JPH0223238Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、回転胴の周面上に取付けられた複
数本の内刃ブレードが綱目状外刃の内面に対し摺
接回転するようにしたロータリ式電気かみそりの
改良に関する。 従来、この種ロータリ式電気か
みそりとして提案されているものでは、回転胴の
周面上に内刃ブレードが胴軸に対し平行に、ある
いは胴軸に対し一定角度で傾斜するように取付け
られる。また内刃ブレードの刃先端面が摺接する
外刃は薄くて綱目状である。このため、使用時
に、相隣る内刃ブレード間の上の外刃が、肌圧に
より、局部的に落込む変形を来たして破損ないし
亀裂を起すことがある。ことに、かかる事故は内
刃ブレードが低速度で回転する場合に生じやす
い。

また、内刃ブレードは板厚を大きくすると、外
刃との摺接抵抗が大になるとともに内刃全重量が
嵩み、駆動源の消費電力の増大につながるため、
内刃ブレードの厚さは薄い方が好ましい。そして
毛くずは、使用時に外刃から吹出ることなく、内
刃ブレード間の回転胴周面上に一時的に溜められ
るようにするために、回転胴周面上からの内刃ブ
レードの突出高さは高くすることが好ましいとさ
れている。かと言つて、内刃ブレードを薄肉にす
るとともに回転胴周面上からの突出高さを大きく
すると、内刃ブレードが外刃からの肌圧荷重によ
り座屈変形して切れ味が悪くなるという別の問題
を惹起する。

この考案は、かかる事実に着目して、肌圧によ
る外刃の落込み変形を有効に防止でき、また内刃
ブレードの板厚の薄肉化を図りうるとともに回転
胴周面上からの突出高さを必要かつ十分にとるこ
とができるロータリ式電気かみそりを提供しよう
とするものである。

以下、その詳細を図面に基づき説明する。

第１図はこの考案に係るロータリ式電気かみそ
りを例示しており、これの本体ケース１の上部の
毛溜め室１ａ上方に半円状に張つた綱目状外刃２
が外刃ホルダ３を介して着脱可能に装着されると
ともに、外刃２の内面に対し摺接する内刃ブレー
ド４を備えた回転胴５が軸６まわりに回転自在に
装備されている。回転胴５は、この軸６の一端に
ギヤ７を固着し、本体ケース１に内蔵したモータ
８の軸９上の駆動ギヤ１０を前記ギヤ７に減速ギ
ヤ１１群を介して伝動することにより、矢印Ａ方
向に回転駆動する。

内刃ブレード４はこの複数本が回転胴５の周面
上に軸方向に平行に埋込み状に取付けられる。各
内刃ブレード４は回転胴５の軸方向の一端から他
端にわたつて連続する形の１枚ものに構成されて
いる。そして各内刃ブレード４，４間の回転胴周
面上に、プラスチツク製のリブ１２が回転胴円周
方向に形成され、該リブ１２はこの先端面１２ａ
を内刃ブレード４の刃先先端面４ａと面一に形成
する。またリブ１２の回転胴円周方向の両端は内
刃ブレード４，４に直角に突合せ接当させてあ
る。リブ１２は回転胴５の軸方向長さに応じた所
要本数（図例では４本）が胴軸方向に定間隔をお
いて形成される。

しかるときは、外刃２は内刃ブレード４の刃先
端面４ａと、これと直交しかつ面一なリブ１２の
先端面１２ａとで受止め支持され、外刃２の内面
全体が均一に支持されることになる。また内刃ブ
レード４の刃先端面４ａと、リブ１２の先端面１
２ａとが段差なく面一に形成されておれば、外刃
２がその段差で引つ掻き破られるような事故もな
くなる。また内刃ブレード４は、これを薄肉にし
かつ回転胴周面上からの突出高さを高くしても、
リブ１２の補強により、腰の強いものとなる。

なお、第２図中において仮想線で示す如くリブ
１２に透孔部Ｈを設けておけば、該リブ１２は肌
からの押圧力を外刃２を介して受けても撓み変形
し易くなり、なめらかな回転が保証されるし、ま
た毛くずが透孔部Ｈをくぐりぬけ、毛くずの局部
的な堆積が防止されることになる。

上記実施例では内刃ブレード４が回転胴５の周
面上に胴軸に対し平行に取付けられているものに
ついて説明したが、これに代え、第４図に示す如
く、内刃ブレード４が胴軸に対し一定角度で傾斜
するヘリカル状に取付けられるものにおいても、
本案は同様に適用できる。

以上説明したように、この考案のロータリ式電
気かみそりによれば、回転胴５の周面上において
相隣る内刃ブレード４，４間に、回転胴円周方向
に走るリブ１２を形成し、該リブ１２の先端面１
２ａは内刃ブレード４の刃先端面４ａと面一に形
成して外刃２の内面全体がそれら先端面１２ａお
よび刃先端面４ａで均一に受止め支持されるよう
にした。したがつて、外刃２の肌圧による局部的
な落込み変形はなくなり、安全性、耐久性に優れ
る。またリブ１２の回転胴円周方向の両端を内刃
ブレード４，４に突合せ接当させることにより、
内刃ブレード４を直立状に保持して腰の強いもの
としてあるので、回転胴５の軸方向の一端から他
端に至るまで連続した長い１枚ものの内刃ブレー
ド４もその板厚を薄く、かつ回転胴５の周面から
の突出高さを必要かつ十分に設定できることにな
り、外刃２との摺接抵抗を少なくできるととも
に、毛くずを内刃ブレード４，４間に一時的に溜
めて外刃２からの毛くずの吹出しをよく防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るロータリ式電気かみそ
りを例示する一部断面図、第２図は内刃ブレード
およびリブを備えた回転胴の斜視図、第３図は回
転胴の平面図、第４図は回転胴の他の変形実施例
を示す斜視図である。 １……本体ケース、２……外刃、４……内刃ブ
レード、４ａ……内刃ブレードの刃先端面、５…
…回転胴、１２……リブ、１２ａ……リブの先端
面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 軸６まわりに回転駆動される回転胴５の周面上
   に、回転胴５の軸方向の一端から他端にわたつて
   連続する形の１枚ものの内刃ブレード４を胴軸に
   対して平行、もしくは斜交するよう回転胴５の周
   方向に所定間隔をおいて複数本取付け、 内刃ブレード４はこの刃先端面４ａを外刃２の
   内面に対し摺接回転するようにしたロータリ式電
   気かみそりにおいて、 回転胴５の周面上における相隣る内刃ブレード
   ４，４間に、回転胴円周方向に走るリブ１２を該
   リブ１２の回転胴円周方向の両端が内刃ブレード
   ４，４に突合せ接当するよう設け、 該リブ１２の先端面１２ａと内刃ブレード４の
   刃先端面４ａとは面一に形成してあることを特徴
   とするロータリ式電気かみそり。