JPH02261652A - 空孔形成セラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents

空孔形成セラミックス焼結体の製造方法

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JPH02261652A
JPH02261652A JP1083307A JP8330789A JPH02261652A JP H02261652 A JPH02261652 A JP H02261652A JP 1083307 A JP1083307 A JP 1083307A JP 8330789 A JP8330789 A JP 8330789A JP H02261652 A JPH02261652 A JP H02261652A
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pattern
temperature
pore
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Takamasa Shintani
新谷 隆政
Kazuo Tanaka
一夫 田中
Yasuhiro Nakatani
康弘 中谷
Yasuhiro Goto
後藤 康広
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、空孔形成セラミックス焼結体の製】貴方法に
関し、更に詳しくは、空孔内に焼結残渣が含まれない空
孔形成セラミックス焼結体の製造方法に関する。
(従来の技術) 空孔形成セラミックス焼結体を製造する方法としては、
例えば特開昭63−99955号に記載されているよう
な方法がある。この製造方法は、光重合型感光性樹脂で
パターンを形成し、このパターンをセラミックスのグリ
ーンシートの間に挟み込んで一体に積層し、この積層体
を焼成して上記樹脂のパターンを熱分解により消失させ
て、空孔形成セラミックス焼結体を得るものである。
また、特開昭63−4959号には、感光性樹脂シート
を用いて上記と同様の方法でインク流路を形成したセラ
ミックインクジェットヘッドが開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記の方法で空孔形成セラミックス焼結
体を製造する場合には、硬化した光重合型感光性樹脂の
パターンの熱分解温度がグリーンシートの有機結合剤の
熱分解温度より高いため、焼成の際にグリーンシートの
有機結合剤の方が先に熱分解することになる。このよう
にグリーンシートの有機結合剤が先に熱分解すると、感
光性樹脂のパターンが熱収縮する時点では、まだマトリ
ックスのセラミックス粉体が焼結収縮を開始しておらず
非常に脆い状態となっているので、パターンの収縮に伴
ってパターン周辺のセラミックス粉体が剥ぎ取られるこ
とになる。そのため、得られる空孔形成セラミックス焼
結体は、空孔内部にマトリックスセラミックスと同成分
の焼結残渣を含んでしまうという問題があり、例えば上
記のセラミックインクジェットヘッドの場合には、この
焼結残渣によりインクが詰まり易くなるという不都合が
あった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、空孔内に焼
結残渣を含まない空孔形成セラミックス焼結体の製造方
法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の空孔形成セラミックス焼結体の製造方法は、絶
縁性セラミックス材料を主成分とするグリーンシートの
表面に感光性樹脂組成物よりなる細線パターンを形成し
、このグリーンシート中の有機結合剤より低温で熱溶融
もしくは熱分解する有機材料、該有機結合剤の熱分解開
始温度より低温で昇華する昇華性材料、該有機結合剤の
熱分解終了温度より高温で熱分解する粉末材料のいずれ
か一種以上より成る空孔形成用材料を、上記の細線パタ
ーン間に充填した後、該細線パターンを消失させて空孔
形成用材料よりなる空孔パターンを形成し、この空孔パ
ターンの形成されたグリーンシートを複数枚積層、圧着
して焼成することを特徴としており、これにより上記目
的が達成される。
以下、図面を参照しながら本発明を詳述する。
本発明によれば、最初、第1図(イ)に示すようにグリ
ーンシート1の表面に感光性樹脂組成物より成る細線パ
ターン2を形成する。
本発明に使用するグリーンシートlはセラミックス粉末
を主体とする焼成前の成形体であって、焼成後に絶縁性
を有するものである。上記セラミックス粉末としては、
例えばアルミナ、ジルコニア、アグネシア、サイアロン
、スピネル、ムライト、結晶化ガラス、炭化ケイ素、窒
化ケイ素、窒化アルミニウム等の粉末及びMgO−5i
02−CaO系、B2O3−5i02系、PbO−B2
O3−5i02系、Ca0−S 102−Mg0−B2
O3系、PbO−5i02−B203−CaO系等のガ
ラスフリット粉末があげられ、単独もしくは二種類以上
併用される。
このグリーンシートlの製造方法は任意の方法を採用し
てよく、例えば上記セラミックス粉末をプレス成形して
もよいが、後述するように、グリーンシート1はその表
面に空孔形成用材料よりなる空孔パターン3aを形成し
た後、複数枚積層圧着されるのであり、圧着の際に空孔
パターン3aがセラミックス粉末で完全に包み込まれる
ことが必要となるので、ある程度の柔軟性を有するもの
が良い。従って、グリーンシート1は上記セラミックス
粉末と有機結合剤と必要ならば溶剤とを混合した混合物
を射出成形、押出成形、圧縮成形、流延成形等の成形法
で成形するのが好ましく、特に、ポリエステルフィルム
、ガラス板等の基材上にスラリー状にした混合物をドク
ターブレードによって塗布した後乾燥する、いわゆるド
クターフレード法によって成形するのが好ましい。上記
の有機結合剤としては、例えばポリビニルブチラール、
ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリレート、セ
ルロース、デキストリン、ポリエチレンワックス、澱粉
、カゼインなどの高分子材料及びジオクチルフタレート
、ジブチルフタレート、ポリエチレングリコールなどの
可塑剤があげられる。また、上記の溶剤として、は、例
えばメタノール、エタノール、ブタノール、プロパツー
ル、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、トル
エン、水等があげられる。有機結合剤や溶剤の添加量は
、グリーンシートの製造条件等により適宜決定すればよ
いが、通常、セラミックス粉末l。
O重量部に対し、有機結合剤は5〜30ffiffi部
の範囲内で、溶剤は20〜100重量部の範囲内で添加
するのが適当である。
細線パターン2は、感光性樹脂組成物をグリーンシート
1の表面に積層し、所定の細線パターンを有するホトマ
スクを重ねて、露光、現像することにより形成すること
が好ましく、露光に際して活性光線源として紫外線、電
子線、エックス線等を使用すれば、1μm程度の線幅の
細線パターンを形成することが可能である。
上記の感光性樹脂組成物としては、ドライフィルムホト
レジストとして市販されているもの等が好適に使用され
るが、グリーンシート1に有機溶剤可溶の有機結合剤を
含む場合は、溶剤現像するとグリーンシートが破壊され
ることがあるので、アルカリ現像タイプのドライフィル
ムホトレジストを使用するのが好ましく、また、グリー
ンシート1に水溶性の有機結合剤を含む場合は、アルカ
リ現像するとグリーンシートが破壊されることがあるの
で、溶剤現像タイプのドライフィルムホトレジストを使
用するのが好ましい。このようなドライフィルムホトレ
ジストでグリーンシートlの表面に細線パターン2を形
成するには、従来から回路基板等の作製に採用されてい
る種々の方法を採用することが可能であり、例えばグリ
ーンシート表面にアルカリ現像タイプのドライフィルム
ホトレジストを圧着もしくは熱溶融着して、その上に細
線パターンが設けられたホトマスクを重ね合わせ、高圧
水銀灯等で活性光線を照射して露光し、照射部分の感光
性樹脂組成物を硬化させてからホトマスクを剥離して、
炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
を溶解したアルカリ水溶液で現像する方法等が好ましく
採用される。
又、ガラス板、ステンレス板、アルミニウム板”4の指
示体上に感光性樹脂組成物の細線パターンを形成し、こ
れをグリーンシートの表面に転写する方法等も採用され
る。
上記の感光性樹脂組成物による細線パターン2の形成が
完了すると、第1図(ロ)に示すようにグリーンシート
1表面の細線パターン2間に空孔形成用材料3を充填す
る。この空孔形成用材料3は、グリーンシートl中の有
機結合剤より低温で熱溶融もしくは熱分解する有機材料
、該有機結合剤の熱分解開始温度より低温で昇華する昇
華性材料、該有機結合剤の熱分解終了温度より高温で熱
分解する粉末材料のいずれか一種以上より成るものであ
る。
上記の有機材料は、グリーンシート1中の有機結合剤よ
り低温で熱溶融もしくは熱分解するものであればよく、
例えばパラフィンワックス、マイクロスタリンワックス
、ポリメチルスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポ
リブチレン、ポリスチレン等が使用される。特に、グリ
ーンシートの有機結合剤がポリビニルブチラールである
場合には、パラフィンワックスやマイクロワックス等が
好適である。この有機材料よりなる空孔形成用材料3を
感光性樹脂組成物の細線パターン2間に充填する方法と
しては種々の充填方法が採用可能であり、例えば有機材
料がワックスである場合は、ワックスを融点以上に加熱
して溶融状態となし、同時にグリーンシート1をワック
スの融点以上で有機結合剤が劣化しない温度以下に予熱
した状態に保って、このグリーンシート1上に上記の溶
融ワックスを塗布し、スキージやヘラ等を用いて011
〜20kg7cm2の圧でワックスを引き伸ばしながら
細線パターン2の間に押し込み、冷却、乾燥等により固
化させるのが好ましい。尚、細線パターン2上に残った
ワックス等の有機材料は拭き取るなどして除去するのが
よい。
また、空孔形成用材料3として使用される前記の昇華性
材料は、グリーンシート1中の有機結合剤の熱分解開始
温度より低温で熱溶融過程を経ずに気化するか、或いは
目然放置や減圧により気化する固形粉末であり、例えば
ナフタリン、安息香酸、アントラキノン、アントラニル
酸、インフタルニトリル、2.3−ジクロロ−1,4−
ナフトキノン、α−ナフトール、p−フェニルフェノー
ル、p−ニトロフェノール等の粉末が挙げられる。これ
らは、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパツ
ール、シクロヘキサノール、テルピネオール、メチルエ
チルケトン、アセトン、酢酸エチル、トルエン、キシレ
ン、ベンゼン、エーテル、水等の溶剤に混ぜてペースト
状にして使用される。このようなペスト状の昇華性材料
を細線パターン2の間に充填する方1法としては種々の
方法が採用可能であり、例えば該ペースト状昇華性材料
をグリーンシート1上に塗布し、スキージやヘラ等を用
いて0.1〜20 k g / c m 2の圧で該ペ
ースト状材料を引き伸ばしながら細線パターン2の間に
押し込む等の方法が好ましく採用される。
また、空孔形成用材料3として使用される前記の粉末材
料は、グリーンシート1中の有機結合剤の熱分解終了温
度より高温で熱分解するものであればよいが、溶融する
ことなく分解気化するものが好ましく、例えばグラファ
イト、カーボンブラック、グラッシーカーボンなどの炭
素粉末や、メラミン、ポリイミド、イソフタル酸、テレ
フタル酸、四フッ化エチレン樹脂などの粉末が挙げられ
る。これらは、メタノール、エタノール、ブタノール、
フロパノール、シクロヘキサノール、テルピネオール、
メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、トルエン
、キシレン、ベンゼン、エーテル、水等の溶剤と混ぜて
ペースト状にして使用される。このようなペースト状材
料は、前述の有機材料やペースト状昇華性材料と同様の
方法で細線パターン2の間に充填すればよい。
上記のようにして、有機材料、昇華性材料、粉末材料の
いずれか一種以上よりなる空孔形成用材料3を細線パタ
ーン2の間へ充填する作業が完了すると、第1図(ハ)
に示すように細線パターン2を剥離消失させて空孔形成
用材料より成る空孔パターン3aをグリーンシート1表
面に形成する。
この細線パターン2の剥離は、空孔形成用材料3が有機
材料、昇華性材料、粉末材料のいずれであっても、現像
に用いた現像液等をスプレーすることにより行われるが
、該細線パターン2の感光性樹脂組成物は活性光線の照
射で硬化しているので、細線パターン形成時の現像条件
では剥離しにくい。従って、感光性樹脂組成物の硬化の
程度に応じて現像時間を長くするか、或いは現像液の温
度を上げるか、或いは現像液の濃度を上げるかして剥離
することが好ましい。このように細線パターン2を剥離
すると、その細線パターンの反転された形状、つまり細
線パターンの間隙形状を有する空孔形成用材料の空孔パ
ターン3aがグリーンシート1表面に形成されることに
なる。尚、空孔形成用材料が前記の高温分解タイプの粉
末材料のペーストである場合は、空孔パターン3aを形
成した後、必要に応じて50〜160℃で10〜60分
保持し、ペースト中の残存溶剤を飛散させて固化させる
のがよい。
上記のようにして空孔パターン3aの形成が完了すると
、第1図(ニ)に示すように、空孔パターン3aが形成
されたグリーンシート1を複数枚積層、圧着して積層体
4を形成し、この積層体4を更に脱脂、焼成して、第1
図(ホ)に示すような空孔5を有するセラミックス焼結
体Aを得る。
グリーンシートlの積層枚数は、目的とする空孔形成セ
ラミックス焼結体の大きさによって適宜決定すればよい
が、あまり厚くなると圧着しにくくなり、空孔パターン
3aがグリーンシート1によって包み込まれにくくなる
ので、グリーンシート!及び空孔パターン3aの厚さが
10μmオーダーの場合には50〜1000枚程度積庖
するのが好ましい。そして、より厚いものを得たい場合
には、−度積層圧着した積層体を複数個積層し、再度圧
着すればよい。
圧着条件は適宜決定すればよいが、空孔パターン3aを
前述の有機材料で形成した場合は、温度条件として20
〜160°Cの範囲内で且つ空孔パターン3aが軟化し
ない温度を採用し、加圧条件として1〜100kg/c
m2の圧力で工〜lO分圧着するのが適当である。また
、空孔パターン3aを前述の昇華性材料のペーストで形
成した場合は、昇華性材料の蒸気圧が大きくならない温
度で、1〜100 kg/am2の加圧下に1〜lO分
圧着するのが適当であり、また、空孔パターン3aを前
述の粉末材料のペーストで形成した場合は、20〜16
0℃で1〜100kg/cm2の加圧下に1〜lO分圧
着するのが適当である。
なお、空孔パターン3aはグリーンシート1の両面に形
成してもよ(、その場合は、空孔パターン3aの形成さ
れたグリーンシートlと形成されてないグリーンシート
を交互に積層、圧着して積屠体を形成すればよい。
上記の条件で積層、圧着された積層体4は、加熱炉で加
熱されて脱脂、焼成されるが、空孔パターン3aが前述
の有機材料で形成されている場合は、脱脂する前に、脱
脂温度より低温、つまりグリーンシートlの有機結合剤
が分解しない温度で空孔パターン3aの有機材料を熱分
解して空孔5を形成する。また、空孔パターン3aが前
述の昇華性材料で形成されている場合も、脱脂する前に
昇華性材料を気化させて空孔5を形成する。気化させる
方法としては、グリーンシートlの有機結合剤の分解開
始温度より低温での加熱、ITorr以下の減圧、これ
ら加熱と減圧の併用、或いは常温放置など、種々の方法
が採用される。このように脱脂前に空孔5を形成すると
、この空孔形成の段階ではグリーンシー)1の有機結合
剤が熱分解しておらず、セラミックス粉末は有機結合剤
で強固に結合された状態にあるので、空孔5周辺のセラ
ミックス粉末が崩壊して空孔5内に入ることはない。一
方、空孔パターン3aが前述の高温分解タイプの粉末材
料で形成されている場合は、脱脂後の焼成段階で粉末材
料が熱分解して空孔5が形成されるので、脱脂前に空孔
形成処理する必要はない。
積層体4の脱脂の条件は、空孔パターン3aの材料やグ
リーンシートl中の有機結合剤を考慮して適宜決定すれ
ばよいが、空孔パターン3aを前述の有機材料や昇華性
材料で形成した積層体の場合は、1−100°C/hr
の昇温速度で昇温し、280〜600℃で1〜5時間保
持して脱脂するのが適当であり、空孔パターン3aを前
述の粉末材料で形成した積層体の場合は、1−100’
C/hrの昇温速度で昇温し、280〜700 ’Cで
1〜5時間保持して脱脂するのが適当である。
また、脱脂後の焼成条件は、グリーンシート1のセラミ
ックス粉末の種類を考慮して適宜決定すればよいが、一
般には10〜300″C/hrの昇温速度で昇温し、7
60〜1650”Cで1〜5時間保持して焼成するのが
適当である。
以上のようにして得られる空孔形成セラミックス焼結体
は、空孔形成段階において空孔パターン周辺のセラミッ
クス粉末が崩壊しないので、その焼結残渣が空孔内に含
まれることはない。
(作 用) 本発明の空孔形成セラミックス焼結体の製造方法は、上
述のようにグリーンシート中の有機結合剤より低温で熱
溶融もしくは熱分解する有機材料、該有機結合剤の熱分
解開始温度より低温で昇華する昇華性材料、該有機結合
剤の熱分解終了温度より高温で熱分解する粉末材料のい
ずれか一種以上より成る空孔形成用材料を用いて、−グ
リーンシート表面に空孔パターンを形成し、これを複数
枚積層、圧着して焼成するため、空孔パターンが上記の
有機材料や昇華性材料で形成されている場合は、焼成の
初期段階(脱脂の前の段階)で空孔パターンの材料が分
解もしくは気化して空孔が形成されることになり、この
空孔形成段階では、グリーンシートの有機結合剤が熱分
解しておらず、セラミックス粉末は有機結合剤で強固に
結合された状態にあるので、空孔パターン周辺のセラミ
ックス粉末が崩壊して空孔内に入ることはない。また、
空孔パターンが上記の粉末材料で形成されている場合は
、焼成の後期段階(脱脂の後の段階)で該粉末材料が分
解して空孔が形成されることになり、この空孔形成段階
では、セラミックス粉末が焼結収縮を開始して強固に結
合しているため、やはり空孔パターン周辺のセラミック
ス粉末が崩壊して空孔内に入ることはない。従って、い
ずれの場合も、空孔内にセラミックス粉末の焼結残渣が
含まれないセラミックス焼結体を得ることができる。
(実施例) 本発明を実施例について以下に説明する。尚、「部」と
あるのは「重量部」を意味する。
穴1ル− アルミナボールミルに、平均粒径3μmのアルミナ粉末
を96部、平均粒径5μmのPbO−5102−B2o
3−CaO系ガラスフリットを4部、ポリメタクリレー
ト(Mw:13万〉を17部、ジブチルフタレートを5
部、メチルエチルケトンを24部、トルエンを18部、
イソプロピルアルコールを18部、5olvent B
lack 7を0.5部供給し、3時間混練してスラリ
ーを得た。このスラリーをドクターブレード型グリーン
シート作製機に供給し、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に塗布、乾燥し、厚さ60μmのグリーンシー
ト(Loommx 100mm)のグリーンシートを作
製した。
一方、メタクリル酸メチル−メタクリル酸n−ブチル−
アクリル酸共重合体(6/ 2 / 2 、 M w:
15万)60部、2.2′ビス(4−メタアクリロキシ
ジェトキシフェニル)プロパン15部、ヘキサメチレン
ジアクリレート15部、2.4−ジメチルチオキサント
ン2部、p−ジメチルアミ7安息香酸工チル2部、マラ
カイトグリーン0.05部、バラメトキシフェノール0
. 1部及びメチルエチルケトン20()部を均一に溶
解させて感光液を得、この感光液を厚さ20μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に塗布、乾燥して、
厚さ25μmのドライフィルムホトレジストを作製した
このドライフィルムホトレジストを上記グリーンシート
に100℃、3kg/cm2で熱ラミネートし、ドライ
フィルムホトレジストの支持体であるポリエチレンテレ
フタレートフィルムに、細線パターンを有する陰画のホ
トマスクを密着させて、3kW高圧水銀灯から50cm
の距離で紫外線を35mJ・7cm2露光した。そして
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃
の炭酸ナトリウムの1重量%水溶液を1kg/cm2で
スプレーして30秒で現像し、線幅25μm、線間隔3
0μmの細線パターンをグリーンシート表面に形成した
この細線パターンを形成したグリーンシートを80℃に
加熱し、その上に溶融したパラフィンワックス(m、 
 p、  68℃)を塗布し、2 k g / cm2
の圧で押さえたスキージを移動して、細線パターン間に
パラフィンワックスを充填した後、常温まで冷却してパ
ラフィンワックスを固化させた。
次いで、30℃の水酸化ナトリウムの3重1%水溶液を
1kg/cm2でスプレーして3分間処理し、ドライフ
ィルムホトレジストの細線パターンを剥離して、線幅3
0μm、厚さ20μmのパラフィンワックスの空孔パタ
ーンをグリーンシート表面に形成した。
このグリーンシートから支持体であるポリエチレンテレ
フタレートフィルムを剥離し、該グリーンシートを60
0枚積層して常温で35 k g / cm2の圧力下
に3分間プレスし、100X100X 48 mmの積
層体を得た。この積層体を積層面と垂直にスライスして
厚さ3mmのスライス体となし、このスライス体を加熱
炉に供給して80℃で10時間保持した後、2.5°C
/hrの昇温速度で175℃まで昇温し、10時間保持
してパラフィンヮ・ノクスを分解した。次いで2.5℃
/hrの昇温速度で500℃まで昇温し、2時間保持し
て脱脂し、更に100℃/ h rの昇温速度で165
0℃まで昇温し2時間焼成して、厚さ2.5mmのセラ
ミックス焼結体を得た。このセラミックス焼結体は、−
面から相対向する他面へ通じる多数の空孔が形成されて
おり、該空孔内には焼結残渣が含まれていなかった。
実1■L1 実施例1と同様にしてグリーンシート上に線幅25μm
、線間隔30μmのドライフィルムホトレジストよりな
る細線パターンを形成した。
次に、ナフタリンを粉砕し、この粉末にベンゼンを20
部、エタノールを10部、テルピネオールを10部を加
えて混練し、40″Cで溶剤を飛散させなから2600
psまで粘度を上げてナフタリンペーストを得た。
このナフタリンペーストを上記グリーンシートの細線パ
ターン間に塗布して2kg/cm2の圧で押さえたスキ
ージを移動し、細線パターン間にナフタリンペーストを
充填した後、常温で30分乾燥させた。そして、30°
Cの炭酸ナトリウムの1重量%水溶液を1kg/cm2
でスプレーして2分間処理し、ドライフィルムホトレジ
ストの細線パターンを剥離して、線幅30μm、線間隔
25μm1厚さ12μmのナフタリンよりなる空孔パタ
ーンをグリーンシート表面に形成した。
このグリーンシートを実施例1と同様に常温で40kg
/cm2の条件下に圧着し、スライスして、厚さ3mm
のスライス体となし、このスライス体を減圧炉に供給し
て、20℃、Q、5Tor「で10時間保持した後、0
.ITorrで10時間保持し、更に10−’Torr
で5時間保持してそのまま10°C/hrの昇温速度で
60℃まで昇温した。そして、大気圧中で2.5℃/ 
h rの昇温速度で400°Cまで昇温し、2時間保持
して脱脂してから、100℃/ h rの昇温速度で1
650℃まで昇温しで2時間焼成し、厚さ2.5mmの
セラミックス焼結体を得た。このセラミックス焼結体は
、−面から相対向する他面へ通じる多数の空孔が形成さ
れており、該空孔内には焼結残渣が含まれていなかった
K皿皿主 実施例2のナフタリンに代えて安息香酸を使用し、その
粉末にベンゼンを20部、エタノールを10部、テルピ
ネオールを10部加えて混練し、40℃で溶剤を飛散さ
せなから2600psまで粘度を上げて安息香酸ペース
トを得た。そして実施例2と同様にして厚さ3mmのス
ライス体を得、このスライス体を減圧炉に供給して60
℃、0゜ITorrで10時間保持し、更に、10℃/
hrで100℃まで昇温して5X 10−”To r 
rで10時間保持した。次いで、大気圧中で2.5°C
/ h rで400℃まで昇温し、以後実施例2と同様
にして、空孔内に焼結残渣のない空孔形成セラミックス
焼結体を得た。
11匠土 アルミナボールミルに、平均粒径3μmのアルミナ粉末
を40部、平均粒径5μmのPbO−5102−820
3−CaO系ガラスフリットを60部、ポリビニルブチ
ラールを12部、ジブチルフタレートを5部、メチルエ
チルケトンを24部、トルエンを18部、イソプロピル
アルコールを18部、5olvent Black7を
0. 5部供給し、実施例1と同様にしてグリーンシー
トを得た。
次いで、実施例1と同様にして線幅25μm、線間隔3
0μmの細線パターンをグリーンシート上に形成し、カ
ーボンペースト(藤倉化成■製、XC−12)にテルピ
ネオールを20部混練して40°Cで溶剤を飛散して2
600psまで増粘したものをグリーンシート表面に塗
布し、2 k 270m2の圧で押さえたスキージを移
動して細線パターン間に増粘カーボンペーストを充填し
、常温で30分乾燥させた。そして、実施例2と同様に
してドライフィルムホトレジストの細線パターンを剥離
した後、80“Cで30分保持してカーボンペーストを
固化させ、線幅30μm、線間隔25μm1厚さ12μ
mのカーボンペーストよりなる空孔パターンをグリーン
シート表面に形成した。
このグリーンシートからその支持体であるポリエチレン
テレフタレートフィルムヲ剥iL、600枚積層して1
20℃、60kg/cm2の条件で3分間プレスし、1
0100X100x40の積層体を得た。そしてこの積
層体を積層面と垂直にスライスして厚さ3mmのスライ
ス体となし、これを加熱炉に供給して10℃/ h r
で650℃まで昇温し4時間保持した後、更に100℃
/hrで昇温して950°Cで2時間焼成し、空孔内に
焼結残渣のない厚さ2.5mmの空孔形成セラミックス
焼結体を得た。
支嵐丘旦 実施例1と同様にしてグリーンシート上に線幅25μm
、線間隔30μmのドライフィルムホトレジストの細線
パターンを形成した。一方、イソフタル酸粉末にテルピ
ネオールを30部とインプロパツールを10部加えて混
練し、40°Cで溶剤を飛散させなから2600psま
で増粘してイソフタル酸ペーストを得た。そして、この
ペーストを実施例2と同様にしてグリーンシートの細線
パターン間に充填し、60℃で30分乾燥してから、3
0’Cの水酸化ナトリウムの3重量%水溶液を1kg/
cm2でスプレーして3分間処理し、ドライフィルムホ
トレジストの細線パターンを剥離した後、120℃で3
0分乾燥し、線幅30μm、線間隔25μm1厚さ12
μmのイソフタル酸よりなる空孔パターンをグリーンシ
ート表面に形成した。
このグリーンシートを実施例1と同様にして積層、圧着
し、さらにスライスして、厚さ3mmのスライス体を得
た。そして、このスライス体を加熱炉に入れて2.5℃
/hrで300℃に昇温し、2時間保持してグリーンシ
ートを脱脂した後、2゜5℃/ h rで330℃に昇
温し、24時間保持してイソフタル酸を気化させた。次
いで、5°C/hrで500℃まで昇温し、さらにZo
o℃/ h rで1650℃まで昇温しで2時間焼成し
、厚さ2゜5mmで空孔内に焼結残渣のない空孔成形セ
ラミックス焼結体を得た。
(発明の効果) 本発明の空孔形成セラミックス焼結体の製造方法は、こ
のように空孔形成段階で空孔パターン周辺のセラミック
ス粉末が崩壊して空孔内に入ることがないので、空孔内
に該セラミックス粉末の焼結残渣が含まれない空孔形成
セラミックス焼結体を得ることができるといった顕著な
効果を奏する。
4、   の、 なMII 第1図(イ)〜(ホ)は本発明の空孔形成セラミックス
焼結体の製造方法を段階的に説明する説明図である。
l・・・グリーンシート、2・・・細線パターン、3・
・・空孔形成用材料、3a・・・空孔パターン、4・・
・積層体、5・・・空孔、A・・・空孔形成セラミック
ス焼結体。
以上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.絶縁性セラミックス材料を主成分とするグリーンシ
    ートの表面に感光性樹脂組成物よりなる細線パターンを
    形成し、このグリーンシート中の有機結合剤より低温で
    熱溶融もしくは熱分解する有機材料、該有機結合剤の熱
    分解開始温度より低温で昇華する昇華性材料、該有機結
    合剤の熱分解終了温度より高温で熱分解する粉末材料の
    いずれか一種以上より成る空孔形成用材料を、上記の細
    線パターン間に充填した後、該細線パターンを消失させ
    て空孔形成用材料より成る空孔パターンを形成し、この
    空孔パターンの形成されたグリーンシートを複数枚積層
    、圧着して焼成することを特徴とする空孔形成セラミッ
    ク焼結体の製造方法。
JP1083307A 1989-03-31 1989-03-31 空孔形成セラミックス焼結体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0764077B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005202387A (ja) * 2003-12-18 2005-07-28 Toray Ind Inc 感光性セラミックス組成物

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