JPH0224797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は太陽熱温水器の梱包装置の改良構造
に関する。

(ロ) 従来技術 太陽熱温水器は第１、第２図に示すように集熱
部１と貯湯槽２とを一体化したユニツト３を２個
又は４個組合せて使用している。これらは据付現
場で２個ずつに梱包されてきたユニツトを組立て
いる。

ところで、太陽熱温水器の梱包装置は第３図な
いし第７図に示すように、ユニツト３，３を互い
の貯湯槽２が重ならないように相向いに対向させ
るとともに、両側面が上下方向にくるように直立
させ、これらユニツト３，３の両側面、両端部を
ユニツト形状に合わせた発泡スチロール等の緩衝
部材４……で被覆するとともに両ユニツトを木枠
５上に載置し、さらに両ユニツト３，３の上から
段ボール等の化粧箱６を被せ、全体をポリプロピ
レンバンド等のバンド７で締結して固定してい
た。なお、８は上側の緩衝材４，４に差し込みに
より接合され、これらを連結する木材等の補強板
である。

上記の従来装置は次のような欠点があつた。

トラツクの荷台から梱包体を引きおろすとき
に、木枠５の一部が荷台の角に引掛かり、木枠
５を破損したり、引きおろしに手間取ることが
ある。

緩衝部材４はユニツト側面の接続用フツク９
や配管口１０などの突起物の長さに所要の寸法
を加えた厚みが必要であり、木枠５は横桟１
１，１１間にフオークリフトの爪を差し込む空
間１２を確保するのに十分な高さを必要とする
ことから、梱包体の高さが高くなり、保管費や
輪送費が嵩む。

(ハ) 考案の目的 この考案は上述した従来装置の欠点を解消する
ことを目的とする。

(ニ) 考案の構成 上記の目的を達するため、この考案の太陽熱温
水器の梱包装置は集熱部と貯湯槽とを一体化した
２個のユニツトを、互いの貯湯槽が重ならないよ
うに相向いに対向させるとともに、両側面が上下
方向にくるように直立させ、これらユニツトの両
側面、両端部を緩衝部材で被覆するとともに、下
側の一対の緩衝部材間に両緩衝部材で保持した上
下一対の補強板を間隔を存して橋渡しし、下側の
補強板と緩衝部材との下面をほぼ同一面とし、両
ユニツトを上下の緩衝部材を介してバンド締めし
た構成であり、下側の一対の緩衝部材および補強
材で両ユニツトの荷重を支えるとともに補強板間
にフオークリフトの荷役用空間を確保しつつ、木
枠を廃止して梱包体の下部を平担にし、梱包高さ
を低減するようにした。

(ホ) 実施例 以下、この考案の実施例を第８図ないし第１１
図を参照して説明する。

図において、従来装置と共通する部分には同一
符号を付してある。本実施例において、従来装置
と異なるのはユニツト３，３の下部の木枠を廃止
し、代わりに各ユニツト３の下側の緩衝材４′，
４′に木材等からなる上下一対の補強板１３，１
４を嵌め込みして保持させることにより橋渡し
し、さらに、第９図、及び第１０図に示したよう
に、下側の補強板１４の下面と、下側の緩衝材
４′，４′の下面とをほぼ同一面とし平担にしてあ
ることである。

また、上側の補強板１３の上面には段ボール等
の保護枠１５を取付け、補強板１３がユニツト３
の側面に直接接触しないようにしてある。

補強板１３，１４間の空間１６は緩衝材４′，
４′の厚みが80mm以上あるので、補強板の板厚を
各10mmとしても高さｈを60mm以上確保でき、フオ
ークリフトの爪を差し込む荷役用空間として十分
利用できる。

本実施例によれば、各ユニツト３の荷重を緩衝
材４′，４′の上面で受け、補強板１３，１４に逃
がすことができるため、従来の木枠を用いたもの
と同様な梱包強度を得ることができる。また、上
下一対の補強板１３，１４間にできる空間１６を
利用してフオークリフトによる荷役作業が可能で
ある。しかも、緩衝材４′，４′の下面と補強板１
４の下面とがほぼ同一面で、梱包体の下部が平担
になるため、トラツクの荷台からの引おろし作業
時に梱包体が荷台の角に引掛かることがなく、荷
役作業が簡単で、梱包体が破損するのを防止でき
る。さらにまた、梱包体の高さは従来装置の木枠
の高さから補強板１３の板厚を引いた分だけ低く
なり、保管費や輪送費の低減が図れる。

(ヘ) 考案の効果 この考案は以上のように構成されているので、
梱包強度を十分に維持し、フオークリフトによる
荷役作業が可能であるばかりでなく、梱包体の下
部の引掛かりがなく、トラツクの荷台から引おろ
す際の作業が簡単になるとともに梱包体の損傷を
防止でき、さらには梱包体の高さを抑え、保管費
や輸送費を低減できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ一般的な太陽熱
温水器の使用状態の斜視図、第３図は同じく梱包
するために２個のユニツトを重ね合せた斜視図、
第４図は従来装置の外観状態を示す斜視図、第５
図は同じく一部切欠した正面図、第６図は第５図
のＡ部の断面図、第７図は同じくＢ部の分解斜視
図、第８図はこの考案の一実施例装置の外観状態
を示す斜視図、第９図は同じく一部切欠した正面
図、第１０図は第９図のＣ部の断面図、第１１図
は同じくＤ部の分解斜視図である。 １……集熱部、２……貯湯槽、３……ユニツ
ト、４，４′……緩衝部材、７……バンド、１３，
１４……補強板、１５……空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 集熱部と貯湯槽とを一体化した２個のユニツト
   を、互いの貯湯槽が重ならないように相向いに対
   向させるとともに、両側面が上下方向にくるよう
   に直立させ、これらユニツトの両側面、両端部を
   緩衝部材で被覆するとともに、下側の一対の緩衝
   部材間に両緩衝部材で保持した上下一対の補強板
   を間隔を存して橋渡しし、下側の補強板と緩衝部
   材の下面とをほぼ同一面となるようにして両ユニ
   ツトを上下の緩衝部材を介してバンド締めしたこ
   とを特徴とする太陽熱温水器の梱包装置。