JPH0224679B2 - - Google Patents
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- JPH0224679B2 JPH0224679B2 JP53079062A JP7906278A JPH0224679B2 JP H0224679 B2 JPH0224679 B2 JP H0224679B2 JP 53079062 A JP53079062 A JP 53079062A JP 7906278 A JP7906278 A JP 7906278A JP H0224679 B2 JPH0224679 B2 JP H0224679B2
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Landscapes
- Printing Methods (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明は平版オフセツト、あるいはドライ(凸
版)オフセツト、グラビアオフセツトなどの転写
体を介してインキを被印刷体に転写するオフセツ
ト方式による印刷法、特に重ね刷りによる厚膜印
刷法に関する。 <従来技術およびその問題点> 最近、在来の印刷技術とエレクトロニクスの分
野との競合が盛んになり、その一つとして厚膜印
刷という分野が発展しつつある。この分野では、
印刷対象が普通の印刷紙ということは余りなく、
セラミツクス、ガラス、金属、陶磁器、プラスチ
ツクなどの硬質な材料や、圧力・衝撃に対しても
ろいものが多いため、印刷方法としては表面軟質
層を有する転写体を介して、版から被印刷体に印
刷インキを転移するオフセツト形式でないと印刷
できないものが多い。一方このような基板に対し
てなされる厚膜印刷としては、可視画像としての
色材や螢光体を用いてパターン形成するものがあ
るが、多くは、導電性あるいは抵抗体材料などの
ペーストインキを用いてパターン形成するもので
ある。これらのパターン形成は、従来のように可
視的な評価基準ではなく、抵抗値が適正であると
か短絡がない、断線がないというような面が評価
基準として重視される。従つて印刷方式として
は、印刷速度を上げ、きれいに刷るという方式よ
りも寸法精度のある画像また均一な膜厚で短絡・
断線のない印刷物作る方式が重視される。 厚膜印刷などの分野では、30μ〜60μといつた
微細線のパターン化ということが、最近の技術開
発の対象となつているが、このような場合、従来
の印刷方式(殆んどスクリーン印刷方式が用いら
れる)では、細線がスクリーンのメツシユなどに
より不連続となりやすく、また版の目詰まりによ
るピンホールも、こまかくなるほど出来やすい
し、更には印刷パターンも伸びたり縮んだりして
よくない。 また、このようにこまかいパターンの再現にお
いては、ピンホール、断線の修正は難かしく、非
常に時間のかかるものになりやすいし、手作業で
おこなわれるため、均一性にかけ、画像ムラ、ぼ
け、にじみ等を起しやすい。 <問題点を解決するための手段> 本発明は、厚膜印刷、特に微細画像、あるいは
ベタ像など、ピンホール、断線をきらうパターン
形成において、オフセツト方式による重ね刷りを
採用することにより、従来印刷法における欠点の
解消を可能にするものであり、オフセツト方式に
より、同じ印刷パターンの重ね刷りを行なうに際
し、同じ印刷機、同じ版を用い、しかも各印刷時
に使用する被印刷物と転写体との間の印刷回転方
向の位相位置を、少なくとも被印刷物に発生する
画像欠落部分の印刷方向の幅に相当する量以上
に、1回乃至数回にわたつてずらせて印刷するこ
とを特徴とする印刷法である。以下詳細に説明す
る。 通常の印刷方法としては、様々な形態がある
が、本発明が対象とする厚膜印刷などでは、最近
オフセツト方式による印刷法が開発されつつあ
る。 これは、転写体を介して印刷インキを被印刷体
に転写印刷するため、転写体に軟質層を形成して
おけば、被転写体として硬質なもの、あるいは耐
衝撃性のないもろいものなど、更に形状が平面で
なく、凹凸面、わん曲面等を有しているものなど
を選ぶことができるため、印刷基板としてガラ
ス、セラミツク、金属、プラスチツクなどが多く
用いられる厚膜印刷には、向いているからであ
る。更に厚膜印刷の場合にも、非常に高いパター
ンの寸法精度が要求されるが、従来の方式、例え
ばスクリーン印刷では、メツシユスクリーンの伸
びや縮みのため、仲々所望の精度を得ることがで
きないし、印刷回数が増すにしたがつて、変形量
が大きくなるほど、難かしい点がある。その点オ
フセツト方式では、遥かに変形程度は小さく、ま
た多数の印刷回数による精度の低下も殆んどな
い。またスクリーン印刷特有のスクリーンメツシ
ユの影響によるエツジの乱れもオフセツト方式で
はない。 このように精度の要求される厚膜印刷用にオフ
セツト方式は最適であるが、実施においては、ブ
ランケツトなどの転写体を介するためにゴミの附
着、及び転写体表面におけるピンホール、キズな
どにより、印刷物にピンホール、断線がでやすく
なる欠点がある。特に転写体表面は、元々ゴミ等
を吸いつけやすく、また印刷中は粘着性のインキ
が常時ついており、一度ついたゴミはあらためて
洗浄しないかぎり落ちない。このようにしてでき
るピンホール、断線は別の機械(版もブランケツ
トも別)を用いることにより、殆んど消すことが
できる。元々ピンホール、断線等はごく小さい欠
陥によつて成りたつており、それらが違う版やブ
ランケツト上のパターンの同一部にでることは、
まずあり得ないからである。しかし、ピンホー
ル、断線が特に問題になるのは、例えば50μの線
幅のものを±5μといつた位置精度で印刷するこ
とが要求される精緻な印刷転写を必要とする厚膜
印刷の分野である。 このような場合、別の同一の版を作り、同じ型
の機械を作つて、同じように印圧を設定しても、
全く同じ版と被印刷体との相関関係を作りだすこ
とは難しく、上記の精度で重ね刷りをおこなうの
は実際上不可能である。 このような欠点を防止するため、本発明におい
ては、オフセツト印刷方式の印刷転写精度が良い
ことを利用して、同一印刷機上で2回以上の重ね
刷りをおこなうことにより膜厚を上げ、ピンホー
ル、断線等をなくすようにし、しかも2回以上刷
り重ねる時、少くとも1回以上はブランケツトの
転写表面位置を、1回目の印刷時と変化させるよ
うにした。 印刷方法としては被印刷体基板は動かさずに、
続いて2回、3回……と刷り重ねてもよいが、多
数枚をまず1回刷りし、改めて一定の数量が揃つ
た時に再度印刷装置の中の被印刷物位置決め装置
に入れて2回目を連続して刷るという方法でもよ
い。いずれの方法においても、何回目かの印刷
時、或いは各回ごとに転写体の表面位置をずらす
ことにより、同じ場所に転写体表面の欠陥による
ピンホール、断線が出現するのを防ぐ。同一印刷
機なら一度、版と被印刷物の相対位置を決めてし
まえば、途中で動かさないかぎり、転写体の動き
と形状によつて精度は左右される。従つて転写体
が円筒状のシリンダー型などの場合は、例えば表
面にまいてあるブランケツト(ゴムシートなどが
用いられる)をシリンダー表面でわずかに横にず
らすか、あるいは円周に沿つて縦に動かすかすれ
ばよい。勿輪この時パターン部に相当するブラン
ケツトの厚さは均一でなければならないが、多少
の厚さの差は、ブランケツトのずらす量を小さく
すれば、殆んどパターンの転写位置精度には影響
を及ぼさない。例えば、印刷パターンのある部分
に欠陥が生じた場合にその原因が転写体の傷によ
るものであれば、2回目の重ね刷り時に、転写体
の欠陥部分が印刷パターンの欠陥部分に重ならな
いようにずらして印刷すれば、2回目の印刷時に
印刷パターンの欠陥がうめ合わされて、無くなる
ことになる。要するに、本発明における欠陥パタ
ーンの低減化の原理は、本来欠陥のない転写体を
使用し、同じ印刷機、同じ版を用い、しかも各印
刷時における転写体の使用位置を印刷パターンに
対して少なくとも1回は違えれば1回目のパター
ン印刷に関与する転写体の部分と、2回目以降の
パターン印刷に関与する転写体の部分とに欠陥が
ある確率はほとんどなく、従つて欠陥のほとんど
ないパターンが重ね刷りで形成できるという思想
に基づくものである。普通ピンホール、断線のキ
ズとなるゴミなどは、50〜100μといつたもので
あるからずらす量もごくわずかで効果を上げう
る。もちろん、ずらす量を大幅にしても同様の効
果が得られる。 1枚ごとに、連続して2回、3回と刷り重ねる
時、1枚ごとにずらすのは、手間がかかるが、シ
リンダータイプの転写方式の場合には第1図のよ
うに転写層3をささえるスライド層4を転写シリ
ンダー基体2表面に作り、必要時にスライド層4
を転写シリンダー基体2上を容易にずれるように
しておけばよい。 このように転写体の表面を動かしてから重ね刷
りをすることによりピンホール、断線をなくすこ
とができるため、キズの発生のたびに転写体表面
を無欠陥のものに取り替えるといつた手間を省く
ことができる。また環境のわるいゴミ等の出やす
い場所でも、そのためのピンホール、断線を気に
せずに印刷することができる。 本法では、2回刷り以上の刷り重ね印刷により
断線、ピンホールの減少をおこなうものであるか
ら、重ね刷りにより、線や像がふとつたり、にじ
んだりするようでは、本来の厚膜印刷として使え
なくなる。普通のオフセツト形式では刷り重ね回
数が増えるにつれて、インキが完全に被印刷体に
うつらず、転写体表面に蓄積されて、画像が滲み
やすくなる。その点で転写体表面がシリコーン化
合物、もしくはフツ素化合物等で、被覆されたも
のはインキの剥離性がよいため一回、一回完全転
写するため刷り重ねによるインキのにじみ、ふと
りが転写体表面で起ることが避けられ、良好な画
線が得られる。このような転写体表面に剥離性の
高い物質を付けている場合、版上のインキ量が多
く、またスクリーン印刷よりも高い粘度のインキ
を使用できるグラビアオフセツト印刷法が最もイ
ンキ転移量も多く実際的である。 剥離材としては、焼き付け型のシリコーン樹
脂、シリコーンワニス、あるいはフツ素樹脂、フ
ツ素ゴム、あるいはこれらを混合したもの等が用
いられるが、厚膜印刷用にはインキの転移性より
みてシリコーンゴムが最も良い結果をおさめてい
る。 <発明の効果> 本発明は上述にように、同じ印刷機、同じ板を
用い、しかも各印刷時における転写体の使用位置
を印刷パターンに対して少なくとも1回は違えて
重ね刷りを行なうため、転写体上に欠陥があつた
り、転写体上にゴミの付着があり第1回目の印刷
パターンに欠陥があつたとしても、それ以降の印
刷により、その欠陥は補われることになり、印刷
パターンの欠陥発生を大幅に低減化することが可
能となる。 <実施例 1> 転写シリンダー基体に、金陽社製のブランケツ
ト上へ下記組成より成るシリコーン剥離剤を脱泡
して均一に塗布(0.02mm厚)して得たゴムブラン
ケツトを巻いた転写体を有するグラビアオフセツ
ト印刷機を用いて、線幅60μ、ピツチ200μの万線
(ストライプ)模様を、250×300mmの大きさで下
記仕様の金インキで0.18mm厚のポリエステルフイ
ルム上に印刷した。 シリコーン剥離剤 KE116RTV(信越化学製) 54.5部 RP−RTV(信越化学製) 5.5部 RTVシンナー(信越化学製) 40.0部 金インキ Au−4423(昭栄化学工業製) プチルカルビトール全量に対して5%添加 20枚連続印刷後、該模様中の欠点(ピンホール
や断線)を調べたところ表−1に示すようになつ
た。インキが乾燥後、同じ位置に、同じ印刷機を
用いて前記工程で得られた印刷物の10枚に2回刷
りを行なつた。 次に、前記工程で得られた20枚の印刷物のパタ
ーンの画線巾と、ゴムブランケツトの移動距離
(軸方向への移動距離)を0.2mmと設定した。この
移動距離の設定に基き、転写体上のゴムブランケ
ツトを一度はずし、0.2mm転写シリンダーの軸方
向にずらしてから再度取り付け、前回同様に残り
10枚の1回刷りしたポリエステルフイルムを印刷
機にセツトして2回目の印刷(重ね刷り)を行な
つた。表−1に1回刷りの時の欠点(サンプルは
ストライプ柄なので断線)、ゴムブランケツトを
ずらさない時とずらした時(スライドのなし、あ
り)の2回刷りの時の欠点を各々示す。
版)オフセツト、グラビアオフセツトなどの転写
体を介してインキを被印刷体に転写するオフセツ
ト方式による印刷法、特に重ね刷りによる厚膜印
刷法に関する。 <従来技術およびその問題点> 最近、在来の印刷技術とエレクトロニクスの分
野との競合が盛んになり、その一つとして厚膜印
刷という分野が発展しつつある。この分野では、
印刷対象が普通の印刷紙ということは余りなく、
セラミツクス、ガラス、金属、陶磁器、プラスチ
ツクなどの硬質な材料や、圧力・衝撃に対しても
ろいものが多いため、印刷方法としては表面軟質
層を有する転写体を介して、版から被印刷体に印
刷インキを転移するオフセツト形式でないと印刷
できないものが多い。一方このような基板に対し
てなされる厚膜印刷としては、可視画像としての
色材や螢光体を用いてパターン形成するものがあ
るが、多くは、導電性あるいは抵抗体材料などの
ペーストインキを用いてパターン形成するもので
ある。これらのパターン形成は、従来のように可
視的な評価基準ではなく、抵抗値が適正であると
か短絡がない、断線がないというような面が評価
基準として重視される。従つて印刷方式として
は、印刷速度を上げ、きれいに刷るという方式よ
りも寸法精度のある画像また均一な膜厚で短絡・
断線のない印刷物作る方式が重視される。 厚膜印刷などの分野では、30μ〜60μといつた
微細線のパターン化ということが、最近の技術開
発の対象となつているが、このような場合、従来
の印刷方式(殆んどスクリーン印刷方式が用いら
れる)では、細線がスクリーンのメツシユなどに
より不連続となりやすく、また版の目詰まりによ
るピンホールも、こまかくなるほど出来やすい
し、更には印刷パターンも伸びたり縮んだりして
よくない。 また、このようにこまかいパターンの再現にお
いては、ピンホール、断線の修正は難かしく、非
常に時間のかかるものになりやすいし、手作業で
おこなわれるため、均一性にかけ、画像ムラ、ぼ
け、にじみ等を起しやすい。 <問題点を解決するための手段> 本発明は、厚膜印刷、特に微細画像、あるいは
ベタ像など、ピンホール、断線をきらうパターン
形成において、オフセツト方式による重ね刷りを
採用することにより、従来印刷法における欠点の
解消を可能にするものであり、オフセツト方式に
より、同じ印刷パターンの重ね刷りを行なうに際
し、同じ印刷機、同じ版を用い、しかも各印刷時
に使用する被印刷物と転写体との間の印刷回転方
向の位相位置を、少なくとも被印刷物に発生する
画像欠落部分の印刷方向の幅に相当する量以上
に、1回乃至数回にわたつてずらせて印刷するこ
とを特徴とする印刷法である。以下詳細に説明す
る。 通常の印刷方法としては、様々な形態がある
が、本発明が対象とする厚膜印刷などでは、最近
オフセツト方式による印刷法が開発されつつあ
る。 これは、転写体を介して印刷インキを被印刷体
に転写印刷するため、転写体に軟質層を形成して
おけば、被転写体として硬質なもの、あるいは耐
衝撃性のないもろいものなど、更に形状が平面で
なく、凹凸面、わん曲面等を有しているものなど
を選ぶことができるため、印刷基板としてガラ
ス、セラミツク、金属、プラスチツクなどが多く
用いられる厚膜印刷には、向いているからであ
る。更に厚膜印刷の場合にも、非常に高いパター
ンの寸法精度が要求されるが、従来の方式、例え
ばスクリーン印刷では、メツシユスクリーンの伸
びや縮みのため、仲々所望の精度を得ることがで
きないし、印刷回数が増すにしたがつて、変形量
が大きくなるほど、難かしい点がある。その点オ
フセツト方式では、遥かに変形程度は小さく、ま
た多数の印刷回数による精度の低下も殆んどな
い。またスクリーン印刷特有のスクリーンメツシ
ユの影響によるエツジの乱れもオフセツト方式で
はない。 このように精度の要求される厚膜印刷用にオフ
セツト方式は最適であるが、実施においては、ブ
ランケツトなどの転写体を介するためにゴミの附
着、及び転写体表面におけるピンホール、キズな
どにより、印刷物にピンホール、断線がでやすく
なる欠点がある。特に転写体表面は、元々ゴミ等
を吸いつけやすく、また印刷中は粘着性のインキ
が常時ついており、一度ついたゴミはあらためて
洗浄しないかぎり落ちない。このようにしてでき
るピンホール、断線は別の機械(版もブランケツ
トも別)を用いることにより、殆んど消すことが
できる。元々ピンホール、断線等はごく小さい欠
陥によつて成りたつており、それらが違う版やブ
ランケツト上のパターンの同一部にでることは、
まずあり得ないからである。しかし、ピンホー
ル、断線が特に問題になるのは、例えば50μの線
幅のものを±5μといつた位置精度で印刷するこ
とが要求される精緻な印刷転写を必要とする厚膜
印刷の分野である。 このような場合、別の同一の版を作り、同じ型
の機械を作つて、同じように印圧を設定しても、
全く同じ版と被印刷体との相関関係を作りだすこ
とは難しく、上記の精度で重ね刷りをおこなうの
は実際上不可能である。 このような欠点を防止するため、本発明におい
ては、オフセツト印刷方式の印刷転写精度が良い
ことを利用して、同一印刷機上で2回以上の重ね
刷りをおこなうことにより膜厚を上げ、ピンホー
ル、断線等をなくすようにし、しかも2回以上刷
り重ねる時、少くとも1回以上はブランケツトの
転写表面位置を、1回目の印刷時と変化させるよ
うにした。 印刷方法としては被印刷体基板は動かさずに、
続いて2回、3回……と刷り重ねてもよいが、多
数枚をまず1回刷りし、改めて一定の数量が揃つ
た時に再度印刷装置の中の被印刷物位置決め装置
に入れて2回目を連続して刷るという方法でもよ
い。いずれの方法においても、何回目かの印刷
時、或いは各回ごとに転写体の表面位置をずらす
ことにより、同じ場所に転写体表面の欠陥による
ピンホール、断線が出現するのを防ぐ。同一印刷
機なら一度、版と被印刷物の相対位置を決めてし
まえば、途中で動かさないかぎり、転写体の動き
と形状によつて精度は左右される。従つて転写体
が円筒状のシリンダー型などの場合は、例えば表
面にまいてあるブランケツト(ゴムシートなどが
用いられる)をシリンダー表面でわずかに横にず
らすか、あるいは円周に沿つて縦に動かすかすれ
ばよい。勿輪この時パターン部に相当するブラン
ケツトの厚さは均一でなければならないが、多少
の厚さの差は、ブランケツトのずらす量を小さく
すれば、殆んどパターンの転写位置精度には影響
を及ぼさない。例えば、印刷パターンのある部分
に欠陥が生じた場合にその原因が転写体の傷によ
るものであれば、2回目の重ね刷り時に、転写体
の欠陥部分が印刷パターンの欠陥部分に重ならな
いようにずらして印刷すれば、2回目の印刷時に
印刷パターンの欠陥がうめ合わされて、無くなる
ことになる。要するに、本発明における欠陥パタ
ーンの低減化の原理は、本来欠陥のない転写体を
使用し、同じ印刷機、同じ版を用い、しかも各印
刷時における転写体の使用位置を印刷パターンに
対して少なくとも1回は違えれば1回目のパター
ン印刷に関与する転写体の部分と、2回目以降の
パターン印刷に関与する転写体の部分とに欠陥が
ある確率はほとんどなく、従つて欠陥のほとんど
ないパターンが重ね刷りで形成できるという思想
に基づくものである。普通ピンホール、断線のキ
ズとなるゴミなどは、50〜100μといつたもので
あるからずらす量もごくわずかで効果を上げう
る。もちろん、ずらす量を大幅にしても同様の効
果が得られる。 1枚ごとに、連続して2回、3回と刷り重ねる
時、1枚ごとにずらすのは、手間がかかるが、シ
リンダータイプの転写方式の場合には第1図のよ
うに転写層3をささえるスライド層4を転写シリ
ンダー基体2表面に作り、必要時にスライド層4
を転写シリンダー基体2上を容易にずれるように
しておけばよい。 このように転写体の表面を動かしてから重ね刷
りをすることによりピンホール、断線をなくすこ
とができるため、キズの発生のたびに転写体表面
を無欠陥のものに取り替えるといつた手間を省く
ことができる。また環境のわるいゴミ等の出やす
い場所でも、そのためのピンホール、断線を気に
せずに印刷することができる。 本法では、2回刷り以上の刷り重ね印刷により
断線、ピンホールの減少をおこなうものであるか
ら、重ね刷りにより、線や像がふとつたり、にじ
んだりするようでは、本来の厚膜印刷として使え
なくなる。普通のオフセツト形式では刷り重ね回
数が増えるにつれて、インキが完全に被印刷体に
うつらず、転写体表面に蓄積されて、画像が滲み
やすくなる。その点で転写体表面がシリコーン化
合物、もしくはフツ素化合物等で、被覆されたも
のはインキの剥離性がよいため一回、一回完全転
写するため刷り重ねによるインキのにじみ、ふと
りが転写体表面で起ることが避けられ、良好な画
線が得られる。このような転写体表面に剥離性の
高い物質を付けている場合、版上のインキ量が多
く、またスクリーン印刷よりも高い粘度のインキ
を使用できるグラビアオフセツト印刷法が最もイ
ンキ転移量も多く実際的である。 剥離材としては、焼き付け型のシリコーン樹
脂、シリコーンワニス、あるいはフツ素樹脂、フ
ツ素ゴム、あるいはこれらを混合したもの等が用
いられるが、厚膜印刷用にはインキの転移性より
みてシリコーンゴムが最も良い結果をおさめてい
る。 <発明の効果> 本発明は上述にように、同じ印刷機、同じ板を
用い、しかも各印刷時における転写体の使用位置
を印刷パターンに対して少なくとも1回は違えて
重ね刷りを行なうため、転写体上に欠陥があつた
り、転写体上にゴミの付着があり第1回目の印刷
パターンに欠陥があつたとしても、それ以降の印
刷により、その欠陥は補われることになり、印刷
パターンの欠陥発生を大幅に低減化することが可
能となる。 <実施例 1> 転写シリンダー基体に、金陽社製のブランケツ
ト上へ下記組成より成るシリコーン剥離剤を脱泡
して均一に塗布(0.02mm厚)して得たゴムブラン
ケツトを巻いた転写体を有するグラビアオフセツ
ト印刷機を用いて、線幅60μ、ピツチ200μの万線
(ストライプ)模様を、250×300mmの大きさで下
記仕様の金インキで0.18mm厚のポリエステルフイ
ルム上に印刷した。 シリコーン剥離剤 KE116RTV(信越化学製) 54.5部 RP−RTV(信越化学製) 5.5部 RTVシンナー(信越化学製) 40.0部 金インキ Au−4423(昭栄化学工業製) プチルカルビトール全量に対して5%添加 20枚連続印刷後、該模様中の欠点(ピンホール
や断線)を調べたところ表−1に示すようになつ
た。インキが乾燥後、同じ位置に、同じ印刷機を
用いて前記工程で得られた印刷物の10枚に2回刷
りを行なつた。 次に、前記工程で得られた20枚の印刷物のパタ
ーンの画線巾と、ゴムブランケツトの移動距離
(軸方向への移動距離)を0.2mmと設定した。この
移動距離の設定に基き、転写体上のゴムブランケ
ツトを一度はずし、0.2mm転写シリンダーの軸方
向にずらしてから再度取り付け、前回同様に残り
10枚の1回刷りしたポリエステルフイルムを印刷
機にセツトして2回目の印刷(重ね刷り)を行な
つた。表−1に1回刷りの時の欠点(サンプルは
ストライプ柄なので断線)、ゴムブランケツトを
ずらさない時とずらした時(スライドのなし、あ
り)の2回刷りの時の欠点を各々示す。
【表】
欠点数はブランケツトをずらすことにより減少
した。又、転写体表面はシリコーン化合物で被覆
されているので、インキの剥離性がよく、インキ
転移は完全転移で転写体表面にインキが残ること
がなく、刷り重ねによるインキのにじみ、ふとり
の発生を避けることができた。又、重ね刷りによ
る画線巾の増加も実際上許容できる範囲であつ
た。 <実施例 2> 実施例1と同条件で表面にシリコーン剥離剤を
塗布したゴムブランケツトを巻いた転写体により
グラビアオフセツト印刷を行なつたところ表−2
のような結果となつた。
した。又、転写体表面はシリコーン化合物で被覆
されているので、インキの剥離性がよく、インキ
転移は完全転移で転写体表面にインキが残ること
がなく、刷り重ねによるインキのにじみ、ふとり
の発生を避けることができた。又、重ね刷りによ
る画線巾の増加も実際上許容できる範囲であつ
た。 <実施例 2> 実施例1と同条件で表面にシリコーン剥離剤を
塗布したゴムブランケツトを巻いた転写体により
グラビアオフセツト印刷を行なつたところ表−2
のような結果となつた。
【表】
1回刷り時における平均画線幅は、シリコーン
剥離剤を塗布しているゴムブランケツトを巻き付
けた転写体を利用したときのものと殆んどかわら
ないが、2回刷りをすると画線幅が増加し、且つ
値がばらつくようになつた。欠点数の減少は、同
じ程度で、サンプルによつてはシリコーン剥離剤
塗布のゴムブランケツト巻き付けの転写体使用の
ものより良いものもあつた。
剥離剤を塗布しているゴムブランケツトを巻き付
けた転写体を利用したときのものと殆んどかわら
ないが、2回刷りをすると画線幅が増加し、且つ
値がばらつくようになつた。欠点数の減少は、同
じ程度で、サンプルによつてはシリコーン剥離剤
塗布のゴムブランケツト巻き付けの転写体使用の
ものより良いものもあつた。
図面は本発明に係る印刷法において使用される
転写体等の一例を示す説明図である。 1……版、2……転写シリンダー基体、3……
転写層、4……スライド層、5……被印刷物。
転写体等の一例を示す説明図である。 1……版、2……転写シリンダー基体、3……
転写層、4……スライド層、5……被印刷物。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 オフセツト方式により、同じ印刷パターンの
重ね刷りを行なうに際し、同じ印刷機、同じ版を
用い、しかも各印刷時に使用する被印刷物と転写
体との間の印刷回転方向の位相位置を、少なくと
も被印刷物に発生する画像欠落部分の印刷方向の
幅に相当する量以上に、1回乃至数回にわたつて
ずらせて印刷することを特徴とする印刷法。 2 表面がフツ素化合物もしくはシリコーン化合
物にて被覆された転写体を使用することを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の印刷法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7906278A JPS555856A (en) | 1978-06-29 | 1978-06-29 | Printing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7906278A JPS555856A (en) | 1978-06-29 | 1978-06-29 | Printing method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS555856A JPS555856A (en) | 1980-01-17 |
JPH0224679B2 true JPH0224679B2 (ja) | 1990-05-30 |
Family
ID=13679395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7906278A Granted JPS555856A (en) | 1978-06-29 | 1978-06-29 | Printing method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS555856A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5946091A (ja) * | 1982-09-09 | 1984-03-15 | 東洋紙業株式会社 | プリント配線基板の製造方法 |
JPS5946090A (ja) * | 1982-09-09 | 1984-03-15 | 東洋紙業株式会社 | プリント配線基板の製造方法 |
JP4580830B2 (ja) * | 2005-07-08 | 2010-11-17 | 株式会社日立製作所 | 画像形成方法及びそれを用いた画像形成装置 |
JP5091392B2 (ja) * | 2005-08-09 | 2012-12-05 | 住友ゴム工業株式会社 | 電極線の形成方法および該電極線を備えた電極板 |
JP6809452B2 (ja) * | 2015-05-19 | 2021-01-06 | 凸版印刷株式会社 | 印刷物、印刷版、およびそれらの製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5016684A (ja) * | 1973-06-15 | 1975-02-21 |
-
1978
- 1978-06-29 JP JP7906278A patent/JPS555856A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5016684A (ja) * | 1973-06-15 | 1975-02-21 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS555856A (en) | 1980-01-17 |
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