JPH0224460A - 高層建造物の制震装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は相隣接する数個の独立した建造物間を連結し、
この連結部分の結合状態を選ぶことによって各建造物の
揺れを抑制するようにした制置方法に関する。

（従来の技術） 独立した別個の建造物間をダンパーで接続し、地震時に
各建造物の振動がダンパーを通して相互に干渉し合う結
果、建造物におよぶ地震力を軽減させ得る従来技術とし
ては特願昭４２−５１９３３号、特願昭６１−２４０９
３２号がある。

（発明が解決しようとする課題） しかし、これらの従来技術では各建造物の固有振動周期
により、振動性状を異にする点に着目しており、ダンパ
ーの力学的性能が夫々の建造物の振動を減殺するような
設定になっている。

したがって、ダンパーの入力振動数対伝達率に関する伝
達関数は一定規模の地震力を想定した減衰性能と剛性と
を具備する設定になっており、風圧や小地震による小さ
な揺れが発生し易い高層建造物等に適用した場合、これ
らの小さな揺れには有効性を欠いていた。

逆に、ダンパーの設定が中小地震力を対象とする設定な
らば、大地震力に対応することができなかった。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その
目的は平常時および大恩、中小地震による建造物の揺れ
を抑制し、大地震に対しても有利な制置方法を提供する
にある。

（課還を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明に係る高層建造物の
制置方法は、数個の独立した建造物の相隣接する間を着
脱自在に結合し、該結合状態は通常時において剛接合で
あり、一定量上の強い地震力を受ける場合には該結合を
解除して該建造物が各々独自の挙動をなすようにしたの
である。

（作　用） 通常時は相隣接する間を剛に接合し、建造物相互の剛性
を最大限に活用し、風や中小地震力に耐える耐震構造に
なるが、大地震力を受けるときには建造物相互の接続を
解除して各独自の固有振動特性に任せた免震構造に切り
替わる。

（実　施　例） 以下、本発明の好適な実施例について図面を参照にして
詳細に説明する。

第１図はそれぞれ独立した三つの超高層ビル１−１ｇ−
１ｂを互いに接合したものである。

各超高層ビル１−１ａ−１ｂの地盤面からの高さが等し
い中層位置側面から互いに隣接するビル方向へ水平に延
ばした連結梁２で、ビル１−１ａ−１ｂが相隣接する間
を着脱自在に係合している。

この連結梁２は中層位置に限らず、ビル１の屋上に渡設
した連結梁３を設けるなど、上下方向に多段に設置して
もよい。

第１図では同図（２）に示す如く、各ビル１−１ａ−１
ｂの配置関係がこれらを連結梁２で結んだとき、平面形
状が三角形になる節点位置にあり、耐震的に有利である
例を示すが、建物の大きさ、高さ、数に応じて適切な配
置を選ぶ事ができる。

連結梁２はそれぞれビル１−１ａ−１ｂの梁又は柱４を
構成する鉄骨と直結してもよいが、実施例では第２図に
示す通り、水平に設置した持出梁５内に嵌入止着してい
る。この持出梁５内に嵌入した連結梁２の端部天面から
持出梁５に通るピン７で連結梁２を持出梁５に固定し、
ビル１−１ａ−１ｂ同士を剛に接続している。

ピン７を外せば連結梁２と持出梁５との接続は解除され
、ビル１−１ａ−１ｂ同士は互いに水平方向に自由な挙
動に委ねられる。大地震力を受ける場合には、連結梁３
や持出梁５の接合強度の問題のみならず、ビル１−１ａ
−１ｂを剛接合していること自体各ビル１−１ａ−１ｂ
の固有周期差によって不利になるからである。

したがって、ピン７は地震力の程度を振動センサー等で
感知して自動的に抜出できるようにし、その例を第３図
、第４図に示す。図の例は、ピン７を固定乃至抜出する
ためにプランジャ型のソレノイド８を用いている。

第３図のピン７には長孔が設けてあり、この長孔に楔９
を差し込んで止めるものである。

ソレノイド８は鉄心とプランジャ１０との間にコイルバ
ネ１１が縮設してあって、コイルに通電しない時は、ば
ね１１の反発力でプランジャ１０が楔９を抑圧固定する
位置に装着しである。

ソレノイド８に通電すればプランジャ１０は電磁力に引
かれて引込み、楔９が外れる結果、ピン７が落下し、連
結梁２とビル１　（ｌａ、ｌｂ）との剛接合が解除にな
る。

尤も、ソレノイド８の場合には電磁力とプランジャ１０
のストローク長との関係において索引力が指数関係的に
減少するため、問題を残す。したがって、維持管理の点
でソレノイド８よりも機能を維持しにくいと同時に扱い
にくいが、ソレノイドの代りに油圧シリンダーを使用し
てもよい。

第４図も第３図と同様であるが、これはピン７の軸方向
にソレノイド８を設置したもので、ソレノイド８のプラ
ンジャにピン１０の頭頂部を直結している。したがって
、ピン７を固定するための楔９を要しない。

これらソレノイ′ド８の駆動は、振動センサーや変位計
の出力データと連動していれば、完全に自動化すること
ができる。また、接合を解除する箇所を選択してもよい
。

尚、実施例では超高層ビル１について説明したが、本発
明は超高層ビルに限らず、高層ビルにも適用できる。又
振動センサー等の感度は、個々の建物または相互に結合
した建物群が大地震時に最も有利な挙動をするように設
定するものである。

（効　果） 本発明は、以上詳しく説明したように構成されているの
で、通常時には建造物が相隣接する相対位置を上手く活
用した耐震構造をなし、高層ビル等に発生し易い通常時
の揺れに対抗することができる。また、強い地震力を受
けるときは建造物間の接合を状況に応じて解除し、個々
の建造物の有する固有周期に任せるなどできるので、中
小地震力と大地震力とを弁別した合理的な制置を行うこ
とができるのである。

【図面の簡単な説明】

図は何れも本発明の実施例に関し、第１図（１）は建造
物の配置と、その間の接合状態を説明するための側面図
、同図（２）は同図（１）の平面図、第２図は接合部分
を例示した断面図、第３図は接合部分の自動解除手段を
例示した平面図、第４図も同じく自動解除手段を例示し
た平面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）数個の独立した建造物の相隣接する間を着脱自在
   に結合し、該結合状態は通常時において剛接合であり、
   一定以上の強い地震力を受ける場合には該結合を解除す
   るなどして該建造物が各々独自の挙動など有利な挙動を
   なすようにしたことを特徴とする高層建造物の制震方法
   。