性合成樹脂に対して親水性樹脂
の含有量は、通常0〜30重量%、好ましくは0〜20
重量%である。粘着付与剤の含有量は、通常0〜20重
量%、好ましくは0〜10重量%である。
本発明の粘着性合成樹脂には少量の、即ち5重量%以下
の他の成分を必要に応じて含有させてもよい。たとえば
酸化防止剤(ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒド
ロキシトルエンなど)、脱臭剤(クロロフイリンス、鉄
/アルコルビン酸、グリオキサザールなど)または芳香
剤を含有させてもよい。さらに少量の薬理活性成分、た
とえば抗生物質または抗微生物質(ネオマイシン、硫酸
フラジオマイシンなど)、防腐剤(ポピドン、安息香
酸、タルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、
デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、抗炎症剤(ハイドロコ
ーチゾン、トリアムシノロン−アストニドなど)を含有
させてもよい。
本発明の粘着性合成樹脂より皮膚保護剤としての成形品
を得る方法は特に限定されないが、たとえば、 (1) 反応タイプの場合、たとえばポリウレタン樹脂で
はポリイソシアネート類とポリオール類及び各種成分を
混合し、反応と混合を同時に行ない成形品を得る方法、 (2) 無反応タイプの場合、強力ミキサー(たとえばニ
ーダーミキサー)を用いて合成樹脂及び各種成分を混合
し、均質のドウ成形コンパウンドを形成する。次いでこ
のドウ成形コンパウンドを厚いスラブに押出成形し、こ
れを圧力ロールで薄くして所定の成形品を得る方法、 (3) ポリアクリル酸(塩)樹脂と多価アルコールとの
ブレンドによる合成樹脂の場合、強力ミキサーを用いて
水溶性樹脂と多価アルコールを混合調整し、必要に応じ
て、水、架橋剤およびその他各種成分を加えて、押出成
形を行ないながら所定の成形品を得る方法 があげられる。
本発明の粘着性合成樹脂を用いて得られる皮膚保護剤の
形状については特に制限がなく、たとえば支持体なしで
粘着性の合成樹脂自体をシート状にして用いる方法、支
持体に粘着性の合成樹脂をコーテイングして用いる方法
などがあげられる。支持体としては多孔質のフオーム状
物(たとえばポリエステルまたはポリエーテル、ポリウ
レタンフオーム、ポリエチレンフオーム、スチレン−ブ
タジエンフオーム、特定のゴムをベースとしたフオーム
など)、柔軟なフイルム状物(たとえばポリウレタンフ
イルム、ポリエチレンフイルム、ナイロンフイルム、ポ
リブタジエンフイルム、ポリアクリルフイルムなど)が
あげられる。その他のものとしては不織布や綿、毛等の
天然繊維による布地などがあげられる。
〔実施例〕
以下実施例および比較列により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例−1 (ウレタンプレポリマー) プロピレングリコールにPOを付加させて得た平均分子
量2000のポリエーテルグリコール433gとグリセリン
にPOを付加させて得た平均分子量4000のポリエーテル
トリオール433gとTDI133gを加え、80℃で8時間
反応させNCO%が3.19%のウレタンプレポリマー
を得た。
(硬化剤) グリセリンにPOを付加させて得た平均分子量2000のポ
リエーテルトリオール1000gとオクタン酸鉛5gを混合
したものを硬化剤として用いた。
(粘着性ポリウレタンゴム) 上記ウレタンプレポリマー200g、硬化剤101.2
gを撹拌混合し、このものを剥離紙100cm2の面積に厚さ
3mmの割でコートし、100℃にて30分間反応させポ
リウレタン性の粘着性皮膚保護用樹脂を得た。
本樹脂のNCO基/OH基比は0.75である。本樹脂
の粘着力は900g、樹脂硬度は1.9×10dyncm
-2、生理食塩水の吸水能力は2%であつた。
(ウレタンプレポリマー) エチンレグコールにEOとPOのEO/PO重量比で80
/20の混合物を付加させて得た平均分子量4.000のポリ
エーテルグリソール1000gとIPDI138.8gを加え、12
0℃で8時間反応させNCO%が2.8%のウレタンプ
レポリマーを得た。
(硬化剤) ヒマシ油1000gとオクタン酸鉛5g混合したものを
硬化剤として用いた。
(粘着性ポリウレタン樹脂) 上記ウレタンプレポリマー300g、硬化剤107gを
撹拌混合し、このものを剥離紙100cm2の面積に厚さ
3mmの割でコートし、120℃にて30分間反応させポ
リウレタン性の粘着性皮膚保護用樹脂を得た。本樹脂の
NCO基/OH基比は0.75である。本樹脂の粘着力
は700g、樹脂硬度は3.0×10dyncm-2、生理
食塩水の吸水能力は150%であつた。
実施例−3 グリセンリンにEOを付加させて得た平均分子量3.0
00のポリエーテルトリオール600gとポリアクリル
酸200gと水50gをニーダーミキサで撹拌混合し、
圧力ロールを用いて剥離紙上に2mmの厚さに成形した。
70℃にて30分間熱処理を行ない、粘着性皮膚保護用
樹脂を得た。本樹脂の粘着力550g、樹脂硬度は9.
5×10dyncm-2、生理食塩水の吸水能力は15%で
あつた。
実施例−4 (ウレタンプレポリマー) 実施例−2で得たウレタンプレポリマーを用いた。
(硬化剤) グリセリンにEOとPOのEO/PO重量比で70/3
0の混合物を付加させて得た平均分子量3366のポリエー
テルトリオール1000gとオクタン酸鉛5gを混合し
たものを硬化剤として用いた。
(粘着性ポリウレタン樹脂) 上記ウレタンプレポリマー300g、硬化剤345gを
撹拌混合し、このものを離形紙100cmの面積に1mm
の割でコートし、120℃にて30分間反応させてポリ
ウレタン性の粘着性皮膚保護用樹脂を得た。本樹脂のN
CO基/OH基比は0.65である。本樹脂の粘着力は
1050g、樹脂硬度は7.5×10dyncm-2、生理食塩
水の吸水能力は300%であつた。
比較例−1 ポリイソブチレン11.7g、スチレン−イソブレン−
スチレンコポリマー11.7g、鉱油23.4およびジ
ブチルジオカルバミン酸亜鉛0.06gをニーダーミキ
サーにて2時間加熱(115℃)混合する。混合物を約
100℃に冷却し、さらにカルボキシメチルセルロース
・ナトリウム31.7g、架橋カルボキシメチルセルロ
ース・ナトリウム12.3gおよび粘着付与剤(Pental
yn H.)9.1gを加え均一になるまで撹拌混合を行
う。
本樹脂を圧力ロールを用いて剥離紙上に3mmの厚さに成
形し粘着性皮膚保護剤を得た。
本樹脂の粘着力0.9g、樹脂硬度1.5×10dync
m-2であつた。生理食塩水に対する吸水力は300%で
あつたが、部分的に樹脂の崩壊がみられた。
比較例−2 (ウレタンプレポリマー) 実施例−2で得たウレタンプレポリマーを用いた。
(硬化剤) 実施例−4で得た硬化剤を用いた。
(ポリウレタン樹脂) 上記ウレタンプレポリマー300g、硬化剤224gを
撹拌混合しこのものを剥離紙100cm2の面積に1mmの
割でコートし120℃にて30分間反応させポリウレタ
ン樹脂を得た。本樹脂のNCO基/OH基比は1.0で
ありOH基は実質上含まれず粘着力は50g以下であ
る。樹脂硬度は4.0×10dyncm-2、生理食塩水の
吸水能力は1%であつた。
試験結果 実施例1,2,3,4および比較例1,2で得られた粘
着性皮膚保護用樹脂を厚さ1mmのポリエチレンフオーム
シートに貼りつけ10cm×10cmの大きさにカツトして
粘着性皮膚保護剤を得た。本保護剤を腹部に48時間貼
付し、使用感の試験を行なつた。結果を下表にまとめ
た。
〔発明の効果〕 本発明の皮膚保護用樹脂は、以下の効果を奏する。
(1) 本皮膚保護用樹脂は高い粘着力を有しており、医
療分野において好適な感圧接着剤組成物として用いるこ
とができる。
(2) 本皮膚保護用樹脂を患部に適用した場合、本樹脂
が皮膚の動きに充分追従する樹脂硬度を有していること
から貼付による異和感がなく長期間の使用に際しても患
者に苦痛をしいるものではない。また本樹脂が柔軟な樹
脂硬度を有していることから、強力な粘着剤を有してい
るにもかかわらず、ハク離時の苦痛がみられない。
(3) 本皮膚保護用樹脂が創傷部に用いられた場合、本
樹脂は患部からの浸出液を吸収した後も保形性が良く、
患部からとり除きが容易となり治癒促進効果も良好とな
る。
上記効果を奏することから、本発明の粘着性の合成樹脂
を用いた皮膚保護用樹脂は、失調(尿失禁)、人工肛門
形成保護(ostmy care)および創傷・火傷包帯として用
いることができる。さらに、本発明の粘着性の合成樹脂
に水を含有させたものは、良好な導電性を有しているこ
とから、心電図測定電極ゲル、電気メス用対極板用ゲル
などにも有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタン樹脂又はポリアクリル酸
    (塩)樹脂と多価アルコールとのブレンド物よりなり、
    粘着力が500g以上、樹脂硬度が5.0×10
    5.0×10dyncm-2である合成樹脂を主成分とす
    ることを特徴とする皮膚保護用樹脂。
  2. 【請求項2】合成樹脂がOH基を有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の皮膚保護用樹脂。
  3. 【請求項3】ポリウレタン樹脂又はポリアクリル酸
    (塩)樹脂と多価アルコールとのブレンド物よりなり、
    粘着力が500g以上、樹脂硬化が5.0×10
    5.0×1015dyncm-2、吸水能力が100%以上で
    ある合成樹脂を主成分とすることを特徴とする皮膚保護
    用樹脂。
  4. 【請求項4】合成樹脂がOH基を有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第3項記載の皮膚保護用樹脂。
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