JP3663025B2 - 木材の乾燥方法及び含浸処理方法 - Google Patents

木材の乾燥方法及び含浸処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木材の乾燥方法及び木材に防腐剤、防虫剤、防腐防虫剤、防蟻剤、抗菌剤、寸法安定化剤、樹脂等の処理剤を吸収させる含浸処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、木材の乾燥は、例えば、図3に示すように、木材5を収容する乾燥室2と、この乾燥室2内に熱風を送り込む加熱用ボイラー3と、乾燥室2内の設けた熱攪拌機4と、木材6から生じる水蒸気を放出する排気管5とを有する乾燥装置1を用いて行われている。
【0003】
木材6は、例えば、台車7上に載置されて乾燥室2内に収容されている。ここでは、木材6として、端面が約105mm×105mm、長さが3〜4mの杉木を示す。又、各木材6は、台車7上に厚さ1〜2cmの隙間材8を介して積み上げられている。更に、木材6の初期含水率は50〜70%である。
この乾燥装置1では、加熱用ボイラー3から送られる熱風によって乾燥室2内の温度を60〜70℃にして、木材6を乾燥させている。ここでの乾燥時間は、15〜20日である。又、最終含水率は、15〜20%である。
【0004】
処で、木材は、他の素材に比べ寸法安定性、均一性、防腐性、防虫性、難燃性、強度等で劣る。このような木材の欠点の改善や機能性の付与を図るために、含浸により化学物質と木材との複合化がなされている。例えば、電信柱、枕木といった大形な木製品の防腐防虫処理に利用されてきた。
一方、木材資源の不足、国際競争による低価格化等の要因により、未利用樹種、低質材の高品位化、高耐久化技術の開発、それらによる木製品の製造が熱望されている。
【0005】
特に、建材、家具部材、工芸品分野等での高付加価値化を対象とした改善や機能性の付与が期待されている。
従来、この木材の欠点の改善や機能性の付与を図る方法として、木材に処理剤を吸収させる含浸処理方法が知られている。
【0006】
この含浸処理方法としては、減圧加圧注入処理方法、圧縮法、加圧処理方法がある。
減圧加圧注入処理方法としては、例えば、平成2年10月に中小企業庁が発行した木質系部材の高機能化処理法に関する研究の第II章「木材の高含浸処理による機能強化に関する研究」、島根県立工業技術センター研究報告第28号(1991)の報文「木材の含浸処理における加圧注入条件とその特性」、木材工業Vol.49,No.7,1994の「木材保存(1)−処理技術を中心にして−」等に開示されるものが知られている。
【0007】
減圧加圧注入処理方法は、加圧減圧を繰り返すことにより、木材に処理剤を注入するものである。
上述の報文「木材の含浸処理における加圧注入条件とその特性」によれば、注入条件として、1)注入系の温度、加圧力、加圧時間を因子とした場合、2)減圧加圧の繰り返し等の組合せ処理工程を変えた場合、3)注入前の圧力雰囲気を変えた場合、に設定した処、これらについて次のような結果を得ていることが開示されている。
【0008】
1)時間、圧力は注入量と直接的な相関があり、温度の影響は実用的には少なかった。
2)減圧と加圧の組合せ方法は、注入量及び含浸断面積に明らかな影響を与えなかった。
3)注入前の圧力雰囲気が低いほど注入量は多くなり、注入時間による影響も大きい。然し、注入前の圧力雰囲気が高いほど、注入量に比較して深い含浸が得られた。
【0009】
又、圧縮法としては、例えば、奈良県林試研報No.21(1991)の「圧縮法による難浸透性木材の液体注入」等に開示されるものが知られている。
木材への液体浸透性を向上させるために、加圧注入処理の前段階で、半径方向へのプレスによる潰しを行うものである。
【0010】
この圧縮法では、少なくとも小試験片に対しては、加圧注入処理の前に気乾状態で圧縮を行うことが、浸透性の向上に有効であることが明らかとなっている。更に、加圧処理方法としては、例えば、木材工業Vol.33−5の「講座・木材の防虫(13) 防虫処理 加圧法」等に開示されるものが知られている。
加圧処理方法では、注薬罐に木材を入れて密封した後、圧力10〜15Kgf/cm2下で1〜10数時間かけて木材中に防腐、防虫、染色等に必要な薬剤を加圧注入するものである。
【0011】
加圧処理法は、木材に最も多くの薬剤を吸収させる方法として広く用いられている。特に、屋外で長期間使用される枕木、電柱材、土台材等は、その耐用年数を増加させるために、防腐剤を加圧注入して用いられてきた。
吸収量は、塗布、吹付、浸漬法等に比べ一段と大きい。十分な吸収量と浸潤長とが得られるので、最も有効な処理法である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、図3に示す従来の木材の乾燥方法では、木材6の水蒸気と共に熱風も排気管5を介して外部に放出するため、エネルギーコストが高くつくという問題がある。
又、乾燥室2内の水蒸気のバラツキのため、木材6を均一に乾燥させることができないという問題がある。
【0013】
更に、熱風による乾燥方式であるため、温度を上げると、木材6に割れが発生するという問題がある。
又、乾燥時間が長い(15〜20日)ため、1ヶ月に1回〜2回しか稼働することができないという問題がある。
一方、上述した従来の木材の含浸処理方法では、多額の処理設備を要することと、生産能率が低いという欠点があった。
【0014】
又、処理工程中に細胞破壊を起こす虞もある。
更に、木材は、樹種、個体、部位等で処理剤の浸透性に差があり、従来の処理方法では、均一に深部まで処理剤を注入することが困難であった。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、木材を短時間で割れを発生させることなく乾燥させることができる木材の乾燥方法を提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、低廉で処理剤を深部まで浸透させることができる木材の含浸処理方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、木材を密閉式容器内に収容し、木材を加熱する工程と、密閉式容器内を減圧にする工程と、減圧工程後に密閉式容器内を大気圧に戻す工程とを有することを特徴とする。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、加熱と減圧を同時に行うことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、大気圧に戻す工程は、密閉式容器の圧力開放弁を開放して瞬時に行うことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、木材の含水率が、10〜15%(平衡含水率に相当)であることを特徴とする。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、木材を加熱する工程では、木材の表面温度を50〜150℃にすることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上にすることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、加熱工程又は加熱減圧工程時に、密閉式容器内をファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせることを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、木材を密閉式容器内に収容し、ファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせながら木材を加熱する工程と、密閉式容器内を減圧して加熱された木材を減圧下に置く工程と、密閉式容器内を減圧して加熱された木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有することを特徴とする。
請求項9の発明は、木材を密閉式容器内に収容し、木材を加熱しながらファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせつつ密閉式容器内を減圧して木材を減圧下に置く工程と、密閉式容器内で木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項10の発明は、木材を密閉式容器内に収容し、ファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせながら木材を加熱する工程と、密閉式容器内を減圧して加熱された木材を減圧下に置く工程と、密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、密閉式容器内を大気圧に戻して大気圧下に戻す工程と、ファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせながら密閉式容器内の木材を再度加熱する工程と、密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬する工程と、木材を密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬する工程と、密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有することを特徴とする。
請求項11の発明は、木材を密閉式容器内に収容し、木材を加熱しながらファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせつつ密閉式容器内を減圧して木材を減圧下に置く工程と、密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、密閉式容器内を大気圧に戻して大気圧下に戻す工程と、密閉式容器内の木材を再度加熱しながらファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせつつ密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬する工程と、木材を密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬する工程と、密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有することを特徴とする。
【0021】
請求項12の発明は、請求項8乃至請求項11の何れか1項記載の木材の含浸処理方法において、木材を加熱する工程では、木材の表面温度を50℃〜150℃にすることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項8乃至請求項11の何れか1項記載の木材の含浸処理方法において、加熱された木材を減圧下に置く工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上にすることを特徴とする。
【0022】
請求項14の発明は、請求項10又は請求項11記載の木材の含浸処理方法において、木材を再度加熱する工程と、再度加熱された木材を減圧下に置く工程とを、少なくとも1回以上繰り返すことを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項8乃至請求項11の何れか1項記載の木材の含浸処理方法において、大気圧下での木材の処理剤浸漬工程後に、密閉式容器内で加圧することを特徴とする。
【0023】
請求項16の発明は、開閉蓋を有する密閉式容器と、密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、密閉式容器内の温度を測定する温度計と、密閉式容器内の圧力を測定する圧力計と、密閉式容器内の熱,水蒸気を攪拌する攪拌装置と、密閉式容器に設けた圧力開放弁と、密閉式容器に設けた減圧ポンプと、密閉式容器に開閉弁を介して設けた結露水排水口と、密閉式容器に開閉弁を介して設けた処理剤用容器とを有することを特徴とする。
【0024】
請求項17の発明は、開閉蓋を有する密閉式容器と、密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、密閉式容器内の温度を測定する温度計と、密閉式容器内の圧力を測定する圧力計と、密閉式容器内の熱,水蒸気を攪拌する攪拌装置と、密閉式容器に設けた圧力開放弁と、密閉式容器に設けた減圧ポンプと、密閉式容器に開閉弁を介して設けた結露水排水口と、密閉式容器に開閉弁を介して設けた処理剤用容器とを有することを特徴とする。
【0025】
請求項18の発明は、請求項17記載の木材の含浸処理装置において、密閉式容器に加圧ポンプと加圧計を更に設けたことを特徴とする。
【0026】
(作用)
請求項1乃至請求項7、請求項16の発明では、先ず、含水率10〜15%(平衡含水率に相当)の木材を密閉式容器に入れ、その密閉式容器内をファンで攪拌し、密閉式容器内の木材の表面温度を50〜150℃にする。ここで、木材の内外の温度は、2時間程度で殆ど同じになる。
【0027】
そして、加熱しながら又は加熱停止後、その密閉式容器中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上とする。
この時、密閉式容器内は、真空であるが、加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々まで熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封式容器の底部に水滴となって集まる。
【0028】
その後、直ちに圧力開閉弁を開いて密閉式容器内を大気圧に戻す。
これによって、最終含水率が5〜10%の乾燥した木材を得ることができる。請求項1乃至請求項7、請求項16の発明では、先ず、含水率50〜70%の木材を密閉式容器に入れ、その密閉式容器内をファンで攪拌し、密閉式容器内の木材の表面温度を50〜100℃にする。
【0029】
そして、加熱しながら又は加熱停止後、その密閉式容器中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を2〜3日とする。
この時、密閉式容器内は、真空であるが、加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々まで熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封式容器の底部に水滴となって集まる。
【0030】
その後、直ちに圧力開閉弁を開いて密閉式容器内を大気圧に戻す。
これによって、最終含水率が10〜20%の乾燥した木材を得ることができる。
尚、乾燥と温度との関係であるが、常気圧下での水の沸点は100℃であるが、加熱すると、木材の中心部の気圧が上がり、110〜120℃にならないと沸騰しない。そのため、従来の熱風による乾燥に比し乾燥効率が向上する。
【0031】
請求項8、請求項9、請求項12、請求項13、請求項17の発明では、先ず、含水率10〜15%(平衡含水率に相当)の木材を密閉式容器に入れ、その密閉式容器中で木材の表面温度が50℃〜150℃になるまで加熱する。この加熱中に木材の細胞中の気孔を通して通路が形成されると思われる。
そして、加熱しながら又は加熱停止後、その密閉式容器中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上とする。
【0032】
この減圧処理後、密閉式容器中に防腐剤、防虫剤、防腐防虫剤、防蟻剤、抗菌剤、寸法安定化剤、樹脂(低分子量)、機能性樹脂等の水溶性の処理剤を注入し、木材を処理剤で浸漬する。
その後、密閉式容器中の圧力を大気圧に戻す。この圧力差により、細胞中の気孔を通して形成されたと思われる通路を介して処理剤が木材中に浸透する。
【0033】
請求項10、請求項11及び請求項14、請求項17の発明では、上述の請求項8、請求項9、請求項12及び請求項13の発明の処理剤の浸漬工程の前段階で、再度、加熱減圧を行うものである。
これにより、処理剤の浸漬中での浸透性が向上する。
請求項15及び請求項18の発明では、大気圧下での含浸処理後の木材に、更に処理剤を含浸させることができる。
【0034】
尚、材質の改良を図るための処理剤としては、大きく分けて水溶性と油溶性があるが、水溶性の処理剤が取扱の点で簡便である。
上記作用においては、1つの密閉式容器を用いて加熱工程、減圧工程、浸漬工程を行った場合について説明したが、各工程を例えばベルトコンベヤ等の搬送装置を利用して連続的に処理することも可能である。
【0035】
この連続処理の場合には、加熱工程では必ずしも密閉状態にする必要はない。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2は、木材の乾燥と含浸処理を兼ねた本実施形態に係る装置を示す。
【0037】
本実施形態に係る装置は、請求項1乃至請求項7の発明に係る木材の乾燥方法及び請求項8乃至請求項15の発明に係る木材の含浸処理方法に適用するための請求項16の発明に係る木材の乾燥装置及び請求項17、請求項18の発明に係る木材の含浸処理装置に対応する。
【0038】
この装置は、両側部に球面形状の開閉蓋11を有する密閉式容器10と、密閉式容器10内の空気を加熱する加熱装置16と、密閉式容器10内の温度を測定する温度計18と、密閉式容器10内の圧力を測定する圧力計19と、密閉式容器10内の熱,水蒸気を攪拌する攪拌装置22と、密閉式容器10に設けた圧力開放弁23と、密閉式容器10に設けた減圧ポンプ25と、密閉式容器10に開閉弁29を介して設けた結露水排水口28と、密閉式容器10に開閉弁34を介して設けた処理剤用容器32と、密閉式容器10に設けた加圧ポンプ35と、密閉式容器10に設けた加圧計21を備えている。
【0039】
密封容器10は、5気圧に耐えられる構造になっている。そのため、製作が容易な角断面形状としている。開閉蓋11は、例えばヒンジ等の公知の手段により回動自在に密封容器10の両端部に取り付けられると共に、公知の施錠手段により気密状態を確保して取り付けられるように構成されている。
又、密封容器10の内面には、断熱材12が取り付けられている。
【0040】
加熱装置16として、電気式ヒータが密封式容器10の天井13側に取り付けられている。この加熱装置16は、密封式容器10の外側面に設けたパネル38に取り付けたセンサ17に連絡しており、図示しない電源にスイッチを介して連絡している。
温度計18は、密封式容器10の外側面に設けたパネル38に取り付けられており、密封容器10内の温度を検出するセンサからの信号により密封式容器10内の温度を表示する。
【0041】
圧力計19は、密封式容器10の外側面に設けたパネル38に取り付けられており、密封容器10内の圧力を検出するセンサからの信号により密封式容器10内の圧力を減圧計20及び加圧計21を介して表示する。
攪拌装置22として、電動ファンが密封式容器10の天井13側に取り付けられている。この攪拌装置22は、図示しない電源にスイッチを介して連絡している。
【0042】
圧力開放弁23は、密封式容器10の天井13側と大気側とを連絡する複数の管24の大気側に設けられている。この圧力開放弁23としては、手動式開閉弁、電磁式開閉弁等の公知の圧力開閉弁が使用される。
減圧ポンプ25は、密閉式容器10内の圧力を減圧にするためのものであり、例えば、真空ポンプがある。減圧ポンプ25は、開閉弁27を備えた管26を密閉式容器10の側壁15を介して密閉式容器10内と連絡している。
【0043】
結露水排水口28は、密封容器10の底部14側に設けられた管30であり、大気側に開閉弁29が設けられている。この結露水排水口28には、排水タンク31が連絡している。
処理剤用容器32は、密封容器10の底部14側に設けられた管33を介して連絡しており、大気側で開閉弁34が設けられている。
【0044】
加圧ポンプ35は、密閉式容器10内の圧力を高めるためのものであり、例えば、圧力ポンプがある。加圧ポンプ35は、開閉弁37を備えた管36を密閉式容器10の側壁15を介して密閉式容器10内と連絡している。
次に、このように構成された本実施形態に係る装置を用いて木材の乾燥を行う場合について説明する。
【0045】
先ず、処理剤用容器32に連絡する開閉弁34を閉じると共に、加圧ポンプ35に連絡する開閉弁37を閉じる。
次に、開閉蓋11を開いて含水率10〜15%(平衡含水率に相当)の木材40を密閉式容器10に入れる。木材40は、従来の乾燥方法と同様に台車42上に載置されている。
【0046】
その後、開閉蓋11を閉じ、加熱装置16により密閉式容器10内を加熱する。次いで、攪拌装置22を駆動して密閉式容器10内を攪拌し、密閉式容器10内の温度を50〜100℃にする。
そして、加熱しながら又は加熱停止後、開閉弁27を開放して減圧ポンプ25を駆動し密閉式容器10中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を2時間以上とする。
【0047】
この時、密閉式容器10内は、真空であるが、加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々まで熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封式容器10の底部に水滴となって集まる。
その後、直ちに圧力開放弁23を開いて密閉式容器10内を大気圧に戻す。
これによって、最終含水率が5〜10%の乾燥した木材を得ることができる。
【0048】
尚、密封式容器10の底部に集まった水滴は、開閉弁29を開放することにより結露水排水口28から排水タンク31内に流下する。
本実施形態では、木材40の含水率が10〜15%(平衡含水率に相当)に低下したものを用いたので、密封式容器10内で加熱・減圧することにより、絶乾状態(含水率が0に近い状態)にすることができた。
【0049】
而も、木材に割れが発生しないという利点がある。
又、本実施形態によれば、1〜3日で最終含水率が5〜10%の乾燥した木材を得ることができるので、従来1ヶ月に1、2回しかできなかった乾燥が、1ヶ月で8〜10回行うことが可能となる。
尚、更に効率的に行う場合には、木材40に水蒸気発生のための水をまき、内部が水蒸気飽和状態に成りやすいように前処理を施すと良い。
【0050】
又、時間短縮のために、処理前段階で密封式容器10内に高温水蒸気を入れても良い。
更に、加熱装置16として、電気式ヒータを用いた場合について説明したが、本発明ではこれに限らず、赤外線ヒータ、赤外線ランプ、又は高周波、マイクロ波でも良い。高周波の場合には高周波炉とし、この場合は、木材は隙間材を用いることなく密着して積み上げられる。
【0051】
又、加熱工程のみで、減圧を行わず、密封式容器10内の温度を110℃位に維持し、内圧が蒸気により上がらないように1つの圧力開放弁23を開放しておくことによっても同様の効果を得ることができる。
尚、本発明では、含水率が50〜70%の木材も当然乾燥することが可能である。
【0052】
この場合には、加熱温度を50〜100℃とし、処理時間を2〜3日とする以外は上記木材の乾燥と同様に処理を行う。これによって、最終含水率が10〜20%の乾燥した木材を得ることができる。
次に、本実施形態に係る装置を用いて木材の含浸処理を行う場合について説明する。
【0053】
先ず、開閉蓋11を開いて含水率10〜15%(平衡含水率に相当)の木材40を密閉式容器10に入れる。木材40は、従来の乾燥方法と同様に台車42上に載置されている。
その後、開閉蓋11を閉じ、加熱装置16により密閉式容器10内を加熱する。次いで、攪拌装置22を駆動して密閉式容器10内を攪拌し、密閉式容器10内の木材の表面温度を50〜100℃にする。
【0054】
そして、加熱しながら又は加熱停止後、開閉弁27を開放して減圧ポンプ25を駆動し密閉式容器10中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上とする。
この時、密閉式容器10内は、真空であるが、加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々まで熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封式容器10の底部に水滴となって集まる。
【0055】
この減圧処理後、開閉弁34を開いて処理剤用容器32内の防腐剤、防虫剤、防腐防虫剤、防蟻剤、抗菌剤、寸法安定化剤、樹脂(低分子量)、機能性樹脂等の水溶性の処理剤を、密閉式容器10中に注入し、木材40を処理剤で浸漬する。
その後、直ちに圧力開放弁23を開いて密閉式容器10内を大気圧に戻す。この圧力差により、細胞中の気孔を通して形成されたと思われる通路を介して処理剤が木材中に浸透する。
【0056】
尚、処理剤の浸漬工程の前段階で、再度、加熱減圧を行うと、処理剤の浸漬中での浸透性が向上する。
又、処理剤の浸漬処理後に、開放弁37を開いて加圧ポンプ35を作動して、密封式容器10内を加圧すると、更に木材40内への浸漬効果が向上する。
【0057】
【実施例】
以下、本発明に係る木材の含浸処理方法を実施例により説明する。
【0058】
各実施例では、処理液に代えて水道水を用いたが、水道水による木材中の注入量の増加を確認することにより、処理液においても同様の効果が期待されることは自明である。
(実施例1:請求項8、請求項12、至請求項13及び請求項17の発明に相当)
含水率10〜15%(平衡含水率に相当)のスギ(A)を縦30mm、横60mm、長さ300mmの大きさに裁断し、縦1000mm、横1000mm、長さ4000mmの密閉式容器中に入れ、表1に示す加熱−減圧試験に従って、木材の表面温度を50℃、80℃、110℃、150℃となる条件で加熱した。その加熱時間は30分、60分、120分、180分である。
【0059】
加熱工程の後、密閉式容器を真空ポンプにより減圧し、減圧力60cm/Hgの圧力雰囲気中に120分保持した。
但し、加熱温度150℃のものは、減圧力60cm/Hgの雰囲気圧力中に180分保持した。
【0060】
その後、密閉式容器中に水道水を注水し、木材を全て浸漬した。
次いで、密閉式容器を開放して、容器内の雰囲気圧力を大気圧とした。この状態で4時間保持した。
尚、表1において、木口処理とは、木口からの吸水を防ぐために、エポキシ樹脂を両木口面にシールすることをいい、無しは木口処理をしなかったもの、有りは木口処理を行ったものを示す。
【0061】
又、注入量は、注入処理後の試片を室温の飽和水蒸気雰囲気中で静置し、過剰に注入された水道水の浸出を十分に待った後、秤量して求めた。
次に、表1に基づいて説明する。
先ず、木口処理無しの場合について考察する。
試験材は、常温(20℃)で水中に4時間浸漬すると、その注入量は0.21g/cm3であった。
【0062】
これに対し、本実施例における木口処理無しの場合、表面温度が110℃の試験片では、加熱時間30分でその注入量は0.32g/cm3、加熱時間60分でその注入量は0.53g/cm3、加熱時間120分でその注入量は0.58g/cm3であった。
ここにおいて、加熱時間30分及び120分における注入量は、上述した島根県立工業技術センター研究報告第28号(1991)の報文「木材の含浸処理における加圧注入条件とその特性」の図3に示される木口処理無しの注入量0.5〜0.6g/cm3に相当する値である。
【0063】
次に、木口処理有りの場合について考察する。
本実施例における木口処理有りの場合、表面温度が50℃の試験片では、加熱時間30分でその注入量は0.21g/cm3、加熱時間60分でその注入量は0.20g/cm3、加熱時間120分でその注入量は0.34g/cm3;表面温度が80℃の試験片では、加熱時間30分でその注入量は0.25g/cm3、加熱時間60分でその注入量は0.26g/cm3、加熱時間120分でその注入量は0.35g/cm3;表面温度が110℃の試験片では、加熱時間30分でその注入量は0.20g/cm3、加熱時間60分でその注入量は0.28g/cm3、加熱時間120分でその注入量は0.21g/cm3;表面温度が180℃の試験片では、加熱時間180分でその注入量は0.43g/cm3であった。
【0064】
ここにおいて、加熱時間50分、80分、110分及び120分における注入量は、上述した島根県立工業技術センター研究報告第28号(1991)の報文「木材の含浸処理における加圧注入条件とその特性」の図6に示される木口処理有りの注入量中、条件の良好な値0.14〜0.19g/cm3(減圧:80cm/Hg、加圧:10kg/cm2)に比較して優れた値である。
【0065】
以上のことから、本実施例によれば、減圧−加圧方式レベルの注入量を得ることが確認できた。
【表1】
Figure 0003663025
(実施例2:請求項8、請求項12、請求項13及び請求項17の発明に相当)
実施例1と同様にして、スギ(B)、(C)について加熱−減圧試験を行った。その結果を表2に示す。
【0066】
先ず、木口処理無しについて考察すると、表面温度80℃、加熱時間120分の場合、表面温度120℃、加熱時間120分の場合、及び表面温度150℃、加熱時間180分の場合に、注入量が0.4g/cm3以上あり、0.5g/cm3に近似する値を示した。
次に、木口有りの場合について考察すると、表面温度50℃、加熱時間30分の場合、表面温度50℃、加熱時間120分の場合、表面温度80℃、加熱時間120分の場合、表面温度110℃、加熱時間120分の場合、及び表面温度150℃、加熱時間180分の場合に、注入量が0.18g/cm3以上あり、優れた結果を示した。
【0067】
以上のことから、本実施例によれば、減圧−加圧方式レベルの注入量を得ることが確認できた。
【表2】
Figure 0003663025
(実施例3:請求項8、請求項12、請求項13及び請求項17の発明に相当)
実施例1と同様にして、ツガ、マツ(A)、マツ(B)、ベイマツ、秋田スギ、マホガニーについて加熱−減圧試験を行った。その結果を表3に示す。
【0068】
先ず、木口処理無しについて考察すると、マツ(A)、マツ(B)、ベイマツ及びマホガニーを除き、注入量が0.5g/cm3に近似する値を示した。
次に、木口有りの場合について考察すると、ベイマツでは効果が乏しく、秋田スギでは、注入量が0.10g/cm3、0.26g/cm3であり、優れた結果を示した。
【0069】
以上のことから、本実施例によれば、減圧−加圧方式レベルの注入量を得ることが確認できた。
【表3】
Figure 0003663025
(実施例4:請求項10乃至請求項14、請求項17の発明に相当)
含水率10〜15%(平衡含水率に相当)のスギ(D)、ヒノキ、ツガ、ベイマツ、マホガニーを縦30mm、横60mm、長さ300mmの大きさに裁断し、縦1000mm、横1000mm、長さ4000mmの密閉式容器中に入れ、表4に示す加熱−減圧試験に従って、表面温度を80℃で120分加熱し、加熱工程の後、密閉式容器を真空ポンプにより減圧し、減圧力60cm/Hgの雰囲気圧力中に120分保持した。
【0070】
その後、大気圧(常温)下で24時間放置した。
次いで、密閉式容器を密閉し、再び木材を表面温度を80℃で120分加熱し、加熱工程の後、密閉式容器を真空ポンプにより減圧し、減圧力60cm/Hgの雰囲気圧力中に120分保持した。
【0071】
その後、密閉式容器中に水道水を注水し、木材を全て浸漬した。
次いで、密閉式容器を開放して、容器内圧力を大気圧とした。この状態で4時間保持した。
次に、表4に基づいて説明する。
先ず、木口処理無しの場合について考察すると、ベイマツ、マホガニーを除き、何れも注入量が0.5g/cm3以上有り、好ましい結果を示した。
【0072】
次に、木口処理有りの場合について考察すると、マホガニーを除き、何れも注入量が0.12g/cm3以上有り、優れた値である。
以上のことから、本実施例によれば、減圧−加圧方式レベルの注入量を得ることが確認できた。
【表4】
Figure 0003663025
【0073】
【発明の効果】
以上のように、請求項1乃至請求項7、請求項16の発明では、含水率10〜15%(平衡含水率に相当)の木材を密閉式容器内で加熱・減圧処理を施すと、絶乾状態にすることが容易にできる。
【0074】
又、木材の割れを発生させることがない、短時間で乾燥させることができる等の利点がある。
勿論、含水率50〜70の通常の木材の乾燥も行うことが可能である。この場合には、2〜3日で最終含水率が10〜20%の乾燥した木材を得ることができる。
【0075】
請求項8乃至請求項14、請求項17の発明によれば、木材を密閉式容器内で減圧処理工程の前で加熱処理し、減圧工程後に密閉式容器内で木材を処理剤に浸漬し、その後に密閉式容器内を大気圧に戻すから、この圧力差により、処理剤が木材の深部まで浸透することが可能となった。而も、細胞破壊を起こすことがない。
【0076】
特に、請求項及び請求項14の発明によれば、処理剤が木材の深部まで浸透し易くなる。
又、請求項15及び請求項18の発明によれば、処理剤の含浸効率を更に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至請求項18の発明に係る本実施形態の木材の乾燥と含浸処理を兼ねた装置を示す説明図である。
【図2】図1の装置の断面図である。
【図3】従来の木材の乾燥装置の説明図である。
【符号の説明】
10 密閉式容器
11 開閉蓋
16 加熱装置
18 温度計
19 圧力計
20 減圧計
21 加圧計
22 攪拌装置
23 圧力開放弁
25 減圧ポンプ
27,29,34,37 開閉弁
28 結露水排水口
32 処理剤用容器
35 加圧ポンプ

Claims (18)

  1. 木材を密閉式容器内に収容し、木材を加熱する工程と、
    密閉式容器内を減圧にする工程と、
    減圧工程後に密閉式容器内を大気圧に戻す工程と
    を有することを特徴とする木材の乾燥方法。
  2. 請求項1記載の木材の乾燥方法において、
    加熱と減圧を同時に行う
    ことを特徴とする木材の乾燥方法。
  3. 請求項1記載の木材の乾燥方法において、
    大気圧に戻す工程は、密閉式容器の圧力開放弁を開放して瞬時に行う
    ことを特徴とする木材の乾燥方法。
  4. 請求項1記載の木材の乾燥方法において、
    木材の含水率が、10〜15%(平衡含水率に相当)である
    ことを特徴とする木材の乾燥方法。
  5. 請求項1記載の木材の乾燥方法において、
    木材を加熱する工程では、木材の表面温度を50〜150℃にする
    ことを特徴とする木材の乾燥方法。
  6. 請求項1記載の木材の乾燥方法において、
    減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を2時間以上にする
    ことを特徴とする木材の乾燥方法。
  7. 請求項1記載の木材の乾燥方法において、
    加熱工程又は加熱減圧工程時に、密閉式容器内をファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせる
    ことを特徴とする木材の乾燥方法。
  8. 木材を密閉式容器内に収容し、ファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせながら木材を加熱する工程と、
    密閉式容器内を減圧して加熱された木材を減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内を減圧して加熱された木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、
    密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程と
    を有することを特徴とする木材の含浸処理方法。
  9. 木材を密閉式容器内に収容し、木材を加熱しながらファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせつつ密閉式容器内を減圧して木材を減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内で木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、
    密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程と
    を有することを特徴とする木材の含浸処理方法。
  10. 木材を密閉式容器内に収容し、ファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせながら木材を加熱する工程と、
    密閉式容器内を減圧して加熱された木材を減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、密閉式容器内を大気圧に戻して大気圧下に戻す工程と、
    ファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせながら密閉式容器内の木材を再度加熱する工程と、
    密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬する工程と、
    木材を密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬す る工程と、
    密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程
    を有することを特徴とする木材の含浸処理方法。
  11. 木材を密閉式容器内に収容し、木材を加熱しながらファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせつつ密閉式容器内を減圧して木材を減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、密閉式容器内を大気圧に戻して大気圧下に戻す工程と、
    密閉式容器内の木材を再度加熱しながらファンにより攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせつつ密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬する工程と、
    木材を密閉式容器内を減圧して減圧下に置く工程と、
    密閉式容器内で再度加熱された木材を密閉式容器内を減圧して減圧下で処理剤に浸漬する工程と、
    密閉式容器内を減圧から大気圧に瞬時に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程と
    を有することを特徴とする木材の含浸処理方法。
  12. 請求項8乃至請求項11の何れか1項記載の木材の含浸処理方法において、
    木材を加熱する工程では、木材の表面温度を50℃〜150℃にする
    ことを特徴とする木材の含浸処理方法。
  13. 請求項8乃至請求項11の何れか1項記載の木材の含浸処理方法において、
    加熱された木材を減圧下に置く工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上にする
    ことを特徴とする木材の含浸処理方法。
  14. 請求項10又は請求項11記載の木材の含浸処理方法において、
    木材を再度加熱する工程と、再度加熱された木材を減圧下に置く工程とを、少なくとも1回以上繰り返す
    ことを特徴とする木材の含浸処理方法。
  15. 請求項8乃至請求項11の何れか1項記載の木材の含浸処理方法において、
    大気圧下での木材の処理剤浸漬工程後に、密閉式容器内で加圧する
    ことを特徴とする木材の含浸処理方法。
  16. 開閉蓋を有する密閉式容器と、
    密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、
    密閉式容器内の温度を測定する温度計と、
    密閉式容器内の圧力を測定する圧力計と、
    密閉式容器内の熱を攪拌する攪拌装置と、
    密閉式容器に設けた圧力開放弁と、
    密閉式容器に設けた減圧ポンプと、
    密閉式容器に開閉弁を介して設けた結露水排水口と
    を有することを特徴とする木材の乾燥装置。
  17. 開閉蓋を有する密閉式容器と、
    密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、
    密閉式容器内の温度を測定する温度計と、
    密閉式容器内の圧力を測定する圧力計と、
    密閉式容器内の熱,水蒸気を攪拌する攪拌装置と、
    密閉式容器に設けた圧力開放弁と、
    密閉式容器に設けた減圧ポンプと、
    密閉式容器に開閉弁を介して設けた結露水排水口と、
    密閉式容器に開閉弁を介して設けた処理剤用容器と
    を有することを特徴とする木材の含浸処理装置。
  18. 請求項17記載の木材の含浸処理装置において、
    密閉式容器に加圧ポンプと加圧計を更に設けた
    ことを特徴とする木材の含浸処理装置。
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