JPH0221513A - 酸化物超電導線およびその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導線およびその製造方法

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JPH0221513A
JPH0221513A JP63172031A JP17203188A JPH0221513A JP H0221513 A JPH0221513 A JP H0221513A JP 63172031 A JP63172031 A JP 63172031A JP 17203188 A JP17203188 A JP 17203188A JP H0221513 A JPH0221513 A JP H0221513A
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Japan
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layer
oxide superconducting
oxide
superconducting
wire
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JP63172031A
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English (en)
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Tsukasa Kono
河野 宰
Yutaka Osanai
裕 小山内
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、ガラスファイバ上に酸化物超電導層とアモ
ルファスカーボンからなる披1m FJ’tを形成した
酸化物超電導線およびその製造方法に関ずろものである
「従来の技術」 近年に至り、臨界温度が液体窒素温度を超える値を示す
酸化物系の超電導体が種々発見されている。この種の酸
化物超電導体は、Y−Ba−Cu−Q系、+3 i−S
 r−Ca−Cu−0系、T Ic a−Ba−Cu−
0系などに代表される酸化物であり、液体ヘリウムで冷
却する必要があった従来の合金系あるいは超電導金属間
化合物系の超電導体に比較して格段に有利な冷却条件で
使用できることから有望な超電導材料として応用開発が
進められている。
「発明が解決しようとする課題」 この種の酸化物超電導体の応用例としてガラスファイバ
の外面に酸化物超電導層を形成してなる酸化物超電導線
が検討されている。ところが、Y[3a−Cu−0系の
酸化物超電導線中体などは、雰囲気中の水分などと反応
(2て酸化物超電導体の組成がくずれて超電導特性が劣
化する傾向があり、耐久性の面で問題があった。
また、酸化物超電導線を製造する場合、酸化物超電導体
を構成する元素を含む粉末を金属管に充填して縮径し、
この線材を焼結して゛製造することがなされているが、
このように製造された酸化物超電導線中の超電導体は、
極めて脆く可撓性に劣る欠点があるので、超電導マグネ
ットコイル用などとしての実用的な面で問題があった。
なお、実用的な超電導線を製造する場合、超電導特性の
安定化などのために、超電導体を縮径加工などにより極
細化する必要があるが、酸化物超電導体は前述の如く極
めて脆いので、縮径加工などによって極柚の酸化物超電
導体を製造することは困難であった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、
超電導特性に優れ、製造後の超電導特性の劣化が少なく
、直径が極めて細く、可撓性に富む酸化物超電導線およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 請求項!に記載した発明は011記課題を解決するため
に、ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に被
覆された酸化物超電導層と、該酸化物超電導層−ヒに被
覆されたアモルファスカーボンからなる被覆層とから構
成した乙のである。
請求項2に記載した発明は前記課題を解決するために、
ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に披)夏
された酸化物超電導層と、該酸化物超電導層上に被覆さ
れたアモルファスカーボンからなる被覆層と、該被覆層
」ユに被覆された密閉層とから#114成した乙のであ
る。
請求項3に記載した発明はiiη記課題を解決するため
に、酸化物単結晶ファイバと、該酸化物単結晶ファイバ
上に被覆された酸化物超電導層と、該酸化物超電導層上
に被覆されたアモルファスカーボンからなる被覆層とか
らなるものである。
請求項4に記載した発明は前記課題を解決するために、
直径20〜300μmの酸化物単結晶ファイバと、該酸
化物単結晶ファイバ上に被覆された厚さ0.1〜10μ
mの酸化物超電導層と、該酸化物超電導層上に被覆され
たアモルファスカーボンからなる被覆層とからなるもの
である。
請求項5に記載した発明はO7j記課題を解決するため
に、ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に被
覆された非酸化層と、該非酸化層上に被覆された酸化物
超電導層と、該酸化物超電導層上に形成されたアモルフ
ァスカーボンからなる被覆層とから構成したものである
請求項6に記載した発明は前記課題を解決するために、
ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に被覆さ
れた非酸化層と、該非酸化層上に被覆された酸化物超電
導層と、該酸化物超電導層上に被覆された非酸化層と、
該非酸化層上に形成されたアモルファスカーボンからな
る被覆層とからなるものである。
請求項7に記載した発明は前記課題を解決するために、
ガラス材料からなるファイバ上に、スパッタリングによ
り酸化物超電導体の前駆体層を形成する工程と、該前駆
体層を活性なプラズマ状態の酸素ガス中で酸化して酸化
物超電導層を形成する工程と、該酸化物超電導層上にア
モルファスカーボンからなる被覆層を形成する工程とか
らなるものである。
請求項8に記載した発明は前記課題を解決するために、
コアとその周囲のクラッドとをヂ丁する光ファイバの外
周面を粗面化して芯材とし、この芯材を酸化物超電導体
の溶湯中を通過させ、その表面に凝固層を形成し、この
後に熱処理して酸化物超電導層を形成するととらに、該
酸化物超電導層の外方にアモルファスカーボンからなる
被覆層を形成するらのである。
請求項9に記載した発明は前記課題を解決するために、
ガラスロッドの外表面あるいはガラスチューブの内表面
に成膜手段により酸化物超電導層を形成した後、iり記
ガラスロッドとガラスチューブの少なくとも一方を複数
本束ねてガラスバイブ内に詰めて複合体とし、次いでこ
の複合体を溶融紡糸してガラス基材の内部に酸化物超電
導層を複数埋設させて線材を形成し、この線材の外周に
アモルファスカーボンからなる被覆層を形成するもので
ある。
「作用」 酸化物超電導層をアモルファスカーボンからなる被覆層
で覆うことにより、酸化物超電導層に対する不要元素の
侵入による超電導特性の劣化が無くなり、酸化物超電導
層内の元素の逸脱による超電導特性の劣化が無くなる。
また、得られた酸化物超電導線にあっては極細のファイ
バの外周に酸化物超電導層が形成されているので可撓性
に優れる。更に、ガラスファイバと酸化物超電導層の間
に非酸化層を設けるので熱処理時にガラスファイバが酸
化物超電導層側から元素を吸着することがなくなる。更
にまた、ガラスファイバの径を20〜300μmにする
ことによりガラスファイバの撓曲性が随:持され、超電
導層を0.1−10μmにずろことにより超電導IAの
剥離が抑えられ、良好な超電導性が維持される。なお、
ガラスファイバの外周に粗面化処理をして酸化物超電導
体の溶出に浸漬するとガラスファイバに対して密着性の
優れた酸化物超電導層が生成する。なおまた、超電導層
を形成したガラスロッドあるいはガラスチューブを集合
して紡糸ずろと極細の超電導体を多数備えたマルチスト
ランド型の超電導線が得られる。
「実施例」 第1図ないし第3図は、請求項Iに記載した発明の詳細
な説明ずろためのらので、この例の超電導線Aは第1図
に示Vような断面摺造を有する。
即ら、ガラスファイバlの外周面に酸化物超電導体の薄
膜からなる超電導層2が被覆され、更にその外周面にア
モルファスカーボンからなる被覆層3か被覆されてなる
。この例では、ガラスファイバ1は光通信用の石英ガラ
スなどを直径125μm程度に紡糸したものであり、超
電導層2はYI3 a−Cu−0系などの酸化物超電導
体からなるもので、その厚さは0.3μm程度、被覆層
3の厚さは0.1〜10μm程度のものである。
ガラスファイバlとしては、他に、多成分ガラス等の光
学ガラスや各種セラミックなどを材料として用いること
ができる。また、超電導層2を構成する酸化物超電導体
は、A −B −Cu−0(ただしAはS c、Y 、
L a、Ce、P r、Nd、P m、S m、E u
、Gd。
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luなどの周期
律表IIIa族元素の中から選択される1種以上を示し
、BはBa、Mg、Ca、S r、Ba、Raなどの周
期律表Ba族の中から選択される1種以上を示す。)系
、B i−S r−Ca−Cu−0系、T I−c a
−B a−Cu−0系などのものを用いることができる
。更に、被覆B3は、アモルファスカーボンからなるの
で、緻密な結晶構造を有し、吸湿性が低く、酸素や水素
等の原子の透過性ら低く、極めて安定したものである。
このようなtR造の超電導線Aは、るつぼ線引法やロッ
ト線引法などによりガラスファイバlを紡糸するととも
に、それに引き続いて連続的に超電導層2と被覆層3を
形成することにより製造することができる。超電導層2
を作成する方法は、スパッタリング法、蒸若法、CVD
法(化学気相法)、アルキル化合物の分解法等により形
成することができ、この他の方法としては、酸化物超電
導粉末を含むペーストをガラスファイバlの表面に塗布
して焼結する方法、酸化物超電導体を溶射する方法など
を用いることができろ。被覆層3を作成ずろ方法は、C
V D法などにおいて、水素ガスなどをキャリアガスと
して用いるととらにCC1,を気化せしめ、超電導層2
の表面にアモルファスカーボンを連続被覆する方法など
を用いることができる。
前記方法のうち、スパッタリングにより酸化物超電導層
2を形成する方法は、細いガラスファイバ1の上に均一
な膜を容易に形成できる点で有利である。そこで以下に
、このスパッタリングによる製造方法の一例について第
2図と第3図を基に説明する。
第2図は前記スパッタリングに用いる装置の一例を示す
もので、この例の装置では、紡糸炉5と直流スパッタ装
置6とCVD装置7と引張ローラ8とが取直方向に1直
線に並設されており、紡糸炉5において紡糸されたガラ
スファイバ1が引張ローラ8により引っ張られて巻き取
られる過程において、紡糸工程に連経うして、スパッタ
装置6、CVD装置7によりガラスファイバlの表面に
超電導層2と被覆F53の形成が行なわれるようになっ
ている。
即ち、紡糸炉5は加熱炉により溶融されたガラスを線引
して紡糸するものである。加熱炉5には押し込みレバー
9によりガラス母材が所定の速度で押し込まれる。直径
測定7a I OによりガラスファイバIの直径を測定
してガラス母材の押し込み速度を変えるなどの制御を行
って一定の直径のガラスファイバlが紡糸されるように
ずろ。ここでは、ガラス母材として直径20mmの光通
信用の石英棒を用い、紡糸炉5から線引されるガラスフ
ァイバlを2IlZ分の速度でローラ8により引張り、
直径125±2μmのガラスファイバを紡糸する。
スパッタ装置6、CVD装置π7の両端には、低圧ポン
プ、ロータリーポンプ、メカニカルブースターポンプに
連結された作動排気装置11,12が設けられていて、
真空のスパッタ装置6、CvD装置7内と大気との圧力
差が次第に形成されるように、低圧ポンプ側からロータ
リーポンプおよびメカニカルブースターポンプ側に向け
て吸引力が増すようにされている。なお、第2図に示ず
13はクリーナであり、このクリーナ13は、アルゴン
ガスプラズマを発生さけてプラズマイオンでファイバ表
面を叩いて表面の汚れを落とすために仲人されている。
スパッタ装置6は、円筒同軸型直流スパッタ装置を用い
ている。この円筒同軸型スパッタ装置6では、第3図に
断面構造を示すように中央に垂直に中吊りされたガラス
ファイバ1を囲むように3本のアノード15が配置され
、その周囲に円筒状のターゲット(陰極)16が設けら
れている。このターゲット!6は、そのその寸法が内径
40mm、外径50ffim、長さ600 mI++、
有効cc500n+mであり、このスパッタ装置6の場
合、用いる酸化物超電導材料の粉末をシンターしたもの
である。
CVD装置7は、水素ガスをキャリアガスとしてCC1
,を気化せしめることができる構成である。
CVD装置7の炉の内部はイオンガスとしてアルゴンガ
スを用い、これをI O−”Tottの圧力とする。な
お、CVD装置7の炉内は少量の酸素を含む雰囲気とし
である。
このようにして、前記のように2/分の速度で連続的に
紡糸されてくるガラスファイバ表面に、まず、スパッタ
装置6で超電導層2を形成し、その上にCVD装置7で
アモルファスカーボンからなる被覆層3を形成する。こ
れらの膜厚は、前者が0.3μm1後者が1μmである
こうして屈曲可能な超電導線Aを製造した。この超電導
線へでは超電導層2の上にアモルファスカーボンからな
る緻密な被覆層3が被覆されているために、密閉構造と
なっており、超電導層2の変性や変質を阻止することが
できる。即ち、Y−B a−Cu−0系などの酸化物超
電導体が雰囲気中の水分などと反応して特性が劣化する
ことを防止できる。
第4図は請求項2に記載した発明の一例を示すもので、
この例の酸化物超電導線Bは、第1図に示す酸化物超電
導線Aの被覆層3の外周面に保護層17を被覆した構造
である。
第4図に示すlはガラスファイバ、2は超電導層、3は
アモルファスカーボンからなる被覆層であり、これらは
第1図を基に、先に説明したものと同等であるので説明
は省略する。この例の密閉層!7は、シリカの他に、光
学ガラスや石英ガラスなどのガラス類、あるいは、r 
n、Au、Cu、N i。
Agなどの金属で形成することができる。更に密閉層1
7の上にシリコーンや有機物などの保護層を適宜設ける
ことは自由である。
この構造の超電導線Bを製造するには、第2図に示す製
造装置において、差動排気装置12の下方に、更に差動
排気装置とスパッタ装置を接続して構成し、被覆層3を
形成した後に連続して密閉層17を形成することにより
製造できる。この際に追加するスパッタ装置では、ター
ゲットとしてSin、などを用いる。なお、密閉層17
を形成する場合に、金属デツプ装置を用いて!nなどの
前記金IililIFMを被覆することもできる。
このように製造された超電導線Bは前記超電導線へと同
等の効果を奏する。しかも被覆層3を更に密閉層!7で
覆っているので被覆層3を保護することかでき、耐久性
の面などにおいて更に信頼性を向上させることができる
第5図と第6図は請求項3,4に記載した発明を説明す
るためのもので、この例の超電導線Cは、酸化物単結晶
ファイバ20の外周面に超電導層21を被覆し、更にそ
の外周面にアモルファスカーボンからなる被覆層22を
被覆してなる構造である。
前記酸化物単結晶ファイバ20の材質としては、A I
!03.T io t、Z ro tなどが適しており
、その直径は20〜300μmであることが望ましい。
直径が20μm未満であると製造時の取り扱いに支障を
来し、300μmより太い場合は満足な屈曲性が得られ
なくなる。参考までに第6図は、アファイヤ単結晶ファ
イバの直径と、そのファイバを破損せずにループ状に曲
げることのできる最小半径との関係を示す乙のである。
なお、この上うな細径の酸化物単結晶ファイバを製造す
るには、CO,レーザ引き上げ法やEFG法などが用い
られる。また、酸化物超電導層2Iの膜厚は0.2〜2
μmであることが好ましい。0.2μm未満であると満
足な超電導特性が得られない場合があり、2μmより厚
い場合は屈曲時に超電導層21がファイバ20から剥離
しやすくなる問題がある。
このような構造の超電導線Cにあってら、第1図を基に
説明した超電導線への場合と同等の効果を得ろことがで
きる。その上、超電導層2Iは結晶構造の類似した酸化
物単結晶ファイバ20J:に形成されているので、粉末
を圧密成形して焼結した酸化物超電導体に比較して結晶
構造の整った均質なものを得ることができる。従ってこ
の超電導線Cでは超電導層21の断面積が小さくとも良
好な超電導特性を得ることが可能である。
「製造例」 CO,レーザ引き上げ装置内において、15WのCO,
レーザ光を集光し、直径0.9mmのザファイア製のフ
ァイバを加熱して引きのばし、直径0゜3mmのサファ
イア単結晶ファイバを作成した。この単結晶ファイバの
径精度は300±5μmであり、良好な結晶構造を有し
ていた。
次いでこのファイバを第2図に示すスパッタ装r!i7
と同等の構成の円筒型同軸スパッタ装置内に装入し、上
下に0 、2 mm/分の速度でファイバを振動させつ
つY II3 atc uso ?−Xなる組成の粉末
ターゲットを用いてI O−”I” orrの酸化性雰
囲気で反応性スパッタを行い、その表面に、厚さ068
μmのY +B atc L130 ?−Xなる組成の
超電導層を形成した。続いて前述の場合と同様にアモル
ファスカーボンからなる厚さl11mの被覆層を形成し
て酸化物超電導線を製造した。
得られた酸化物超電導線の特性を測定したところ、 臨界温度Tc=9’2.5に1臨界型流密度Jc=5 
X I O3A/am’(77Kにおいて)を示した。
また、この超電導線の一部を常温常湿状態で大気中に放
置し、他の一部を室温で相対湿度90%の環境中に放置
し、1力月後に取り出して再度前記超電導特性を測定し
たところ、両者とも放置前の特性と同じであり、長期間
にわたり超電導特性を維持できることが明らかになった
第7図と第8図は請求項5に記載された発明の詳細な説
明するだめのもので、この例の超電導線りは、中心部の
ガラスファイバ25と、このガラスファイバ25の外周
面に被覆された非酸化層26と、この非酸化層26の外
周面に被覆された酸化物超電導層27と、この超電導層
27の外周面に被覆されたアモルファスカーボンからな
る被覆Ji!28とから構成されている。前記ガラスフ
ァイバ25と超電導層27と被覆層28は先に説明した
例のものと同等のものであるのでそれらの説明は省略す
る。
前記非酸化層26は、Ag、Au、PL、Pdなどの貴
金属あるいはこれらをベースとした合金などからなる非
酸化性のものである。この非酸化層26を設ける理由は
以下に説明゛4゛る通りである。
酸化物超電導体の中でらY −r3 a−Cu−0系、
T ICa−B a−Cu−0系のものなどは結晶の内
部から酸素原子が抜けやすい傾向があり、酸素原子が抜
けた場合に結晶構造がくずれるために超電導特性が著し
く低下する。また、ガラスファイバの外面側に酸化物超
電導層を形成する場合、超電導特性を向上させる目的で
成膜後に900℃程度に数時間〜数十時間加熱する熱処
理を行うことか好ましいが、この際にガラスファイバが
超電導層中の酸素を板石する傾向があり、この場合に超
電導特性が低下するのである。
従って第7図に示す構造を採用してガラスファイバ25
と超電導層27との間に非酸化層26を設けるならば、
萌記原囚による超電導r?i27中の酸素不足の問題を
解消することができる。
「製造例」 第7図に示すような酸化物超電導線を製造した。
まず、直径25μmに紡糸した光通信用のガラスファイ
バを溶融Ag中に通し、その表面に約2μlの厚さのA
g層を形成する。その後に、第3図に示すスパッタ装置
を用い、アルゴンガスをイオンガスとして直流スパッタ
を行ってY + B aIC11307−6なる組成の
超電導層をAg層の−1−に形成した。次に900℃の
酸素雰囲気中に3時間設置して超電導層を焼結した。続
いて請求項1に記載した発明で説明した場合と同様にC
VD装置を用いて超電導層の上にアモルファスカーボン
からなる厚さ18mの被覆層を形成した。
以」二のように得られた超電導線の臨界温度(’I”c
)と液体窒素温度での電流増度(Jc)を測定したとこ
ろ、 Tc=92に、Jc=5X I O5A/am″を示し
、良好な超電導特性が得られた。
なお、AgI:!Jを持たない酸化物M!r7I!導線
においては、T’c=89に、Jc=2X I O”A
/cm”を示した。
第8図は請求項6に記載された発明の一例の超電導線E
を示すもので、この超電導線Eは、中心部の例えば光通
信用ガラスファイバ30の外方に非酸化層31と、酸化
物超電導層32と、非酸化層33と、アモルファスカー
ボンからなる被覆層34を順次形成したものである。
このような構造にすることにより、超電導層32はその
内方のガラスファイバ30からの影響を前述の場合と同
様に受けない上に、被覆色34からの影響を受けること
もなくなる。
第9図ないし第14図は、請求項8に記載した発明の製
造方法をY −B a−Cu−0系のl13i導線材の
製造方法に適用した一例を説明するためのものである。
この例では、まず、Y −n a−Cu−0系のバルク
状の超電導体を作成する。この超電導体を作成するには
、’1tOa粉末とBaC0a粉末とCuO粉末をY 
:na:Cu= 1 +2 :3となるように均一に混
合し、この混合粉末を大気中あるいは酸素気流中におい
て、700〜1100℃で1〜数10時間程度加熱して
焼結する。次いでこの焼結体を粉砕して再び700〜1
100℃で1〜数10時間加熱してバルク状の超電導体
40を得る。
次にこの超電導体40を第9図に示すように誘導加熱炉
内に配設されたルツボ41内に入れ、誘導加熱炉の加熱
コイル42を作動させて1000〜1300℃程度に加
熱して溶融さ仕る。なお、このルツボ41の底部には、
光ファイバが通過可能な導入口(図示略)が形成されて
いる。また、このルツボ4Iの材料としては、融点が高
く、超電導材40と反応性をらたないptなどが好適に
使用される。
一方、光ファイバの表面を粗面化して芯材を作成する。
この芯材を作成するのに好適な光ファイバは、石英系あ
るいは多成分系のシングルモード光ファイバやマルチモ
ード光ファイバなどであり、かつ融点が1300℃以上
のものが望ましい。
第10図は、石英系光ファイバの外周面を粗面化して作
成した芯材43の例を示す図である。この光ファイバは
コア45と、このコア45を囲むクラッド4Gとからな
るもので、コア45の材料としてはGe1tをドープし
た5iftなどが用いられ、クラッド6の材料としては
S iOtなどが用いられている。この光ファイバの外
周面を粗面化するには、光ファイバをフッ酸水溶液中に
浸漬する方法や光ファイバの表面をフッ素ガスでエツチ
ングする方法などが好適に用いられる。この粗面化処理
は、コア45の光伝送性能を低下させないようにクラッ
ド46が十分残るようにエツチングすることか望ましい
。この粗面化処理により、光ファイバの外周面には細か
な凹凸が形成されて粗面化されたエツチング面47が形
成され、第10図に示す芯材43が作成される。
次いでこの芯材43を、第11図に示すように超電導体
の溶融物が入っているルツボ41の底部側から導入口を
通してルツボ4I内を所定の速度で通過させ、ルツボ4
1の上部側に引き上げる。
この引き上げ操作によって芯材43の表面には、Y−B
a−Cu−0超電導体からなる超電導材料層48が均一
な厚さで形成され、第12図に示す超電導素線49が連
続的に作成されろ。前記超電導材料層48は、芯材43
のエツチング面l17の細かな凹凸に入り込んだ状態で
形成されろために芯材43に強固に付着する。
なお、この超電導材料層48は、Y−Ba−Cu−0超
電導体がアモルファス状態となり、超電導特性が良好に
得られない場合がある。このアモルファス状態の超電導
体を良好な超電導特性が得られる超電導体に変態させる
には、酸素雰囲気中で熱処理する操作を行うのが望まし
い。
また、この例では芯線43をルツボ4!の下方から上方
に向けて引き上げたが、芯tlA43をルツボ41の上
方から下方に向けて移動させる方法やルツボ41内を水
平方向に移動さけるようにしてら良いが、萌述のように
ルツボ41の下方から上方に芯材43を引き上げる方法
では超電導材料層48の厚さの調節が容易にできるため
、極めて均一な厚さの超電導材料層48を形成する場合
に好適である。
次に、先のように作成した超電導素線49を酸素気流中
で加熱し、その後徐冷ずろ最終熱処理を行う。この最終
熱処理の加熱温度は750〜950℃、好ましくは85
0〜920℃が望ましく、加熱時間は30分〜数時間程
度とするのが望ましい。
第13図はこの最終熱処理に好適に使用される管状炉の
一例を示す図であって、この管状炉50は、ヒータ5I
によって図中左側の内部が750〜950℃に、また図
[1]右側の内部が600〜400℃に加熱されるよう
になっている。また、この管状炉・50内には、酸素ガ
スを流通できるようになっている。
この管状炉50を用いて超電導素線9に最終熱処理を施
すには、管状炉lOの内部を図中左側の高温側から右側
の低温側に一定速度で超電導素線49を移動させること
によって行なわれる。すなわち、一定速度で移動する超
電導素線49は、まず管状炉lOの750〜950℃に
加熱された部分に入り、この高温部分を通過する間に所
定時間の加熱が行なわれる。続いてこの線材は、600
〜400℃の温度域の部分に移動し、ここで所定時間の
徐冷処理が行なわれる。なお、この管状炉50内には酸
素が導入されており、加熱処理および徐冷処理は、いず
れも酸素雰囲気下で行なわれる。
この最終熱処理により、超電導素線49の超電導材料層
48は、優れた超電導特性を有ずろY−Ba−Cu−0
系の超電導体からなる超電導層52となる。そしてこの
超電導層52の外周面に、請求項Iに記載した発明で説
明した方法と同等の方法を用いてアモルファスカーボン
からなる被覆層53を形成して第14図に示すように芯
材43の表面に超電導層52と被覆層53が形成された
超電導1;IFが連続的に製造される。
この超電導線Fの製造方法では、光ファイバの外周面を
粗面化したものを芯材43として用い、この芯材43に
超電導体40の溶融物を付着させて超電導素線49を作
成し、この超電導素線49に最終熱処理を施し、被覆層
53を形成して超電導線Fを作成するので、極めて細い
超電導線であっても容易に製造することができる。また
可撓性の優れた超電導線Fを作成することができる。
また、芯材43として光ファイバを用いたので、光情報
伝達機能やセンザー機能を付与することができ、例えば
超電導状態の破壊する際の発熱現象の検知などのセンシ
ングに利用することができる。
更に、芯材43として、光ファイバの外周面を粗面化し
たものを用いたので、芯材43の表面に超電導層52を
強固に付着させることができ、曲げなどの外力に強い、
機械強度の高い超電導線Fを製造することができる。
また、超電導体40の溶融物を芯材43の外周面に付若
させて超電導材料層48を形成するので、線材の長さ方
向および周方向に均一な厚さの超電導層52を形成する
ことができ、全線にわたって均一な超電導特性を有する
超電導線Fを製造することができる。この超電導線Fは
全線にわたって均一な#B電導特性を有しているため、
均一な超電導特性が要求されるコイル用線材などに好適
に使用できる。
「製造例」 Y、0.粉末とBaCO3粉末とCuO粉末を、Y:I
3a:Cu= 1 :2 :3となるように均一に混合
し、この混合粉末を大気中において、900℃で24時
間加熱して仮焼粉末とし、次いでこの仮焼粉末をIQm
mX 10ouaX 30mmのブロック状にプレス成
形した。次いでこの成形体を2i2/分の酸素気流中に
おいて、890℃で14時間の熱処理を施して超電導材
とした。次いでこの超電導材を第9図に示ずらのと同等
構成の加熱装置のルツボ内に入れ、1300℃に加熱し
溶融状態とした。ルツボは、直径50mm、深さ50I
IlffiのPt製ルツボを用いた。
また、このルツボ底部には直径0.5mmの導入口を設
け、この導入口には芯線のガイドとなる直径0.5mm
のタングステン線を挿通した。
一方、コア径40μm、クラッド外径(光フアイバ外径
)100μmの石英系光ファイバを、フッ酸水溶液中に
浸漬してエツチング処理を行い、その外周面を表面粗さ
5〜10μm程度に粗面化して芯材を作成した。この芯
材は上記タングステン線に接続した。
上記ルツボ内の超電導材が完全に溶融した時点でタング
ステン線をルツボ上方側に引き上げ、このタングステン
線に接続された芯材を5R/分でルツボ中を通過させて
引き」ユげた。この引き上げ操作によって、芯材表面に
は超電導体の溶融物が付若し、約50μI11厚の超電
導材料層が形成され、第12図に示す構成の超電導素線
が得られた。次に、第13図に示す構成の管状炉を用い
、先の超電導素線に最終熱処理を施した。この管状炉は
、内部を890℃に加熱する長さl0jIの高温部分と
、内部を600〜400°Cの温度域に加熱する長さ1
0xの徐冷部分とを具備し、高温部分と徐冷部分にはい
ずれも512/分で酸素を流通させた。
この管状炉の高温部分から、徐冷部分に向けて上記超電
導素線をI OOmm7分の速度で移動させ、100分
間の加熱処理と100分間の徐冷処理を連続的に施した
。次いで請求項1に記載した発明で説明した場合と同等
のCVD装置にこの線材を通し、表面に厚さ1μmのア
モルファスカーボン製の被覆層を形成した。
以上の各操作により第14図に示すものと同等構成の超
電導線を得た。
得られた超電導線は可撓性に優れており、直径6cmの
巻胴に容易に巻回することができ、この右同時に超電導
層の剥離等の異常は認められなかった。
また、この超電導線材の臨界温度(i’c)と臨界電流
密度(Jc)を測定した結果、 Tc=92に、  Jc−1000A/am’と高性能
を示した。
また、生成された超電導層をX線回折により調べた結果
、Y + Bat Cus O7−sなる組成の斜方晶
の存在を確認することができた。
第15図ないし第18図は請求項9に記載した発明の詳
細な説明するためのもので、この例では、第15図に示
すような断面円形状のガラスロッド60を用意する。こ
のガラスロッド60を形成する材料としては、後述の酸
化物超電導体と融点が比較的近いガラス材料が選ばれ、
例えばパイレックス等の光学ガラスなどが好適に用いら
れる。
次いで、このガラスロッド60の外表面に薄膜形成手段
により酸化物超電導fiGIを形成する。
ここで用いられる薄膜形成手段としては、化学的気相成
長(CVD)法、高周波スパッタ、マグネトロンスパッ
タなどのスパッタ法、電子ビーム蒸着などの蒸岩法など
が好適である。特に、スパッタ法を用いた場合には、基
板温度を800〜900℃程度に維持して行なうことが
望ましい。基板温度が800℃より低いと、得られる酸
化物超電導層2が非晶質となり易く、超電導特性を示さ
ないものとなり、また900℃を越えると、酸化物超電
導層2の形成速度が頭打ちとなり不経済である。
そして、このような薄膜形成手段により形成される酸化
物超電導P:!J2の形成材料には、例えばY−B a
−Cu−0系、B i−9r−Ca−Cu−0系、Tl
−Ca−Ba−Cu−0系などの酸化物超電導体が用い
られる。
このようにしてガラスロッド60の外表面に形成された
酸化物超電導層2には、必要に応じて酸素雰囲気、酸素
ガスとハロゲンガスの混合雰囲気などで熱処理が施され
る。酸素雰囲気とした場合の酸素濃度は、30〜100
体積%程度の範囲が好ましく、酸素ガスとハロゲンガス
の混合雰囲気とした場合のハロゲンガス濃度は、1〜1
0体積%程度の範囲が好ましい。そして、このような熱
処理は、例えば800〜900℃で0.1〜数10時間
程度加熱したのちに冷却する条件で行なわれる。
次に、上記のガラスロッド60を複数本束ねて第17図
に示すような太径のガラスバイブロ3内に詰めて複合体
64とする。ここでのガラスバイブロ3は、後述の溶融
紡糸に際し、複合体64全体が均一に紡糸できるように
、上記ガラスロッド60と同質の材料から形成したもの
が好ましい。
次いで、上記複合体64の一端を部分′加熱して溶融す
ると同時にこの溶融部分を複合体64の長さ方向に紡糸
することにより、マルヂストランド型の線材65を作製
する。ここでの溶融紡糸における紡糸温度は、複合体6
4および酸化物超電導層61の各形成材料の融点を考慮
して決められ、通常はl000〜1200℃程度とされ
る。そして、上記のような溶融紡糸により、複合体64
のガラスバイブロ3とその内部の各ガラスロッド60・
・・とが溶融一体化されて線材のクラッド部分となると
ともに、ガラスロッド60・・・の外表面に形成された
断面円環状の酸化物超電導層2・・・が縮小されてそれ
ぞれ線材のコア部分66となる。そして、このコア部分
66は、それぞれ線材65内部にあって超電導特性を示
す導通部分となるもので、線材65の長さ方向に沿って
細長く延設されている。
続いてこの線材65の表面に請求項Iで説明した方法と
同等の方法によりアモルファスカーボンからなる被覆層
67を形成して第19図に示す超電導線Gを得る。
このようにして製造された超電導線Gにあっては、前述
の薄膜形成手段により形成された複数の酸化物超電導層
2・・・をガラス基材内に封じて溶融紡糸したものであ
るので、上記酸化物超電導体層2・・・に対応するコア
部分66が良好な超電導特性を示す超電導マルチストラ
ンド線となる。また、この超電導線Gにあっては、その
内部に断面積の極めて小さいコア部分66を芯材として
多数形成したものであるので、細径化および多芯化によ
る安定化を図れ、よって常電4遷[シ(クエンチ)の防
止を行なえるものとなる。さらに、この超m導線Gにあ
っては、クラッド部分とコア部分66とが共にセラミッ
クスから形成されているので、両者間での熱的性質(例
えば、熱収縮性など)が近似しており、例えば金riA
線の外周面に酸化物超電導体・層を形成したような、金
属とセラミックスとを組み合わせた線材に比べて、クラ
ッド部分とコア部分との間の接合が強固なものとなる。
さらにまた、この超電導線Gにあっては、複合体64を
紡糸して細径としたものであるので、屈曲性に富み、超
電導=lイルなどに使用可能である。
次に、請求項9に記載した発明の第2実施例を説明する
この例では、第19図に示すようなガラスチューブ70
を用意し、このガラスチューブ70の内表面に薄膜形成
手段により第20図に示すような酸化物超電導層71を
形成する。次いて、このガラスチューブ70を複数本束
ねて第21図に示すような大径のガラスバイブ73内に
詰めて複合体74とする。次に、この複合体74を溶融
紡糸して第22図に示す線材75を作成する。
このような溶融紡糸により、複合体74内のガラスバイ
ブ73とガラスチューブ70・・・とが溶融一体化され
て線材75のクラッド部分となるとともに、ガラスチュ
ーブ70の内表面に形成された断面円環状の酸化物超電
導層71が縮小され漬れて線材75のコア部分76とな
る。そしてこの後に請求項!で記載した場合と間柱にア
モルファスカーボンからなる被覆層77を形成して酸化
物超電導線trを得る。
この例で製造された酸化物超電導線Hにあっては、複合
体74のコア部分76・・・が断面円環状の酸化物超電
導層71により形成されるので、各コア部分の断面をよ
り小さく形成でき、よってクエンチ防止策が講じられた
マルチストランド線となる。
なお、前記第1の実施例では、ガラスバイブロ3内にガ
ラスロッド60を、第2実施例では、ガラスバイブ73
内にガラスチューブ70をそれぞれ収容するようにした
が、一つのガラスバイブロ3あるいは73内に、ガラス
ロッド60とガラスチューブ70を混ぜて収容して紡糸
することにより酸化物超電導線を製造してもよい。
また、前記二つの実施例において、複合体64゜74に
対する溶融紡糸には、例えば第23図に示すような紡糸
装置を使用することができる。
この紡糸装置80は、内部に上記複合体64゜74を挿
通させてこれを加熱溶融ずろ円筒形のヒータ81と、複
合体64.74の溶融部分に紡糸方向(図面において下
方)に沿ってテンションを印加しかつ得られた線材65
.75を巻き取る為取りローラ(図示略)などから構成
されている。
そして、このような紡糸装置80では、複合体G 4.
74の内部に酸素ガスを一定流m供給して複合体64.
74内のコア部分の周囲を酸素雰囲気としたうえで、こ
の複合体G4,74をヒータ81内に通過できるように
なっている。
このように紡糸中にも酸化物超電導体に酸素を供給する
ことが良好な特性の超電導線を得る上で好ましい。また
、紡糸した後に800〜900℃に0.1〜¥i十時間
加熱する熱処理を施しても差し支えない。
「製造例」 パイレックスガラスからなる外径20*x、長さ500
■の円柱状のガラスロッドを用意した。このガラスロッ
ドの外表面にCVD法により Y−I3 a −Cu 
−0系の酸化物超電導体層を形成したのち、酸素雰囲気
(酸素ガス濃度95体積%)、約550℃の条件で熱処
理した。このようにして得られた酸化物超電導体層は、
Y 1[3atCuso q−sなる組成のものであっ
た。
次に、このガラスロッドを第17図に示すように19末
束ねて、パイレックスガラスからなるガラスパイプ内に
詰めて複合体を作製した。次いで、この複合体を環状の
抵抗加熱ヒータ内に通過させながら、酸来雰囲気(酸素
ガス濃度95体積%)、紡糸温度的1200℃で複合体
の−++ljを溶融紡糸して外径0.3xxの線材を製
造した。この線材は、19木の酸化物超電導体が配設さ
れたマルチストランド線である。続いて請求項1で行っ
た方法と同等の方法でアモルファスカーボンからなる厚
さ1μmの被覆層を形成した。
この超電導線の臨界温度は95にであって、液体窒素温
度における臨界電流密度は103Δ/ax”の優秀な値
を示した。
「発明の効果」 以上説明したように請求項1に記載した発明によると、
細くて十分な可撓性を有する酸化物超電導線を提供する
ことができる。このため超電導マグネットコイル用、超
電導パワー送電用、超電導通信用などの種々の目的に応
用できる酸化物超電導線が得られる。また、超電導層を
アモルファスカーボン製の被TJJ層で覆ってなるので
、超電導層に不要元素が浸入すること、並びに、超電導
層から元素が抜は出すことがなくなり、使用環境などに
影響を受けることなく安定した超電導特性を長期間にわ
たり発押する酸化物超電導線が得られる。
また、請求項2に記載した発明によると、請求項1で得
られた効果が得られる他に、密閉層で被覆層を保護する
ことができ、耐久性と安定性の高い酸化物超電導線を提
供することができる。
更に、請求項3.4に記載した発明によると、ファイバ
自体が良好な撓曲性を有し、その上に形成された超電導
層も薄いために、良好な撓曲性を得ることができる。ま
た、酸化物単結晶ファイバ上に結晶構造の類似した幌化
物超電導層を形成するので両者のなじみが良好になり、
結晶構造の整った超電導層を生成できる。更に、超電導
層をアモルファスカーボン製の被1層で覆っているため
に、使用環境による超電導層の特性劣化を防止できる効
果がある。なお、ガラスファイバの直径を20〜300
μmにすることによりガラスファイバの撓曲性を維持す
ることができ、良好な撓曲性を有する酸化物超電導線を
提供することができる。
請求項5,6に記載した発明によると、超電導層中の酸
素がガラスファイバ側に吸着されることを非酸化層が防
止するので、超電導層中の酸素を十分な爪確保すること
ができ、臨界温度や臨界電流密度の高い超電導線を提供
することができる。
また、超電導層をアモルファスカーホン製の被覆層で覆
っているために超電導層の劣化を阻止することができる
請求項7に記載した発明によると、細いガラスファイバ
の上に、2.Vい酸化物超電導層を均一に形成し、更に
その上にアモルファスカーボン製の被覆層を形成するこ
とができ、細くて可撓性のある酸化物超電導線を実用的
な意味で容易に製造することができる。
請求項8に記載した発明によると、極めて細い撓曲性の
ある超電導線を製造することができる。
また、芯材として用いるガラスファイバの外面を粗面化
したので芯材と超電導層の付着性が良好であり、曲げな
どの外力に強い超電導線を提供することができる。更に
、超電導体の溶融物を芯材の外周面に付若さ什て超4[
i導層を形成するので、線材の全長にわたって均一な厚
さの超電導層を形成することができ、更にその外方をア
モルファスカーボン製の被覆層で覆うので超電導特性の
劣化を阻止することができる。
請求項9に記載した発明によると、薄膜形成手段により
形成した良好な超電導特性を示す酸化物超電導層をガラ
ス基材内に多数埋設したマルチストランド型の酸化物超
電導線を製造することができる。また、この発明によっ
て製造されたマルチス、トランド型の超電導線は、酸化
物超電導体の部分とそれ以外の部分とが共にセラミック
スから形成されているので、両者間での熱的性質(例え
ば、熱収縮性など)が近似しており、金属線の外周面に
酸化物超電導層を形成したような、金属とセラミックス
とを組み合わせた超電導線などに比べて、両者間の接合
が強固なものとなる。さらに、このような酸化物超電導
線は、複合体を紡糸して細径としたものであるので、屈
曲性に富み、超電導コイルなどにら使用可能であり、外
周をアモルファスカーボン製の被覆層で覆っているため
に、超電導層部分に不要元素の侵入などが防止されて超
電導特性の劣化を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、請求項1に記載した発明の詳細
な説明するためのもので、第1図は超電導線の要部拡大
断面図、第2図はスパッタ装置の構成図、第3図はスパ
ッタ装置の断面図、第4図は請求項2に記載した発明の
一例の超電導線の断面図、第5図と第6図は請求項3.
4に記載した発明を説明するためのもので、第5図は超
電導線の断面図、第6図はガラスファイバの撓曲性を示
す線図、第7図は請求項5に記載した発明の一例の超電
導線の断面図、第8図は゛請求項6に記載した発明の一
例の超電導線の断面図、第9図ないし第14図は請求項
7に記載した発明を説明するためのもので、第9図は誘
導加熱炉の側面図、第10図は芯材の断面図、第11図
は芯材を溶湯に浸漬している状態を示す斜視図、第12
図は超電導素線の断面図、第13図は管状炉の断面図、
第14図は超電導線の縦断面図、第15図ないし第18
図は請求項9に記載した発明の詳細な説明するためのも
ので、第15図はガラスロッドの断面図、第16図は超
電導層をガラスロッドの外周面に形成した状態を示す断
面図、第17図は複合体の断面図、第18図は超電導線
の断面図、第19図ないし第23図は請求項9に記載し
た発明の詳細な説明するためのもので、第19図はガラ
スパイプの断面図、第20図は超電導層をガラスパイプ
の内周面に形成した状態を示す断面図、第21図は複合
体の断面図、第22図は超電導線の断面図、第23図は
紡糸装置の一例を示す構成図である。 第1図 Δ、B 、C、D 、E 、F 、G 、H・・・超電
導線、1.20.25.30・・・ガラスファイバ、2
.21.27,32,52.6+、7j・・・超電導層
、3.22.2 B、34.53.G 7,77・・・
被覆層、17・・・密閉層、26.31.33・・・非
酸化層、60・・・ガラスロッド、70・・・ガラスチ
ューブ、63.73・・・ガラスパイプ、64.74・
・・複合体、第3図

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に
    被覆された酸化物超電導層と、該酸化物超電導層上に被
    覆されたアモルファスカーボンの被覆層とからなる酸化
    物超電導線。
  2. (2)ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に
    被覆された酸化物超電導層と、該酸化物超電導層上に被
    覆されたアモルファスカーボンの被覆層と、該被覆層上
    に形成された密閉層とからなる酸化物超電導線。
  3. (3)酸化物単結晶ファイバと、該酸化物単結晶ファイ
    バ上に被覆された酸化物超電導層と、該酸化物超電導層
    上に被覆されたアモルファスカーボンの被覆層とからな
    る酸化物超電導線。
  4. (4)直径20〜300μmの酸化物単結晶ファイバと
    、該酸化物単結晶ファイバ上に被覆された厚さ0.1〜
    10μmの酸化物超電導層と、該酸化物超電導層上に被
    覆されたアモルファスカーボンの被覆層とからなる酸化
    物超電導線。
  5. (5)ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に
    被覆された非酸化層と、該非酸化層上に被覆された酸化
    物超電導層と、該酸化物超電導層上に被覆されたアモル
    ファスカーボンの被覆層とからなる酸化物超電導線。
  6. (6)ガラス材料からなるファイバと、該ファイバ上に
    被覆された非酸化層と、該非酸化層上に被覆された酸化
    物超電導層と、該酸化物超電導層上に形成された非酸化
    層と、該非酸化層上に被覆されたアモルファスカーボン
    の被覆層とからなる酸化物超電導線。
  7. (7)ガラス材料からなるファイバ上に、スパッタリン
    グにより酸化物超電導体の前駆体層を形成する工程と、
    該前駆体層を活性なプラズマ状態の酸素ガス中で酸化し
    て酸化物超電導層を形成する工程と、該酸化物超電導層
    上にアモルファスカーボンの被覆層を形成する工程とか
    らなる酸化物超電導線の製造方法。
  8. (8)コアとその周囲のクラッドとを有する光ファイバ
    の外周面を粗面化して芯材とし、この芯材を酸化物超電
    導体の溶湯中を通過させ、その表面に凝固層を形成し、
    この後に熱処理して酸化物超電導層を形成するとともに
    、該酸化物超電導層の外方にアモルファスカーボンの被
    覆層を形成することを特徴とする酸化物超電導線の製造
    方法。
  9. (9)ガラスロッドの外表面あるいはガラスチューブの
    内表面に成膜手段により酸化物超電導層を形成した後、
    前記ガラスロッドとガラスチューブの少なくとも一方を
    複数本束ねてガラスパイプ内に詰めて複合体とし、次い
    でこの複合体を溶融紡糸してガラス基材の内部に酸化物
    超電導層を複数埋設させて線材を形成し、この線材の外
    周にアモルファスカーボンの被覆層を形成することを特
    徴とする酸化物超電導線の製造方法。
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