JPH022180Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は移動農機の前部に刈取装置を装着した
移動農機における刈取装置に関する。

(ロ) 従来技術 従来、移動農機のフロントヒツチに刈取装置を
装着し、前記フロントヒツチに装着する刈取装置
側ヒツチ部の前方に、従動プーリー及びテンシヨ
ンクラツチを装着することは実公昭47−17219号
公報等により既に知られている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前記既知の移動農機における刈取装置はフロン
トヒツチに装着するヒツチ部から前方へ向けて両
側方に張出した取付枠を突設し、該取付枠に従動
プーリー及びテンシヨンクラツチを装着していた
ので、取付枠の構成が複雑になつてコスト高にな
ると共に機体前部の重量が大になり、かつ従動プ
ーリーと駆動プーリーとの間隔が大となり、しか
も高位にある従動プーリーと地面に近接する刈刃
との間隔は、刈刃を往復動させるクランク機構の
ロツドの長さにより決定されるところ、伝動性能
上側面視での角度に制約があつて短くする限度が
あり、結局、所定重量の刈取装置が機体の前部へ
突出して機体重心が著しく前方に位置し、操縦性
及び機体の回行性が悪化した。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案はフロントヒツチに結合する刈取装置取
付用ヒツチ部に、駆動プーリー側へ突出したアー
ム状の取付枠を装着し、該取付枠に従動プーリー
とテンシヨンクラツチを取付けることにより取付
枠の構成を簡略化すると共に駆動プーリーと従動
プーリーとの間隔を狭くし、以つて前述の問題点
を解決した。

(ホ) 作用 駆動プーリーは刈取装置取付用ヒツチの側部に
ある従動プーリーをベルトを介して駆動し、従動
プーリーは刈刃を駆動する。

また、刈刃への動力はテンシヨンクラツチにて
断続される。

そして、従動プーリーは前記取付枠により刈取
装置取付用ヒツチ部を側面視で略重合する程度の
部位に位置させているので駆動プーリーと従動プ
ーリーとも間隔が狭くなり、それにより刈取装置
と機体との間隔を狭くし得て機体の前後バランス
が良くなる。

(ヘ) 実施例 本考案の一実施例を図面について説明すると、
移動農機としての耕耘機は機体１の前部にエンジ
ン２を搭載しその後部に設けたミツシヨンケース
３ａの下部には車輪３，３を軸支し、前端にはフ
ロントヒツチ４を、また後端には後部ヒツチを取
付けてある。

また、刈取フレーム５は前部が下方へ折曲され
ていて後部が斜め上方へ向かう前部フレーム５ａ
と後部が上方へ折曲されていて前部が斜め下方へ
向かう後部フレーム５ｂとを、防振材を介して重
合螺着することにより構成されており、後部フレ
ーム５ｂの上端に固定した刈取装置取付用ヒツチ
部６は第５〜６図に示すように平面視でコ字状を
なす金具６ａと側面視でコ字状をなす金具６ｂと
を結合することにより構成してあり、該刈取装置
取付用ヒツチ部６を前記フロントヒツチ４に嵌合
して連結ピン７，７により連結してある。

そして、前記刈取装置取付用ヒツチ部６の後面
には側方へ突出したアーム状の取付枠８を前記エ
ンジン２の駆動プーリー１０と同じ側へ向けて一
体的に突出させてあり、その外端を前方へ折曲
し、この折曲部に従動プーリー１１のホルダー１
２を前後２本のボルト１３，１３により螺着し、
刈取装置取付用ヒツチ部６の前面から取付枠８と
同じ側へ突出させたステー１５にはスプリング１
６により引張り付勢された揺動アーム１７のボス
を軸支し、該揺動アーム１７の先端部に軸支した
テンシヨンプーリ１８は前記駆動プーリー１０と
従動プーリー１１に掛けたベルト２０に圧接さ
れ、ハンドル２１に取付けたクラツチレバー２２
によりワイヤ２３を介して断続作動する。

また、前記前部フレーム５ａの前端部は上下方
向の長孔２４を穿設してあり、刈刃フレーム２５
の後部に第３図ｂに示す如く回動しないように嵌
合した筒体２６は前記長孔２４に上下調節可能に
遊嵌すると共にそのフランジ２６ａをボルト２
７，２７にて螺着し、刈刃フレーム２５の前部に
は固定刃２８を取付けてある。

更に前記前部フレーム５ａの上面に斜め前方下
方へ向けて突設した取付板２９は前部上面に支点
軸３０を有し、これに遊嵌して止着したクランク
３１は後部をバランスウエート３１ａに形成さ
れ、側部のボールジヨイント３２ａはロツド３２
にて前記従動プーリー１１の軸に固定したクラン
クアーム３３に連動連結し、前部の切欠溝は可動
刃２８ａと一体なナイフヘツド２８ｂに突設した
ピン３６に嵌合しており、前部フレーム５ａの下
面には接地輪３４がブラケツトを介して軸支され
ている。

更にまた、前記バランスウエート３１ａの上面
には第１図及び第２図に示すように平面視で矢形
をなし、側面視でテーパー状をなすカバー３５が
螺着してあり、該カバー３５の前部は前記ナイフ
ヘツド２８ｂ上に固定されていて平面視でテーパ
ー状をなし、後方からみて下向きコ字状をなすカ
バー受３７に遊嵌しており、前記従動プーリー１
１のベルトガイド３８は第３図ａ及び第５図に示
すように軸受筒４０に固定されていてコ字状をな
す直径方向のステー４１と前方へ向けて突出され
ていて前部が折曲された取付板４２及びステー４
２ａとに取付けてあり、断面コ字状のベルトカバ
ー４３は前記ステー４１，４２ａに螺着してあ
る。

第７図は従動プーリー１１の支持装置の他の実
施例を示すものであつて、ホルダー１２の前部の
取付孔１２ａは後部の取付孔１２ｂを中心とする
円弧状の長孔になし、ベルト２０が伸びた場合、
ホルダー１２を下降回動して取付ボルトを締付け
ると、駆動プーリー１０と従動プーリー１１の軸
芯距離が大となり、ベルト２０の張力調節を行な
うことができる。

前述の装置において、エンジン２の駆動プーリ
ー１０はミツシヨンケース３ａの後部のプーリー
と前記従動プーリー１１とを駆動し、該従動プー
リー１１はクランクアーム３３によりロツド３２
とボールジヨイント３２ａを介してクランク３１
を駆動し、それにより可動刃２８ａを往復動させ
て刈取作業を行なう。

また、作業中機体回行時等にクランクレレバー
２２を握ると、テンシヨンプーリー１８がベルト
２０から離れて刈刃への動力が断たれ、離すと、
可動刃２８ａが作動し、それにともなつてカバー
３５及びカバー受３７も往復回動する。

そして、前記ロツド３２を所定の角度にした場
合、従動プーリー１１等を刈取装置取付用ヒツチ
部６の略真横に位置させることにより刈取装置を
機体１に接近させることができるので、ハンドル
２１を持ちながら行なう操縦を容易に行なうこと
ができる。

(ト) 考案の効果 本考案は前述のように機体１のフロントヒツチ
４に刈取装置を装着し、刈刃への動力をベルトテ
ンシヨンにより断続する移動農機において、前記
フロントヒツチ４に結合する刈取装置取付用ヒツ
チ部６に、駆動プーリー１０側へ突出したアーム
状の取付枠８を装着し、該取付枠８に従動プーリ
ー１１とテンシヨンクラツチを取付けたので、従
動プーリー１１及びテンシヨンクラツチ等を支持
する機構を簡略化してコストダウンと軽量化を図
ることができると共に従動プーリー１１と所定位
置にある駆動プーリー１０との距離を小さくし、
これにより刈取装置を機体１に接近せしめること
ができ、これにより機体回行その他の操縦を容易
に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は後部を省略した移動農機に刈取装置を装
着した側面図、第２図は同上平面図、第３図ａは
同上カバーを取外した状態の側面図、第３図ｂは
同上ａのＡ−Ａ断面図、第４図は同上平面図、第
５図は要部の一部断面を示す平面図、第６図は刈
取装置取付用ヒツチ部及び後部フレームの側面
図、第７図は従動プーリー支持部の他例を示す側
面図である。 ４…フロントヒツチ、５…刈取フレーム、６…
刈取装置取付用ヒツチ部、８…取付枠、１１…従
動プーリー、３１…クランク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体１のフロントヒツチ４に刈取装置を装着
   し、刈刃への動力をベルトテンシヨンにより断続
   する移動農機において、前記フロントヒツチ４に
   結合する刈取装置取付用ヒツチ部６に、駆動プー
   リー１０側へ突出したアーム状の取付枠８を装着
   し、該取付枠８に従動プーリー１１とテンシヨン
   クラツチを取付けたことを特徴とする移動農機に
   おける刈取装置。