JPH10329110A - 木材の乾燥方法及び含浸処理方法 - Google Patents

木材の乾燥方法及び含浸処理方法

Info

Publication number
JPH10329110A
JPH10329110A JP14434097A JP14434097A JPH10329110A JP H10329110 A JPH10329110 A JP H10329110A JP 14434097 A JP14434097 A JP 14434097A JP 14434097 A JP14434097 A JP 14434097A JP H10329110 A JPH10329110 A JP H10329110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
pressure
heating
closed container
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14434097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3663025B2 (ja
Inventor
Kazuo Moriya
和夫 守谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYODO KUMIAI FUORESUTO NISHIKAWA
KYODO KUMIAI FUORESUTO NISHIKA
Original Assignee
KYODO KUMIAI FUORESUTO NISHIKAWA
KYODO KUMIAI FUORESUTO NISHIKA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYODO KUMIAI FUORESUTO NISHIKAWA, KYODO KUMIAI FUORESUTO NISHIKA filed Critical KYODO KUMIAI FUORESUTO NISHIKAWA
Priority to JP14434097A priority Critical patent/JP3663025B2/ja
Priority to DE19780382T priority patent/DE19780382B4/de
Priority to PCT/JP1997/001895 priority patent/WO1997046358A1/ja
Priority to US08/973,262 priority patent/US5970624A/en
Publication of JPH10329110A publication Critical patent/JPH10329110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3663025B2 publication Critical patent/JP3663025B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材を短時間で割れを発生させることなく乾
燥させること、低廉で処理剤を深部まで浸透させるこ
と。 【解決手段】 木材を密閉式容器内に収容し、木材を加
熱する工程と、密閉式容器内を減圧にする工程と、減圧
工程後に大気圧に戻す工程とを有する。木材を加熱する
工程と、加熱された木材を減圧下に置く工程と、加熱さ
れた木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、減圧下で
処理剤に浸漬された木材の雰囲気圧力を大気圧に戻し、
大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有する。木
材を加熱する工程と、加熱された木材を減圧下に置く工
程と、減圧下に置かれた木材を大気圧に戻す工程と、木
材を再度加熱する工程と、再度加熱された木材を減圧下
に置く工程と、再度加熱された木材を減圧下で処理剤に
浸漬する工程と、減圧下で処理剤に浸漬された木材の雰
囲気圧力を大気圧に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸
漬する工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材の乾燥方法及
び木材に防腐剤、防虫剤、防腐防虫剤、防蟻剤、抗菌
剤、寸法安定化剤、樹脂等の処理剤を吸収させる含浸処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木材の乾燥は、例えば、図3に示
すように、木材5を収容する乾燥室2と、この乾燥室2
内に熱風を送り込む加熱用ボイラー3と、乾燥室2内の
設けた熱攪拌機4と、木材6から生じる水蒸気を放出す
る排気管5とを有する乾燥装置1を用いて行われてい
る。
【0003】木材6は、例えば、台車7上に載置されて
乾燥室2内に収容されている。ここでは、木材6とし
て、端面が約105mm×105mm、長さが3〜4m
の杉木を示す。又、各木材6は、台車7上に厚さ1〜2
cmの隙間材8を介して積み上げられている。更に、木
材6の初期含水率は50〜70%である。この乾燥装置
1では、加熱用ボイラー3から送られる熱風によって乾
燥室2内の温度を60〜70℃にして、木材6を乾燥さ
せている。ここでの乾燥時間は、15〜20日である。
又、最終含水率は、15〜20%である。
【0004】処で、木材は、他の素材に比べ寸法安定
性、均一性、防腐性、防虫性、難燃性、強度等で劣る。
このような木材の欠点の改善や機能性の付与を図るため
に、含浸により化学物質と木材との複合化がなされてい
る。例えば、電信柱、枕木といった大形な木製品の防腐
防虫処理に利用されてきた。一方、木材資源の不足、国
際競争による低価格化等の要因により、未利用樹種、低
質材の高品位化、高耐久化技術の開発、それらによる木
製品の製造が熱望されている。
【0005】特に、建材、家具部材、工芸品分野等での
高付加価値化を対象とした改善や機能性の付与が期待さ
れている。従来、この木材の欠点の改善や機能性の付与
を図る方法として、木材に処理剤を吸収させる含浸処理
方法が知られている。
【0006】この含浸処理方法としては、減圧加圧注入
処理方法、圧縮法、加圧処理方法がある。減圧加圧注入
処理方法としては、例えば、平成2年10月に中小企業
庁が発行した木質系部材の高機能化処理法に関する研究
の第II章「木材の高含浸処理による機能強化に関する研
究」、島根県立工業技術センター研究報告第28号(1
991)の報文「木材の含浸処理における加圧注入条件
とその特性」、木材工業Vol.49,No.7,19
94の「木材保存(1)−処理技術を中心にして−」等
に開示されるものが知られている。
【0007】減圧加圧注入処理方法は、加圧減圧を繰り
返すことにより、木材に処理剤を注入するものである。
上述の報文「木材の含浸処理における加圧注入条件とそ
の特性」によれば、注入条件として、1)注入系の温
度、加圧力、加圧時間を因子とした場合、2)減圧加圧
の繰り返し等の組合せ処理工程を変えた場合、3)注入
前の圧力雰囲気を変えた場合、に設定した処、これらに
ついて次のような結果を得ていることが開示されてい
る。
【0008】1)時間、圧力は注入量と直接的な相関が
あり、温度の影響は実用的には少なかった。 2)減圧と加圧の組合せ方法は、注入量及び含浸断面積
に明らかな影響を与えなかった。 3)注入前の圧力雰囲気が低いほど注入量は多くなり、
注入時間による影響も大きい。然し、注入前の圧力雰囲
気が高いほど、注入量に比較して深い含浸が得られた。
【0009】又、圧縮法としては、例えば、奈良県林試
研報No.21(1991)の「圧縮法による難浸透性
木材の液体注入」等に開示されるものが知られている。
木材への液体浸透性を向上させるために、加圧注入処理
の前段階で、半径方向へのプレスによる潰しを行うもの
である。
【0010】この圧縮法では、少なくとも小試験片に対
しては、加圧注入処理の前に気乾状態で圧縮を行うこと
が、浸透性の向上に有効であることが明らかとなってい
る。更に、加圧処理方法としては、例えば、木材工業V
ol.33−5の「講座・木材の防虫(13) 防虫処理
加圧法」等に開示されるものが知られている。加圧処理
方法では、注薬罐に木材を入れて密封した後、圧力10
〜15Kgf/cm2下で1〜10数時間かけて木材中
に防腐、防虫、染色等に必要な薬剤を加圧注入するもの
である。
【0011】加圧処理法は、木材に最も多くの薬剤を吸
収させる方法として広く用いられている。特に、屋外で
長期間使用される枕木、電柱材、土台材等は、その耐用
年数を増加させるために、防腐剤を加圧注入して用いら
れてきた。吸収量は、塗布、吹付、浸漬法等に比べ一段
と大きい。十分な吸収量と浸潤長とが得られるので、最
も有効な処理法である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、図3に示す
従来の木材の乾燥方法では、木材6の水蒸気と共に熱風
も排気管5を介して外部に放出するため、エネルギーコ
ストが高くつくという問題がある。又、乾燥室2内の水
蒸気のバラツキのため、木材6を均一に乾燥させること
ができないという問題がある。
【0013】更に、熱風による乾燥方式であるため、温
度を上げると、木材6に割れが発生するという問題があ
る。又、乾燥時間が長い(15〜20日)ため、1ヶ月
に1回〜2回しか稼働することができないという問題が
ある。一方、上述した従来の木材の含浸処理方法では、
多額の処理設備を要することと、生産能率が低いという
欠点があった。
【0014】又、処理工程中に細胞破壊を起こす虞もあ
る。更に、木材は、樹種、個体、部位等で処理剤の浸透
性に差があり、従来の処理方法では、均一に深部まで処
理剤を注入することが困難であった。本発明は斯かる従
来の問題点を解決するためになされたもので、その目的
は、木材を短時間で割れを発生させることなく乾燥させ
ることができる木材の乾燥方法を提供することにある。
【0015】本発明の別の目的は、低廉で処理剤を深部
まで浸透させることができる木材の含浸処理方法を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、木材
を密閉式容器内に収容し、木材を加熱する工程と、密閉
式容器内を減圧にする工程と、減圧工程後に大気圧に戻
す工程とを有することを特徴とする。
【0017】請求項2の発明は、請求項1記載の木材の
乾燥方法において、加熱と減圧を同時に行うことを特徴
とする。請求項3の発明は、請求項1記載の木材の乾燥
方法において、大気圧に戻す工程は、密閉式容器の圧力
開放弁を開放して瞬時に行うことを特徴とする。請求項
4の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、
木材の含水率が、10〜15%(平衡含水率に相当)で
あることを特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、請求項1記載の木材の
乾燥方法において、木材を加熱する工程では、木材の表
面温度を50〜150℃にすることを特徴とする。請求
項6の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法におい
て、減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減
圧時間を1時間以上にすることを特徴とする。請求項7
の発明は、請求項1記載の木材の乾燥方法において、加
熱工程又は加熱減圧工程時に、密閉式容器内をファンに
より攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせる
ことを特徴とする。
【0019】請求項8の発明は、木材を加熱する工程
と、加熱された木材を減圧下に置く工程と、加熱された
木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、減圧下で処理
剤に浸漬された木材の雰囲気圧力を大気圧に戻し、大気
圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有することを特
徴とする。請求項9の発明は、木材を加熱する工程と、
加熱された木材を減圧下に置く工程と、減圧下に置かれ
た木材を大気圧に戻す工程と、木材を再度加熱する工程
と、再度加熱された木材を減圧下に置く工程と、再度加
熱された木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、減圧
下で処理剤に浸漬された木材の雰囲気圧力を大気圧に戻
し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有する
ことを特徴とする。
【0020】請求項10の発明は、請求項8又は請求項
9記載の木材の含浸処理方法において、木材を加熱する
工程では、木材の表面温度を60℃〜150℃にするこ
とを特徴とする。請求項11の発明は、請求項8又は請
求項9記載の木材の含浸処理方法において、加熱された
木材を減圧下に置く工程では、減圧力を約60cm/H
g、減圧時間を2時間以上にすることを特徴とする。
【0021】請求項12の発明は、請求項8又は請求項
9記載の木材の含浸処理方法において、大気圧に戻す工
程は、瞬時に行うことを特徴とする。請求項13の発明
は、請求項8又は請求項9記載の木材の含浸処理方法に
おいて、加熱工程又は加熱減圧工程時に、ファンにより
攪拌し、熱,水蒸気を処理装置内に行き渡らせることを
特徴とする。
【0022】請求項14の発明は、請求項9記載の木材
の含浸処理方法において、木材を再度加熱する工程と、
再度加熱された木材を減圧下に置く工程とを、少なくと
も1回以上繰り返すことを特徴とする。請求項15の発
明は、請求項8又は請求項9記載の木材の含浸処理方法
において、大気圧下での木材の処理剤浸漬工程後に、処
理装置内で加圧することを特徴とする。
【0023】請求項16の発明は、開閉蓋を有する密閉
式容器と、密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、
密閉式容器内の温度を測定する温度計と、密閉式容器内
の圧力を測定する圧力計と、密閉式容器内の熱を攪拌す
る攪拌装置と、密閉式容器に設けた圧力開放弁と、密閉
式容器に設けた減圧ポンプと、密閉式容器に開閉弁を介
して設けた結露水排水口とを有することを特徴とする。
【0024】請求項17の発明は、開閉蓋を有する密閉
式容器と、密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、
密閉式容器内の温度を測定する温度計と、密閉式容器内
の圧力を測定する圧力計と、密閉式容器内の熱,水蒸気
を攪拌する攪拌装置と、密閉式容器に設けた圧力開放弁
と、密閉式容器に設けた減圧ポンプと、密閉式容器に開
閉弁を介して設けた結露水排水口と、密閉式容器に開閉
弁を介して設けた処理剤用容器とを有することを特徴と
する。
【0025】請求項18の発明は、請求項17記載の木
材の含浸処理装置において、密閉式容器に加圧ポンプと
加圧計を更に設けたことを特徴とする。
【0026】(作用)請求項1乃至請求項7、請求項1
6の発明では、先ず、含水率10〜15%(平衡含水率
に相当)の木材を密閉式容器に入れ、その密閉式容器内
をファンで攪拌し、密閉式容器内の木材の表面温度を5
0〜150℃にする。ここで、木材の内外の温度は、2
時間程度で殆ど同じになる。
【0027】そして、加熱しながら又は加熱停止後、そ
の密閉式容器中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工
程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1
時間以上とする。この時、密閉式容器内は、真空である
が、加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々
まで熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封
式容器の底部に水滴となって集まる。
【0028】その後、直ちに圧力開閉弁を開いて密閉式
容器内を大気圧に戻す。これによって、最終含水率が5
〜10%の乾燥した木材を得ることができる。請求項1
乃至請求項7、請求項16の発明では、先ず、含水率5
0〜70%の木材を密閉式容器に入れ、その密閉式容器
内をファンで攪拌し、密閉式容器内の木材の表面温度を
50〜100℃にする。
【0029】そして、加熱しながら又は加熱停止後、そ
の密閉式容器中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工
程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を2
〜3日とする。この時、密閉式容器内は、真空である
が、加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々
まで熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封
式容器の底部に水滴となって集まる。
【0030】その後、直ちに圧力開閉弁を開いて密閉式
容器内を大気圧に戻す。これによって、最終含水率が1
0〜20%の乾燥した木材を得ることができる。尚、乾
燥と温度との関係であるが、常気圧下での水の沸点は1
00℃であるが、加熱すると、木材の中心部の気圧が上
がり、110〜120℃にならないと沸騰しない。その
ため、従来の熱風による乾燥に比し乾燥効率が向上す
る。
【0031】請求項8、請求項10乃至請求項13、請
求項17の発明では、先ず、含水率10〜15%(平衡
含水率に相当)の木材を密閉式容器に入れ、その密閉式
容器中で木材の表面温度が50℃〜150℃になるまで
加熱する。この加熱中に木材の細胞中の気孔を通して通
路が形成されると思われる。そして、加熱しながら又は
加熱停止後、その密閉式容器中の雰囲気圧力を減圧とす
る。この減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以
上、減圧時間を1時間以上とする。
【0032】この減圧処理後、密閉式容器中に防腐剤、
防虫剤、防腐防虫剤、防蟻剤、抗菌剤、寸法安定化剤、
樹脂(低分子量)、機能性樹脂等の水溶性の処理剤を注
入し、木材を処理剤で浸漬する。その後、密閉式容器中
の圧力を大気圧に戻す。この圧力差により、細胞中の気
孔を通して形成されたと思われる通路を介して処理剤が
木材中に浸透する。
【0033】請求項9及び請求項14、請求項17の発
明では、上述の請求項8、請求項10及び請求項11の
発明の処理剤の浸漬工程の前段階で、再度、加熱減圧を
行うものである。これにより、処理剤の浸漬中での浸透
性が向上する。請求項15及び請求項18の発明では、
大気圧下での含浸処理後の木材に、更に処理剤を含浸さ
せることができる。
【0034】尚、材質の改良を図るための処理剤として
は、大きく分けて水溶性と油溶性があるが、水溶性の処
理剤が取扱の点で簡便である。上記作用においては、1
つの密閉式容器を用いて加熱工程、減圧工程、浸漬工程
を行った場合について説明したが、各工程を例えばベル
トコンベヤ等の搬送装置を利用して連続的に処理するこ
とも可能である。
【0035】この連続処理の場合には、加熱工程では必
ずしも密閉状態にする必要はない。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。図1及び図2は、木材の乾燥と含浸処理を兼ねた本
実施形態に係る装置を示す。
【0037】本実施形態に係る装置は、請求項1乃至請
求項7の発明に係る木材の乾燥方法及び請求項8乃至請
求項15の発明に係る木材の含浸処理方法に適用するた
めの請求項16の発明に係る木材の乾燥装置及び請求項
17、請求項18の発明に係る木材の含浸処理装置に対
応する。
【0038】この装置は、両側部に球面形状の開閉蓋1
1を有する密閉式容器10と、密閉式容器10内の空気
を加熱する加熱装置16と、密閉式容器10内の温度を
測定する温度計18と、密閉式容器10内の圧力を測定
する圧力計19と、密閉式容器10内の熱,水蒸気を攪
拌する攪拌装置22と、密閉式容器10に設けた圧力開
放弁23と、密閉式容器10に設けた減圧ポンプ25
と、密閉式容器10に開閉弁29を介して設けた結露水
排水口28と、密閉式容器10に開閉弁34を介して設
けた処理剤用容器32と、密閉式容器10に設けた加圧
ポンプ35と、密閉式容器10に設けた加圧計21を備
えている。
【0039】密封容器10は、5気圧に耐えられる構造
になっている。そのため、製作が容易な角断面形状とし
ている。開閉蓋11は、例えばヒンジ等の公知の手段に
より回動自在に密封容器10の両端部に取り付けられる
と共に、公知の施錠手段により気密状態を確保して取り
付けられるように構成されている。又、密封容器10の
内面には、断熱材12が取り付けられている。
【0040】加熱装置16として、電気式ヒータが密封
式容器10の天井13側に取り付けられている。この加
熱装置16は、密封式容器10の外側面に設けたパネル
38に取り付けたセンサ17に連絡しており、図示しな
い電源にスイッチを介して連絡している。温度計18
は、密封式容器10の外側面に設けたパネル38に取り
付けられており、密封容器10内の温度を検出するセン
サからの信号により密封式容器10内の温度を表示す
る。
【0041】圧力計19は、密封式容器10の外側面に
設けたパネル38に取り付けられており、密封容器10
内の圧力を検出するセンサからの信号により密封式容器
10内の圧力を減圧計20及び加圧計21を介して表示
する。攪拌装置22として、電動ファンが密封式容器1
0の天井13側に取り付けられている。この攪拌装置2
2は、図示しない電源にスイッチを介して連絡してい
る。
【0042】圧力開放弁23は、密封式容器10の天井
13側と大気側とを連絡する複数の管24の大気側に設
けられている。この圧力開放弁23としては、手動式開
閉弁、電磁式開閉弁等の公知の圧力開閉弁が使用され
る。減圧ポンプ25は、密閉式容器10内の圧力を減圧
にするためのものであり、例えば、真空ポンプがある。
減圧ポンプ25は、開閉弁27を備えた管26を密閉式
容器10の側壁15を介して密閉式容器10内と連絡し
ている。
【0043】結露水排水口28は、密封容器10の底部
14側に設けられた管30であり、大気側に開閉弁29
が設けられている。この結露水排水口28には、排水タ
ンク31が連絡している。処理剤用容器32は、密封容
器10の底部14側に設けられた管33を介して連絡し
ており、大気側で開閉弁34が設けられている。
【0044】加圧ポンプ35は、密閉式容器10内の圧
力を高めるためのものであり、例えば、圧力ポンプがあ
る。加圧ポンプ35は、開閉弁37を備えた管36を密
閉式容器10の側壁15を介して密閉式容器10内と連
絡している。次に、このように構成された本実施形態に
係る装置を用いて木材の乾燥を行う場合について説明す
る。
【0045】先ず、処理剤用容器32に連絡する開閉弁
34を閉じると共に、加圧ポンプ35に連絡する開閉弁
37を閉じる。次に、開閉蓋11を開いて含水率10〜
15%(平衡含水率に相当)の木材40を密閉式容器1
0に入れる。木材40は、従来の乾燥方法と同様に台車
42上に載置されている。
【0046】その後、開閉蓋11を閉じ、加熱装置16
により密閉式容器10内を加熱する。次いで、攪拌装置
22を駆動して密閉式容器10内を攪拌し、密閉式容器
10内の温度を50〜100℃にする。そして、加熱し
ながら又は加熱停止後、開閉弁27を開放して減圧ポン
プ25を駆動し密閉式容器10中の雰囲気圧力を減圧と
する。この減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以
上、減圧時間を2時間以上とする。
【0047】この時、密閉式容器10内は、真空である
が、加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々
まで熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封
式容器10の底部に水滴となって集まる。その後、直ち
に圧力開放弁23を開いて密閉式容器10内を大気圧に
戻す。これによって、最終含水率が5〜10%の乾燥し
た木材を得ることができる。
【0048】尚、密封式容器10の底部に集まった水滴
は、開閉弁29を開放することにより結露水排水口28
から排水タンク31内に流下する。本実施形態では、木
材40の含水率が10〜15%(平衡含水率に相当)に
低下したものを用いたので、密封式容器10内で加熱・
減圧することにより、絶乾状態(含水率が0に近い状
態)にすることができた。
【0049】而も、木材に割れが発生しないという利点
がある。又、本実施形態によれば、1〜3日で最終含水
率が5〜10%の乾燥した木材を得ることができるの
で、従来1ヶ月に1、2回しかできなかった乾燥が、1
ヶ月で8〜10回行うことが可能となる。尚、更に効率
的に行う場合には、木材40に水蒸気発生のための水を
まき、内部が水蒸気飽和状態に成りやすいように前処理
を施すと良い。
【0050】又、時間短縮のために、処理前段階で密封
式容器10内に高温水蒸気を入れても良い。更に、加熱
装置16として、電気式ヒータを用いた場合について説
明したが、本発明ではこれに限らず、赤外線ヒータ、赤
外線ランプ、又は高周波、マイクロ波でも良い。高周波
の場合には高周波炉とし、この場合は、木材は隙間材を
用いることなく密着して積み上げられる。
【0051】又、加熱工程のみで、減圧を行わず、密封
式容器10内の温度を110℃位に維持し、内圧が蒸気
により上がらないように1つの圧力開放弁23を開放し
ておくことによっても同様の効果を得ることができる。
尚、本発明では、含水率が50〜70%の木材も当然乾
燥することが可能である。
【0052】この場合には、加熱温度を50〜100℃
とし、処理時間を2〜3日とする以外は上記木材の乾燥
と同様に処理を行う。これによって、最終含水率が10
〜20%の乾燥した木材を得ることができる。次に、本
実施形態に係る装置を用いて木材の含浸処理を行う場合
について説明する。
【0053】先ず、開閉蓋11を開いて含水率10〜1
5%(平衡含水率に相当)の木材40を密閉式容器10
に入れる。木材40は、従来の乾燥方法と同様に台車4
2上に載置されている。その後、開閉蓋11を閉じ、加
熱装置16により密閉式容器10内を加熱する。次い
で、攪拌装置22を駆動して密閉式容器10内を攪拌
し、密閉式容器10内の木材の表面温度を50〜100
℃にする。
【0054】そして、加熱しながら又は加熱停止後、開
閉弁27を開放して減圧ポンプ25を駆動し密閉式容器
10中の雰囲気圧力を減圧とする。この減圧工程では、
減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上
とする。この時、密閉式容器10内は、真空であるが、
加熱のため、水蒸気が発生し、飽和状態となり隅々まで
熱が伝播する。そして、飽和状態の水蒸気は、密封式容
器10の底部に水滴となって集まる。
【0055】この減圧処理後、開閉弁34を開いて処理
剤用容器32内の防腐剤、防虫剤、防腐防虫剤、防蟻
剤、抗菌剤、寸法安定化剤、樹脂(低分子量)、機能性
樹脂等の水溶性の処理剤を、密閉式容器10中に注入
し、木材40を処理剤で浸漬する。その後、直ちに圧力
開放弁23を開いて密閉式容器10内を大気圧に戻す。
この圧力差により、細胞中の気孔を通して形成されたと
思われる通路を介して処理剤が木材中に浸透する。
【0056】尚、処理剤の浸漬工程の前段階で、再度、
加熱減圧を行うと、処理剤の浸漬中での浸透性が向上す
る。又、処理剤の浸漬処理後に、開放弁37を開いて加
圧ポンプ35を作動して、密封式容器10内を加圧する
と、更に木材40内への浸漬効果が向上する。
【0057】
【実施例】以下、本発明に係る木材の含浸処理方法を実
施例により説明する。
【0058】各実施例では、処理液に代えて水道水を用
いたが、水道水による木材中の注入量の増加を確認する
ことにより、処理液においても同様の効果が期待される
ことは自明である。 (実施例1:請求項8、請求項10乃至請求項13及び
請求項17の発明に相当)含水率10〜15%(平衡含
水率に相当)のスギ(A)を縦30mm、横60mm、
長さ300mmの大きさに裁断し、縦1000mm、横
1000mm、長さ4000mmの密閉式容器中に入
れ、表1に示す加熱−減圧試験に従って、木材の表面温
度を50℃、80℃、110℃、150℃となる条件で
加熱した。その加熱時間は30分、60分、120分、
180分である。
【0059】加熱工程の後、密閉式容器を真空ポンプに
より減圧し、減圧力60cm/Hgの圧力雰囲気中に1
20分保持した。但し、加熱温度150℃のものは、減
圧力60cm/Hgの雰囲気圧力中に180分保持し
た。
【0060】その後、密閉式容器中に水道水を注水し、
木材を全て浸漬した。次いで、密閉式容器を開放して、
容器内の雰囲気圧力を大気圧とした。この状態で4時間
保持した。尚、表1において、木口処理とは、木口から
の吸水を防ぐために、エポキシ樹脂を両木口面にシール
することをいい、無しは木口処理をしなかったもの、有
りは木口処理を行ったものを示す。
【0061】又、注入量は、注入処理後の試片を室温の
飽和水蒸気雰囲気中で静置し、過剰に注入された水道水
の浸出を十分に待った後、秤量して求めた。次に、表1
に基づいて説明する。先ず、木口処理無しの場合につい
て考察する。試験材は、常温(20℃)で水中に4時間
浸漬すると、その注入量は0.21g/cm3であっ
た。
【0062】これに対し、本実施例における木口処理無
しの場合、表面温度が110℃の試験片では、加熱時間
30分でその注入量は0.32g/cm3、加熱時間6
0分でその注入量は0.53g/cm3、加熱時間12
0分でその注入量は0.58g/cm3であった。ここ
において、加熱時間30分及び120分における注入量
は、上述した島根県立工業技術センター研究報告第28
号(1991)の報文「木材の含浸処理における加圧注
入条件とその特性」の図3に示される木口処理無しの注
入量0.5〜0.6g/cm3に相当する値である。
【0063】次に、木口処理有りの場合について考察す
る。本実施例における木口処理有りの場合、表面温度が
50℃の試験片では、加熱時間30分でその注入量は
0.21g/cm3、加熱時間60分でその注入量は
0.20g/cm3、加熱時間120分でその注入量は
0.34g/cm3;表面温度が80℃の試験片では、
加熱時間30分でその注入量は0.25g/cm3、加
熱時間60分でその注入量は0.26g/cm3、加熱
時間120分でその注入量は0.35g/cm3;表面
温度が110℃の試験片では、加熱時間30分でその注
入量は0.20g/cm3、加熱時間60分でその注入
量は0.28g/cm3、加熱時間120分でその注入
量は0.21g/cm3;表面温度が180℃の試験片
では、加熱時間180分でその注入量は0.43g/c
3であった。
【0064】ここにおいて、加熱時間50分、80分、
110分及び120分における注入量は、上述した島根
県立工業技術センター研究報告第28号(1991)の
報文「木材の含浸処理における加圧注入条件とその特
性」の図6に示される木口処理有りの注入量中、条件の
良好な値0.14〜0.19g/cm3(減圧:80c
m/Hg、加圧:10kg/cm2)に比較して優れた
値である。
【0065】以上のことから、本実施例によれば、減圧
−加圧方式レベルの注入量を得ることが確認できた。
【表1】 (実施例2:請求項8、請求項10乃至請求項13及び
請求項17の発明に相当)実施例1と同様にして、スギ
(B)、(C)について加熱−減圧試験を行った。その
結果を表2に示す。
【0066】先ず、木口処理無しについて考察すると、
表面温度80℃、加熱時間120分の場合、表面温度1
20℃、加熱時間120分の場合、及び表面温度150
℃、加熱時間180分の場合に、注入量が0.4g/c
3以上あり、0.5g/cm3に近似する値を示した。
次に、木口有りの場合について考察すると、表面温度5
0℃、加熱時間30分の場合、表面温度50℃、加熱時
間120分の場合、表面温度80℃、加熱時間120分
の場合、表面温度110℃、加熱時間120分の場合、
及び表面温度150℃、加熱時間180分の場合に、注
入量が0.18g/cm3以上あり、優れた結果を示し
た。
【0067】以上のことから、本実施例によれば、減圧
−加圧方式レベルの注入量を得ることが確認できた。
【表2】 (実施例3:請求項8、請求項10乃至請求項13及び
請求項17の発明に相当)実施例1と同様にして、ツ
ガ、マツ(A)、マツ(B)、ベイマツ、秋田スギ、マ
ホガニーについて加熱−減圧試験を行った。その結果を
表3に示す。
【0068】先ず、木口処理無しについて考察すると、
マツ(A)、マツ(B)、ベイマツ及びマホガニーを除
き、注入量が0.5g/cm3に近似する値を示した。
次に、木口有りの場合について考察すると、ベイマツで
は効果が乏しく、秋田スギでは、注入量が0.10g/
cm3、0.26g/cm3であり、優れた結果を示し
た。
【0069】以上のことから、本実施例によれば、減圧
−加圧方式レベルの注入量を得ることが確認できた。
【表3】 (実施例4:請求項9乃至請求項14、請求項17の発
明に相当)含水率10〜15%(平衡含水率に相当)の
スギ(D)、ヒノキ、ツガ、ベイマツ、マホガニーを縦
30mm、横60mm、長さ300mmの大きさに裁断
し、縦1000mm、横1000mm、長さ4000m
mの密閉式容器中に入れ、表4に示す加熱−減圧試験に
従って、表面温度を80℃で120分加熱し、加熱工程
の後、密閉式容器を真空ポンプにより減圧し、減圧力6
0cm/Hgの雰囲気圧力中に120分保持した。
【0070】その後、大気圧(常温)下で24時間放置
した。次いで、密閉式容器を密閉し、再び木材を表面温
度を80℃で120分加熱し、加熱工程の後、密閉式容
器を真空ポンプにより減圧し、減圧力60cm/Hgの
雰囲気圧力中に120分保持した。
【0071】その後、密閉式容器中に水道水を注水し、
木材を全て浸漬した。次いで、密閉式容器を開放して、
容器内圧力を大気圧とした。この状態で4時間保持し
た。次に、表4に基づいて説明する。先ず、木口処理無
しの場合について考察すると、ベイマツ、マホガニーを
除き、何れも注入量が0.5g/cm3以上有り、好ま
しい結果を示した。
【0072】次に、木口処理有りの場合について考察す
ると、マホガニーを除き、何れも注入量が0.12g/
cm3以上有り、優れた値である。以上のことから、本
実施例によれば、減圧−加圧方式レベルの注入量を得る
ことが確認できた。
【表4】
【0073】
【発明の効果】以上のように、請求項1乃至請求項7、
請求項16の発明では、含水率10〜15%(平衡含水
率に相当)の木材を密閉式容器内で加熱・減圧処理を施
すと、絶乾状態にすることが容易にできる。
【0074】又、木材の割れを発生させることがない、
短時間で乾燥させることができる等の利点がある。勿
論、含水率50〜70の通常の木材の乾燥も行うことが
可能である。この場合には、2〜3日で最終含水率が1
0〜20%の乾燥した木材を得ることができる。
【0075】請求項8乃至請求項14、請求項17の発
明によれば、減圧処理工程の前で加熱処理し、減圧工程
後に木材を処理剤に浸漬し、その後に大気圧に戻すか
ら、この圧力差により、処理剤が木材の深部まで浸透す
ることが可能となった。而も、細胞破壊を起こすことが
ない。
【0076】特に、請求項2及び請求項5の発明によれ
ば、処理剤が木材の深部まで浸透し易くなる。又、請求
項8乃至請求項14、請求項17の発明によれば、加熱
工程と減圧工程及び浸漬工程を確保できるものであれ
ば、如何なる放置でも実施できるので、特別な装置を必
要とせず、従来の浸漬方法に比して低廉な製造が可能と
なる。又、請求項15及び請求項18の発明によれば、
処理剤の含浸効率を更に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至請求項18の発明に係る本実施形
態の木材の乾燥と含浸処理を兼ねた装置を示す説明図で
ある。
【図2】図1の装置の断面図である。
【図3】従来の木材の乾燥装置の説明図である。
【符号の説明】
10 密閉式容器 11 開閉蓋 16 加熱装置 18 温度計 19 圧力計 20 減圧計 21 加圧計 22 攪拌装置 23 圧力開放弁 25 減圧ポンプ 27,29,34,37 開閉弁 28 結露水排水口 32 処理剤用容器 35 加圧ポンプ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材を密閉式容器内に収容し、木材を加
    熱する工程と、 密閉式容器内を減圧にする工程と、 減圧工程後に大気圧に戻す工程とを有することを特徴と
    する木材の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の木材の乾燥方法におい
    て、 加熱と減圧を同時に行うことを特徴とする木材の乾燥方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の木材の乾燥方法におい
    て、 大気圧に戻す工程は、密閉式容器の圧力開放弁を開放し
    て瞬時に行うことを特徴とする木材の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の木材の乾燥方法におい
    て、 木材の含水率が、10〜15%(平衡含水率に相当)で
    あることを特徴とする木材の乾燥方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の木材の乾燥方法におい
    て、 木材を加熱する工程では、木材の表面温度を50〜15
    0℃にすることを特徴とする木材の乾燥方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の木材の乾燥方法におい
    て、 減圧工程では、減圧力を約60cm/Hg以上、減圧時
    間を2時間以上にすることを特徴とする木材の乾燥方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の木材の乾燥方法におい
    て、 加熱工程又は加熱減圧工程時に、密閉式容器内をファン
    により攪拌し、熱,水蒸気を密閉式容器内に行き渡らせ
    ることを特徴とする木材の乾燥方法。
  8. 【請求項8】 木材を加熱する工程と、 加熱された木材を減圧下に置く工程と、 加熱された木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程と、 減圧下で処理剤に浸漬された木材の雰囲気圧力を大気圧
    に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有
    することを特徴とする木材の含浸処理方法。
  9. 【請求項9】 木材を加熱する工程と、 加熱された木材を減圧下に置く工程と、 減圧下に置かれた木材を大気圧に戻す工程と、 木材を再度加熱する工程と、 再度加熱された木材を減圧下に置く工程と、 再度加熱された木材を減圧下で処理剤に浸漬する工程
    と、 減圧下で処理剤に浸漬された木材の雰囲気圧力を大気圧
    に戻し、大気圧下で木材を処理剤に浸漬する工程とを有
    することを特徴とする木材の含浸処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は請求項9記載の木材の含
    浸処理方法において、 木材を加熱する工程では、木材の表面温度を50℃〜1
    50℃にすることを特徴とする木材の含浸処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項8又は請求項9記載の木材の含
    浸処理方法において、 加熱された木材を減圧下に置く工程では、減圧力を約6
    0cm/Hg以上、減圧時間を1時間以上にすることを
    特徴とする木材の含浸処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項8又は請求項9記載の木材の含
    浸処理方法において、 大気圧に戻す工程は、瞬時に行うことを特徴とする木材
    の含浸処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項8又は請求項9記載の木材の含
    浸処理方法において、 加熱工程又は加熱減圧工程時に、ファンにより攪拌し、
    熱,水蒸気を処理装置内に行き渡らせることを特徴とす
    る木材の乾燥方法。
  14. 【請求項14】 請求項9記載の木材の含浸処理方法に
    おいて、 木材を再度加熱する工程と、再度加熱された木材を減圧
    下に置く工程とを、少なくとも1回以上繰り返すことを
    特徴とする木材の含浸処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項8又は請求項9記載の木材の含
    浸処理方法において、 大気圧下での木材の処理剤浸漬工程後に、処理装置内で
    加圧することを特徴とする木材の含浸処理方法。
  16. 【請求項16】 開閉蓋を有する密閉式容器と、 密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、 密閉式容器内の温度を測定する温度計と、 密閉式容器内の圧力を測定する圧力計と、 密閉式容器内の熱を攪拌する攪拌装置と、 密閉式容器に設けた圧力開放弁と、 密閉式容器に設けた減圧ポンプと、 密閉式容器に開閉弁を介して設けた結露水排水口とを有
    することを特徴とする木材の乾燥装置。
  17. 【請求項17】 開閉蓋を有する密閉式容器と、 密閉式容器内の空気を加熱する加熱装置と、 密閉式容器内の温度を測定する温度計と、 密閉式容器内の圧力を測定する圧力計と、 密閉式容器内の熱,水蒸気を攪拌する攪拌装置と、 密閉式容器に設けた圧力開放弁と、 密閉式容器に設けた減圧ポンプと、 密閉式容器に開閉弁を介して設けた結露水排水口と、 密閉式容器に開閉弁を介して設けた処理剤用容器とを有
    することを特徴とする木材の含浸処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の木材の含浸処理装置
    において、 密閉式容器に加圧ポンプと加圧計を更に設けたことを特
    徴とする木材の含浸処理装置。
JP14434097A 1996-06-04 1997-06-02 木材の乾燥方法及び含浸処理方法 Expired - Fee Related JP3663025B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14434097A JP3663025B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 木材の乾燥方法及び含浸処理方法
DE19780382T DE19780382B4 (de) 1996-06-04 1997-06-04 Verfahren zum Behandeln von Schnittholz
PCT/JP1997/001895 WO1997046358A1 (fr) 1996-06-04 1997-06-04 Procedes de sechage et d'impregnation du bois
US08/973,262 US5970624A (en) 1996-06-04 1997-06-04 Method of drying wood and method of subjecting wood to impregnative treatment

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14434097A JP3663025B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 木材の乾燥方法及び含浸処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10329110A true JPH10329110A (ja) 1998-12-15
JP3663025B2 JP3663025B2 (ja) 2005-06-22

Family

ID=15359838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14434097A Expired - Fee Related JP3663025B2 (ja) 1996-06-04 1997-06-02 木材の乾燥方法及び含浸処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3663025B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007125772A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Shinshiba Setsubi:Kk 木材乾燥装置
KR100801613B1 (ko) 2006-12-27 2008-02-11 주식회사 우드컴 난연성 원목 마루바닥재 제조방법과 그 원목 마루바닥재
JP2010115888A (ja) * 2008-11-14 2010-05-27 Sekisui House Ltd 木材の干割れ防止加工方法
JP2017140757A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 木材処理方法
JP2018197643A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 株式会社朝日木工 杉板材の含水率を10%前後まで減少させる杉板材低温乾燥方法
JP2020183052A (ja) * 2019-04-27 2020-11-12 株式会社テオリアランバーテック フランポリマー含浸木材の製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107166877B (zh) * 2017-05-15 2019-09-06 南宁市邦得力木业有限责任公司 一种用于板材喷蒸加热烘干方法
CN106985239B (zh) * 2017-05-15 2018-06-01 嘉善久顺木业有限公司 一种木皮的烟熏装置及烟熏方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007125772A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Shinshiba Setsubi:Kk 木材乾燥装置
KR100801613B1 (ko) 2006-12-27 2008-02-11 주식회사 우드컴 난연성 원목 마루바닥재 제조방법과 그 원목 마루바닥재
JP2010115888A (ja) * 2008-11-14 2010-05-27 Sekisui House Ltd 木材の干割れ防止加工方法
JP2017140757A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 木材処理方法
JP2018197643A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 株式会社朝日木工 杉板材の含水率を10%前後まで減少させる杉板材低温乾燥方法
JP2020183052A (ja) * 2019-04-27 2020-11-12 株式会社テオリアランバーテック フランポリマー含浸木材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3663025B2 (ja) 2005-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5970624A (en) Method of drying wood and method of subjecting wood to impregnative treatment
CN107405784B (zh) 木材的处理
EP2091705B1 (en) Improvements relating to wood drying
US8096064B2 (en) Method for drying lumber, method of impregnating lumber with chemicals, and drying apparatus
CN106440671A (zh) 一种木材干燥防腐处理方法
JPH10329110A (ja) 木材の乾燥方法及び含浸処理方法
CN103846988A (zh) 一种木材/纳米二氧化钛复合材料的制备方法
AU2004291816B2 (en) Improved treatment process
CN106113186A (zh) 一种木材改性的方法
US20020178608A1 (en) Method and apparatus for the production of lumber identical to natural Bog oak
JPH11151703A (ja) 改質木材の製造方法
JP2022049004A (ja) 木材処理方法、木材処理剤、及び木材加工品
CN110171042A (zh) 一种环保稳定型表层浸渍木材及其制备方法
EP2582502B1 (en) Method for the treatment of a wood element, apparatus for use in the treatment and use of the apparatus for heat treatment
JP3856524B2 (ja) 木質材への薬液類の含浸方法
JP3643436B2 (ja) 木材の含浸処理方法
JPH03173604A (ja) 木材の調質処理方法及びこれに使用する圧力容器
US20240123651A1 (en) Modification arrangement for hygroscopic material
RU2414346C2 (ru) Способ пропитки под давлением древесины и лесоматериалов консервантом, содержащим растительное масло, и пропитанная древесина
JP3152894B2 (ja) 木材への液体注入方法
CN113414851B (zh) 树脂浸渍功能化木材及加工工艺
CN105382896A (zh) 具有化学处理层的低吸水率枕木
AU2012203938B2 (en) Improvements relating to wood drying
JPH1148216A (ja) 木材の加工方法
JPH05237812A (ja) 木材の処理装置及び処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20050125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050325

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080401

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090401

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100401

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110401

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110401

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120401

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130401

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130401

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140401

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees