JPH02247359A - 高強靭性を有する13Crステンレス鋼線およびその製造法 - Google Patents
高強靭性を有する13Crステンレス鋼線およびその製造法Info
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
この発明は耐食性、耐熱性および高強靭性を兼ね備えた
鋼線を必要とする広範な分野において利用価値が高い高
強靭性を有する1 3Cr系ステンレス鋼線の製造法に
関するものである。
鋼線を必要とする広範な分野において利用価値が高い高
強靭性を有する1 3Cr系ステンレス鋼線の製造法に
関するものである。
〈従来の技術〉
従来、13Cr系ステンレス鋼線は、例えばJISG4
309に示されているように、ステンレス鋼線5US4
10軟質2号あるいはJIS G4315に示されてい
るように、冷間圧造用ステンレス鋼線5OS410B種
あるいは溶接用ステンレス鋼線材SUS Y410とし
て定められている。それらの製造法は焼きなまし後、さ
らに軽度の伸線加工を行うというものである。
309に示されているように、ステンレス鋼線5US4
10軟質2号あるいはJIS G4315に示されてい
るように、冷間圧造用ステンレス鋼線5OS410B種
あるいは溶接用ステンレス鋼線材SUS Y410とし
て定められている。それらの製造法は焼きなまし後、さ
らに軽度の伸線加工を行うというものである。
一方、13Cr系ステンレス鋼線の高強靭化としては、
焼入れ、焼戻し処理を行ったり、あるいは例えばWir
e Journal(October、1978.P4
4−51)に示されているようにMOを1重量%程度添
加して焼戻し脆性を改善したものに適当な伸線加工を行
っている。
焼入れ、焼戻し処理を行ったり、あるいは例えばWir
e Journal(October、1978.P4
4−51)に示されているようにMOを1重量%程度添
加して焼戻し脆性を改善したものに適当な伸線加工を行
っている。
また、ステンレス鋼線の従来の製造方法としては、溶体
化処理後にNiめつきを施し、その後、仕上伸線を行う
という方法を採用している。
化処理後にNiめつきを施し、その後、仕上伸線を行う
という方法を採用している。
〈発明が解決しようとする課題〉
上述した1 3Cr系ステンレス鋼線に対する焼きなま
しあるいはさらに軽度の伸線加工ではJISに規定され
ているようなlookg/mm”程度の強度しか得られ
ない。
しあるいはさらに軽度の伸線加工ではJISに規定され
ているようなlookg/mm”程度の強度しか得られ
ない。
又、Moを1重量%程度添加した場合においても、一般
に高強度かつ靭性にすぐれた特性を得る方法としての完
全焼入れ、焼戻し、さらに90%程度の伸線加工を行っ
ても強度は高々150kg/mm”のものしか得られな
い。
に高強度かつ靭性にすぐれた特性を得る方法としての完
全焼入れ、焼戻し、さらに90%程度の伸線加工を行っ
ても強度は高々150kg/mm”のものしか得られな
い。
このようにステンレス鋼に対する通常の製造方法では充
分な強度は得られないのである。
分な強度は得られないのである。
一方、Niめっきは水素脆性の防止のため、脱水素処理
として焼付けを行わなければならないという問題がある
。
として焼付けを行わなければならないという問題がある
。
く課題を解決するための手段〉
この発明は上記の問題点を解消すべ(なされたもので、
耐食性、耐熱性と共に高強靭性を有する13crステン
レス鋼線およびその製造法を提供せんとするものである
。
耐食性、耐熱性と共に高強靭性を有する13crステン
レス鋼線およびその製造法を提供せんとするものである
。
即ち、この発明は重量%でC<0.15%。
Cr 11.50〜14.00%、Mo 0.60〜1
.20%、P<0.02%、S<0.003%を含有し
、残部がFeおよび不可避的不純物からなるマルテンサ
イト系ステンレス鋼の熱間圧延材あるいは下引伸線加工
を行った線材をオーステナイトーフエライトニ相域で8
60〜950℃にて加熱保持したのち、油中焼入れを行
い、さらに200〜600℃の温度域内で加熱保持し−
て焼戻し処理して線材を得、その後該線材に断面減少率
95%以上の伸線加工処理を施すことを特徴とする高強
靭性を有する13Crステンレス鋼線およびその製造法
である。
.20%、P<0.02%、S<0.003%を含有し
、残部がFeおよび不可避的不純物からなるマルテンサ
イト系ステンレス鋼の熱間圧延材あるいは下引伸線加工
を行った線材をオーステナイトーフエライトニ相域で8
60〜950℃にて加熱保持したのち、油中焼入れを行
い、さらに200〜600℃の温度域内で加熱保持し−
て焼戻し処理して線材を得、その後該線材に断面減少率
95%以上の伸線加工処理を施すことを特徴とする高強
靭性を有する13Crステンレス鋼線およびその製造法
である。
〈作用〉
この発明において13crステンレス鋼線を製造するに
使用するマルテンサイト系ステンレス鋼は重量%でC<
0.15%、Cr 11.50〜14.00%、Mo
0.60〜1.20%、P<0.02%、S<0.00
3%で残部がFeおよび不可避的不純物の化学成分組成
よりなるものであるが、c、p、sの量を上記のように
限定するのは粒界偏析を原因とする粒界の脆化防止のた
めであり、またMOを上記の範囲の量添加するのは焼戻
し脆性防止のためである。
使用するマルテンサイト系ステンレス鋼は重量%でC<
0.15%、Cr 11.50〜14.00%、Mo
0.60〜1.20%、P<0.02%、S<0.00
3%で残部がFeおよび不可避的不純物の化学成分組成
よりなるものであるが、c、p、sの量を上記のように
限定するのは粒界偏析を原因とする粒界の脆化防止のた
めであり、またMOを上記の範囲の量添加するのは焼戻
し脆性防止のためである。
上記の組成のマルテンサイト系ステンレス鋼の熱間圧延
材または該鋼を下引伸線加工した線材を素材として使用
するに際し、あるいは仕上伸線の途中で該素材に3〜2
0μm厚のNiまたはCuめっき(以下Niめっきにつ
いて述べることとする)を施すごとも有効であり、その
後の強伸線加工を施す際に焼付きが従来の樹脂皮膜と比
べてかなり防止することができ、断線することなく95
%以上の断面減少率とすることができるからである。し
かもNiめっき後焼入れ、焼戻し処理を行うために、水
素脆性の原因となる水素の脱ガスも同時に行なえ、従来
のような焼付は処理が不要となるのである。
材または該鋼を下引伸線加工した線材を素材として使用
するに際し、あるいは仕上伸線の途中で該素材に3〜2
0μm厚のNiまたはCuめっき(以下Niめっきにつ
いて述べることとする)を施すごとも有効であり、その
後の強伸線加工を施す際に焼付きが従来の樹脂皮膜と比
べてかなり防止することができ、断線することなく95
%以上の断面減少率とすることができるからである。し
かもNiめっき後焼入れ、焼戻し処理を行うために、水
素脆性の原因となる水素の脱ガスも同時に行なえ、従来
のような焼付は処理が不要となるのである。
焼入れ前に下引伸線するのは組織の均質化が行なえるの
みならず、熱処理の際に結晶粒微細化の効果も期待でき
、高強靭化の点からは好ましい。
みならず、熱処理の際に結晶粒微細化の効果も期待でき
、高強靭化の点からは好ましい。
焼入れ温度をオーステナイトーフエライトニ相域で86
0〜950℃とするのは860℃以下では焼きが入らず
、その後の伸線加工によって大きな強度上昇は望めず、
また950℃以上では完全焼入れに近く、後の伸線加工
の際に断線が生じやす(、また加工硬化の相乗効果があ
まり期待できないためである。
0〜950℃とするのは860℃以下では焼きが入らず
、その後の伸線加工によって大きな強度上昇は望めず、
また950℃以上では完全焼入れに近く、後の伸線加工
の際に断線が生じやす(、また加工硬化の相乗効果があ
まり期待できないためである。
従って、オーステナイトーフエライトニ相域で860〜
950℃の温度域から焼入れを行うと、)工ライトおよ
びマルテンサイト混合組織となってその後の強伸線加工
によってかなりの加工硬化が期待できるのである。
950℃の温度域から焼入れを行うと、)工ライトおよ
びマルテンサイト混合組織となってその後の強伸線加工
によってかなりの加工硬化が期待できるのである。
焼戻し処理を200〜600℃で行うのは200℃以下
では焼入れ歪を充分緩和することができず、不安定な組
織のままであり、600℃以上ではMO添加による高温
焼戻し脆性の作用が相殺されてしまうからである。
では焼入れ歪を充分緩和することができず、不安定な組
織のままであり、600℃以上ではMO添加による高温
焼戻し脆性の作用が相殺されてしまうからである。
焼戻し処理した線材に対する伸線加工を断面減少率95
%以上とするのはフェライトの加工硬化作用を最大限に
利用するためであり、Niめつきを施す場合は、断線す
ることな(容易に伸線できるのである。
%以上とするのはフェライトの加工硬化作用を最大限に
利用するためであり、Niめつきを施す場合は、断線す
ることな(容易に伸線できるのである。
〈実施例〉
以下、この発明を実施例により説明する。
重量%でCO,089%、Cr 12.48%、Mo
1.00%、P O,008%、S 0.002%、残
部がFeおよび不可避的不純物の化学組成よりなるステ
ンレス鋼の熱間圧延材に41m厚のNiめつきを施した
のち、■オーステナイトーフエライトニ相域で焼入れ前
の加熱保持、■油中焼入れ、■焼戻し処理、■断面減少
率95%以上の伸線加工処理等を順次行って13Crス
テンレス鋼線を得た。
1.00%、P O,008%、S 0.002%、残
部がFeおよび不可避的不純物の化学組成よりなるステ
ンレス鋼の熱間圧延材に41m厚のNiめつきを施した
のち、■オーステナイトーフエライトニ相域で焼入れ前
の加熱保持、■油中焼入れ、■焼戻し処理、■断面減少
率95%以上の伸線加工処理等を順次行って13Crス
テンレス鋼線を得た。
これらのうち、■の処理条件は、800℃、855℃、
870℃、900℃、960℃の各温度で加熱保持時間
7分、■の処理条件は200℃、400℃、600℃の
各温度で加熱保持時間3分である。
870℃、900℃、960℃の各温度で加熱保持時間
7分、■の処理条件は200℃、400℃、600℃の
各温度で加熱保持時間3分である。
上記のようにして得た線材の引張り強度、絞り、総断面
減少率を調べたところ第1表に示す結果が得られた。な
お、第1表にはこれらの数値を上記■と■の処理温度と
関連して示した。
減少率を調べたところ第1表に示す結果が得られた。な
お、第1表にはこれらの数値を上記■と■の処理温度と
関連して示した。
第 1 表
また850℃以下の焼入れ条件では十分なマルテンサイ
トが形成されないため、十分な強度が得られなかった。
トが形成されないため、十分な強度が得られなかった。
〈発明の効果〉
以上説明したように、この発明によれば特定組成の鋼種
に対して適当な焼入れ、焼戻し処理および強伸線加工を
行うことによって耐食性、耐熱性を有して、かつ高強靭
性を有するステンレス鋼線を製造できることが認められ
た。
に対して適当な焼入れ、焼戻し処理および強伸線加工を
行うことによって耐食性、耐熱性を有して、かつ高強靭
性を有するステンレス鋼線を製造できることが認められ
た。
出願人代理人 弁理士 和 1) 昭上表において
900”C焼入れで200’C焼戻しの条件のもの、お
よび960’C焼入れで200〜600”C焼戻し条件
によるものは総断面減少率がそれぞれ9:3%および9
0%以上で急激に絞りが低下し、脆化が認められた。
900”C焼入れで200’C焼戻しの条件のもの、お
よび960’C焼入れで200〜600”C焼戻し条件
によるものは総断面減少率がそれぞれ9:3%および9
0%以上で急激に絞りが低下し、脆化が認められた。
Claims (3)
- (1)重量%でC<0.15%、Cr11.50〜14
.00%、Mo0.60〜1.20%、P<0.02%
、S<0.003%を含有し、残部がFeおよび不可避
的不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼の熱間
圧延材あるいは下引伸線加工を行った線材に加熱、油中
焼入れ、加熱焼戻し処理、伸線加工処理を施してなる高
強靭性を有する13Crステンレス鋼線。 - (2)重量%でC<0.15%、Cr11.50〜14
.00%、Mo0.60〜1.20%、P<0.02%
、S<0.003%を含有し、残部がFeおよび不可避
的不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼の熱間
圧延材あるいは下引伸線加工を行った線材をオーステナ
イト−フェライト二相域で860〜950℃に加熱保持
したのち、油中焼入れを行い、さらに200〜600℃
の温度領域で加熱保持して焼戻し処理して線材を得、そ
の後該線材に断面減少率95%以上の伸線加工処理を施
すことを特徴とする高強靭性を有する13Crステンレ
ス鋼線の製造法。 - (3)請求項(1)または(2)において、熱間圧延材
または下引伸線加工線材に伸線加工処理前に3〜20μ
m厚のNiまたはCuあるいはこれらの合金によるめっ
きを施すことを特徴とする高強靭性を有する13Crス
テンレス鋼線およびその製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6686689A JP2713348B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | 高強靭性を有する13Crステンレス鋼線およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6686689A JP2713348B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | 高強靭性を有する13Crステンレス鋼線およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02247359A true JPH02247359A (ja) | 1990-10-03 |
JP2713348B2 JP2713348B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=13328213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6686689A Expired - Fee Related JP2713348B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | 高強靭性を有する13Crステンレス鋼線およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2713348B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102719627A (zh) * | 2012-07-04 | 2012-10-10 | 中原特钢股份有限公司 | 一种高铬马氏体不锈钢的热处理方法 |
JP2012201949A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-10-22 | Nisshin Steel Co Ltd | 絶縁性の良好なステンレス鋼材およびその製造法 |
-
1989
- 1989-03-17 JP JP6686689A patent/JP2713348B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201949A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-10-22 | Nisshin Steel Co Ltd | 絶縁性の良好なステンレス鋼材およびその製造法 |
CN102719627A (zh) * | 2012-07-04 | 2012-10-10 | 中原特钢股份有限公司 | 一种高铬马氏体不锈钢的热处理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2713348B2 (ja) | 1998-02-16 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |