JPH02240563A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

Info

Publication number
JPH02240563A
JPH02240563A JP1061193A JP6119389A JPH02240563A JP H02240563 A JPH02240563 A JP H02240563A JP 1061193 A JP1061193 A JP 1061193A JP 6119389 A JP6119389 A JP 6119389A JP H02240563 A JPH02240563 A JP H02240563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
lens surface
shape
etching
spherical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1061193A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisanori Hashimoto
久儀 橋本
Morio Tamura
田村 盛雄
Kazuyoshi Hatano
波多野 和好
Fujio Sato
藤男 佐藤
Takeshi Ichiyanagi
健 一柳
Kiyoshi Ishikawa
潔 石川
Kiyoshi Tanaka
潔 田中
Takao Kawanuma
川沼 孝雄
Kazuo Sato
一雄 佐藤
Shinji Tanaka
伸司 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP1061193A priority Critical patent/JPH02240563A/ja
Publication of JPH02240563A publication Critical patent/JPH02240563A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は超音波探触子に係わり、特に超音波顕微鏡等の
高周波の音波エネルギーを利用した装置に用いて好適な
超音波探触子に関する。
〔従来の技術〕
従来の超音波顕微鏡用の超音波探触子の構造を第11図
に示す。超音波探触子は、音響レンズを構成するレンズ
本体13と超音波発生用の圧を膜2、これに電力を供給
する上部電極3、下部電極4とからなる。まず発振器6
によってパルス波状又はバースト波状の電圧を発生させ
、これを圧電膜2に供給する。この電圧によって圧1膜
が振動し、ここから膜厚に対応した周波数の超音波が発
生する。この超音波はレンズ本体13の球面状のレンズ
面14によって絞られ、試料lOの表面または試料内部
の音響インピーダンスの異なる部分(例えばボイド、ク
ラック等)によって反射され、再びレンズ本体13のレ
ンズ面14に返り、圧電膜2に検出される。この信号が
受信器7で増幅され試料10の情報が得られる。
試料台9をY方向に、レンズ本体1をX方向にスキャン
することにより、試料10のある平面位置の情報が得ら
れる。
また、レンズ本体13の球面状のレンズ面14の周辺に
は斜面部分17が設けられている。これは、レンズ面周
辺での直達波の発生を阻止するためのもので、これによ
り球面状のレンズ面14を経由した超音波のみが圧電膜
2で受信され、試料10の正確な情報が得られる 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記従来の超音波探触子では、レンズ面
14の周辺に斜面部分17を設ける構成であるため、レ
ンズ面14の開口部分と斜面部分17の間にエツジ部分
18か形成され、このエツジ部分18の加工が雑しく、
このためノイズの発生を低減することには限度がありか
つ安価に製造することは困髭であるという問題があった
即ち、従来は、レンズ素材としてサファイアを使用し、
これを機械加工することによりレンズ面14及び斜面部
分17を形成するのが一般的であるが、サファイアはモ
ース硬度9の非常に硬い材質であり、エツジ部分18の
ある形状の機械加工が非常に誼しい、また、斜面部分1
7の形成に際して、レンズ面14の球面の中心と斜面部
分17の中心がずれる。このため、エツジ部分18が全
周又は一部で尖らずに平坦になることが多い、こうなる
と、ここからレンズ面14を経由しない直達波が生じ、
この直達波とレンズ面からの波が受信され、両者が干渉
して像がぼける。
なお、さらにエツジを尖らせようとすると、エツジ部分
が欠けてしまい、不良品を作ることが多い。
また、エツジ部分18はその後仕上げ加工をするが、こ
の際も同様の理由できれいに仕上げることが必要であり
、この仕上げに大きな労力を必要とし、歩留り低下の原
因となる。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、ノイ
ズの発生を低減できかつ安価に製造できる超音波探触子
を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、音響レンズのレンズ本体の一方の端部に圧
電素子を設け、これに電圧を印加することにより超音波
を発生し、この超音波を前記レンズ本体の他方の端部に
設けられた凹状のレンズ面で集束させ、その超音波の試
料からの反射波を前記圧電素子で検出することにより前
記試料表面又は内部の情報を得る超音波探触子において
、前記レンズ面の形状を、中央部が球面で、周辺部が少
なくとも部分的に深さ方向の曲率がその球面の曲率より
も小さい非球面となるような形状にすることによって達
成される。
〔作用〕
このように構成された本発明の超音波探触子においては
、圧電素子より直進してきた超音波は、レンズ面中央部
では球面であるためレンズ面の軸線上に焦点を結び、超
音波顕微鏡の場合は従来と同じように像が見える。これ
に対し、レンズ面周辺の非球面部では、少なくとも部分
的に中央部球面よりも深さ方向の曲率が小さくなってい
るため、この部分で中央部球面からの超音波よりも更に
深い位置で焦点を結ぼうとする。この超音波は、試料表
面で反射しレンズ面に戻るが、試料表面上での反射点が
レンズ面の軸線からずれるため周辺非球面部でなく中央
球面部に戻り、この超音波は周辺球面部との焦点位置の
違いからレンズ本体内をレンズ面の軸線と平行に伝播せ
ず、圧電素子には達しない、従って、中央球面部からの
超音波による情報のみが得られ、周辺非球面部の情報は
非常に少なくなる。即ち、本発明では周辺非球面部が従
来探触子のエツジの役割をし、ノイズの発生を低減でき
る。
また、この形状にすることにより球面部周囲のエツジ加
工が不要となり、製造価格の低減が可能となる。
なお、本発明において、「深さ方向の曲率かその球面の
曲率よりも小さい」とは「直線」をも含む概念であり、
結果的に、周辺部が鏝面形状をしたレンズ面形状も本発
明の範囲内に含むものである。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例による超音波顕微鏡用の超音波
探触子を第1図及び第2図により説明する。
第1図において、超音波探触子は、音響レンズを構成す
るレンズ本体1と、レンズ本体lの一方の端部に設けら
れた超音波発生用の圧電膜2及びこれに電力を供給する
上部電極3及び下部電極4と、レンズ本体1の他方の端
部に設けられた凹状の音響レンズ面5とからなっている
。上部型′&3及び下部電極4は発振器6及び受信器7
に接続され、発振器6と受信器7の回路はサーキュレー
タ8により切り換えられる。音響レンズ面5は、中央部
5Aが球面で周辺部5Bがそれよりも徐々に深さ方向の
曲率が小さくなる非球面となるような形状をしている。
また、周辺部5Bの入口形状は、第2図に示すように概
略四角形形状をしており、横断面形状はその概略四角形
形状から中央部5^の円形形状に滑らかに移行する非円
形をしている。
使用にあたっては、試料台9−Eに試料10を載せ、試
料10とレンズ本体1の間に水11を設ける。
まず、発振器6によってパルス波状又はバースト波状の
電圧を発生させ、これを圧電膜2に供給する。この電圧
によって圧電WA2が振動し、ここから膜厚に対応した
周波数の超音波が発生ずる。
この超音波はレンズ本体1の凹状の音響レンズ内5の中
央球面部5八によって絞られ、集束ビーム12が形成さ
れる。この超音波は試料表面または試料内部の音響イン
ピーダンスの異なる部分(例えばボイド、クラック等)
によって反射され、再びレンズ本体1のレンズ面5に返
り、電圧膜2に検出される。この信号が受信器7で増幅
され試料10の情報が得られる。
試料台9をY方向に、レンズ本体1をX方向にスキャン
することにより、試f410の表面又は資料内部のある
平面位置の情報が得られる。
音響レンズ1による超音波の伝播の状況の詳細を第3図
に示す、圧電)摸2より直進してきた超音波は、レンズ
面中央部5^では球面であるためレンズ面5の軸線上に
焦点を結び、超音波顕微鏡に使用した場合は従来と同じ
ように像が見える。これに対し、レンズ面周辺部5Bの
非球面部では、中央部球面部5^の球面よりも徐々に深
さ方向の曲率が小さくなるため、中央部球面からの超音
波よりも更に深い位置で焦点を結ぼうとする。このとき
、この超音波は試料表面に対する入射角に応じて試料表
面で反射し、反射波13となる場合と表面波14となる
場合があり、反射波13はレンズ面5に戻る。しかしな
がら、反射波13は試料表面上での反射点かレンズ面の
軸線からずれるため、レンズ面中央の球面部5^に戻る
。この球面部5^は周辺部5Bとは焦点位置か異なる。
従って、レンズ内での伝播方向はレンズ面の軸線と平行
にならず、圧t pA 2には達しない、このため、中
央線面部5Aによる情報のみか得られ、周辺非球面部5
Bによる情報は非常に少なくなる。
また、周辺部5Bは横断面形状が非円形をしている。こ
のため、この部分からの超音波はレンズ面の軸線に対し
横方向にもずれた方向に進行し、試料表面からの反射波
もそれに対応した方向に戻るか、レンズ外に放散する。
即ち、横断面非円形の周辺部5Bは超音波を散乱させる
作用があると考えられる。
換言すれば、周辺非球面部5Bは少なくとも深さ方向の
形状の作用により、またこの作用と横断面非円形の作用
の相乗効果により、従来の超音波探触子のエツジの役割
をし、ノイズの発生を低減することを可能にする。
このように本実施例においては、レンズ面5の周辺部5
Bを球面でなく横断面非円形の非球面形状にすることに
より、ノイズの発生を低減でき、超音波類IR鐘に使用
した場合にはクリアな画像を得ることができる。
また、レンズ内5をこの形状にすることにより、従来問
題となっていた球面部周囲にエツジを形成するための仕
上げ加工を省略することができ、製造コストの大幅な低
減が可能となる。
次に、上述した超音波探触子の製造方法の一例を第4a
図〜第41図により説明する。この製造方法はレンズ面
をエツチング技術を用いて形成している点で従来方法と
は根本的に異なる。
一般に、エツチングには、エツチング速度が素材の結晶
軸方向に依存しないものと依存するものがあり、前者を
等方性エツチングと呼び、後者を異方性エツチングと呼
んでいる0例えば単結晶シリコンに対しては、フッ酸と
硝酸及び酢酸の混合液をエッチャントとして用いた場合
は等方性エツチングとなり、K OH水溶液を用いた場
合は異方性エツチングとなる。しかしながら、一般的に
は「等方性エツチング」、「異方性エツチング」の分類
は被エツチング素材の種類とこれに使用するエッチャン
トの種類にやって定義される分類であり、いわゆる等方
性エツチングと呼ばれるものでも、エッチャントの混合
比、エツチング温度等によってエツチング速度が結晶軸
方向にある程度依存する場合が生じる0例えば上述した
フッ酸と硝酸及び酢酸の混合液の例では、フッ酸の割合
を少なくすると結晶軸方向にエツチング速度が異なる程
度が大きくなり、また一般的に、エツチング温度を高く
すれば結晶軸方向にエツチング速度が異なる程度が大き
くなる。ただしこの場合でも、エツチング速度の異なる
程度は異方性エツチングに比べればはるかに小さく、本
明細書中では、便宜上このエツチングのことを「疑似等
方性エツチング」と呼ぶ。
本発明者等は、マスク層の点状の開口部よりこのような
疑似等方性エツチングを施すことにより、中央部が球面
で周辺部が少なくとも部分的に深さ方向の曲率がその球
面の曲率よりも小さい非球面となるような形状をしたエ
ッチプロフィルを持つ凹所が形成されることを発見した
0本実施例の製造方法はこの発見に基づくものである。
本実繕例の製造方法において、音響レンズ1のレンズ素
材としては、サファイアより安価で高品質な材質(ディ
スロケーション等が少ない)が容易に得られる単結晶S
tを用いる。しかしながら、レンズ素材としては、音響
的な性質(音速、伝播ロス等)を満たすものであれば他
の材質でもよく、例えばサファイア、YAG、YIG、
水晶、溶融石英等であってもよい。
まず、結晶軸を厳密に規定されたウェハー20を用意す
る(第4a図)、この結晶方位は一例として挙げると、
オリエンテーションフラット28(第4図参照)が(1
10)面の単結晶ウェハーである。このウェハーの表面
方位は+100)面である。
なお、オリエンテーションフラット29が(100)面
等、他の結晶方位のウェハーでもかまわない。
また、このウェハーの大きさはフォトリソグラフィー工
程の行なえる大きさであればいくらでもかまわわないが
、以下の例では3インチ(約76 rm )の大きさで
説明する。
次に、この3インチのウェハー20を熱酸化炉に入れ、
ウェハー20を基板としてその表面に例えば1.8μm
程度の熱酸化膜21を形成する(第4b図)、この上に
真空蒸着法によりC「膜22を1000人〜1500人
程度の厚さに、Aり膜23を3000人〜20000人
程度の厚さに蒸着する(第4C図)。
更に、この上にレジスト膜26をスピンナーで1μ霧程
度の厚さに塗布し、このレジスト膜26を後述するマス
ク層の開口部パターンに対応する所定のマスクパターン
を持つガラスマスク24で露光しく第4d図)、現像す
る〈第4e図)、これによ、す、レジスト膜26にはガ
ラスマスク24のマスクパターンに対応したレジストパ
ターンが形成される。
次に、このレジストパターンを持つレジスト膜26をマ
スク材とし、熱酸化膜21及び真空蒸着で蒸着したC「
膜22及びAuJf!23をウェットエツチングする(
第4f図)、このエツチング液については、例えば、総
合電子出版社刊、エレクトロニクスの精密微細加工、楢
岡清威著に詳しい。
この作業によって、熱酸化11I!21及び真空蒸着で
蒸着したCrfl122及びAu膜23にはレジストW
A26のレジストパターンに対応した点状の開口部27
のパターンが形成され、適当な溶液でレジスト膜26を
除去することにより、熱酸化M21、Cr 12122
及びAll膜23からなる音響レンズ用エツチングのマ
スク層29が形成される。このマスク層29の開口部パ
ターンの平面図を第5図に示す。
このマスク層29は、基板20を構成するSiのエッチ
ャントであるフッ酸と硝酸の混合液に腐蝕されないもの
であれば、他のものでもよい。例えば、窒化珪素の膜で
もよい、また、製作するレンズ面の球径が小さい場合に
は、レジストII!26でマスクの役割を果たすことも
可能である。
次に、Stのエッチャントであるフッ酸と硝酸及び酢酸
の混合液で上述のSiウェハーに疑似等方性エツチング
を施すことにより、マスク層29の開口部27に対応し
た位置に凹所30を形成する(第4g図)、このときエ
ッチャントとしてはSiの結晶軸方向によってエツチン
グ速度の異なる混合比、例えばフッ酸と硝酸及び酢酸の
混合液では容積比0.5:4.5:3を用いる6なお、
曲の使用可能な混合比としては、0.2:4.8:3あ
るいは、2:3:3等がある。
このように結晶軸方向によってエツチング速度の異なる
混合比を用いることにより、基板20に形成される凹所
30のエッチプロフィルは、第6a図及び第6b図に示
すように、凹所周辺部の入口形状が概略四角形をなし、
かつ凹所中央部が球面で周辺部がその球面よりも深さ方
向の曲率が徐々に小さくなる非球面をした形状となる。
また、周辺部は、横断面形状が入口の概略四角形形状か
ら中央部の円形に徐々に移行する形状となる。その理由
を以下に説明する。
基板20を構成するS1単結晶ウエハーの結晶構造とそ
の3つの結晶面(100) 、 (110) 、 (1
11)を第7図に示す、このウェハーのこれら結晶面に
直交する方向のエツチング速度は(100) >(11
1)> (110)の順となる1本明細書中では、この
結晶面に直交する方向を結晶軸方向と呼んでいる。この
結晶軸方向のエツチング速度の差は、エッチャント中の
フッ酸の量が少なくなるほど大きくなり、フッ酸の量が
多くなるほど小さくなる。また、温度が高くなるにした
がって差は小さくなる。
前述したように、本実施例において基板20を構成する
ウェハーの表面方位は(100)面であり、第7図の結
晶面配置より、表面の(100)面に直交する水平方向
に第6a図に示すように(100)面及び(110)面
が45°毎に交互に存在する。従って、基板表面の凹所
入口部分では、(100)面方向のエツチング速度が(
110)面方向のエツチング速度より速いため、入口形
状が概略四角形形状となる。
これに対し、凹所30の深さ方向の形状については、深
さ方向である(100)面方向のエツチング速度と水平
方向の(110)面方向のエツチング速度の差が球面か
らの形状の違いとなる。即ち、第8図に示すように、凹
所周辺の入口部は(100)面又は(110)面方向の
エツチング速度V1となり、凹所底面部では(100)
面方向のエツチング速度V2となり、それらの間ではそ
れらのエツチング速度V1 、V2の合成速度V3とな
る。その結果、凹所底面部即ち中央部付近では、(10
0)面方向のエツチング速度■2により定まる球面形状
となる。
これに対し、凹所入口部から底面部に至るまでの途中は
、エツチング速度が合成速度V3であるので、曲率は一
定とならならず、底面部域面の曲率とは異なった曲率の
非球面形状となる。しかもこのとき、エツチング速度は
(100) >(110)なので、(110)面方向の
断面で見ると深さ方向にやや深穴となり、少なくとも部
分的に底面部域面よりも曲率のノ1\さい非球面となる
。ただし、(100)面方向の断面では、エツチング速
度は(100) −(100)なので、曲率は中央部球
面の曲率と同じになる。即ち、横断面形状は入口の概略
四角形形状から中央部の円形、に徐々に移行する。
フィゾー型干渉計による測定結果では、凹所30の中心
から1/4〜2/3がレーザ光の波長程度(0,6μm
)の最大誤差で真球に近くなっていることが確認できた
ここで、結晶軸方向(結晶面方向)によるエツチング速
度の違いは、エッチャントの混合比によって定まるので
、凹所全体に占める中央球面部の割合はその混合比の選
択により調整可能である。
この例では、フッ酸と硝酸の量により調節可能であり、
フッ酸の量を多くすることにより、エツチング面全体が
球面に近ずく、ただし、球面の粗さは悪くなる。中央球
面部の面積は、エッチャントの混合比とエツチング時間
を定めれば、再現性良く得ることができる。
凹所30のエツチングを終了した後、マスク層29を作
成したときと同様に、Au膜23、Cr膜22及び51
02M21をエツチングにより除去する(第4h図)そ
の後、凹所30を中心にしてコアドリルで切出し、所定
のレンズ形状に仕上げ、音響レンズlを得る(第41図
)、このとき、凹所30の中央球面部と周辺非球面部の
少なくとも一部かレンズ面5となるようにする。
以上の方法により、第1図に示す音響レンズ1を作るこ
とができる。
このように、半導体製造技術に使用されているエツチン
グ技術のプロセスを用いることにより、第5図に示すよ
うにStウェハー1枚で20〜40個の探触子を同時に
製作することが可能であり、再現性のある音響レンズを
容易かつ安価に製造かできる。
また、ガラスマスク24のマスク形状を変え、マスク層
29の開口部27の形状を変えることにより、凹所30
(レンズ面5)の周辺部形状は第6図に示す形状だけで
なく、楕円形状、へ角形等の多様な形状に対応できる。
以上の実施例では、基板20を構成するウェハーの表面
方位を(100)面としたが、これは前述した通り他の
面であってもよい、ここで、他の面として(111)面
を使用した場合、形成される凹所の形状につき説明する
基板20を構成するウェハーの表面方位を(111)面
とした場合、第7図の結晶面配置より、表面の(111
)面に直交する水平方向には第9図に示すように(11
0)而のみか60″″毎に存在する。このため、基板表
面の凹所入口部分ではエツチング速度は同じとなり、入
口形状は円形となる。
これに対し、凹所30の深さ方向の形状については、深
さ方向の(111)面方向のエツチング速度と水平方向
の(110)面方向のエツチング速度と斜めの(100
)面方向のエツチング速度の差が球面からの形状の違い
となる。即ち、第10図に示すように、凹所周辺の入口
部は(11G)面方向のエツチング速度となり、凹所底
面部では(111)面方向のエツチング速度となる。中
間部では第9図に想f象線で示すように(100)面が
三角錐状に存在するので、それに対応して(100)面
方向のエツチング速度となる部分か出現する。その結果
、中間部では、深くなるにしたがって三角錐状を呈する
形状となる。即ち、横断面形状か概略三角形形状となる
たf、’、’ L、、この場合でも、凹所底面部即ち中
央部付近では、[1)面方向のエツチング速度により定
まる球面形状が得られる。また、エツチング速度はfi
ll) >(110)なので、深さ方向にやや深穴とな
る。その結果、凹所人口部から底面部に至るまでの途中
は、少なくとも部分的に底面部球面よりも深さ方向の曲
率の小さい非球面となる。
このように、この場合も、中央部が球面で周辺部か少な
くとも部分的にそのit面よりも深さ方向の曲率が小さ
い非球面をなしかつ横断面形状が非円形をした凹所形状
が得られ、前述した実施例と同様、性能の優れた音響レ
ンズを得ることができる。
なお、詳述はしないが、基板20を構成するウェハーの
表面方位を(110)面とした場合も、基本的には同様
の凹所形状を得ることかできる。
以上、エツチング技術を用いて音響レンズのレンズ面を
形成する方法を説明したが、本発明の音響レンズはこれ
以外の製法、例えば従来通りのU1械加工又はレプリカ
加工によっても作ることができる。従来通りの機械加工
による場合でも、従来のような斜面部分及びエツジ部分
がないので、それに伴う問題は起こらず、また中央球面
部の周囲に非球面部をR械加工することはエツジ部分を
形成するよりははるかに容易であり、ノイズ発生の低減
と製造コストの低減が可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、従来のエツジ部分がなく、その役割を
製作の容易なレンズ面の周辺非球面部が果たすため、ノ
イズの発生を低減でき、性能の優れた超音波探触子が得
られると共に、エツジ部分の加工が不要となるため、加
工工数が大幅に少なくなり安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による超音波探触子の断面図
であり、第2図はその超音波探触子の音響レンズの底面
図であり、第3図はその超音波探触子の音響レンズにお
ける超音波の伝播状況の詳細を示す図であり、第4a図
〜第41図は本発明の一実施例による音響レンズの製造
方法を示す工程図であり、第5図はその製造方法の一工
程における基板上に形成されたマスク層の開口部パター
ンを示す平面図であり、第6a図は同製造方法により作
られた凹所の周辺部形状を示す平面図であり、第6b図
は同断面図であり、第7図は同製造方法に使用する単結
晶Stの結晶41iI造を示す図であり、第8図は同製
造方法により凹所が形成される状態をエツチング速度と
の関係で示す凹所の深さ方向断面図であり、第9図はウ
ェハーの表面方位を変えた場合の凹所の形状を結晶軸方
向との関係で示す上面図であり、第1O図は同じ場合の
凹所が形成される状態をエツチング速度との関係で示す
凹所の深さ方向断面図であり、第11図は従来の超音波
探触子を示す断面図である。 符号の説明 1・・・レンズ本体 2・・・圧電膜(圧電素子) 5・・・レンズ面 5A・・・中央部 5B・・・周辺部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)音響レンズのレンズ本体の一方の端部に圧電素子
    を設け、これに電圧を印加することにより超音波を発生
    し、この超音波を前記レンズ本体の他方の端部に設けら
    れた凹状のレンズ面で集束させ、その超音波の試料から
    の反射波を前記圧電素子で検出することにより前記試料
    表面又は内部の情報を得る超音波探触子において、 前記レンズ面の形状を、中央部が球面で、周辺部が少な
    くとも部分的に深さ方向の曲率がその球面の曲率よりも
    小さい非球面となるような形状にしたことを特徴とする
    超音波探触子。
JP1061193A 1989-03-14 1989-03-14 超音波探触子 Pending JPH02240563A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1061193A JPH02240563A (ja) 1989-03-14 1989-03-14 超音波探触子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1061193A JPH02240563A (ja) 1989-03-14 1989-03-14 超音波探触子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02240563A true JPH02240563A (ja) 1990-09-25

Family

ID=13164089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1061193A Pending JPH02240563A (ja) 1989-03-14 1989-03-14 超音波探触子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02240563A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011169766A (ja) * 2010-02-19 2011-09-01 Kobe Steel Ltd 超音波顕微鏡

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61120962A (ja) * 1984-11-16 1986-06-09 Olympus Optical Co Ltd 超音波顕微鏡用音響レンズ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61120962A (ja) * 1984-11-16 1986-06-09 Olympus Optical Co Ltd 超音波顕微鏡用音響レンズ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011169766A (ja) * 2010-02-19 2011-09-01 Kobe Steel Ltd 超音波顕微鏡

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2730756B2 (ja) 超音波探触子及びその製造方法
CN110440897A (zh) 回音壁微腔声学传感器及其双环谐振腔的制备方法
JPH02240563A (ja) 超音波探触子
RU2320034C2 (ru) Зонд для сканирующего зондового микроскопа и способ его изготовления
Hwang et al. Planar lens for GHz fourier ultrasonics
JPH0437379B2 (ja)
CN108489476A (zh) 一种基于声光耦合效应的光声波陀螺仪及其加工方法
JPH0731170Y2 (ja) 超音波探触子
JP3023048B2 (ja) 光ファイバプローブ及びその製造方法
JPH06288996A (ja) 超音波探触子
RU2091185C1 (ru) Фокусирующий акустический преобразователь
JP4428058B2 (ja) 弾性表面波素子用結晶材、その製造方法および球状弾性表面波素子
JP2001124746A (ja) 超音波検査方法
JPS63169554A (ja) 超音波顕微鏡レンズ
JP3011519B2 (ja) 超音波探触子の製造方法
JPH0668487B2 (ja) 超音波顕微鏡用音響変換素子
JPH11326349A (ja) プローブ
JPH07261039A (ja) 光ファイバ及びその加工方法、光ファイバプローブ及びその製造方法
JPS5844343A (ja) 音波探触子
JP3379166B2 (ja) 超音波スペクトラム顕微鏡
JP4567015B2 (ja) 薄膜基板の製造方法
JPH0348762A (ja) 音響レンズの製造方法
Lv et al. Micromachined High Frequency PMN-PT 1–3 Composite Transducer via Cold Ablation Process
JP2005156202A (ja) 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー及びその製造方法
RU2153731C1 (ru) Кантилевер для сканирующего зондового микроскопа