JPH022076A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、感熱転写記録媒体、とくに平滑性の低い受容
紙への転写にも適した感熱転写記録媒体に関する。

〔従来の技術］ 従来の感熱転写記録方法は転写記録性能、すなわち印字
品質が記録媒体の表面平滑度により大きく影響され、平
滑性の高い記録媒体には良好な印字が行われるが、平滑
性の低い記録媒体の場合には著しく印字品質が低下する
ことである。しかし、最も典型的な記録媒体である紙を
使用する場合にも、平滑性の高い紙はむしろ特殊であり
、通常の紙は繊維の絡み合いにより種々な程度の凹凸を
有する。したがって表面凹凸の大きい紙の場合には、印
字時に熱溶融したインクが紙の繊維の中にまで浸透でき
ず表面の凸部あるいはその均傍にのみ付若するため、印
字された像のエツジ部がシャープでなかったり、像の一
部が欠けたりして、印字品質を低下させることになる。

また、印字品質の向上のためには、融点の低い熱溶融性
バインダーを使用することも考えられるが、この場合に
は、熱転写性インク層が比較的低温においても活管性を
おび、保存性の低下ならびに記録媒体の非印字部での汚
損等の不都合を生じる。

又、インク層にゴム弾性物質を０．３〜ｌＯ重量％添加
してラフ紙印字品質の向上を図る例がある。しかし、こ
れらはゴム弾性物質が熱感度の低下をきたし、あるいは
インクのされが悪いなど目的を達することが困難であっ
た（特開昭６２−２３０８７２．６２−３００８３　、
［１Ｏ−２２５７９５）。

又、ラフ紙印字のこころみとしてすでに公知のいわゆる
ブリッジ転写させる方法がある。これは１本発明の層構
成と同一であるが、インク層が受容紙凹凸の凸部にだけ
接触して転写しているため、画像定着性が悪かったり、
大きな四部において転写不良となっていた。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は、平滑性の低い受容紙にも鮮明で欠けのない記
録像を転写することができる感熱転写記録媒体を提供す
ることを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明者は、上記課題を解決すべ（従来より研究を重ね
てきたが、インク層に特定の重合体を組合せて利用する
ことが有効であることを知見し、本発明に至った。

すなわち、本発明は、支持体上に、熱可塑性インク剥離
層、さらに熱可塑性インク層を順次塗設した感熱転写記
録媒体であって、該熱可塑性インク層が（１）着色剤、
（２）ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン及
び／又はポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン
ブロック共重合体、　（３）メルトインデックス（ＡＳ
ＴＭＤ１２３８に準する）が５０〜２５００のエチレン
−酢酸ビニル共重合体（酢酸ビニル２０〜３５重量％含
有）及び／又はエチレン−エチルアクリレート共重合体
（エチルアクリレート２０〜３５重量％含有）を主成分
とすることを特徴とする感熱転写記録媒体である。

本発明の構成によれば、熱可塑性インク剥離層上に設け
られる熱可塑性インク層によって、ラフ紙表面の凹凸に
十分密着可能となり印字品質向上が図れるものである。

すなわち、本発明の熱可塑性インク層材料のブロック共
重合体及び特定のエチレン−酢酸ビニル及び／又はエチ
レン−エチルアクリレートの混合によって熱可塑性イン
ク層に特有の弾性を付与させる。そうする事によって印
字時のヘッド圧によって容易にラフ紙表面と接触密着が
可能となるものである。

さらに本発明の熱可塑性インク剥離層は支持体と上記イ
ンク層との間の剥離転写をスムースに行わせるためのも
のである。

本発明に使用するブロック共重合体はエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体（以下ＥＶＡという）における酢酸ビニル
含有量が２０〜３５重量％及び／又はエチレン−エチル
アクリレート共重合体（以下ＥＥＡという）におけるエ
チルアクリレートの含有量が２０〜３５重量％で且つメ
ルトインデックスが５０〜２５００の樹脂と不混和状態
を作る事が判った。それぞれ単独では良好なラフ紙印字
品質は得られない。つまり、ブロック共重合体と着色剤
の二元系を熱可塑性インク剥離層上に設け、熱転写印字
しても、インク層のきれが悪く、良好な印字ができない
。一方、ＥＶＡ及び／又はＥＥＡ樹脂と芒色剤の二元系
では、熱感度はクリアできるもののラフ紙印字での文字
の欠けが改善できない。

本発明のこの組合せによって、インク層中でブロック共
重合体の分子鎖が十分に伸びきれず、一種の柔らかい糸
毬状となって存在しているものと推定され、結果として
インク層に弾性を付与し、且つインク層のきれに悪影響
しない構成となる。

ブロック共重合体はポリスチレン−ポリイソプレン−ポ
リスチレン及び／又はポリスチレン−ポリブタジェン−
ポリスチレンを用いる。好適なブロック共重合体として
は、硬度ショアＡ（ＪＩＳ　Ｋ６３０１）において３０
〜６０の弾性体、且つメルトインデックスＧ条件（ｇ／
ｌＯａＪｎ）（ＡＳＴＭ　Ｄ１２３８）において１〜５
００である。

硬度が３０を下回るとＯＨＰ印字において異常画像が発
生し、又６０を上回ると目的のラフ紙凹凸との密行性が
達成できない。また、メルトインデックスが１より小さ
いと熱感度力≦低下し、熱転写に高エネルギーを要する
。又５００より大である場合、本ブロック共重合体では
十分な弾性を発現させる事が困難となる。

ＥＶＡ及びＥＥＡは前記において規定した通りである。

共重合上ノマー二がその範囲より外れると、ブロック共
重合体と混和し、熱感度の低下が発生し、インクを切り
転写させる事が不可能となる。メルトインデックスが５
０より小さいと熱感度が低下し、熱転写に高エネルギー
を要する。又２５００より大である場合、ラフ紙へ強固
な画像か作り得ない。

青色材としては、カーボンブラック、ニグロシン染料、
ランプ黒、スーダンブラックＳＭ。

ファースト拳エロー０１ベンジジン番エローピグメント
・エロー　インドファースト・オレンジ、イルカジン・
レッド、バラニトロアニリン・レッド、トルイジン・レ
ッド、カーミンＦＢ１パーマネント・ボルドーＦＲＲ，
ピグメント・オレンジＲしリノール中レッド２Ｇ、レー
キ・レッドｏ１０−ダミンＦＢ、ローダミンＢレーキ、
メチル中バイオレットＢレーキ、フタロシアニンブルー
　ピグメントブルー　ブリリヤント・グリーンＢ１フタ
ロシアニングリーン、オイルイエローＧＧ、ザポン・フ
ァースト二ロー０ＧＧ、カヤセットＹ９６３、カヤセッ
トＹＧ。

スミブラスト・エロー〇Ｇ、ザポンファーストオレンジ
ＲＲ，オイルｅスカーレット、スミプラストオレンジＧ
１オラゾール・ブラウンＢ１ザボンファーストスカーレ
ットＯＧ、アイゼンスピロン争レッド・ＢＥＨ，オイル
ピンクｏＰ１ビクトリアブルーＦ４Ｒ，ファーストゲン
ブル−５００７、スーダンブルー、オイルピーコックブ
ルーなど公知の染・顔料を全て使用することができる。

着色剤の含量としては　１〜７０重−％が適当であり、
又必要により分散剤、金属微粉末、あるいは無機、何機
微粉末からなる充填剤を適宜加えてもよい。そして、イ
ンク層の厚みとしては０．２〜ｌＯμｍの範囲が好まし
い。

本発明の熱可塑性インク剥離層はインク層全体の転写を
スムースに行うためのものである。

すなわち、転写記録時、感熱転写記録媒体を受容紙から
剥離するとき、支持体との界面から剥離するか、溶融粘
度の最も低いインク剥離層内で剥離して転写を効果的に
起させる。このように作用するためには、溶融温度は５
０〜１００℃、好ましくは６５〜９０℃の範囲であるこ
とが望ましい。又、溶融粘度は１〜１ｏ００ｃｐｓ　、
好ましくは１０〜４００ｃｐｓの範囲が好ましい。溶融
温度がそれより上回ると保存品質が悪化し、又上回ると
充分な溶融熱量が得られないため剥離し難くなる。

さらに溶融粘度がそれより下回ると、記録された画像が
汚れを起し品＜、又上回ると剥離し難くなる。

以上を満足する具体例としては、着色剤（前記と同様）
のほか、熱溶融性の材料を含んで構成される。

熱溶融性材料としては、カルナウバワックス、パラフィ
ンワックス、サゾールワックス、マイクロクリスタリン
ワックス、カスターワックス等のワックス類ニステアリ
ン酸、バルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸アルミ
ニウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム、ステ
アリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、″メチルヒドロキシ
ステアレート、グリセロールモノヒドロキシステアレー
ト等の高級脂肪酸あるいはその金属塩、エステル等の誘
導体：ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレ
ン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン、ポリ四
ふっ化エチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチ
レン−アクリル酸エチル共重合体等のオレフィンの単独
または共重合体あるいはこれらの誘導体等からなる熱可
塑性樹脂などが用いられる。

これら熱溶融性バインダーは、単独でまたは二種以上混
合して用いられる。

そしてインク剥離層の厚みとしては０．２〜１０μｍの
範囲が好ましい。

本発明において、支持体としては従来より公知のフィル
ムや紙をそのまま使用する。ことができ、例えばポリエ
ステル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、
ナイロン、ポリイミド等の比較的耐熱性の良いプラスチ
ックのフィルム、セロハンあるいは硫酸紙などが好適に
使用できる。支持体の厚さは、熱転写に際しての熱源と
して熱ヘツドを考慮する場合には２〜１５μｍ程度であ
ることが望ましいが、たとえばレーザー光等の熱転写性
インク層を選択的に加熱できる熱源を使用する場合には
特に制限はない。

また熱ヘツドを使用する場合に、熱ヘツドと接触する支
持体の表面に、シリコーン樹脂、ふっ素樹脂、ポリイミ
ド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂
、ニトロセルロース等からなる耐熱性保護層を設けるこ
とにより支持体の耐熱性を向上することができ、あるい
は従来用いることのできなかった支持体材料を用いるこ
ともできる。

これらを用いて構成される感熱転写記録媒体を第１図に
模式図で示す。支持体１上に熱可塑性インク剥離層２が
設けられている。この方法としては従来公知のホットメ
ルトコーティング方式やソルベントコーティング方式に
よって塗工される。さらに、その層上に熱可塑性インク
層３を設けてなる。この塗上方式としては、ソルベント
コーティングによって行う。

このようにして本発明の感熱転写記録媒体４が横１戊さ
れる。

この感熱転写キイの甲面形状は、特に限定されるもので
はないが、一般にタイプライタ−リボン状あるいはライ
ンプリンター等に用いられる巾広のテープ状などの形状
で使用される。またカラー記録のために何種類かの色調
の熱溶融性インクをストライプ状あるいはブロック状に
塗り分けた感熱転写記録媒体とすることもできる。

以下本発明を実施例によって更に詳細に説明する。

実施例工 支持体として厚さ　３，５μのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを用いた。これに、パラフィンワックス（
ｍｐ７１’ｃ　）　９０ｆｆｌ量部カスターワックス　
　　　　　１０重量部からなる組成物（１００℃におけ
る溶融粘度４５ｃｐｓ）をホットメルトコーティング法
で塗工し、厚さ３．０μの熱可塑性インク剥離層を形成
した。

次に、この塗布面に カーボンブラック　　　　　　２０重量部ポリスチレン
−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体（硬
度ショアＡ３ｇ、メルトインデックス９、カリフレック
スＴ　Ｒ１１０７、シェル化学社製）４０重量部ＥＶＡ
　（酢酸ビニル２５重量％、メルトインデックス１２０
０、ＭＢＯＩＯ（Ｉコ本ユニカー製）４０ｆｆｌ量部 トルエン　　　　　　　　　　５６７重量部からなる組
成物をメイヤーバーにより乾燥後の厚さ　１．５μにな
るように塗布し、熱可塑性インク層を設は感熱転写記録
媒体を得た。

実施例２ 熱可塑性インク層形成用組成物を以下の組成とした以外
は、実施例１と同様にして感熱転写記録媒体を得た。

カーボンブラック　　　　　　２０重量部ポリスチレン
ーポリブタジェン−ポリスチレンブロック共重合体［硬
度ショアＡ４９、メルトインデックス２２、カリフレッ
クスＴＲ４１Ｈ（シェル化学社製）１ ４０重量部 ＥＥＡ　（エチルアクリレート２８型皿％、メルトイン
デックスＩｆ（１（ｌ［：ＭＢ　　９１０（１１本ユニ
カー社製）　］　　　　４０ｆｆ２ｆｆｉ部トルエン　
　　　　　　　　　５ｔ３７１ｆｉ量部実施例３ 熱ロエ塑性インク層形成用組成物を以下の組成とした以
外は、実施例１と同様にして感熱転写記録媒体を得た。

カーボンブラック　　　　　　２Ｏｉｒｆ量部ポリスチ
レン−ポリブタジェン−ポリスチレンブロック共重合体
［硬度ショアＡ３ｇ、メルトインデックス９、カリフレ
ックスＴ　Ｒ１１０７（シェル化学社製）］ ５５３重量 部ＥＡ（エチルアクリレート２５重量％、メルトインデ
ックス　２７５、Ａ７０４（三井デュポン社製）１２７
重量部 トルエン　　　　　　　　　　５６７重量部実施例４ 熱可塑性インク層形成用組成物を以下の組成とした以外
は、実施例１と同様にして感熱転写記録媒体を得た。

カーボンブラック　　　　　　２０重量部ポリスチレン
−ポリブタジェン−ポリスチレンブロック共重合体［硬
度ショアＡ３８、メルトインデックス９、カリフレック
スＴ　Ｒ１１０７（シェル化学社製）１ ４０重量部 ＥＶＡ（実施例１）とＥＥＡ　（実施例２）の１：１混
合物　　　　　　　４０重量部トルエン　　　　　　　
　　　５６７ｆｆｉ量部比較例１ 熱可塑性インク層形成用組成物を以下の組成とした以外
は、実施例１と同様にして感熱転写記録媒体を得た。

カーボンブラック　　　　　　２０重量部ポリスチレン
−ポリブタジェン−ポリスチレンブロック共重合体（実
施例１） ８０重量部 トルエン　　　　　　　　　　５６７重量部比較例２ 熱可塑性インク層形成用組成物を以下の組成とした以外
は、実施例１と同様にして感熱転写記録媒体を得た。

カーボンブラック　　　　　　２０重量部ＥＶＡ（実施
例１）　　　　　・８０重量部トルエン　　　　　　　
　　　５８７ｆｆｉ量部比較例３ カーボンブラック　　　　　　２０重量部ポリスチレン
ーボリブタジエンーボリスチレンブロック共重合体（実
施例１） ４０重量部 ＥＶＡ　（酢酸ビニル１９重量％、メルトインデックス
４００、エバフレックス４１０（三井デュポン社製）４
０重量部 トルエン　　　　　　　　　　５６７重量部比較例４ 熱可塑性インク剥離層を塗工しない他は実施例１と同様
にして感熱転写記録媒体を得た。なお、サーマルヘッド
と接するバック面は、従来公知の物質によって処理し、
耐熱スリツプ性を付与した。

［比較評価結果コ 印字テストは平滑度２〜３秒のランカスターボンド紙を
用いた。印字条件は下記の通りである。

く印字条件〉 サーマルヘッド圧（発熱部分エツジタイプ）：　　６０
０ｇ 感熱転写媒体引き剥し角度＝６０＠ 引き剥がしトルク値：　１５０ｇ 印加エネルギー：　　８〜３０　ｍｊ／ｍｍ’印字速度
：　８０ｃｐｓ　　（アンク文字を１キヤラクタとして
） く結　果〉 ［発明の効果］ 以上説明したように本発明の構成による感熱転写記録媒
体によって表面の凹凸が大きな受容紙に対してもボイド
のない良好な画像が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の感熱転写記録媒体の層構成を説明する
図。 ■・・・支持体、２・・・熱可塑性インク剥離層、３・
・・熱可塑性インク層、４・・・感熱転写記録媒体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 支持体上に、熱可塑性インク剥離層、さらに熱可塑性イ
   ンク層を順次塗設した感熱転写記録媒体であって、該熱
   可塑性インク層が（１）着色剤、（２）ポリスチレン−
   ポリイソプレン−ポリスチレン及び／又はポリスチレン
   −ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、（
   ３）メルトインデックス（ＡＳＴＭＤ１２３８）が５０
   〜２５００のエチレン−酢酸ビニル共重合体（酢酸ビニ
   ル２０〜３５重量％含有）及び／又はエチレン−エチル
   アクリレート共重合体（エチルアクリレート２０〜３５
   重量％含有）を主成分とすることを特徴とする感熱転写
   記録媒体。