JPH02225383A - セラミック・鉄製部材接合体及びその製造法 - Google Patents

セラミック・鉄製部材接合体及びその製造法

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JPH02225383A
JPH02225383A JP11249689A JP11249689A JPH02225383A JP H02225383 A JPH02225383 A JP H02225383A JP 11249689 A JP11249689 A JP 11249689A JP 11249689 A JP11249689 A JP 11249689A JP H02225383 A JPH02225383 A JP H02225383A
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JP11249689A
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Mitsuru Yano
矢野 満
Norio Takahashi
紀雄 高橋
Masatoshi Nakamizo
雅敏 中溝
Kanesuke Kido
木戸 兼介
Masatoshi Kawada
川田 政俊
Katsumi Morikawa
勝美 森川
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Krosaki Harima Corp
Proterial Ltd
Original Assignee
Kurosaki Refractories Co Ltd
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の排気系機器等に使用し得るセラミッ
ク・鉄製部材接合体とその製造法に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕内燃機
関の排気系部材等のように高温腐食性ガスにさらされ、
かつ急激な熱衝撃を受けるものに対して、耐熱性、耐食
性及び耐熱衝撃性を付与するために、その内面にセラミ
ックのコーティングを施こすことが提案されている。
このようなセラミック・鉄製部材接合体で最も大きな問
題は、高温の排気ガスによって急激な熱衝撃を受けるた
めに、セラミックと鉄製部材との熱膨張の差によってセ
ラミックと鉄製部材の接合境界面で大きな歪応力が発生
し、セラミックの接合面からの剥離が発生すること、お
よびセラミック層は鉄製部材に比べて熱伝導率が非常に
小さいために熱衝撃によりセラミック層内の温度勾配が
非常に大きくなり、そのためセラミック層内で大きな歪
応力が発生し、セラミック層内で剥離が発生することで
ある。
一般にセラミックは圧縮強さは大きいが、引張強さは小
さく非常に脆い性質を持っており、熱衝撃に対する抵抗
性は非常に小さいという欠点を有する。
そこで、このような問題を解決するために種々の提案が
なされている。
例えば、特開昭58−51214 号は高熱の排気ガス
に接する金属製機器本体の内面に耐火物原料粒子と耐熱
性態I!ll′N結合材の混和物よりなる不定形耐火物
の被覆層を形成したことを特徴とする内燃機関用排気ガ
ス系機器を開示している。
この他に、特開昭58−99180号には、高熱の排気
ガスに接する金属製機器本体の内面に耐火物原料粒子と
無機質結合材とフリットの混和物よりなるスラリーを付
着させて耐熱被覆層を形成し、続いて前記耐熱被覆層が
湿潤状態にある間にその表面に耐火断熱材粒子を付着さ
せて耐火断熱層を形成し、次いで、前記耐熱被覆層を固
化させたうえ前記耐火断熱層の表面に耐火物原料粒子と
無機質結合材とフリットの混和物よりなるスラリーを付
着させて耐熱被覆層を形成させることを特徴とし、必要
に応じ前記耐熱被覆層の表面に前記耐火断熱層と同村の
耐火断熱層および前記耐熱被覆層と同材の耐熱被覆層を
順次反復して所要層形成させる内燃機関用排気ガス系機
器の製造法が開示されている。
しかしながら、これらの方法によっても、セラミック層
と金属との接合強度は必ずしも十分てはなく、熱衝撃に
よってセラミックと金属との接合界面での剥離及びセラ
ミック層内での剥離の恐れがあり、長時間の耐用に問題
がある。
なお最近、金属アルコキシドなどを結合剤としたセラミ
ック塗料やコーティング剤が開発されているが、これら
は非常に高価であるとともに長期間耐用できるに充分な
厚さとすることが困難である。
また、特開昭59−12116号には無機質の中空粒子
をセラミックからなるマトリックスに分散させてなる複
合セラミック材料が開示されているが、単に無機質中空
粒子を7) IJフックス分散させるだけでは、断熱性
は確保できても、金属表面に付着性良好で熱衡撃に強い
コーティングを得ることまできない。また一般に無機質
中空粒子は強度が小さいため中空粒子間で破壊し、剥離
や亀裂の発生する恐れがある。
ところで最近、セラミック・鉄製部材接合体を長時間高
温の腐食性排気ガス等にさらしておくと、腐食性排気ガ
スがセラミック層内に侵入して鉄製部材との界面にまで
達し、そこで鉄製部材表面を酸化するという問題がある
ことがわかった。鉄製部材表面の酸化により酸化層内に
クラックが発生し、機械的な衝撃や熱衝撃により簡単に
剥離するという問題が生ずる。また酸化鉄がコーティン
グ表面まで拡散し、コーティングを黒色に変色させ、美
観を損なうという問題がある。
従って、本発明の目的は、接合強度が十分に大きいとと
もに良好な酸化防止性を有し、かつ長期間高温条件下で
使用してもコーティングの酸化鉄の拡散により黒色に変
色せず、剥離の問題もないセラミック・鉄製部材接合体
を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、このようなセラミック・鉄
製部材接合体を製造する方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者等は、鉄製
部材の酸化皮膜と珪酸塩が反応した結合層を形成した上
に、微粒子状金属酸化物又は有機金属結合剤を焼固した
酸化鉄拡散防止層を形成し、さらに必要に応じ酸化防止
層、断熱層、耐火層及び保護層を形成することにより長
期間高温の腐食性排気ガス等にさらされていても黒色に
変色することなく、剥離のおそれがないセラミック・鉄
製部材接合体が得られることを発見し、本発明に想到し
た。
すなわち、本発明のセラミック・鉄製部材接合体は、鉄
製部材の表面に、酸化皮膜と珪酸塩とが反応した結合層
を有し、前記結合層の表面に微粒子状金属酸化物又は有
機金属結合剤を焼固した酸化鉄拡散防止層を有すること
を特徴とする。
また、本発明のセラミック・鉄製部材接合体の製造法は
、 (a)鉄製部材の表面に珪酸塩溶液を塗布し、水蒸気雰
囲気で加熱処理して結合層を形成し、(b)微粒子状金
属酸化物又は有機金属結合剤を前記結合層の表面に塗布
して、酸化鉄拡散防止層を形成し、 (c)続いて養生、乾燥したあと、酸素分圧10+mH
g以下の雰囲気中において焼成を行ない、前記結合層及
び前記酸化鉄拡散防止層の接合を完結する ことを特徴とする。
本発明を以下において詳細に説明する。
本発明のセラミック・鉄製部材接合体は、結合層及び酸
化鉄拡散防止層を必須の構成条件とし、さらに必要に応
じ酸化防止層、断熱層、耐火層及び保護層を有する。以
下各層について詳述する。
(1)結合層 セラミックを鉄製部材表面と強固に接着させるためには
鉄製部材表面に対して物理的及び化学的相乗作用によっ
て接合することが重要である。本発明者等は種々研究の
結果、鉄製部材表面に酸化皮膜と珪酸塩とが反応してな
る膜、すなわち結合層を形成することが接着に有効であ
ることを発見した。この結合層を形成するのに有効な手
段として、鉄製部材の表面に珪酸塩を塗布し水蒸気雰囲
気中で熱処理を施すのが好ましい。これにより鉄製部材
表面に発生する酸化皮膜と珪酸塩が反応し、物理的及び
化学的に強固に結合した結合層が形成される。
結合層は酸化鉄拡散防止層と鉄製部材を接合するととも
に外部からの腐食性気体の浸透を防止するための緻密な
層である。結合層の厚さは50μm以下が適当であり、
50μmを超えると結合層から剥離する恐れがある。好
ましくは2〜30μmの厚さである。ここで厚さは平均
値であり、全体的には20〜30%程度の変動がある。
なお、琺瑯技術においては酸化皮膜のない鉄製部材表面
にセラミックを形成し、酸化焼成することにより、鉄製
部材の表面に酸化物を形成しながらセラミックの接着を
図っているが、これに対して本発明においては鉄製部材
の表面をあらかじめ所定の膜厚になるように水蒸気雰囲
気中での熱処理によって酸化皮膜と珪酸塩が反応し、安
定した結合層を形成することが一つの特徴である。なお
、本発明においては、結合層が十分に形成されていれば
若干酸化皮膜が残存しても本発明の効果は変らない。
本発明において、鉄製部材表面に結合層を形成するには
以下の手順に従う。まず鉄製部材の表面を、珪酸塩溶液
のぬれ性を向上させるため、例えばエアーブラスト等に
よって研掃して表面に非常に小さな凹凸を形成させる。
次いで洗浄した後、珪酸塩溶液を塗布し、水蒸気雰囲気
中において熱処理することにより、珪酸塩と反応性のよ
い低次酸化鉄を生成し、良好な結合層を形成する。水蒸
気雰囲気としては、500 ℃以上が好ましい。
なお珪酸塩としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム及
び珪酸リチウム等の1種または2種以上を混合したもの
で、液状で用いる。これらの珪酸塩は珪酸リチウム、珪
酸カリウム、珪酸ナトリウムと順次熱膨張率が大きくな
り、これらを適当に選ぶことにより結合層の熱膨張率を
鉄製部材の熱膨張率にマツチさせることができる。
(2)酸化鉄拡散防止層(変色防止) 長時間の使用により結合層表面あるいは酸化防止層等の
他のコーティング層へ酸化鉄の液相拡散が起こり、酸化
鉄がコーティング層表面に析出するため美観が損なわれ
るという問題がある。これを防止するためには酸化鉄と
低溶融物を生成しない微粒子状の金属酸化物又は有機金
属結合剤の層を設けることが有効であることを見出した
微粒子状の金属酸化物としては酸化鉄と反応してガラス
化傾向の小さいアルミナゾル、シリカゾル、クロミアゾ
ル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等を、有機金属質結
合剤としてはアルミニウム、シリコン、クロム、ジルコ
ニウム、チタンの各アルコキシド等を使用することがで
きる。鋳鉄等の鉄製部材の熱膨張率は非常に大きく、金
属酸化物又は有機金属質結合剤の層を厚くすると熱膨張
の差による熱応力が発生し、剥離するあそれがあるので
、この金属酸化物又は有機金W14質結合剤の層はでき
るだけ薄くする必要がある。高純度のアルミナ、シリカ
、ジルコニア等の緻密な層は酸化鉄の浸透防止効果が大
きいので、酸化鉄拡散防止層の厚さは10μm以下が適
当であり、3〜6μmが最適である。
10μmより厚くなると、酸化鉄拡散防止層で剥離を生
じる。
(3)酸化防止層 セラミックは、一般に曲げ強さは圧縮強さの1/3ない
しは1/10と小さく、金属に比べて延性及び伸性がな
く、非常に脆いため、高温の熱衝撃をうけると歪応力が
発生し、破壊しやすい欠点がある。
本発明者等は、これらの欠点を補うために種々研究を重
ねた結果、無機質鱗片状粒子が積層かつ架橋した構造を
有する酸化防止層を形成することが有効であることを見
出した。
無機質鱗片状粒子としては、天然に産するマイカ、人工
的に合成したマイカ、膜状ガラス、あるいはバルーン等
の無機質中空粒子の破砕物等を使用する。無機質鱗片状
粒子の形状は、長径及び短径が2〜74μm程度で、厚
さが0.1〜3μm程度であり、長径に対する厚さの比
が10以上のものが適当である。さらに好ましくは、長
径5〜30μm1厚さ0.5〜2μm1長径に対する厚
さの比が15以上である。長径が74μmより大きいと
被覆剤としての流動性が悪くなるとともに、被覆層の表
面の粗さが目立ち、2μmより小さいと粒子は球状に近
くなり鱗片状としての特徴が得がたくなる。
酸化防止層は、無機質鱗片状粒子を珪酸塩結合剤及び硬
化剤と混合してスラリーとし、前記酸化鉄拡散防止層上
に塗布後、養生、乾燥、焼成を行うことにより形成する
ことができる。珪酸塩結合剤は上記結合層に用いたのと
同じでよく、また硬化剤としては、焼成リン酸アルミニ
ウム、珪酸カルシウム等を使用することができる。
無機質鱗片状粒子の酸化防止層中における割合は一般に
30〜60重量%程度であればよく、好ましくは40〜
50重1%である。
本発明の方法によれば、無機質鱗片状粒子と珪酸塩結合
剤と硬化剤との混合物はスラリーの状態で酸化鉄拡散防
止層上に塗布する。塗布後18〜30℃程度の温度で8
〜24時間養生を行う。
次いで乾燥により十分水分を除去した後で、750〜8
50 ℃で0.5〜1,5 時間焼成を行う。焼成は結
合層と同様に酸素分圧が10uHg以下の中性雰囲気中
で行う。このようにして得られた酸化防止層中において
は、無機質鱗片状粒子は、その偏平な形状のために積層
されたような状態で存在しており、結合剤により相互に
架橋されたように密着している。
鱗片状粒子は一般に用いられる球状あるいは礫状粒子に
比べ粒子の重量が同じ場合、表面積が大きく、積層の場
合接着面積が大となり、層間の接着強度が非常に大きく
なる。
第1図に同材質で重量が同じ鱗片状粒子ど球状粒子の積
層状態の比較を模式的に示す。
第1図(a)は鱗片状粒子の積層状態を示す模式図であ
り、第1図(b)は粒子重量が鱗片状粒子と等価な球状
粒子の層状態を示す模式図である。
例えば長さ15μm×幅15μm、 x厚さ1μmの鱗
片状粒子1の重量は直径7.5μmの球2に相当し、鱗
片状粒子1個の鉄製部材表面を覆う面積は球状粒子の4
個分に相当し、鱗片状粒子の積層数は球状粒子の4倍と
なる。従って、鱗片状粒子間の接触面積が非常に大きい
ために積層された鱗片状粒子間の接合強度が非常に大き
い。
それと同時に、鉄製部材面への腐食気体の侵入距離が長
大化し、鉄製部材の腐食を防止する効果が大きいことも
わかる。
また鱗片状粒子が積層かつ架橋した構造は、球状粒子層
に比べて可撓性が良好であり亀裂や剥離が容易に発生し
ない。もし亀裂が発生したとしても積層構造であるため
亀裂の伝播が非常に遅いという利点を有する。
酸化防止層の厚さは防食の面からは厚いほど良いわけで
あるが、1000μmを超えると高温の熱衝撃に対し酸
化防止層が剥離する恐れがあり、150μm未満では防
食の効果が少なく耐久性が劣る。好ましくは300〜7
00μmが適当である。
なお酸化防止層の剥離を防止するために、その熱膨張率
は被接合鉄製部材の熱膨張率にできるだけ近いことが望
ましい。具体的には両者の熱膨張率の差は0〜0.3%
程度であればよく、好ましくはO〜0.1%が適当であ
る。このためには酸化防止層中のセラミック成分の組成
を調整する必要がある。
一般にセラミックの熱膨張率は鉄製部材に比べて非常に
小さいので、酸化防止層中のマ) IJフックスに、O
及びNa、Oの量を増加し、ガラス化させることによっ
てセラミックの熱膨張率を鉄製部材に近似させることが
できる。
本発明における酸化防止層のマドIJックスは珪酸塩で
形成されており、珪酸塩としては、珪酸ナトリウム、珪
酸カリウム及び珪酸リチウムの1種または2種以上を混
合したもので、液状で用いる。これらの珪酸塩は珪酸リ
チウム、珪酸カリウム、珪酸ナトリウムと順次熱膨張率
が太き(なり、またアルカリ量の増加によって熱膨張率
が大きくなるので、これらを適当に選ぶことにより酸化
防止層の熱膨張率を金属の熱膨張率にマツチさせること
ができる。
(4)断熱層 この層は断熱性を付与するためのもので、無機質中空粒
子を主体とする断熱材を焼固した構成である。
断熱材としては、シラスバルーン、発泡シリカ、セラミ
ックバルーン等の無機質中空粒子を使用するのが好まし
い。その粉末の平均粒径は一般に10〜500μmの範
囲である。10μmより小さいと収縮による亀裂、剥離
を生じるし、500μmより大きいと平滑な皮膜層を形
成しにくい。好ましい粒径範囲は40〜200μmであ
る。
珪酸塩結合剤は、上記結合層の欄で述べた珪酸カリウム
、珪酸ナトリウム、珪酸リチウム等の中から選択するこ
とができる。硬化剤としては焼成リン酸アルミニウム、
珪酸カルシウム等を使用することができる。
本発明の方法によれば、断熱材と珪酸塩結合剤と硬化剤
との混合物質をスラリーの状態で酸化鉄拡散防止層又は
酸化防止層に塗布する。塗布後18〜30℃程度の温度
で8〜24時間養生を行う。次いで乾燥により十分水分
を除去した後で、750〜850 ℃で0.5〜1.5
時間焼成を行う。構成は結合層と同様に酸素分圧がlQ
m+++Hg以下の中性雰囲気中で行う。
なお、断熱層に、第19図に示すように無機質鱗片状粒
子を混在させてもよい。無機質鱗片状粒子としては、天
然に産するマイカ、人工的に合成したマイカ、膜状ガラ
ス、あるいはバルーン等の無機質中空粒子の破砕物等を
使用する。
無機質鱗片状粒子の形状は、長径及び短径が2〜74μ
m程度で、厚さが0.1〜3μm程度であり、長径に対
する厚さの比が10以上のものが適当である。さらに好
ましくは、長径5〜30μm1厚さ0.5〜2μm1長
径に対する厚さの比が15以上である。無機質鱗片状粒
子1が混在した構造とすると、断熱層も十分な強度及び
可撓性を有し、高温の熱衝撃に対しても剥離や亀裂が容
易に発生しなくなるとともに、酸化防止の作用も向上す
る。
断熱層の厚さは、断熱性の面からは厚いほど良いが、1
000μmを超えると高温の熱I!撃に対し剥離する恐
れがあり、また150μm未満では断熱効果が得られな
い。好ましくは300〜800μmが適当である。
(5)耐火層 この層は耐火性を付与するために形成した層であり、無
機質粒子を主体とする耐火材を焼固した構造を有する。
耐火層は、耐火材と珪酸塩結合剤と硬化剤との混合物の
スラリーを、酸化鉄拡散防止層、酸化防止層又は断熱層
の乾燥後の表面に塗布し、養生、乾燥の後、酸素分圧が
iQsHg以下の中性雰囲気中で焼成することにより形
成することができる。
耐火材としては、シャモット、アルミナ、ジ0コン、ジ
ルコニア等の一般に使用されるものでよいが、特にジル
コニアは熱伝導率が低いので好ましい。耐火材粉末の平
均粒度は一般に10〜500μmの範囲である。10μ
mより小さいと粒子間の凝集が起こりやすく、平滑な皮
膜層を形成しに(いし、高熱の影響を受けて収縮しやす
い。また、500μmより大きいと、平滑な皮膜を形成
しにくい。好ましい平均粒径は20〜200 μmであ
る。
なお珪酸塩結合剤及び硬化剤については断熱層に用いた
ものと同じでよい。
また耐火層形成における養生、乾燥及び焼成条件も基本
的に断熱層の形成における条件と同じでよい。
この層の厚さは、耐火性の面からは厚いほど良いが20
00μmを超えると高温の熱衝撃に対し剥離する恐れが
あり、100μm未満では十分な耐火効果が得られない
。好ましくは200〜800μmが適当である。
(6)保護層 この層は酸化鉄拡散防止層、酸化防止層、断熱層又は耐
火層の最終表面にち密なセラミックの薄膜を形成し、表
面からの腐食気体の侵入を防止する層である。
保護層は無機質結合剤及び/又は有機金属質結合剤から
なる構成を有し、無機質結合剤及び/又は有機金属質結
合剤を酸化鉄拡散防止層、酸化防止層、断熱層又は耐火
層の乾燥後の最終表面に塗布後、酸素分圧が10mmt
1g以下の雰囲気中において焼成を行うことにより形成
することができる。
また、無機質結合剤及び/又は有機金属質結合剤が乾燥
するだけで安定化する場合には、酸化鉄拡散防止層、酸
化防止層、断熱層又は耐火層の焼成後の最終表面に無機
質結合剤及び/又は有機金属質結合剤を塗布し、乾燥す
ることにより保護層を形成することができる。
無機質結合剤としては、シリカゾル、アルミナゾル、珪
酸ナトリウム、珪酸カリウム及び珪酸リチウム等の珪酸
アルカリ塩の溶液、リン酸アルミニウム溶液等が適当で
ある。
また有機金属質結合剤としては、シリコンアルコキシド
、ジルコニウムアルコキシドなどを主成分とする結合剤
が適当である。
この層については鉄製部材との熱膨張率を合わせること
か材質的に困難な面があり、層厚を15μm以下にする
必要がある。層厚が15μmを超えると熱膨張率の差に
よる歪応力が大きくなり、剥離したり亀裂が発生する恐
れがある。好ましくは3〜10μmが適当である。
以上において、結合層、酸化鉄拡散防止層、酸化防止層
、断熱層、耐火層及び保護層について説明したが、各層
の組合せを要約すると以下の通りとなる。
(a)結合層+酸化鉄拡散防止層 (b)結合層+酸化鉄拡散防止層+酸化防止層(c)結
合層+酸化鉄拡散防止層十酸化防止層+保護層 (d)結合層+酸化鉄拡散防止層+酸化防止層+断熱層 (e)結合層+酸化鉄拡散防止層+酸化防止層+断熱層
+保護層 (f)結合層十酸化鉄拡散防止層+酸化防止層士耐火層 (g)結合層士酸化鉄拡散防止層士酸化防止層+耐火層
十保護層 (社)結合層+酸化鉄拡散防止層+酸化防止層+断熱層
十耐火層 (i)結合層+酸化鉄拡散防止層+酸化防止層士断熱層
士耐火層+保護層 (」)結合層+酸化鉄拡散防止層+保護層(ト)結合層
+酸化鉄拡散防止層+断熱層(1)結合層士酸化鉄拡散
防止層+断熱層+保護層(ホ)結合層+酸化鉄拡散防止
層+耐火層(n)結合層+酸化鉄拡散防止層士耐火層+
保護層(0)結合層+酸化鉄拡散防止層+断熱層+耐火
層(p)結合層+酸化鉄拡散防止層+断熱層+耐火層十
保護層 〔実施例〕 本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 第2図に示す形状のバーミキュラ鋳鉄製のL字状管状部
材3(長軸a :200mm 、短軸b : 120m
m 、内径c:4Qmm、管肉d : 3mm)の内面
及び外面に結合層4を形成するために、この管状部材3
の内外面をエアーブラストにより研掃し、稀薄珪酸カリ
ウム溶液(a度5重量%)で洗浄した後、珪酸塩の塗布
のために、珪酸カリウム溶液(SiO2/KzOモル比
3,0、濃度10重量%)内に浸漬し、3分間保持した
後引き上げて余剰の珪酸カリウムを除去した。次いで室
温に1時間保持した後、550 ℃の加熱水蒸気雰囲気
に調整した炉内に90分間保持することにより酸化皮膜
の生成と共に酸化カリウムとの反応をさせ、室温まで冷
却した。
次にこのようにして得られた結合層4の上に酸化鉄拡散
防止層5を形成するために、管状部材3をSi0.20
%のシリカゾル(8産化学側製 スノーテックス〉中に
浸漬し、10秒間保持した後引き上げて、余剰のシリカ
ゾルを除去し、次いで1時間室温で養生した。
次にこの管状部材3を、乾燥器中にて室温より昇温速度
1℃/分で300℃まで加熱し、1時間保持した後、室
温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの管状部材3をN、雰囲気中(酸素分圧5止)1
g)にて、昇温速度200℃/時間で800℃まで昇温
し、1時間保持した後室温まで炉冷し、結合層4及び酸
化鉄拡散防止層5を焼固した。
第3図にこのようにして形成された厚さ約10μmの結
合層4と、厚さ3μmの酸化鉄拡散防止層5とからなる
被覆層の片面の断面を模式的に示す。
実施例2 第4図は鉄製管状部材3の内外面に形成された結合層4
と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、保護層7
とからなる被膜層を模式的に示す断面である。
結合層4を実施例1と同一の方法で形成し、次にこのよ
うにして得られた結合層4の上に酸化鉄拡散防止層5を
形成するために、管状部材3をA120310%のアル
ミナゾル(日量化学■製 AS520)中に浸漬し、1
0秒間保持した後引き上げて、余剰のアルミナゾルを除
去し、次いで1時間室温で養生した。
次に酸化防止層6を形成するために、シラスバルーンの
粉砕物からなる無機質鱗片状粒子と珪酸塩結合剤と硬化
剤を下記の割合で配合し、スラリーを調製した。
珪酸ナトリウム (Sin、 /Na、0 モル比3.0Si1度30重
量%〉100重量部 鱗片状微粒子(〈74μm)     30重量部焼成
リン酸アルミニウムク<74μm)10重1部 上記混合スラリー”を管状部材3の内面及び外面の酸化
鉄拡散防止層5上に塗布し、2時間養生した後再度塗布
し、2層の積層として酸化防止層6を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、珪酸ナトリウム
とmtリン酸アルミニウムとの硬化反応を行った。
次にこの管状部材3を、乾燥器中にて室温より昇温速度
1℃/分で300℃まで加熱し、1時間保持した後、室
温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの管状部材3をN2雰囲気中(酸素分圧5mmH
g)にて、昇温速度200℃/時間で800℃まで昇温
し、1時間保持した後室温まで炉冷し、結合層4、酸化
鉄拡散防止層5及び酸化防止層6を焼固した。
更にシリカゾルを上記酸化防止層6を焼固した管状部材
3の内面及び外面に塗布し、昇温速度10℃/分で11
0℃まで昇温し、1時間保持した後室温まで冷却し、厚
さ8μmの保護層7を形成した。
第3図はこのようにして形成された厚さ約IOμmの結
合層4と、厚さ3μmの酸化鉄拡散防止層5と、厚さ0
.5〜2μm1長さ5〜20μmの鱗片状粒子1が架橋
構造をなすように積層された厚さ約300μmの酸化防
止層6と、厚さ約8μmの緻密で薄い保護層7とからな
る被覆層の片面の断面を模式的に示す。
実施例1.2に対して酸化鉄拡散防止層を除いたものを
ぞれぞれ比較例1.2のコーティング層とした。
上記実施例及び比較例の被覆層の特性を確認するために
下記の評価試験を実施した。
1)酸化増量試験 上記管状部材3を、プロパンガスを燃焼させて高温ガス
を発生させる内面加熱評価装置に取付け、下記に示す条
件で試験を行なった。
ガス温度        980℃ 1次空気流量      5ONm3/時間プロパンガ
ス流量    2Nff13/時間2次空気流量   
   368m’ /時間酸素濃度        1
1% 酸化増量を第1表に示す。
第    1    表 なお、管状部材内表面温度については、実施例1は58
5 ℃、実施例2は620 ℃及び被覆なしは580℃
であった。
2)耐久試験 実施例1.2の管状部材3に対して加熱評価装置にて繰
返し加熱・冷却試験を100サイクル実施した。
加熱・冷却サイクルの条件は下記の通りであった。
ガス温度        1050℃ 1次空気流量      3008m3/時間プロパン
ガス流量     12N[l+3/時間2次空気流量
      20ONm’ /時間酸素濃度     
    15% 管状部材表面温度    780℃(被覆有り)昇温速
度        1000℃/分保持時間     
    30分 大気中で冷却       30分 上記試験の結果、本発明の被覆層に亀裂、剥離等は全く
見られず、耐久性は充分満足であることが確認された。
前述の実施例では管状部材の内面および外面に被覆層を
形成したが、内面のみに被覆層を形成することも勿論可
能である。
3)変色試験 管状部材3を内部加熱評価試験装置に取りつけ、下記条
件で連続加熱法により、管状部材内外面の被覆層の変色
試験を行った。
管状部材表面温度   750℃ 1次空気量       3ONI113/時間プロパ
ンガス流1    1.2N+y+3/時間酸素濃度 
       5% 保持時間        30時間 上記試験の結果を第2表に示す。
第2表より明らかなように、酸化鉄拡散防止層を施して
いない比較例1.2の管状部材では、酸化鉄の被覆層へ
の拡散が進行していることが認められる。一方、酸化鉄
拡散防止層を施した実施例1.2の管状部材では、良好
な耐久性を示した。
実施例3 第5図は、鉄製管状部材3の内面に形成された結合層4
と、アルミナゾルからなる酸化鉄拡散防止層5と、酸化
防止層6とからなる被覆層を模式的に示す断面図である
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6を実
施例2と同一の方法で形成した。
実施例4 第6図は、鉄製管状部材3の内面に形成された結合層4
と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、断熱層8
とからなる被覆層を模式的に示す図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6を実
施例3と同一の方法で形成後、断熱層8を形成するため
に断熱材粉末(カサ比重0.2、粒径44〜150μm
のシラスバルーン)と、珪酸ナトリウムく珪酸塩結合剤
)と、焼成リン酸アルミニウム(硬化剤)とを下記の割
合で配合し、混合スラリーを調製した。
珪酸ナトリウム (SiO,/Na2QNa2S、0、濃度30重量%)
100重量部 シラスバルーン    (<74μm)10重量邪焼成
リン酸アルミニウム(<74μm)1.0重1tl鉄製
管状部材3の内面に形成した酸化防止層6の表面に上記
混合スラリーを塗布し、2時間養生する操作を繰返し断
熱層8を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、断熱層中の珪酸
ナトリウムと焼成リン酸アルミニウムとの硬化反応を行
った。
次にこの鉄製管状部材3を乾燥器に入れ、室温より昇温
速度1℃/分で300℃まで加熱し、1時間保持した後
、室温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの鉄製管状部材3をN2雰囲気中(酸素分圧5u
Hg)にて、昇温速度200℃/時間で800℃まで昇
温し1時間保持した後、室温まで冷却し、厚さ1500
μmの断熱層8を焼固した。
実施例5 第7図は、鉄製管状部材3の内面上に形成された結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、断熱層
8と、保護層?とからなる被覆層を模式的に示す断面図
である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、
断熱層8とを、実施例4と同一の方法で形成し焼成後、
リン酸アルミニウム溶液(濃度40重量%)を上記断熱
層8の表面に塗布し、昇温速度10℃/分で110℃ま
で昇温し、1時間保持の熱処理をした後室温まで冷却し
、厚さ8μmの保護層7を形成した。
実施例6 第8図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層4
と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、断熱層8
と、耐火層9とからなる被覆層を模式的に示す断面図で
ある。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、
断熱層8とを実施例4と同一の方法で形成した後、耐火
材粉末(粒径44〜150μmの安定化ジルコニア 第
1稀元素■製FSD、#350 )と、珪酸す) IJ
ウム(珪酸塩結合剤)と、焼成リン酸アルミニウム(硬
化剤)とを下記の割合で配合した混合スラリーを塗布し
た。
珪酸ナトリウム (Si02/Na2Oモル比3.0、濃度30重量%)
100重量部 安定化ジルコニア   (<74μm)1.70重量部
焼成リン酸アルミニウム(<74μm)10重1部鉄製
管状部材3の内面に形成した断熱層8の表面に上記混合
スラリーを塗布し2時間養生する操作を繰返し、耐火層
9を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、耐火層中の珪酸
ナトリウムと焼成リン酸アルミニウムとの硬化反応を行
った。
次にこの鉄製管状部材3を乾燥器に入れ室温より昇温速
度1℃/分で300℃まで加熱し、1時間保持した後、
室温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの鉄製管状部材3をN2雰囲気中(酸素分圧5m
1g)にて、昇温速度200℃/時間で800℃まで昇
温し、1時間保持した後室温まで冷却し、厚さ1000
μmの耐火層9と、断熱層8とを焼固した。
実施例7 第9図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層4
と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、断熱F!
8と、耐火層9と、保護層7とからなる被覆層を模式的
に示す断面図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、
断熱層8と、耐火層9とを実施例6と同一の方法で形成
し焼成後、リン酸アルミニウム溶液(濃度40重量%)
を上記耐火層90表面に塗布し、昇温速度10℃/分で
110℃まで昇温し、1時間保持の熱処理をした後、室
温まで冷却し、厚さ8μmの保護層7を形成した。
実施例8 第10図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、耐火層
9とからなる被覆層を模式的に示す断面図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6とを
実施例3と同一の方法によって形成した後、耐火材粉末
(粒径44〜150μmのアルミナ)と珪酸ナトリウム
(珪酸塩結合剤)と、焼成リン酸アルミニウム(硬化剤
)とを下記の割合で配合した混合スラリーを塗布した。
珪酸ナトリウム (Si島/Na2O%ル比率3,0、濃度30重量%)
100重量部 アルミナ       り<74μm)  100重量
部焼成リン酸アルミニウム(<74μm)10重量部鉄
製管状部材3の内面に形成した酸化防止層6の表面に上
記混合スラリーを塗布し2時間養生する操作を繰返し、
耐火層9を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、耐火層中の珪酸
ナトリウムと焼成リン酸アルミニウムとの硬化反応を行
った。
次にこの鉄製管状部材3を乾燥器に入れ、室温より昇温
速度1℃/分で300℃まで加熱し、1時間保持した後
、室温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの鉄製管状部材3をN2雰囲気中(酸素分圧5+
n+n11g)にて、昇温速度200℃/時間で800
℃まで昇温し、1時間保持した後室温まで冷却し、厚さ
1000μmの耐火層9を焼固した。
実施例9 第11図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、耐火層
9と、保護層7によって形成された被覆層を模式的に示
す図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、
耐火層9とを実施例8と同一の方法で形成した後、リン
酸アルミニウム溶液(a度40重量%)を上記耐火層9
0表面に塗布し、昇温速度10℃/分で110℃まで昇
温し、1時間保持の熱処理をした後室温まで冷却し、厚
さ8μmの保護層7を形成した。
実施例10 第12図は、鉄製管状部材3の内面に形成された結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、保護層7とからなる被覆
層を模式的に示す図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5とを実施例1と同一の
方法で形成した後、リン酸アルミニウム溶液(a度40
重量%)を上記酸化鉄拡散防止層5の表面に塗布し、昇
温速度10℃/分で110℃まで昇温し、1時間保持の
熱処理をした後室温まで冷却し、厚さ8μmの保護層7
を形成した。
実施例11 第13図は、鉄製管状部材3の内面に形成された結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、断熱層8とからなる被覆
層を模式的に示す断面図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5とを実施例1と同一の
方法で形成した後、断熱材粉末(カサ比重0.2、粒径
44〜150μmのシラスバルーン〉と、珪酸ナトリウ
ム(珪酸塩結合剤)と、焼成リン酸アルミニウム(硬化
剤)とを下記の割合で配合し、混合スラリーを調製した
珪酸ナトリウム (Sin2/Na2Oモル比3.0、濃度30重量%)
100重量部 シラスバルーン    (<74μm)10重重量部成
リン酸アルミニウム<〈7・4μm>10重量部鉄製管
状部材3の内面に形成した酸化鉄拡散防止層5の面に上
記混合スラリーを塗布し、2時間養生する操作を繰返し
断熱層8を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、断熱層中の珪酸
ナトリウムと焼成リン酸アルミニウムとの硬化反応を行
った。
次にこの鉄製管状部材3を乾燥器に入れ、室温より昇温
速度1℃/分で300 t:まで加熱し、1時間保持し
た後、室温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの鉄製管状部材3をN2雰囲気中(酸素分圧5 
mmHg ) 1.: テ、昇温速度200 t: /
時間テ80o℃まで昇温し1時間保持した後、室温まで
冷却し、厚さ1500μmの断熱層8を焼固した。
実施例12 第14図は、鉄製管状部材3の内面上に形成された結合
層4と、酸化鉄拡散防止層5と、断熱層8と、保護層7
とからなる被覆層を模式的に示す断面図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、断熱層8とを実施
例11と同一の方法で形成し焼成後、リン酸アルミニウ
ム溶液(a度40重量%)を上記断熱層3の表面に塗布
し、昇温速度10℃/分で110℃まで昇温し、1時間
保持の熱処理をした後室温まで冷却し、厚さ8μmの保
護層7を形成した。
実施例13 第15図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、断熱層8と、耐火層9と
からなる被覆層を模式的に示す断面図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、断熱層8を実施例
11と同一の方法で形成した後、耐火材粉末(粒径44
〜150μmの安定化ジルコニア)と、珪酸ナトリウム
(珪酸塩結合剤)と、焼成リン酸アルミニウムく硬化剤
)とを下記の割合で配合した混合スラリーを塗布した。
珪酸ナトリウム (Si02 / Na、Oモル比3.0、濃度30重量
%)100重量部 安定化ジルコニア   〈〈74μm) 170重量部
焼成リン酸アルミニウム〈<74μm)10重量部鉄製
管状部材3の内面に形成した断熱層8の表面に上記混合
スラリーを塗布し2時間養生する操作を繰返し、耐火層
9を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、耐火層中の珪酸
ナトリウムと焼成リン酸アルミニウムとの硬化反応を行
った。
次にこの鉄製管状部材3を乾燥器に入れ室温より昇温速
度1℃/分で300℃まで加熱し、1時間保持した後、
室温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの鉄製管状部材3をN2雰囲気中(酸素分圧5m
mHg)にて、昇温速度200℃/時間で800℃まで
昇温し、1時間保持した後室温まで冷却し、厚さ100
0μmの耐火層9と、断熱層8と、酸化鉄拡散防止層5
とを焼固した。
実施例14 第16図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、断熱層8と、耐火層9と
、保護層7とからなる被覆層を模式的に示す断面図であ
る。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、断熱層8と、耐火
層9とを実施例13と同一の方法で形成し焼だ後、リン
酸アルミニウム溶液(a度40重量%)を上記耐火層9
0表面に塗布し、昇温速度10℃/分で110℃まで昇
温し、1時間保持の熱処理をした後、室温まで冷却し、
厚さ8μmの保護層7を形成した。
実施例15 第17図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、耐火層9とからなる被覆
層を模式的に示す断面図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5とを実施例1と同一の
方法で形成し焼だ後、耐火材粉末(粒径44〜150μ
mのアルミナ)と、珪酸ナトリウム(珪酸塩結合剤)と
、焼成リン酸アルミニウム(硬化剤)とを下記の割合で
配合した混合スラリーを塗布した。
珪酸ナトリウム (Si口、/Na2Oモル比率3.0.i1度30重量
%)100重量部 アルミナ       (<74μm) 100重量部
焼成リン酸アルミニウム(<74μm)10重量部鉄製
管状部材3の内面に形成した酸化鉄拡散防止層5の表面
に上記混合スラリーを塗布し2時間養生する操作を繰返
し、耐火層9を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、耐火層中の珪酸
ナトリウムと焼成リン酸アルミニウムとの硬化反応を行
った。
次にこの鉄製管状部材3を乾燥器に入れ、室温より昇温
速度it/分で300℃まで加熱し、1時間保持した後
、室温まで冷却して余剰水の脱水を行なった。
次にこの鉄製管状部材3をN2雰囲気中(酸素分圧5m
Hg)にて、昇温速度200℃/時間で800℃まで昇
温し、1時間保持した後室温まで冷却し、厚さ1000
μmの耐火層9を焼固した。
実施例16 第18図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、耐火層9と、保護層7に
よって形成された被覆層を模式的に示す図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、耐火層9とを実施
例15と同一の方法で形成した後、リン酸アルミニウム
溶液(a度40重量%)を上記耐火層5の表面に塗布し
、昇温速度10℃/分で110℃まで昇温し、1時間保
持の熱処理をした後室温まで冷却し、厚さ8μmの保護
層7を形成した。
実施例17 第19図は、鉄製管状部材3の内面上に形成した結合層
4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6と、断熱層
8とからなる被覆層を模式的に示す断面図である。
結合層4と、酸化鉄拡散防止層5と、酸化防止層6とを
実施例2と同一の方法で形成した。次にこの鉄製管状部
材3を乾燥器中にて室温より昇温速度1℃/分で300
 ℃まで加熱し、1時間保持した後、余剰水の脱水を行
った。
次にカサ比重0.47、粒径44〜150  μmのセ
ラミックバルーン(断熱材粉末)と、シリカバルーン破
砕粒子(無機質鱗片状粒子)と、珪酸ナトリウム(珪酸
塩結合剤)と、焼成リン酸アルミニウム(硬化剤)とを
下記の割合で配合し、混合スラリーを調製した。
珪酸ナトリウム (SiO,/Na、0モル比率3.0、濃度30重量%
)100重量部 セラミックバルーン < < ioo μm)20重量
部シリカバルーン破砕粒子(〈74μm)25重量部焼
成リン酸アルミニウム (〈74μm) 10重量部 鉄製管状部材3の内面に形成した酸化防止層6の表面に
上記混合スラリーを塗布し、2時間養生する操作を繰り
返し断熱層8を形成した。
この状態で室温にて15時間養生して、断熱層中の珪酸
ナトリウムと焼成リン酸アルミニウムとの硬化反応を行
った。
次にこの鉄製管状部材3を乾燥器に入れ、余剰水の脱水
を行った。
室温より昇温速度1℃/分で300 ℃まで加熱し、1
時間保持した後、室温まで冷却した。
次にこの鉄製管状部材3をN、雰囲気中(酸素分圧5m
+mHg>にて、昇温速度200 ℃/時間で800 
℃まで昇温し1時間保持した後、室温まで冷却し、厚さ
1500μmの断熱層8を焼固した。
上記実施例3〜17における各被覆層の構成及び厚さは
下記の第3表に示す通りである。
第5表に示す。
各実施例の酸化防止効果は、結合層、酸化鉄拡散防止層
、酸化防止層及び表面層の組合せによる比較的コーティ
ング層の薄い場合では、コーティングしない場合の約3
〜6倍となっている。またその上に断熱層及び耐火層を
含む比較的コーティング層の厚い場合には、酸化層はほ
とんど認められず、良好な耐酸化性を示している。これ
より、酸化増量は被膜層の断熱効果によって、著しく減
少していることがわかる。
上記実施例3〜17で得られた被覆層の特性を評価する
ために、下記の加熱試験を実施した。
1)試験条件 プロパンガスを燃焼させて高温ガスを発生させる加熱評
価装置に各管状部材を取付け、第4表に示す条件で内面
加熱試験を行なった。
第  4  表 2〉防食試験(酸化増!試験) 第4表に示す条件で、それぞれの試験時間後における燃
焼ガスによる接着面での酸化層の厚さを走査型電子顕微
鏡(SEM)  により測定した。
結果を、被覆層を有さない比較例3とともに、3)断熱
試験 第4表に示す条件で鉄製管状部材の表面温度を測定し断
熱性を検討した。その結果を、被覆層を有さない比較例
3とともに、第6表に示す。
4)耐久試験 第4表に示す条件で30分間加熱保持した後室温まで冷
却する繰返し加熱・冷却試験を100サイクル実施した
結果、被覆層に亀裂、剥離等は見られず、耐久性は充分
満足する事が確認された。
以上の実施例にふける各層の作用効果を、説明する。
鉄製管状部材3の内面には厚さ約30μmの結合層4が
生成している。この結合層4はち密なガラス質で鋳物と
よく接着し、酸化鉄拡散防止層5と鋳物との接合に寄与
している。
この結合層4の表面に形成した酸化鉄拡散防止層5の厚
さは3μmであった。また、酸化防止層6の厚さは約3
00μmであった。酸化防止層6は、酸化鉄拡散防止層
5を介して結合層4によって管状部材3と強固に結合し
、厚さ0.5〜2μm1長径5〜20μmの鱗片状粒子
による積層かつ架橋構造をなすため可撓性を備え、繰返
し加熱冷却による膨張収縮に対しても亀裂、剥離を生じ
ることなく健全な被覆層を保ち得ることが評価試験で実
証できた。
断熱層8は厚さ1500μmであった。なお実施例17
の断熱層は中空状セラミック粒子が無機質鱗片状粒子と
結合剤及び硬化剤とからなる混合物をマトリックスとし
て形成されているので、酸化防止層6と強固に結合する
とともに急激な熱衝撃に対しても十分な可撓性を備え、
かつ優れた断熱性を有する。
耐火層9は、1100℃を超える高温の排気ガスにも十
分耐える耐火材であり、断熱層8とも強固に結合してい
る層である。
また、保護層7は厚さ8μmであった。この保護層7は
ち密な薄い層で酸化鉄拡散防止層5、酸化防止層6、断
熱層8あるいは耐火層9の開孔気孔を埋めているため、
酸化鉄拡散防止層5への有害気体の浸入を防止するのに
きわめて優れた効果を有する。
本実施例はマニホールドについて述べたが、ボートライ
ナー、フロントチューブ、ターボチャージャ等に対して
も同じように適用することができる。
〔発明の効果〕
以上に詳述したように、本発明のセラミック・鉄製部材
接合体は、鉄製部材とセラミック層との接合を強固にす
る作用を有する結合層を有するとともに、微粒子状金属
酸化物又は有機金属結合剤からなる酸化鉄拡散防止層を
有することを基本とし、その上に必要に応じ、無機質鱗
片状粒子が積層された構造を有する酸化防止層、無機質
中空粒子からなる断熱層、耐火層及び保護層を適宜組合
せてなるので、高温の加熱条件下でもセラミック層が黒
色に変色せず、剥離や亀裂のおそれもなく、かつ耐食性
が著しく良好である。従って、本発明のセラミック・鉄
!11!部材接合体を、例えば内燃機関の排気系機器等
に使用すれば、800℃を超える高温の排気ガスによる
急激な繰返し熱衝撃にも充分耐えることができ、しかも
美観を損なわず優れた防食性および耐火性を備え、部材
の耐用寿命の増大に著しい効果をもたらす。また保護層
を形成した場合、保護層は酸化防止層の開孔気孔を埋め
ているため、酸化防止層への有害気体の侵入を防止する
のにきわめて優れた効果を有する。
このような効果を有する本発明のセラミック・鉄製部材
接合体は、特にエンジンの排気ガス用のマニホールドや
排気管等に、またその他にボートライナー、ターボチャ
ージャー等に使用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の酸化防止層における鱗片状粒子の作用
を概略的に示す図であり、 第2図は本発明を適用し得る鉄製部材の一例を示す断面
図であり、 第3図乃至第19図は本発明の各実施例によるセラミッ
ク・鉄製部材接合体を模式的に示す断面図である。 1;無機質鱗片状粒子 2:球状粒子 3:鉄製管状部材 4:結合層 5二酸化鉄拡散防止層 6コ 酸化防止層 保護層 断熱層 9 : 耐火層 :中空球状粒子 :耐火粒子

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鉄製部材の表面に酸化皮膜と珪酸塩とが反応した
    結合層を有し、前記結合層の表面に微粒子状金属酸化物
    又は有機金属結合剤を焼固した酸化鉄拡散防止層を有す
    ることを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  2. (2)請求項1に記載のセラミック・鉄製部材接合体に
    おいて、前記酸化鉄拡散防止層の表面に無機質結合剤及
    び/又は有機金属質結合剤からなる緻密で薄い保護層を
    有することを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  3. (3)請求項1に記載のセラミック・鉄製部材接合体に
    おいて、前記酸化鉄拡散防止層の表面に無機質鱗片状粒
    子を焼固した酸化防止層を有することを特徴とするセラ
    ミック・鉄製部材接合体。
  4. (4)請求項3に記載のセラミック・鉄製部材接合体に
    おいて、前記無機質鱗片状粒子が天然又は人工のマイカ
    、膜状ガラス又は無機質中空粒子の破砕片であることを
    特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  5. (5)請求項3又は4に記載のセラミック・鉄製部材接
    合体において、前記酸化防止層の表面に無機質結合剤及
    び/又は有機金属質結合剤からなる緻密で薄い保護層を
    有することを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  6. (6)請求項3又は4に記載のセラミック・鉄製部材接
    合体において、前記酸化防止層の表面に無機質中空粒子
    を主体とする断熱材を焼固した断熱層を有することを特
    徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  7. (7)請求項6に記載のセラミック・鉄製部材接合体に
    おいて、前記断熱層の表面に無機質結合剤及び/又は有
    機金属結合剤からなる緻密で薄い保護層を有することを
    特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  8. (8)請求項6に記載のセラミック・鉄製部材接合体に
    おいて、上記断熱層の表面に無機質粒子を主体とする耐
    火材を焼固した耐火層を有することを特徴とするセラミ
    ック・鉄製部材接合体。
  9. (9)請求項8に記載のセラミック・鉄製部材接合体に
    おいて、前記耐火層の表面に無機質結合剤及び/又は有
    機金属結合剤からなる緻密で薄い保護層を有することを
    特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  10. (10)請求項3又は4に記載のセラミック・鉄製部材
    接合体において、前記酸化防止層の表面に無機質粒子を
    主体とする耐火材を焼固した耐火層を有することを特徴
    とするセラミック・鉄製部材接合体。
  11. (11)請求項10に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体において、前記耐火層の表面に無機質結合剤及び/又
    は有機金属質結合剤からなる緻密で薄い保護層を有する
    ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  12. (12)請求項1に記載のセラミック・鉄製部材接合体
    において、前記酸化鉄拡散防止層の表面に無機質中空粒
    子を主体とする断熱材を焼固した断熱層を有することを
    特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  13. (13)請求項12に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体において、前記断熱層の表面に無機質結合剤及び/又
    は有機金属質結合剤からなる緻密で薄い保護層を有する
    ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  14. (14)請求項12に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体において、上記断熱層の表面に無機質粒子を主体とす
    る耐火材を焼固した耐火層を有することを特徴とするセ
    ラミック・鉄製部材接合体。
  15. (15)請求項14に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体において、前記耐火層の表面に無機質結合剤及び/又
    は有機金属質結合剤からなる緻密で薄い保護層を有する
    ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  16. (16)請求項1に記載のセラミック・鉄製部材接合体
    において、前記酸化鉄拡散防止層の表面に無機質粒子を
    主体とする耐火材を焼固した耐火層を有することを特徴
    とするセラミック・鉄製部材接合体。
  17. (17)請求項16に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体において、前記耐火層の表面に無機質結合剤及び/又
    は有機金属質結合剤からなる緻密で薄い保護層を有する
    ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体。
  18. (18)請求項1乃至17のいずれかに記載のセラミッ
    ク・鉄製部材接合体において、前記鉄製部材が排気系機
    器であることを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体
  19. (19)請求項1乃至18のいずれかに記載のセラミッ
    ク・鉄製部材接合体において、前記結合層の厚さが50
    μm以下、前記酸化鉄拡散防止層の厚さが10μm以下
    、前記酸化防止層の厚さが150〜1000μm、前記
    断熱層の厚さが150〜1000μm、前記耐火層の厚
    さが100〜2000μm、前記保護層の厚さが15μ
    m以下であることを特徴とするセラミック・鉄製部材接
    合体。
  20. (20)セラミック・鉄製部材接合体を製造する方法に
    おいて、 (a)鉄製部材の表面に珪酸塩を塗布し、水蒸気雰囲気
    で加熱処理して結合層を形成し、(b)微粒子状金属酸
    化物又は有機金属結合剤を前記結合層の表面に塗布して
    、酸化鉄拡散防止層を形成し、 (c)続いて養生、乾燥したあと、酸素分圧10mmH
    g以下の雰囲気中において焼成を行ない、前記結合層及
    び前記酸化鉄拡散防止層の接合を完結する ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  21. (21)請求項20に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体の製造法において、 (a)前記酸化鉄拡散防止層を乾燥したあと、その表面
    に無機質結合剤及び/又は有機金属質結合剤を塗布して
    保護層を形成し、 (b)次いで酸素分圧10mmHg以下の雰囲気中にお
    いて焼成を行なう ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  22. (22)請求項20に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体の製造法において、 (a)前記酸化鉄拡散防止層を焼成したあと、その表面
    に無機質結合剤及び/又は有機金属質結合剤を塗布して
    保護層を形成し、 (b)次いで110℃〜500℃で乾燥を行なうことを
    特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法。
  23. (23)請求項20又は22に記載のセラミック・鉄製
    部材接合体の製造法において、 前記酸化鉄拡散防止層を乾燥したあと、無機質鱗片状粒
    子と珪酸塩結合剤と硬化剤との混合物を前記酸化鉄拡散
    防止層の表面に塗布して酸化防止層を形成する ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  24. (24)請求項23に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体の製造法において、 (a)前記酸化防止層を乾燥したあと、無機質中空粒子
    を主体とする断熱材と珪酸塩結合剤と硬化剤との混合物
    を前記酸化防止層の表面に塗布して断熱層を形成し、 (b)続いて養生、乾燥した後、酸素分圧10mmHg
    以下の雰囲気中において焼成を行なう ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  25. (25)請求項24に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体の製造法において、 (a)前記断熱層を乾燥したあと、耐火材と珪酸塩結合
    剤と硬化剤との混合物を前記断熱層の表面に塗布して耐
    火層を形成し、 (b)続いて養生、乾燥した後、酸素分圧10mmHg
    以下の雰囲気中において焼成を行なう ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  26. (26)請求項23に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体の製造法において、 (a)前記酸化防止層を乾燥したあと、耐火材と珪酸塩
    結合剤と硬化剤との混合物を前記酸化防止層の表面に塗
    布して耐火層を形成し、 (b)続いて養生、乾燥した後、酸素分圧10mmHg
    以下の雰囲気中において焼成を行なう ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  27. (27)請求項20又は22に記載のセラミック・鉄製
    部材接合体の製造法において、 前記酸化鉄拡散防止層を乾燥したあと、無機質中空粒子
    を主体とする断熱材と珪酸塩結合剤と硬化剤との混合物
    を前記酸化鉄拡散防止層の表面に塗布して断熱層を形成
    し、 ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  28. (28)請求項27に記載のセラミック・鉄製部材接合
    体の製造法において、 (a)前記断熱層を乾燥したあと、耐火材と珪酸塩結合
    剤と硬化剤との混合物を前記断熱層の表面に塗布して耐
    火層を形成し、 (b)続いて養生、乾燥した後、酸素分圧10mmHg
    以下の雰囲気中において焼成を行なう ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
  29. (29)請求項20又は22に記載のセラミック・鉄製
    部材接合体の製造法において、 前記酸化鉄拡散防止層を乾燥したあと、耐火材と珪酸塩
    結合剤と硬化剤との混合物を前記酸化鉄拡散防止層の表
    面に塗布して耐火性の耐火層を形成する ことを特徴とするセラミック・鉄製部材接合体の製造法
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