JPH02233208A - 木材の薬液処理方法及びその装置 - Google Patents

木材の薬液処理方法及びその装置

Info

Publication number
JPH02233208A
JPH02233208A JP5276389A JP5276389A JPH02233208A JP H02233208 A JPH02233208 A JP H02233208A JP 5276389 A JP5276389 A JP 5276389A JP 5276389 A JP5276389 A JP 5276389A JP H02233208 A JPH02233208 A JP H02233208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
container
chemical
chemical solution
vessel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5276389A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Fujita
文夫 藤田
Ichiro Funayama
船山 一郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoritsu Yuki Co Ltd
Original Assignee
Kyoritsu Yuki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoritsu Yuki Co Ltd filed Critical Kyoritsu Yuki Co Ltd
Priority to JP5276389A priority Critical patent/JPH02233208A/ja
Publication of JPH02233208A publication Critical patent/JPH02233208A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、木材に防腐、防黴、防虫、防蟻等の薬液処
理を施すため、木材に薬液を含浸させる木材の薬液処理
方法及びその装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、木材を防腐、防黴、防虫、防蟻等の目的で防腐剤
、防黴剤、防虫剤、防蟻剤等の薬液によって含浸処理す
る薬液処理方法としては、(イ)木材を加圧薬液タンク
内に入れ、次いで薬液を該薬液タンク内に注入して木材
中に加圧注入する方法、 (口)木材を減圧タンク内に入れ、次いで薬液を該薬液
タンク内に注入して木材中に薬液を減圧吸入或いは注入
させる方法、 (ハ)木材を薬液容器に入れ、次いで薬液を該薬液容器
内に注入して木材を常圧で薬液に浸漬し、木材中に薬液
を含浸させる方法、 (二)木材の表面に薬液をはけ塗り、スプレー吹き付け
等により、木材表面に薬液を塗布し、木材の組織内に浸
透せしめる方法、等ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、従来の上記(イ)及び上記(口)は、薬液処
理の工場作業方弐であり、木材への薬液含浸処理が確実
であり、特定の処理工場であり、劇物薬液を取扱うこと
が可能である。
しかしながら、上記(イ)及び上記(口)は上記の利点
があるが、反面、装置そのものが大掛かりになり、相当
規模の重量設備が必要となり、それに伴って当然設備コ
スi・は高価なものとなる。
また、薬液処理の設備が工場に固定されるので、立地等
の条件によっては、一例として、通常、次のような木材
の流通経路となる。
例えば、製材所の業者、或いは木材供給業者が、薬液処
理業者に木材を薬液処理する旨を依頼する。
薬液処理業者は、その依頼を受けて木材の薬液処理を行
う。次いで、薬液処理された木材を薬液処理業者から工
務店或いは大工が引き取って建築現場に運び込むという
経路である。この木材経路の順序としては種々に考えら
れるが、薬液処理した木材を建築現場に用意するために
は、何れにしても、製材場の業者から薬液処理業者、工
務店等の業者、大工等の流通経路を通らなりればならず
、人手を多く経ると共に、材木の運搬経費も余分にかか
り、建築コストを引き上げる原因になるという問題点を
有している。
また、上記(ハ)は、」二記(イ)及び」二記(口)の
簡便方というべきものであるが、従来の浸漬法のうちで
は、上記(イ)及び上記(口)に比べ、設備費が安価で
あるというのみで、薬液処理後の木材の容器からの取り
出し、乾燥等の取り扱いが不便であり、該方法は現在普
及しておらず、尚一層の工夫改良が要求されている。
更に、上記(二)は、主として、いわゆる現場作業であ
り、手軽に容易に実施できるが、薬液の浸透量即ち含浸
率が十分でなく、且つ作業者の不注意により、木材表面
に薬液塗布を施していない箇所が残る恐れがあり、また
作業者に対する安全性も保証できず問題点を有している
この発明の目的は、上記の課題を解決することであり、
木材を建築現場等の現場に運び、現場において木材に防
腐剤、防黴剤、防虫剤、防蟻剤等の薬液を含浸させるこ
とを可能にした木オメの薬液処理方法を堤供すると共に
、装置そのものを小型に収縮させ、所望に応じて建築現
場等の現場に容易に持ち運びができ且つ該現場において
迅速に且つ容易に組み立て設置ができる木材の薬液処理
装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するために、次のように
構成されている。即ち、この発明は、流体の非透過性で
且つ押し潰し可能な材料から成り且つ密閉可能な木材出
入口を備えた容器に木材を適当に積み重ねる工程、前記
容器の前記木材出入口を密閉する工程、前記容器内から
空気を吸引して前記容器を収縮させると共に前記容器の
内圧を負圧にする工程、前記容器内に薬液を注入して前
記木材を薬液に浸漬する工程、前記容器内に薬液を注入
した状態で所要時間放置して前記木材中に薬液を含浸さ
せる工程、前記容器内から薬液を脱液する工程、及び前
記木材を乾燥させる工程から成る木材の薬液処理方法に
関する。
また、この発明は、流体の非透過性で且つ押し潰し可能
な材料から成り且つ密閉可能な木材出入口を備えた容器
、該容器に形成した空気抜き口に接続した空気吸引パイ
プを通じて前記容器内の空気を吸引するための真空ポン
プ、前記容器に形成した薬液出入口に接続した薬液パイ
プを通じて前記容器と連通した薬液タンク、及び該薬液
タンクと前記容器とを連通ずる前記薬液パイプ中に設置
され且つ少なくとも前記容器内の薬液を前記薬液?ンク
に回収するための薬液ポンプ、から成る木材の薬液処理
装置に関する。
更に、この木材の薬液処理装置は、前記容器の内側と前
記木材との間に前記木材を包むためのネットを配置した
ものである。
〔作用] この発明は、上記のように構成されており、次のように
作用する。即ち、この木材の薬液処理方法は、密閉され
た容器内に収容された木材を負圧、言い換えれば、真空
バンク状態の雰囲気内に置き、木質内が負圧状態になり
、木材中に薬液が浸透し易い状態になる。そこで、薬液
が容器内に注入されることによって木材中に薬液が負圧
で吸引されてスムースに浸入し、木材中に薬液が充分に
含浸される。この場合に、薬液には少なくとも大気圧が
かかっており、木材への薬液の含浸をよりスムースに達
成することができる。
また、この木材の薬液処理装置は、ポンプ等の装置を現
場に容易に運び得るだけでなく、容器自体を押し潰した
状態で容易に現場■に運ぶことができ、該現場で容器を
拡げ、該容器にポンプ等の装置を接続して装置自体を設
置することができ、該容器内に木材を収容して上記ポン
プ等の装置を作動することによって容易に現場で薬液を
含浸させる木材薬液処理を行うことができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による木材の薬液処理
装置の実施例について説明する。
第1図において、この発明による木材の薬液処理装置の
一実施例が示されている。この木材の薬液処理装置は、
木材10に防腐剤、防黴剤、防虫剤、防蟻剤等の薬液を
含浸させて木材10を防腐、防黴、防虫、防蟻等の薬液
処理するために使用されるものであり、主として、薬液
処理すべき木材10を収容する容器1、該容器1の空気
を吸引する真空ポンプ2、容器1に注入する薬液を貯蔵
ずる薬液クンク8、及び容器1から薬液を脱液するため
の薬液ポンプ7から構成されている。容器1には、容器
1内の空気を吸引して容器1内を負圧にするための空気
抜き口5、容器1内に薬液を注入又は脱液ずるための薬
液出入口6、及び容器1に木材10を出し入れするため
密閉可能な木材出入口20が適当な個所に且つ所定の大
きさに形成されている。容器1に形成された空気抜き口
5には、真空ポンプ2に連通ずる真空吸引パイプ17が
接続されている。真空吸引バイプ17の途中には、空気
緩衝のためのハソファタンク3が配設されている。ハソ
ファタンク3は、ハソファタンク懸架台4にフソク18
.19によって懸架されている。このバソファタンク3
ば、薬液を容器1に注入する際の液体緩衝として機能す
ると共に、薬液が真空ポンブ2側に流入することを防止
するために、薬液の目視用のレベル計としても機能する
ものであり、例えば、薬液が上昇したことを検知すると
、ハソファタンク3より真空ボンプ2側の真空吸引パイ
プ17中に設IJられたハルブを閉鎖して薬液の真空ボ
ンプ2への流入を防止する。更に、真空吸引パイプ17
は、作業の邪魔にならないように、ハソファタンク懸架
台4にフソク19によって}賢、架されている。また、
容器1には、容器1内へ薬液を注入したり又は容器1か
ら薬液を脱液するため、薬液出入口6が形成されている
この薬液出入口6には薬液タンク8に連通ずる薬液パイ
プ16が接続されている。図では、薬液パイプ16は、
供給側薬液パイプ14と説液側薬液バイプ15とに分岐
されている。更に、脱液側薬液パイプ15の途中には、
薬液ボンブ7が設けられている。更に、供給側薬液パイ
プ14には、薬液を供給するための開放される開閉バル
ブ12が設けられており、また、薬液ポンプ7と容器1
との間の脱液側薬液パイプ15には、薬液ボンプ7を作
動して薬液を薬液タンク8に脱液ずるために開放される
開閉ハルブ13が設けられている。
なお、図示してないが、容器1には容器1内の負圧を解
放するための負圧解放用バルブを設けてもよい。また、
薬液ポンプ7については、容器1内の薬液を脱液して薬
液タンク8に回収ずるためだけでなく、薬液を容器1に
供給する場合に作動ずるように構成してもよいことば勿
論である。更に、真空ポンプ2、薬液ボンプ7及び薬液
タンク8は、図では現場に設置された状態が示されてい
るが、例えば、トラソク、トレーラ等の装W輪送車に搭
載したままでもよいことは勿論である。また、明確に図
示していないが、薬液タンク8は密閉可能な状態に形成
し、薬液タンク8内の薬液を出し入れする時に空気抜き
口を開放するように構成してもよいことは勿論である。
更に、薬液が真空ポンプ7に流入しないように、例えば
、薬液流入防止用のハルブ等を真空吸引パイブ17に設
けてもよいことは勿論である。
この容器1の構造としては、小さく折り畳んだ状態即ち
押し潰した状態で移送、保管等ができる構造に形成した
ものであり、該容器1の形状は、第2図又は第3図に示
すように、シート状、袋状の容器即ちハングから成る密
閉可能な木材出入口20を備えたものである。この容器
1の材料としては、押し潰し可能で且つ流体の非透過性
の材料から成るものであり、抗張力が大で且つ曲げに強
く、可撓性であり、しかも空気、水を透過しない物質の
フィルム状或いはシーl・状の材料(以下、該材料をフ
ィルムという)から製作されている。
容器1を製作するフィルムは、引き裂き力、突く力等に
対する破裂強度、引っ張り強度、折り曲げに対する曲げ
強度、これらの繰り返し強度、使用する薬品に対する耐
薬品性、太陽光線及び太陽熱等に対する耐候性に冨んだ
材料が好ましいことは勿論である。この容器1の材料は
、例えば、フィルムの厚み〔シバタ工業四カタログから
商品名エスコン〕0.6〜1.0鶴のフイルムを用いて
第2図に示すように、大型ボストンバッグ形弐に製作す
ることができる。また、容器1は、第3図に示すように
、該大型ボストンバッグの下端縁を金属製皿体21に接
着剤等で接合して容器1の底部を構成して形成すること
も可能である。具体的には、容器1ば、テトロン布強化
合成ゴムフィルムから成り、該フィルムの厚さは0.8
1のものを使用し、第2図に示すような構造に該フィル
ムを接着剤で接合して製作した。また、容器1のサイズ
としては、木材10、空気、薬液等を注入した状態で、
長さ4.4m、幅1.0m、高さ1.0mとした。
更に、容器1に木材10を出し入れするため、容器1に
その長手方同一側面から上部を通って他側面まで伸長す
る木材出入口20を形成している。
容器1に形成した木材出入口20は、開けた際に、木材
10を容器1に収容したり、また容器1から取り出すた
めの作業がし易い大きさにまで伸長させてある。また、
容器内を負圧に維持するため、或いは容器1内に薬液を
注入した際に薬液の漏洩を防止するため、容器1に形成
した木材出入口20に、例えば、潜水服ファスナ等とし
て使用されているような耐圧気密型ファスナ11を取伺
け、該木材出入口20を密閉可能に構成した。即ち、容
器1は、負圧状態或いは薬液充填状態で使用するので、
密閉構造に構成しなければならないが、このシールの方
法としては、種々あるが、耐圧仕様の気密ファスナとし
て最高±1気圧までの仕様のものを使用することが好ま
しいものである。
更に、容器1を形成するフィルムの強度は重要なことで
ある。即ち、容器1が負圧により容器の内容積が減少し
、フィルムが容器内に積み重ねた木材の表面に密着する
部分が生じ、また局部的には木材に接触しない部分が生
じるので、容器の表面は凸凹状態になることになる。こ
のような場合にも、容器1を形成するフィルムは木材が
接触しない部分の負圧に耐える強度が必要であり、また
、フィルムは木材の切口の角の部分にも密着するが、負
圧によって生じる破裂ノjに耐える必要がある。
また、木材の積み重ね状態としては、容器の外側の面に
大きな凸凹状態にならないように、長さ等の寸法の大き
いものを下部にして積み重ねるような作業が適当である
更に、容器1の内側と木材10との間に、網状、目の粗
い織物状等のビニール製或いはプラスチソク製のネソ1
・を配置し、これらのネットで木材堆積物の全体、或い
は、木材10の凸凹部を包み込み、負圧時、容器1を形
成したフィルムをこのネソトに密着ずるようにすれば、
フィルムの強度を補強することができ、フィルムの強度
に関しては全く安全であり、容器1を長期にわたり、繰
り返し使用することができる。
この発明による木材の薬液処理装置は、一種の真空バン
ク方式即ち真空式薬液処理装置であり、設備が極めて簡
便且つ軽量であり、薬液処理作業の容易であり、コスト
も安価であり、また、コンパクトで装置そのものの設置
面積も小さくて済む。
しかも、薬液の種類によっては、木材の薬液処理では作
業場所を選ばないことであり、建築現場においても容易
に使用できる。例えば、木材の最終使用場所、製材場(
材木を市販すべき寸法に角材、板材加工する作業場)、
木材薬液処理業者作業場、木材販売業者作業場、建築業
者作業場、大工の切込作業場、建築工事現場等の現場等
に、この木材の薬液処理装置をトラック等で容易に運搬
して設置することができる。
(以下、この頁余白) 次に、薬液処理すべき木材10は、例えば、建築延面積
が80ボの木造家屋を建築する場合に、使用する木材で
あり、該木材を防腐剤、防黴剤、防虫剤等の薬液で処理
することを適当とするものである。この場合に、必要な
木材の一例を表−1に示す。
表−1 次に、この発明による木材の薬液処理装置を用いて、上
記木材10を薬液処理する木材の薬液処理方法について
説明する。
まず、建築現場に運ばれたこの発明による木材の薬液処
理装置を組み立て、建築現場に運ばれた木材10を作業
の第1ステップとして、容器1内に積み重ねる作業を行
った。詳しくは、積み重ね後に木材10を包むために、
容器1の内側に、太さ3m/mT:網目20m/mから
成り且つ幅4mで且つ長さ4mの1枚のビニール製ネソ
l・、或いは幅2mで且つ長さ4mのもの2枚のビニー
ル製ネットを敷いた。次いで、木材の内、大物角材、例
えば、角10.5 X 10.5cmで長さ400 c
m (10.5X10.5X400cm)を積み重ね、
その場合に、予め用意した太さ5mm径の紐をスペーサ
として、2ヶずつ木材10間に挟み込み、積み重ねて木
材10間に隙間を形成した。木材10は、長いものから
順次に長手方向にネット上に並べた。この場合に、木材
10の両端部で急激な凹凸状態にならないように、各木
材10を配置した。次いで、木材10を積み重ねた後に
、木利10の両端部の容器1内側に、別のプラスチック
製ネット(例えば、幅1.4mで且つ長さ1.4mのサ
イズで、しかも太ざ1mm,網目5問)を端部全面を覆
うように配置した。更に、上記ビニール製ネットによっ
て積み重ねた木材10を包み込み、ゴム、プラスチック
等の紐で2カ所軽く結束した。このように、木材10を
緊締することによって木材10が浮上するのを防止する
機能が生しる。
次に、容器1内に積み重ねて収容した木材10に薬液を
含浸させるための薬液処理を行う。容器1内に木材10
を収容した後に、気密ファスナ即ち耐圧気密型ファスナ
11を閉じ、真空ボンブ2を作動し、真空吸引バイプ1
7を通じて容器1内の空気を吸引して負圧状態に維持し
た。容器1の収縮状態即ち押し潰し状態がほぼ終了した
時に、硼酸4%と硼砂4%から成る8%水溶液等の薬液
を入れた薬液タンク8と容器1を接続ずる供給側薬液パ
イプ14に設けた開閉ハルブ12を開き、容器1内の負
圧により薬液タンク8内の薬液が吸引され、容器1内へ
と注入される。容器1への薬液の注入は、容器1の上方
に配置したバソファタンク3の制限面に薬液が達するま
で行った後、開閉バルブ12を閉じた。木材10が薬液
に十分に浸漬した状態で、例えば、3時間放置したとこ
ろ、薬液が木材10に含浸されて薬液の薬液面が降下し
、上部に位置する木材10の一部が薬液面より露出状態
になった。そこで、容器1の上部に設けた負圧解放バル
ブ(図示せず)を開放し、容器1内の負圧を大気圧にし
つつ、脱液側薬液バイプ15に設けた開閉ハルブ13を
開放して薬液ポンプ7を作動し、容器1内に注入されて
いる薬液を薬液タンク8に回収した。次いで、耐圧気密
型ファスナ11を開放し、容器1を十分に開き、且つプ
ラスチソク製ネソトを装着したまま数時間放置し、木材
10の自然乾燥を行った。次に、木材10を容器1から
取り出すと共に、プラスチソク製ネソトを取り出した。
上記のように、薬液含浸処理した木材10を容、器1か
ら取り出した後、所定期間、例えば、7日経過した後に
、木材10中の硼酸の含浸量を測定するため、木材表面
を試料として採り、該試料を測定した。その結果、木材
1d当たり硼酸5.3kgの浸透量であった。一般に、
木材10への薬液の上記含浸量は、防虫、防蟻、防腐、
防黴等に効果が十分あるものとされている。
この実施例では、上記のように、薬液処理の作業の手順
、付属機具の仕様、それに伴う配管の仕様、液の供給、
脱液のコントロール等を行ったが、上記の実施例に限ら
ずに種々の別の方法もあることば勿論である。また、紐
による木材の隔離、ネット等を利用したバンキングの点
についても、例を示したものであり、種々に設計変更で
きることは勿論である。更に、容器1内の薬液の強制循
環、及び薬液の温度調整は行わなかったが、場合によっ
ては、薬液の強制循環及び温度調整を行い、木材及び薬
液に最適の条件の下で薬液処理を行っても良いことは勿
論である。また、薬液を容器1より脱液、除去したり、
或いは除去せずにハングのまま保管したり、運搬したり
することも必要があれば可能である。
更に、木材10に含浸させる薬液については、この実施
例では列挙される防腐、防虫薬液の内、最も低毒性であ
る硼酸を使用したが、次に示すような薬品を使用するこ
ともできることは勿論である。また、薬液処理では劇物
についての法規の定めに従って安全性に留意し、処理場
所を限定し、作業及び取り扱い等を実施することは言う
までもない。一般に、木材に防腐、防虫、防蟻、防黴等
の処理を行うために使用される木材処理薬剤としては、
ナフテン酸銅、ナフテン酸亜鉛、有機リン系化合物(ス
ミチオン、ホキシム)、ピレスロイド系化合物(パーメ
スリン、エクスミン)、有機ヨード系IF−1000等
がある。また、上記実施例では木材への薬液含浸処理に
ついて説明したが、薬液と同等の液状物、例えば、硬化
前の樹脂素材等の液状物を木材に含浸させる場合にも、
この発明による木材の薬液処理装置を適用できることは
勿論である。
〔発明の効果〕
この発明による木材の薬液処理方法及びその装置は、上
記ように構成されており、次のような効果を有する。
即ち、この発明による木材の薬液処理方法は、木材を建
築現場等の現場に運び、現場において木材に防腐剤、防
黴剤、防虫剤、防蟻剤等の薬液を含浸させることを可能
にしたものであり、密閉された容器内に収容された木材
を負圧、言い換えれば、真空バンク状態の雰囲気内に置
き、木質内を負圧状態にして木材中に薬液が浸透し易い
状態にしたものであり、薬液が容器内に注入されること
によって木材中に薬液が負圧で吸引されてスムースに浸
入し、木材中に薬液が充分に含浸される。
しかも、作業が簡便であると同時に、薬液の木材への含
浸効果は確実であり、信頼性が高いものである。
また、この木材の薬液処理装置は、木材を収容する容器
そのものを小型に収縮させ、所望に応じて建築現場等の
現場に容易に持ち運びができ且つ該現場において迅速に
且つ容易に組み立てて設置することができるものであり
、また、ポンプ等の装置を現場に容易に運び込むことが
でき、該現場にて容易に組み立て設置することができ、
該容器内に木材を収容して、真空ボンブ及び薬液ポンプ
を作動することによって容易に現場で薬液を含浸させる
木材処理を行うことができる。また、容器自体は、定形
容器でなく薄いフィルムより成るハング状に形成できる
ので、容器内が負圧になると積み重ねられた木材に押し
つけられ、容器を設置する場所は無駄な空間が極小とな
り、真空ポンプの能力も小容量で済むようになる。更に
、容器に注入する薬液の必要量は、積み重ねた木材への
浸透量と木材と容器を形成するフィルムとの間隙、木材
間の隙間への充填量となり、非常に少量で済む。
更に、薬液処理の設備が極めて簡便、軽量であり、コス
トも安価である。また、容器内の負圧は高真空である必
要はなく、従って、真空状態或いは薬液充填に使用され
る容器は、最低1気圧に耐える強度で十分である。更に
、容器を形成するフィルムは、木材を包んでいる状態か
ら9圧によって木材及びネットの外面に密着することに
なるので、真空ポンプの吸引すべき容積は極めて小さく
、真空ポンプ自体は極めて小型のもので十分であり、コ
ストを低減できる。
また、装置自体は、コンパクトであり、設置面積も小さ
く、且つ容器は折り畳んだ状態で運搬できるので、作業
場所を選ばないものである。しかしながら、薬液に劇物
を使用する場合には、作業立地はその取扱規制毒物、劇
物取締法に従い、安全性に留意しなりればならないこと
は当然である。
従って、こ′の薬晶処理方法は、特に木材の切込口の薬
品処理を大工の切込作業場或いは建築工事現場の現場に
おいて、木材に対する切込後に、薬液処理できるので、
防腐、防黴、防虫、防蟻等の薬液処理が十分に施し難い
部位、即ぢ、材木と材木の接点、切込口等の木材部位に
も確実に且つ十分に薬液処理を行うことができる。
また、容器の底部に金属製皿体を接合した状態に構成す
ることもでき、その場合には、容器の設置が安定すると
共に、トラック等の車両上で運搬中に、薬液を容器内に
注入することもできる。
更に、この木材薬液処理の作業を弾力的に行うことがで
きることである。即ち、容器を低価格で製作することが
できるため、使用時間を延長しても経済的に引き合うの
で作業を弾力的に行うことができる。例えば、木材の薬
液処理後、薬液を容器から脱液した後、木材の自然乾燥
、人工乾燥、必要があれば薬液処理の熟成(木材と薬品
との化学結合、化学反応)等、容器をシールしたまま、
必要があれば、条件によっては容器のシール状態を解放
して、外気に開放した状態においても実施することが可
能である。
また、この木材の薬液処理装置は、殆どあらゆる種類の
薬液を使用することができる。該薬液処理装置における
容器の材質はフィルムであるため当該薬液に対し、耐薬
品性のある材質を、各種プラスチック、ゴム等の材料か
ら容易に選択して製作できる。また、必要があれば、薬
液を循環することにより、フィルム材質に応じた温度の
コントロールもできる。更に、容器自体は、薬液が水溶
液、油溶液、懸濁液等の何れの状態であっても適応でき
るように構成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による木材の薬液処理装置の一実施例
を示す概略図、第2図は第1図の木材の薬液処理装置に
使用する容器の一例を示す斜視図、及び第3図は第1図
の木材の薬液処理装置に使用する容器の別の例を示す斜
視図である。 1−・一木制、2−一一一−一真空ポンプ、3−−−−
−バソファタンク、5−−−一空気抜き口、6−−−−
薬液出入口、7−−−−一薬液ポンプ、8−一−−−一
薬液タンク、10木材、1 1−−−−耐圧気密型ファ
スナ、12.13−−−一一一−バルブ、2 f)−−
−−−−木十A出入口、2 1−=一金属製皿体。 出願人 株式会社 協立有機工業研究所代理人    
弁理士 尾 仲 一 宗第 図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)流体の非透過性で且つ押し潰し可能な材料から成
    り且つ密閉可能な木材出入口を備えた容器に木材を適当
    に積み重ねる工程、前記容器の前記木材出入口を密閉す
    る工程、前記容器内から空気を吸引して前記容器を収縮
    させると共に前記容器の内圧を負圧にする工程、前記容
    器内に薬液を注入して前記木材を薬液に浸漬する工程、
    前記容器内に薬液を注入した状態で所要時間放置して前
    記木材中に薬液を含浸させる工程、前記容器内から薬液
    を脱液する工程、及び前記木材を乾燥させる工程から成
    る木材の薬液処理方法。
  2. (2)流体の非透過性で且つ押し潰し可能な材料から成
    り且つ密閉可能な木材出入口を備えた容器、該容器に形
    成した空気抜き口に接続した空気吸引パイプを通じて前
    記容器内の空気を吸引するための真空ポンプ、前記容器
    に形成した薬液出入口に接続した薬液パイプを通じて前
    記容器と連通した薬液タンク、及び該薬液タンクと前記
    容器とを連通する前記薬液パイプ中に設置され且つ少な
    くとも前記容器内の薬液を前記薬液タンクに回収するた
    めの薬液ポンプ、から成る木材の薬液処理装置。
  3. (3)前記容器の内側と前記木材との間に前記木材を包
    むためのネットを配置した請求項2に記載の木材の薬液
    処理装置。
JP5276389A 1989-03-07 1989-03-07 木材の薬液処理方法及びその装置 Pending JPH02233208A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5276389A JPH02233208A (ja) 1989-03-07 1989-03-07 木材の薬液処理方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5276389A JPH02233208A (ja) 1989-03-07 1989-03-07 木材の薬液処理方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02233208A true JPH02233208A (ja) 1990-09-14

Family

ID=12923915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5276389A Pending JPH02233208A (ja) 1989-03-07 1989-03-07 木材の薬液処理方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02233208A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7496995B2 (en) Containment device
US4265958A (en) Method for the treatment of wood by a wood preserving agent, as well as wood treated with such a wood preservative agent
WO1997046358A1 (fr) Procedes de sechage et d'impregnation du bois
US20120148859A1 (en) Composition and method for treating wood
CA1103106A (en) Structures and structural members made wholly or partly of wood
AU2011200045B2 (en) Wood Impregnation
JPH02233208A (ja) 木材の薬液処理方法及びその装置
US4129091A (en) Impregnation apparatus having bias-opening means
JPH03183503A (ja) 被含浸物の液含浸処理装置及びその制御装置
NO162108B (no) Fremgangsm te ved diffusjonsimpregnering av trekonsner.
JP3663025B2 (ja) 木材の乾燥方法及び含浸処理方法
US4156043A (en) Impregnation of fluid-permeable bodies
Morrell et al. Effect of wood moisture content on diffusion of boron-based biocides through Douglas-fir and western hemlock lumber
CN112644865A (zh) 一种用于物料包装的防水防虫木箱
JPH05147005A (ja) 木材用薬液含浸装置
RU2177406C2 (ru) Способ консервирующего хранения свежего круглого леса и пиломатериалов
JP3475283B2 (ja) 積層材
JPH01122401A (ja) 木質材腐朽防止用の加工薬剤
Goodell Chloropicrin movement and fungitoxicity in decaying southern pine laminated timbers
US20240123651A1 (en) Modification arrangement for hygroscopic material
JP4035368B2 (ja) 木質材料の処理方法
AU2016244346A1 (en) Wood impregnation
JPH02206502A (ja) 木材浸漬乾燥処理装置及びその方法
JPH0471681B2 (ja)
KR101071021B1 (ko) 과일보호용 봉지 습윤방법