JPH022578Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、射出成形機において成形製品を突き
出すエジエクター機構に関する。

従来技術 従来の射出成形機におけるエジエクター機構
は、成形製品を突き出すエジエクターピンを有す
るエジエクター板をシリンダ等の油圧機構により
移動させて行つていた。また、モータによつてエ
ジエクター板を移動させるものも開発されてい
る。

考案が解決しようとする問題点 エジエクター板をモータによつて駆動する場
合、モータの回転をボールスクリユー等で直線運
動に変え、エジエクター板を移動させるようにし
ているが、エジエクター板は可動盤の背面すなわ
ち金型を取付けた反対面に取付けねばならず、そ
のためボールスクリユー等も背面に取付けねばな
らない。そして、可動盤の背面には可動盤を移動
させるためのトグル機構等の型締駆動手段も設け
ねばならず、エジエクター板及びボールスクリユ
ー等を可動盤に固着することが困難であつた。本
考案は、このエジエクター板及びボールスクリユ
ーを簡単に可動盤に固着できるエジエクター機構
を提供することにある。

問題点を解決するための手段及び作用 上記問題点を解決するために、この考案は、エ
ジエクターピンを有するエジエクター板に固着さ
れたボールナツトと、ボールナツトに一端を螺合
したボールスクリユーと、ボールスクリユーを駆
動するサーボモータとからなる射出成形機のエジ
エクター機構において、ボールスクリユーの他端
は可動盤の背面に埋設されてベアリングボツクス
を介して回動自在に軸支されると共に、上記ベア
リングボツクスを可動盤の金型を取付ける側か
ら、固定手段により固着した構成としており、ベ
アリングボツクスを介して可動盤に設けられたボ
ールスクリユーにサーボモータの回転が伝達さ
れ、さらに、ボールナツトを介してエジエクター
ピン及びエジエクターピンを動かし成形品を金型
から取出すものである。

実施例 図面は本考案の一実施例を示し、射出成形機の
金型が取付けられる可動盤１の背面にはベアリン
グボツクス２が埋設され、可動盤３には透孔３が
窄設され、透孔３内にはベアリングボツクス２を
固定する手段としてボルト４が金型を取付ける側
から挿入され、ベアリングボツクス２が可動盤３
に固着される。ベアリングボツクス２にはボール
スクリユー５が回動自在に突設され、可動盤１に
窄設されたガイド孔６に挿入可能なエジエクター
ピン７が突設されたエジエクター板８には、ボー
ルスクリユー５に螺合するボールナツト９が固着
され、ボールスクリユー５が回転するとボールナ
ツト９を介してエジエクター板８がガイドロツト
（図示せず）等にガイドされ、図面上左右に移動
するようになつている。そして、可動盤１の背面
下方には支持部材１０を介してサーボモータ１１
が固着され、モータシヤフト１２には回動伝達手
段としてタイミングベルト歯車１３が設けられ、
さらにボールスクリユー５にもタイミングベルト
歯車１４が設けられ、これらにタイミングベルト
１５がかられてサーボモータ１１の回転をボール
スクリユー５に伝達する。なお、１６は座金、１
７はナツトである。

この実施例において、エジエクター機構を組立
てるためには、予めボールスクリユー５の端部を
ベアリングボツクス２に回動自在に取付け、次に
可動盤１の背面に設けられた凹部にベアリングボ
ツクス２を埋め込み、可動盤１の金型を取付ける
側から透孔３内にボルト４を挿入し、ベアリング
ボツクス２を可動盤１に固着する。そして、ガイ
ドロツト等にガイドされたエジエクター板８にボ
ールナツト９を固着し、ナツト９にはボールスク
リユー５の他端部を挿入し、互いに螺合させる。

成形材料の金型への射出が行われ、冷却後可動
盤１が後退して型が開くと、サーボモータ９が回
転し、タイミングベルト歯車１３，１４及びタイ
ミングベルト１５を介し、ボールスクリユー５が
回転する。すると、ボールナツト９が前進し、こ
れに伴つてエジエクター板８及びエジエクターピ
ン７も可動盤方向に前進し、エジエクターピン７
はガイド孔６より突出して成形製品を突出するこ
とになる。また、サーボモータを逆転させればエ
ジエクターピン５は後退し、図のような状態とな
る。

考案の効果 以上のように、本考案は、ボールスクリユーの
端部は可動盤の背面に埋設されたベアリングボツ
クスを介して回動自在に軸支されると共に、ベア
リングボツクスは可動盤の金型を取付ける側から
固定手段を可動盤の透孔内に挿入することにより
固定するようにしたので、可動盤を支持するタイ
バーや可動盤を移動させるリンク機構に妨げられ
ることなく、ベアリングボツクスを可動盤に容易
に固定することができて組立て作業の能率が向上
し、エジエクター機構の組立時間が短くなり、廉
価に供給することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例の要部断面図である。 １……可動盤、２……ベアリングボツクス、３
……透孔、４……ボルト、５……ボールスクリユ
ー、６……ガイド孔、７……エジエクターピン、
８……エジエクター板、９……ボールナツト、１
０……支持部材、１１……モータ、１２……モー
タシヤフト、１３，１４……タイミングベルト歯
車、１５……ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エジエクターピンを有するエジエクター板と、
   エジエクター板に固着されたボールナツトと、該
   ボールナツトに一端を螺合したボールスクリユー
   と、該ボールスクリユーを駆動するサーボモータ
   を備えた射出成形機のエジエクター機構におい
   て、上記ボールスクリユーの他端を前記射出成形
   機の可動盤の背面に埋設して該可動盤の金型を取
   付ける側から固定手段により固着されたベアリン
   グボツクスに回動自在に軸支してあることを特徴
   とする射出成形機におけるエジエクター装置。