JPH02210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パチンコ玩具において、セーフ玉の
増減を標示し得るようにした標示装置に関し、簡
単な構成で、確実な動作が行われるようにしたも
のである。

（考案の構成） 本考案の構成は、モーターにより回転駆動され
ると共にウオームを有し且つ復帰ばねにより軸方
向に復帰付勢された軸方向へ移動可能な主軸と、
該主軸に遊び歯車を介して連結される副軸と、該
副軸に第１ウオーム歯車機構を介して連結される
伝動軸と、該伝動軸に第２ウオーム歯車機構を介
して連結されて上下動されるラツクと、該ラツク
に一体的に設けられ、正面盤の覗き窓に表出され
上下変位によつてセーフ玉の増減を標示する標示
板と、セーフ玉の重力を受ける玉受部と係合爪を
有し且つ固定ピンに枢着された玉受レバーとを具
備し、セーフ玉の重力により該玉受レバーの係合
爪を前記ウオームの歯溝に係合させて主軸を前記
復帰ばねに抗して軸方向へ移動させることによつ
て該主軸を前記遊び歯車から離脱させると共に主
軸と前記副軸を一対の歯車で直結して副軸を逆回
転させるようにし、且つ前記ウオームに前記玉受
レバーの係合爪を該ウオームから離脱させる離脱
部を設けて、単純な機械的構成のみによつてセー
フ玉の累積増減量を標示させるようにしたもので
ある。

（実施例） 図面は本考案の一実施例を示し、１は、圧縮状
態のコイルばねでなる復帰ばね２により軸方向に
復帰付勢された軸方向へ移動可能な主軸であつ
て、通常は該主軸１の歯車３を中間軸４の歯車５
を介してモーター６の出力軸７の歯車８と噛合さ
せることによつて回転駆動される。主軸１にはウ
オーム９が固設されている。１０は、前記主軸１
に遊び歯車１１を介して連結される副軸であつ
て、通常は該副軸１０の歯車１２と前記主軸１の
歯車３が遊び歯車１１を介して噛合されている。
１３は、副軸１０に第１ウオーム歯車機構１４を
介して連結される伝動軸であつて、副軸１０のウ
オーム１５に伝動軸１３のウオームホイール１６
が噛合される。１７は、前記伝動軸１３に第２ウ
オーム歯車機構１８を介して連結されて上下動さ
れるラツクであつて、伝動軸１３のウオーム１９
に噛合させたウオームホイール２０がラツク１７
に噛合される。２１は、前記ラツク１７と一体的
に設けられ、装置本体に案内された上下変位によ
つてセーフ玉の増減を標示する標示板であつて、
正面盤２２に開口された覗き窓２３に第３図に示
すように表出される。なお、標示板２１にパチン
コ玉集積絵２４を表示したり、該標示板２１の一
部２１ａを表出させる正面盤２２の開口窓２５に
標示板２１の高さに対応して擬制される個数表示
２６をしておけば、パチンコゲームをより楽しく
することができる。２７は、装置本体上の固定ピ
ン２８に枢着されて自身の重量アンバランスによ
り最下位置に復帰自在にすると共に打止表示２９
をした打止掲板であつて、上動する標示板２１の
上端２１ａに押上連動されて、該標示板２１の最
上位置において正面盤２２の開口窓３０に打止表
示２９が表出される。３１は、装置本体の固定ピ
ン３２に枢着された玉受レバーであつて、一端部
にセーフ玉の重力を受ける玉受部３１ａを有する
と共に他端部に係合爪３１ｂを有し、該玉受レバ
ー３１の玉受部３１ａにセーフ玉の重力がかかる
ことにより該玉受レバー３１の係合爪３１ｂが前
記ウオーム９の歯溝に係合された主軸１を復帰ば
ね２に抗して軸方向へ移動（第２図に矢印Ｘで示
される）させることによつて該主軸１を前記遊び
歯車１１から離脱させるものである。

なお、該玉受レバー３１はセーフ玉が玉受部３
１ａに作用しない通常時は復帰ばね３３のばね力
により係合爪３１ｂをウオーム９から離脱させて
いる。そして、この遊び歯車１１から離脱された
主軸１と副軸１０は一対の歯車即ち主軸１の歯車
３４を副軸１０の歯車３５に噛合させて直結さ
れ、副軸１０を逆回転させるのである。また、前
記ウオーム９には、前記玉受レバー３１の係合爪
３１ｂを該ウオーム９から離脱させる離脱部９ａ
が設けられる。該離脱部９ａは、係合爪３１ｂが
係合されるウオーム９の最終端歯溝９ｂを該ウオ
ーム９の回転につれて漸次狭く（又は浅く）する
ことによつて形成される。なお、遊び歯車１１か
ら離脱された主軸１は、歯車３６，３７を介して
中間軸４に連結される。３８は、ウオームホイー
ル２０の軸３９に取付けられて正面盤２２から突
没自在に突出する操作ボタンであつて、該ボタン
３８を圧縮状態のコイルばねでなる復帰ばね４０
に抗して押込むことによりウオームホイール２０
がラツク１７から離脱され、標示板２１及び打止
掲板２７が最下位置に落下しセツトされる。４１
は、打止掲板２７を最下位置で支持するためのス
トツパーである。なお、標示板２１の下限及び上
限位置は、ラツク１７の上端１７ａ及び下端１７
ｂにウオームホイール２０が係合する位置で設定
され、下限位置では図示しないばね材により上方
へ付勢され、上限位置では自重によつて下方へ付
勢されるラツク１７に対しウオームホイール２０
は空転される。

上記装置において、正面盤２２のハンドル４２
を操作することによりモーター６が始動されると
共に図示しない玉打機により玉打が開始され、第
１図に示すように主軸１は歯車８，５，３を介し
てモーター６により回転される。そして、この玉
打操作によつてホール４３にパチンコ玉が入らな
いとき、主軸１は歯車３，１１，１２を介して副
軸１０を回転させる。この副軸１０の回転は、第
１ウオーム歯車機構１４、伝動軸１３及び第２ウ
オーム歯車機構１８を介してラツク１７に伝達さ
れ、ラツク１７を介して標示板２１を漸次下降さ
せ、セーフ玉貯蔵量を減少表示する。玉打操作に
よつて、ホール４３に入つたセーフ玉４５は、セ
ーフ玉の経路４を通つて第２図に示すように玉受
レバー３１の玉受部３１ａ上に導入落下され、該
玉受部３１ａをセーフ玉４５の重力により復帰ば
ね３３に抗して下降させる。これにより該玉受レ
バー３１の係合爪３１ｂがウオーム９の歯溝に係
合されて主軸１を復帰ばね２に抗して軸方向（矢
印Ｘ方向）へ移動させ、該主軸１の歯車３を遊び
歯車１１から離脱させると共に主軸１と副軸１０
を遊び歯車を介在しない一対の歯車３４，３５で
直結して副軸１０を前記とは逆方向に回転させ
る。この副軸１０の逆回転によつて第１ウオーム
歯車機構１４、伝動軸１３、第２ウオーム歯車機
構１８及びラツク１７を介して標示板２１が漸次
上昇され、セーフ玉貯蔵量を増加表示する。ホー
ル４３に多くのパチンコ玉が入り、標示板２１が
最上位置の近くまで上昇すると標示板２１の上端
２１ａが打止掲板２７を押上げて正面盤２２の開
口窓３０に打止表示２９を表出させ、この時点で
該パチンコゲームを打止終了する。再度のパチン
コゲームは、操作ボタン３８を押込んで、標示板
２１及び打止掲板２７を最下位置にセツトし直し
てからスタートする。

（考案の効果） 本考案は上記の構成であるから、玉打操作によ
つてホール４３にパチンコ玉が入らないときは、
副軸１０の回転によつて標示板２１を漸次下降さ
せて、セーフ玉貯蔵量を確実に減少表示すると共
に、玉打操作によつてホール４３に入つたセーフ
玉４５は、玉受レバー３１を作動させて係合爪３
１ｂを主軸１のウオーム９の歯溝に係合させ、主
軸１を復帰ばね２に抗して軸方向へ移動させるこ
とによつて、それまで遊び歯車１１を介して連結
されていた主軸１と副軸１０を一対の歯車３４，
３５で直結して副軸１０を逆回転させ、標示板２
１を漸次上昇させて、セーフ玉貯蔵量を確実に増
加表示するので、パチンコゲームの面白さを倍加
させ得ると共に、標示板２１はセーフ玉の貯蔵量
の実際量を表示するものではないから、玉打機で
打出されるパチンコ玉は循環して使用でき、多量
のパチンコ玉を用意する必要がない。しかも、ウ
オーム９には、前記玉受レバー３１の係合爪３１
ｂを該ウオーム９から離脱させる離脱部９ａが設
けられているので、１個のセーフ玉４５によつて
標示板２１を確実に一定量上昇させることがで
き、ホール４３にパチンコ玉が入らない場合に標
示板２１が一定速度で確実に下降されるのと合せ
て、標示板の上下変位で技量の程度を正確に表現
できる。

更に、本考案装置は、単純な機械的構成のみに
よつて構成されるので、故障を少なくでき且つ安
価に製作できる。

また、本考案装置の標示板２１と連動して、該
標示板２１の最上位置において正面盤２２に表出
される打止掲板２７を設けておけば、パチンコゲ
ームの打止（ゲーム終了）を表示できるだけでな
く、標示板２１の上限位置を確認でき、無用な玉
打操作をなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は装置
の概略構成を示す斜視図、第２図は同作動状態を
示す斜視図、第３図は正面盤部分を示す正面図で
ある。 １……主軸、２……復帰ばね、９……ウオー
ム、９ａ……離脱部、１０……副軸、１１……遊
び歯車、１３……伝動軸、２１……標示板、２３
……覗き窓、２７……打止掲板、３１……玉受レ
バー、３１ａ……玉受部、３１ｂ……係合爪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) モーターにより回転駆動されると共にウオー
   ムを有し且つ復帰ばねにより軸方向に復帰付勢
   された軸方向へ移動可能な主軸と、該主軸に遊
   び歯車を介して連結される副軸と、該副軸に第
   １ウオーム歯車機構を介して連結される伝動軸
   と、該伝動軸に第２ウオーム歯車機構を介して
   連結されて上下動されるラツクと、該ラツクと
   一体的に設けられ、正面盤の覗き窓に表出され
   上下変位によつてセーフ玉の増減を標示する標
   示板と、セーフ玉の重力を受ける玉受部と係合
   爪を有し且つ固定ピンに枢着された玉受レバー
   とを具備し、セーフ玉の重力により該玉受レバ
   ーの係合爪を前記ウオームの歯溝に係合させて
   主軸を前記復帰ばねに抗して軸方向へ移動させ
   ることによつて該主軸を前記遊び歯車から離脱
   させると共に主軸と前記副軸を一対の歯車で直
   結して副軸を逆回転させるようにし、且つ前記
   ウオームに前記玉受レバーの係合爪を該ウオー
   ムから離脱させる離脱部を設けてなるパチンコ
   玩具用セーフ玉増減標示装置。 (2) 標示板と連動され、該標示板の最上位置にお
   いて正面盤に表出される打止掲板を設けてなる
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の装置。