JPH0223509Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ヘルメツトの固定装置に係り、特に
二輪車、三輪車等のヘルメツトを固定する装置に
関する。

［従来の技術及びその問題点］ 二輪車、三輪車等に乗車するときには、安全性
の確保からヘルメツトを着用することが好まし
い。このヘルメツトは、乗車中においては、頭部
に着用しているから収納場所に問題は生じない
が、二輪車等から降車し、二輪車等から離れると
きにはヘルメツトを収納する場所の問題が生じ
る。そこで、従来は、二輪車等の車体などの所望
箇所に、フツク状の突起物を設けておいて、ヘル
メツトを頭部に固定するために用いられる紐の部
分を、このフツク状の部分に引掛けて保持してい
た。しかし、このように、紐の部分を用いて掛止
すると、ヘルメツトが不安定となつて、二輪車等
の車体部分に衝突し、ヘルメツトを傷つけるだけ
でなく、車体にも影響を及ぼすことになる。ま
た、紐の部分で掛止すると、ヘルメツトの内部が
外部に向つて開口することになり、ゴミ、ほこり
等が入り、衛生上に問題がある。さらに雨天時に
は、ヘルメツト内部が雨で濡れることになる。こ
のように、ヘルメツトを着用するためには、天候
によつては、清浄しなくてはならないという不都
合がある。その上、紐のみ掛止しているために、
盗難上の観点からも好ましくない。

本考案は、ヘルメツト自体を不安定にさせず
に、ゴミ、ほこり等の侵入を防止でき、特に天候
に左右されず、しかも盗難の危険性の少ない二輪
車、三輪車等におけるヘルメツト固定装置を提供
することを技術的課題とする。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は上記問題点を解決するためになされた
もので、オートバイに設けられたキヤリア上に、
ヘルメツトを装着できる開口部を備えた開閉可能
なホルダーが前記キヤリアよりも上部に設けられ
ると共に前記開口部の周縁にはシール材が設けら
れ、前記ホルダーの開口部と前記キヤリアとの間
にヘルメツトの頭部を嵌めて保持したことを技術
的解決の手段とする。またホルダーをキヤリアと
施錠可能にすると好適である。

尚、ここでオートバイとは、二輪車だけではな
く、三輪車等も含めてキヤリアを備えたものを含
むものとする。

［作用］ 本考案のヘルメツト固定装置は、オートバイに
設けられたキヤリア上にヘルメツトを保持し、ホ
ルダーの開口部の周縁にシール材が設けられた構
成としたので、ヘルメツトが安定的に保持でき、
ヘルメツトと車体が衝突する心配がなく、ヘルメ
ツトを傷付けずに固定できる。また、ヘルメツト
内部が外部に開口しないために、ゴミ、ほこり等
が侵入することもない。さらに、乗車している間
は、キヤリアには、荷物を搭載できるのでキヤリ
アそのものの役割を損じることがない。その上ヘ
ルメツト全体を保持するので、盗難の危険性もな
い。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。但し、当然のことであるが、以下の説明例
に記載し、または図示している構成部品、その他
の部材および配置は、本考案を限定する趣旨では
なく、単なる説明例に過ぎない。

第１Ａ図乃至第３図は本考案の一実施例を示
し、第１Ａ図は、オートバイの後部キヤリア部分
を示す斜視図、第１Ｂ図は第１Ａ図の部分断面
図、第２図は開口部部分を示す部分断面図、第３
図は他の実施例を示す部分断面図である。

本例においては、オートバイのキヤリア上にヘ
ルメツトを収納固定したものである。

第１Ａ図及び第１Ｂ図において、本例におい
て、符号１はオートバイのキヤリアであり、キヤ
リア１は丸棒状の金属等から作られている。この
キヤリア１には、ホルダー２が設けられており、
該ホルダー２には、開口部３が設けられている。
本例におけるホルダー２の開口部３は、キヤリア
１の略中央部に位置するように設けられている。
またホルダー２は、ヒンジ５により、キヤリア１
と開閉可能に構成されている。そしてロツク４に
よりホルダー２はキヤリア１と施錠できるように
構成される。前記開口部３の周縁には、シール材
として、第２図で示されるようななラバーモール
７が設けられており、該ラバーモール７の先端に
は、リツプ８が設けられ、水が浸入しないように
構成されている。

また開口部３には、図示しない蓋部が嵌合でき
るようになつており、ヘルメツトＨを固定しない
ときは、蓋部で開口部３を閉じることができる。
開口部３と蓋部の係合手段としては、開口部３の
周囲所望箇所に突起部を設け、この突起部と係合
し得るような形状の蓋部により係合する等、種々
の公知手段を用いることができる。また該蓋部と
ホルダー２は鍵（図示せず）により締結できるよ
うに構成されている。

なお、符号１０は着座するためのシートであ
る。

上記構成のキヤリア１にヘルメツトＨを固定す
るには、先ずホルダー２を開け、第１Ｂ図で示さ
れる様に、ヘルメツトＨの頭部をホルダー２の開
口部３に合せて、キヤリア１上に置き、ホルダー
２を閉じてヘルメツトＨを固定する。ホルダー２
を閉じると、第２図で示されるように、ヘルメツ
トＨがキヤリア１上のラバーモール７の先端にあ
るリツプ８を押し、鎖線８ａのように密着する。
これにより、ゴミ、ほこり、水分等が開口部３か
らホルダー２内に直接侵入することがない。

第３図は、本考案の他の実施例を示す。

本例においては、三輪車タイプの例であり、リ
ヤキヤリア１１の下部で、車体１５の上に装着し
た例を示す。本例では、前記実施例と同一部材に
は、同一符号を付してその説明を省略する。

本例においては、ヒンジ１２により蓋体１４が
開閉可能に設けられており、該蓋体１４には、前
記実施例と同様に開口部３が設けられている。そ
して該開口部３の周縁には、ラバーモール７が設
けられ、ラバーモール７の先端にはリツプ８が設
けられている。また車体１５には、ヘルメツトを
保持する保持棒１７が設けられ、且つ車輪により
跳上がる泥、水等を遮断するためのシート１３が
止め具１６，１６により設けられている。

ヘルメツトＨは、蓋体１４を開き、蓋体１４と
保持棒１７の間に挿着され、蓋体を閉じることに
より固定される。本例のように構成すると、リア
キヤリアは常に空席の状態に保つことができる。

［考案の効果］ 本考案は、上述のように構成されているため
に、次のような効果がある。

オートバイに設けられたキヤリア上にヘルメツ
トを保持し、ホルダーの開口部の周縁にはシール
材が設けられた構成としたので、ヘルメツトを安
定的に保持でき、ヘルメツトと車体が衝突する心
配がなく、ヘルメツトを傷付けずに固定できる。
また、ヘルメツト内部が外部に開口しないため
に、ゴミ、ほこり等が侵入することもない。さら
に、乗車している間は、キヤリアには、荷物を搭
載できるのでキヤリアそのものの役割を損じるこ
とがない。その上ヘルメツト全体を保持するの
で、盗難の危険性も少ない。

なお、当然のことであるが本考案は図示の例に
限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図乃至第３図は本考案の一実施例を示
し、第１Ａ図は、オートバイの後部キヤリア部分
を示す斜視図、第１Ｂ図は第１Ａ図の部分断面
図、第２図は開口部部分を示す部分断面図、第３
図は他の実施例を示す部分断面図である。 １……キヤリア、２……ホルダー、３……開口
部、５，１２……ヒンジ、７……シール材（ラバ
ーモール）、８，８ａ……リツプ、１７……保持
棒、Ｈ……ヘルメツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ オートバイに設けられたキヤリア上に、ヘル
   メツトを装着できる開口部を備えた開閉可能な
   ホルダーが前記キヤリアよりも上部に設けられ
   ると共に前記開口部の周縁にはシール材が設け
   られ、前記ホルダーの開口部と前記キヤリアと
   の間にヘルメツトの頭部を嵌めて保持したこと
   を特徴とするヘルメツト固定装置。 ２ 前記ホルダーをキヤリアと施錠可能にされて
   いる請求項１記載のヘルメツト固定装置。