JPH02249559A - 潤滑性被覆を有する医療用ガイドワイヤ及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、潤滑性被覆を有する医療用ガイドワイヤ及び
その製造方法に関するものであり、更に詳しくは検査ま
たは治療に使用される際に、表面に容易にかつ簡単に潤
滑性を発現し、操作性の向上、患者の苦痛の軽減に有効
に作用する医療用ガイドワイヤ及びその製造方法に関す
るものである。

［従来の技術］ 従来、ガイドワイヤは、ステンレスワイヤ又は該ワイヤ
をコイル状に形成したワイヤからなり、主に血管等にカ
テーテルを挿入する場合、このガイドワイヤを血管に通
し、これを軸としてカテーテルを導火することが行われ
ている。

近年、この体内挿入カテーテルは検査のみでなく、治療
分野にも展開され、その用途も拡大してきている。これ
に伴なってカテーテルの直径も細いものから太いものま
で種々製造されているが、最近では挿入箇所がだんだん
より困難な部位へ導入されるようになり、そのために操
作性に一段の改良が望まれている。

しかして、このための手段として、カテーテルとガイド
ワイヤとの間の摩擦抵抗が小さい方がよく、このように
摩擦抵抗を小さくする方法は、従来より種々知られてい
る。例えば特開昭６０−１２０６９号公報には、ポリウ
レタン−ポリシロキサン組成物によって被覆されたガイ
ドワイヤは、潤滑性に富むことが記載されており、また
特開昭６１−４５７７５号公報には医療用チューブ内に
挿通可能な外径を有する棒状体であって、医療用チュー
ブを体内に導入又は体内から抜去可能とする案内具にお
いて、案内具を構成する機材の少なくとも表面に存在す
る反応性官能基と、水溶性高分子物質又はその鵠導体と
をイオン結合又は共有結合させ、湿潤時に該表面が潤滑
性を有するように構成したことを特徴とする医療用チュ
ーブ案内具について記載され、具体的には、ステンレス
棒をポリウレタンとジイソシアネートの溶液に浸漬し乾
燥した後、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重
合体のメチルエチルケトン（ＭＥＫ）溶液に浸漬し乾燥
後、水処理することにより湿潤時に該表面が潤滑性を有
するようにした医療用チューブ案内具等が示されている
。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、前述のごとき公報に開示されたもののう
ち、特開昭６０−１２０６９号公報に記載されたものは
潤滑性が不十分であり、また特開昭６１−４５７７５号
公報に記載されたものでは、メチルビニルエーテル−無
水マレイン酸共重合体に、イソシアネート基と直接反応
する基がなく、したがうて潤滑の持続性に問題がある。

そこで、本発明者は、湿潤時に持続性のある潤滑性を付
与する方法について種々検討した結果、基質の表面にエ
チレン無水マレイン酸共重合体及び／又はイソブテン無
水マレイン酸共重合体のハーフエステルを用いることに
より前記問題点を解決されることを見出し、本発明を完
成した。

したがって本発明の目的は、基質表面に湿潤時に持続性
のある潤滑性を付与することにより操作性の向上、患者
の苦痛の軽減に有効な医療用ガイドワイヤ及びその製造
方法を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の前記目的は、 （１）基質の表面にエチレン無水マレイン酸共重合体及
び／又はイソブテン無水マレイン酸共重合体のハーフエ
ステルを固定したことを特徴とする水の存在下で潤滑性
を有する医療用ガイドワイヤ、及び （２）ポリウレタン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン、塩化ビニル−ウレタン共重合体、シリコーン
ゴム、天然ゴムからなる群から選ばれた一つの基質の表
面をジイソシアネートで処理し、乾燥した後、エチレン
無水マレイン酸共重合体及び／又はイソブテン無水マレ
イン酸共重合体のハーフエステルで処理し、ついで水中
に浸漬することを特徴とする水の存在下で潤滑性を有す
るＫｌ用ガイドワイヤの製造方法によって達成すれた。

以下、本発明の構成について具体的に説明する。

本発明のガイドワイヤとしては、従来公知の各種の材料
又は構造を有するものが用いられる。

これらの中で特に好ましく用いられるガイドワイヤは、
ワイヤのみからでき゛ているもの、コイルスプリングを
用いたもの、コイルスプリングと芯線とを組み合わせた
もの、またワイヤ又はコイルスプリングからなるガイド
ワイヤの先端部を柔軟にしたもの、これらの先端部を他
の部分より細くしたもの等が挙げられる。

これらを構成する材料としては、ステンレス線、ピアノ
線、超弾性金属線、形状記憶合金線、クロム含有合金等
の恒弾性合金線又は高弾性合金線、プラスチックス等が
挙げられる。特に超弾性金属線または形状記憶合金線は
、この技術分野において通常用いられているものでよい
。

ガイドワイヤの直径は使用目的にもよるが、通常０．２
ｍｍ〜２．ＯＩの直径を有するものが用いられる。

本発明に係るガイドワイヤは、その一部又は全部に被覆
を設けることがでる。基質として用いられる被覆材とし
ては、ポリウレタン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン、塩化ビニル−ウレタン共重合体、シリコーン
、天然ゴム等が挙げられる。

この基質に結合して用いられる潤滑剤となるエチレン無
水マレイン酸共重合体又はイソブテン無水マレイン酸共
重合体のハーフエステルとしては、例えば、エチレン無
水マレイン酸共重合体ハーフエチルエステル、エチレン
無水マレイン酸共皿合体ハーフイソプロピルエステル、
イソブテン無水マレイン酸共重合体ハーフエチルエステ
ル、。

イソブテン無水マレイン酸共重合体ハーフブチルエステ
ル等が挙げられる。

またこれらの被覆には抗血栓剤を加えることができ、例
えばヘパリン、ウロキナーゼ等がよい。

更に被覆としてヒドロキシメタクリレート−スチレン共
重合体等の抗血栓材料を用いることもできる。

この他所望によりＸ線造影剤、例えばＢａ、　Ｗ、Ｂｉ
、　Ｐｂ等の金属塩（例えば硫酸塩、炭酸塩等）を添加
することもできる。

［実施例］ 次に本発明を更に具体的に説明するが、これは本発明の
実施態様の一つであって、本発明はこれに限定されるも
のではない。

実施例１ ポリウレタン被覆を施したＮ１−ＴＩ−Ｃｏ系超弾性合
金製ガイドワイヤをジフェニルメタンジイソシアネート
の２％メチルエチルケトン溶液中に１０秒間浸漬し、乾
燥した後、イソブテン無水マレイン酸共重合体ハーフエ
チルエステルの４％テトラヒドロフラン溶液に１０秒間
浸漬、６０℃、３０分間乾燥し、ついで水中に３時間浸
漬後、６０℃、１６時間乾燥した。

このガイドワイヤを水で濡らすと直ちに潤滑性が発現し
た。これを流水で６時間洗ったが、潤滑性の低下は認め
られなかった。

実施例２ 塩化ビニル−ウレタン共重合体で被覆したＮｉ−Ｔ１、
−　Ｃｏ系超弾性合金製ガイドワイヤをジフェニルメタ
ンジイソシアネートの２％メ、チルエチルケトン溶液中
に１０秒間浸漬し、乾燥した後、イソブテン無水マレイ
ン酸共重合体ハーフエチルエステルの４％テトラヒドロ
フラン溶液に１０秒間浸漬、６０℃、３０分間乾燥し、
ついで水中に３時間浸漬後、６０℃、１６時間乾燥した
。

このガイドワイヤを水で濡らすと直ちに潤滑性が発現し
た。これを流水で６時間洗ったが、潤滑性の低下は認め
られなかった。

し本発明の効果］ 本発明は、前述の如く構成することにより基質表面に十
分な潤滑性を発現することができ、これにより操作性の
向上、患者の苦痛の軽減に有効な医療用ガイドワイヤが
得られると共に潤滑性を有する表面を簡単かつ容易に得
ることができるものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）基質の表面にエチレン無水マレイン酸共重合体及
   び／又はイソブテン無水マレイン酸共重合体のハーフエ
   ステルを固定したことを特徴とする水の存在下で潤滑性
   を有する医療用ガイドワイヤ。
2. （２）ポリウレタン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ
   エチレン、塩化ビニル−ウレタン共重合体、シリコーン
   ゴム、天然ゴムからなる群から選ばれた一つの基質の表
   面をジイソシアネートで処理し、乾燥した後、エチレン
   無水マレイン酸共重合体及び／又はイソブテン無水マレ
   イン酸共重合体のハーフエステルで処理し、ついで水中
   に浸漬することを特徴とする水の存在下で潤滑性を有す
   る医療用ガイドワイヤの製造方法。