JPH0220620B2 - - Google Patents

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JPH0220620B2
JPH0220620B2 JP56211691A JP21169181A JPH0220620B2 JP H0220620 B2 JPH0220620 B2 JP H0220620B2 JP 56211691 A JP56211691 A JP 56211691A JP 21169181 A JP21169181 A JP 21169181A JP H0220620 B2 JPH0220620 B2 JP H0220620B2
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JP
Japan
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group
compound
reaction
general formula
acid
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JP56211691A
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JPS58110539A (ja
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Shigeo Amamya
Koichi Kojima
Kyoshi Sakai
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS58110539A publication Critical patent/JPS58110539A/ja
Publication of JPH0220620B2 publication Critical patent/JPH0220620B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は一般式 を有する新規なカルバプロスタサイクリン類に関
するものである。 上記式中、R1は、水素原子、メトキシを置換
分として有してもよく、環内に酸素原子または硫
黄原子を有する5乃至6員環複素環基、メトキシ
もしくはエトキシを置換分として有するC1―C4
アルキル基またはトリC1―C4アルキルシリル基
を示し、R2は、炭素数4乃至12個を有する直鎖
状もしくは分岐鎖状アルキル基、炭素数5乃至12
個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル
基、炭素数5乃至12個を有する直鎖状もしくは分
枝鎖状アルキニル基、芳香環に置換基としてハロ
ゲンもしくはトリフルオロメチルを有してもよい
フエネチル基、C1―C4アルキルで置換された5
乃至6員環シクロアルキル基または芳香環に置換
基としてハロゲンもしくはトリフルオロメチルを
有してもよいフエニルオキシメチル基を示し、
R3は、水素原子またはC1―C4アルキル基を示し、
Aは、トランス―ビニレン基またはエチニレン基
を示し、 nは、1乃至8の整数を示す。 前記一般式()において、R1は水素原子、
例えば2―テトラヒドロフラニル、2―テトラヒ
ドロピラニル、4―メトキシテトラヒドロピラン
―4―イル、2―テトラヒドロチオピラニルのよ
うなメトキシ基を置換分として有するか有しない
環内に酸素原子または硫黄原子を含有する5乃至
6員環複素環基、1―メトキシエチル、1―エト
キシエチルのようなメトキシもしくはエトキシを
置換分として有するC1―C4アルキル基またはト
リメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル―
tert―ブチルシリルのようなトリC1―C4アルキル
シリル基等を示し、R2は例えば、n―ブチル、
イソブチル、n―ペンチル、イソペンチル、1―
メチルペンチル、2―メチルペンチル、n―ヘキ
シル、2―メチルヘキシル、n―ヘプチル、1,
1―ジメチルペンチル、2―エチルペンチル、n
―オクチル、2―メチルオクチル、n―ノニル、
2―メチルノニル、2―エチルオクチル、n―デ
シル、2―メチルデシル、2―エチルデシルのよ
うな炭素数4乃至12個を有する直鎖状若しくは分
枝鎖状のアルキル基、例えば、2―ペンテニル、
3―ペンテニル、4―ペンテニル、4―ヘキセニ
ル、5―ヘプテニル、6―メチル―5―ヘプテニ
ル、2,6―ジメチル―5―ヘプテニル、1,
1,6―トリメチル―5―ヘプテニル、6―メチ
ル―5―オクテニル、2,6―ジメチル―5―オ
クテニル、6―エチル―5―オクテニル、2,6
―ジエチル―5―オクテニルのような炭素数5乃
至12個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルケ
ニル基、例えば1―メチル―2―ブチニル、2―
ペンチニル、3―ペンチニル、1―メチル―2―
ペンチニル、2―ヘキシニル、3―ヘキシニル、
2―ヘプチニル、2―オクチニル、2―デシニ
ル、1,1―ジメチル―3―デシニルのような炭
素数5乃至12個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状
のアルキニル基、例えば芳香環に置換基として、
フツ素、塩素、臭素のようなハロゲン原子若しく
はトリフルオロメチル基を有していてもよいフエ
ネチル基、例えば3―メチルシクロペンチル、3
―エチルシクロペンチル、3―n―プロピルシク
ロペンチル、3―イソプロピルシクロペンチル、
3―n―ブチルシクロペンチル、3―イソブチル
シクロペンチル、3―n―ペンチルシクロペンチ
ル、3―メチルシクロヘキシル、3―エチルシク
ロヘキシル、3―n―プロピルシクロヘキシル、
3―イソプロピルシクロヘキシル、3―n―ブチ
ルシクロヘキシル、3―イソブチルシクロヘキシ
ル、3―n―ペンチルシクロヘキシルのような
C1―C4アルキル基で置換された5若しくは6員
環シクロアルキル基または例えば芳香環に置換基
としてフツ素、塩素、臭素のようなハロゲン原子
若しくはトリフルオロメチル基を有していてもよ
いフエニルオキシメチル基を示し、R3は水素原
子または例えばメチル、エチル、n―プロピル、
イソプロピル、n―ブチル、イソブチル、sec―
ブチル、のような炭素数1乃至4個を有する直鎖
状若しくは分枝鎖状のアルキル基を示し、Aはト
ランス―ビニレン基またはエチニレン基を示し、
nは1乃至8の整数を示す。 さらに好適な化合物としては、R1が水素原子、
2―テトラヒドロピラニル、1―メトキシエチ
ル、1―エトキシエチルまたはジメチル―tert―
ブチルシリル基を示し、R2が例えばn―ブチル、
イソブチル、n―ペンチル、イソペンチル、1―
メチルペンチル、2―メチルペンチル、n―ヘキ
シル、2―メチルヘキシル、n―ヘプチル、1,
1―ジメチルペンチル、2―エチルペンチル、n
―オクチル、2―メチルオクチル、2―エチルオ
クチル、2―エチルデシルのような炭素数4乃至
12個を有するアルキル基、例えば2―ペンテニ
ル、3―ペンテニル、4―ペンテニル、4―ヘキ
セニル、5―ヘプテニル、6―メチル―5―ヘプ
テニル、2,6―ジメチル―5―ヘプテニル、
1,1,6―トリメチル―5―ヘプテニル、6―
メチル―5―オクテニル、2,6―ジメチル―5
―オクテニル、6―エチル―5―オクテニル、
2,6―ジエチル―5―オクテニルのような炭素
数5乃至12個を有するアルケニル基、例えば2―
ペンチニル、3―ペンチニル、1―メチル―2―
ペンチニル、2―ヘキシニル、3―ヘキシニル、
2―ヘプチニル、2―オクチニル、2―デシニ
ル、1,1―ジメチル―3―デシニルのような炭
素数5乃至12個を有するアルキニル基、例えば芳
香環に置換基として塩素、トリフルオロメチルを
有していてもよいフエネチル基、例えば3―エチ
ルシクロペンチル、3―n―プロピルシクロペン
チル、3―イソプロピルシクロペンチル、3―n
―ブチルシクロペンチル、3―イソブチルシクロ
ペンチル、3―n―ペンチルシクロペンチル、3
―エチルシクロヘキシル、3―n―プロピルシク
ロヘキシル、3―イソプロピルシクロヘキシル、
3―n―ブチルシクロヘキシル、3―n―ペンチ
ルシクロヘキシルのようなC1―C4アルキル置換
C5―C6シクロアルキル基、例えば芳香環に置換
基として塩素またはトリフルオロメチルを有して
いてもよいフエニルオキシメチル基を示し、R3
は水素原子または例えばメチル、エチル、n―プ
ロピル、イソプロピルのような炭素数1乃至3個
を有するアルキル基を示し、Aがトランス―ビニ
レン基を示し、nが2乃至4の整数である化合物
があげられる。 従来、強力な血小板凝集阻害作用を表わす化合
物であるカルバプロスタサイクリン誘導体〔D〕
の合成は、下記に示すように 〔上記式中、Rは炭化水素残基を示し、R′は水
酸基の保護基を示す。〕 ケト化合物〔A〕にWittig試薬〔B〕を反応さ
せて、生成物〔C〕を得てその水酸基の保護基を
除去することによつて行なわれているが、本合成
法によると原料化合物〔A〕を得るまでの製造工
程は長く、また化合物〔A〕と〔B〕とのWittig
反応においては反応液の塩基性によつて反応が円
滑に進行しない場合があり、さらに生成物〔C〕
にはZ―異性体の混在が避けられず、その分離が
困難であつた。 本発明者等は本課題を解決すべく鋭意研究を進
めた結果、前記一般式()を有する化合物がカ
ルバプロスタサイクリン類の重要な合成中間体で
あることを見い出して、本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、本発明の一般式 (式中、R1,R2,R3,Aおよびnは前述したも
のと同意義を示す。) を有する化合物をジアルキルホルムアミドジアル
キルアセタールで処理すると、一般式 (式中、R1,R2,Aおよびnは前述したものと
同意義を示し、R6はC1―C4アルキル基を示す。) を有するカルバプロスタサイクリン類を得ること
ができる。本反応は立体特異的に進行し、化合物
()において*位の配位がβ―ヒドロキシ型で
ある化合物を用いると、目的の化合物()のE
―異性体が得られ、α―ヒドロキシ型化合物を用
いると、化合物()のZ―異性体が得られる。
従つて、本方法においては、従来法より工程が短
く、立体異性体の分離操作も容易である利点を有
することが明らかとなつた。 本発明によつて得られる前記一般式()を有
する化合物としては例えば次表に記載する化合物
をあげることができる。
【表】
【表】
【表】
【表】 本発明の前記一般式()を有する化合物にお
ける置換基R3が水素原子を表わす一般式 を有する化合物は一般式 を有する化合物を塩基で処理することによつて得
られる。 上記式中、R1,R2,Aおよびnは前述したも
のと同意義を示し、R4およびR5は同一または異
なつてC1―C4アルキル基を示す。ここでR4およ
びR5は好適にはメチル、エチル、n―プロピル、
イソプロピル、n―ブチル、イソブチル、sec―
ブチルのような炭素数1乃至4個を有する直鎖状
若しくは分枝鎖状のアルキル基を示す。 前記一般式(Ia)を塩基で処理する反応は溶剤
の存在下で行なわれる。使用される塩基としては
一般にエステル化合物の加水分解反応に用いられ
る塩基が特に限定なく用いられるが、好適には水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカ
リ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
のようなアルカリ金属炭酸塩をあげることができ
る。使用される溶剤としては特に限定はないが、
メタノール、エタノールのようなアルコール類若
しくはテトラヒドロフラン、ジオキサンのような
エーテル類等の有機溶剤と水との混合溶剤が好適
である。反応温度には特に限定はなく、通常は0
℃乃至溶剤の還流温度で行なわれ、好適には室温
付近乃至約50℃で行なわれる。反応時間は反応温
度によつて異なるが、通常は10分乃至10時間であ
る。 反応終了後、本加水分解反応の目的化合物
(Ia)は常法に従つて反応混合物から採取される。
例えば反応終了後、反応混合物を水で希釈して、
希塩酸、希硫酸のような希鉱酸を加えて弱酸性と
し、酢酸エチルのような有機溶剤を加えて抽出
し、得られる有機溶剤層を飽和食塩水で洗浄し乾
燥した後、有機溶剤層より溶剤を留去することに
よつて得られる。 なお、前記一般式()を有する化合物におけ
る置換基R3が低級アルキル基を表わす化合物は
常法、例えばベンゼン中、p―トルエンスルホン
酸で処理することによつてラクトン化し、得られ
たラクトン化合物を炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムのような炭酸アルカリの存在下でメタノール、
エタノール、n―プロパノール、イソプロピルア
ルコール等のアルコールと反応させて、相当する
エステル化合物を得ることができる。 次いで、このようにして得られる前記一般式 を有する化合物をジアルキルホルムアミドジアル
キルアセタールで処理すると、一般式 を有するカルバプロスタサイクリン類を得ること
ができる。 上記式中、R1,R2,R3,Aおよびnは前述し
たものと同意義を示し、R6はC1―C4アルキル基、
好適にはメチル、エチル、n―プロピル、イソプ
ロピル、n―ブチル、イソブチル、sec―ブチル
のような炭素数1乃至4個を有する直鎖状若しく
は分枝鎖状のアルキル基を示す。 前記一般式()を有する化合物をジアルキル
ホルムアミドジアルキルアセタールで処理する反
応は溶剤の存在下で行なわれる。使用されるジア
ルキルホルムアミドジアルキルアセタールは一般
(式中、R7およびR8は同一または異なつてアル
キル基、好適にはメチル、エチル、n―プロピ
ル、イソプロピルのような低級アルキル基を示
す。) で表わされるが、好適にはジメチルホルムアミド
ジメチルアセタールが用いられる。使用される溶
剤としては本反応に関与しない不活性有機溶剤で
あれば特に限定はないが、メチレンクロリド、ク
ロロホルム、ジクロルエタンのようなハロゲン化
炭化水素類、ベンゼン、トルエンのような芳香族
炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサンの
ようなエーテル類が好適である。反応温度および
反応時間には特に限定はないが、室温付近で10分
間乃至2時間反応した後、さらに1乃至5時間加
熱還流することによつて好適に行なわれる。 本反応は前述したように立体特異的であり、ま
た原料化合物()の置換基R3が水素原子を表
わすカルボン酸化合物を使用した場合には、前記
一般式()を表わす化合物のアセタール部分の
アルキル基でエステル化された化合物()が得
られる。 反応終了後、本反応の目的化合物()は常法
に従つて反応混合物から採取される。例えば反応
終了後、反応混合物を水で希釈して、酢酸エチル
のような有機溶剤を加えて抽出し、得られる有機
溶剤層を水で洗浄し乾燥した後、有機溶剤層より
溶剤を留去することによつて得られる。 さらに、上記の各反応工程の目的化合物は必要
ならば常法、例えばカラムクロマトグラフイー、
薄層クロマトグラフイーなどの手段によつて精製
することができる。 ここで得られる前記一般式()を有する化合
物は、常法に従つて水酸基の保護基の除去および
エステル基の加水分解反応を行なうことによつ
て、強力な血小板凝集阻止作用を表わす一般式 (式中、R2,Aおよびnは前述したものと同意
義を示す。) を有するカルバプロスタサイクリン類を製造する
ことができる。 本発明の方法を実施するに当つて原料化合物と
して用いた前記一般式()を有する化合物は新
規な化合物であり、例えば次のような方法で製造
することができる。 上記式中、R1,R2,R4,R5およびnは前述し
たものと同意義を示し、Acはアセチル、プロピ
オニル、n―ブチリル、イソブチリルのような低
級脂肪族アシル基またはベンゾイル、p―メトキ
シベンゾイル、p―クロロベンゾイル、p―ニト
ロベンゾイルのような芳香族アシル基を示す。 以下、一般式()を有する化合物を出発原料
として、前記一般式()における置換基Aがト
ランス―ビニレン基を表わす化合物(a)を製
造する各工程について説明する。 第1工程は前記一般式()を有する化合物を
製造する工程で、一般式()を有する化合物を
脱エステル化反応に付することによつて達成され
る。反応は常法に従つて溶剤としてジメチルスル
ホキシドを用いて食塩、沃化ナトリウム、シアン
化ナトリウムのような無機塩の存在下で加熱還流
することによつて行なわれる。 第2工程は前記一般式()を有する化合物を
製造する工程で、一般式()を有する化合物を
塩基の存在下で一般式 XOC(CH2o―COOR5 () (式中、R5は前述したものと同意義を示し、X
は塩素、臭素のようなハロゲン原子を示す。)を
有する酸ハライド化合物と反応させることによつ
て達成される。反応に使用される塩基としてはジ
イソプロピルアミン、ジフエニルアミンのような
ジアルキル若しくはジアリールアミンまたはn―
ブチルリチウム、フエニルリチウムのような有機
リチウム化合物などが好適である。反応は不活性
溶剤の存在下で行なわれるが、使用される溶剤と
してはエチルエーテル、テトラヒドロフランのよ
うなエーテル類が好適である。 第3工程は前記一般式()を有する化合物を
製造する工程で、一般式()を有する化合物を
還元することによつて達成される。反応に使用さ
れる還元剤としては常法に従つて水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素
リチウム、水素化トリ―tert―ブトキシアルミニ
ウムリチウムのような水素化アルカリ金属化合物
が好適である。使用される溶剤としてはエチルエ
ーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル
類、メタノール、エタノールのようなアルコール
類が好適である。 第4工程は前記一般式()を有する化合物を
製造する工程で、一般式()を有する化合物を
一般式 AcOH () (式中、Acは前述したものと同意義を示す。) を有するカルボン酸の反応性誘導体と反応させる
ことによつて達成される。反応に使用される前記
一般式()を有するカルボン酸の反応性誘
導体としてはアセチルクロリド、プロピオニルク
ロリド、n―ブチリルクロリド、イソブチリルブ
ロミド、ベンゾイルクロリド、p―ニトロベンゾ
イルクロリドのような酸ハライドまたは無水酢
酸、無水安息香酸のような酸無水物などをあげる
ことができる。本アシル化反応は常法に従つて塩
基の存在下で実施することができるが、使用され
る塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、ル
チジンのような有機塩基が好適である。また、反
応は溶剤の存在下においても実施することができ
るが、使用される溶剤としてはテトラヒドロフラ
ン、ジオキサンのようなエーテル類、クロロホル
ム、ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素
類が好適である。 第5工程は前記一般式(XI)を有する化合物を
製造する工程で、一般式()を有する化合物を
酸化開裂反応に付することによつて達成される。
反応に使用される酸化剤としては常法に従つてオ
ゾンあるいは四酸化オスミウム触媒の存在下にお
ける過ヨード酸ナトリウムが好適であり、使用さ
れる溶剤としてオゾン酸化の場合にはメチレンク
ロリド、クロロホルム、ジクロルエタンのような
ハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール
のようなアルコール類などが好適であり、過ヨー
ド酸酸化の場合にはテトラヒドロフラン、ジオキ
サンのようなエーテル類、アセトン、メチルエチ
ルケトンのようなケトン類等の有機溶剤と水との
混合溶剤が好適である。なお、オゾン酸化の場合
には常法に従つて生成したオゾニド化合物を亜鉛
―酢酸あるいはジメチルスルフイド等と処理する
ことによつて、目的のアルデヒド化合物(XI)を
得ることができる。 第6工程は前記一般式(XII)を有する化合物を
製造する工程で、一般式(XI)を有する化合物を
分子内アルドール縮合反応に付することによつて
達成される。本反応は触媒の存在下で好適に実施
されるが、使用される触媒としては例えばピペリ
ジン塩酸塩―酢酸亜鉛、ピペリジン酢酸塩のよう
な有機酸アミン塩、トリエチルアミン、ピリジン
のような有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような
無機塩基またはトリフルオロ酢酸、ベンゼンスル
ホン酸、p―トルエンスルホン酸のような有機酸
をあげることができる。反応に使用される溶剤と
してはメタノール、エタノールのようなアルコー
ル類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような
エーテル類、アセトニトリルのようなニトリル類
が好適である。 第7工程は一般式()を有する化合物を製
造する工程で、一般式(XII)を有する化合物に一
般式 (R93 P − C H−COR2 () または一般式 (上記式中、R2は前述したものと同意義を示し、
R9はフエニルのようなアリール基またはメチル、
n―ブチルのようなアルキル基を示し、Mはナト
リウム、カリウムのようなアルカリ金属原子を示
す。) を有するウイツチヒ試剤または変型ウイツチヒ試
剤と反応させることによつて達成される。使用さ
れる溶剤としては一般のウイツチヒ反応に用いら
れる溶剤が特に限定なく用いられるが、好適には
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメトキシエタンのようなエーテル類、ベン
ゼン、トルエン、ヘキサンのような炭化水素類の
不活性有機溶剤をあげることができる。 第8工程は前記一般式()を有する化合
物を製造する工程で、一般式()を有する化
合物の水酸基を保護することによつて達成され
る。反応は常法に従つて化合物()を保護基
を形成する化合物と接触させることによつて行な
われる。使用される保護基を形成する化合物とし
ては例えばジヒドロフラン、ジヒドロピランのよ
うな複素環化合物、メチルビニルエーテル、エチ
ルビニルエーテルのような不飽和エーテル類、ヘ
キサメチルジシラザン、トリメチルシリルクロリ
ド、ジメチル―tert―ブチルシリルクロリドのよ
うなシリル化合物などを好適な化合物としてあげ
ることができる。上記の複素環化合物または不飽
和エーテル類を使用する場合には、反応は少量の
酸、例えば塩酸、硫酸のような鉱酸若しくはトリ
フルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p―トルエ
ンスルホン酸のような有機酸あるいは塩、例えば
ピリジンp―トルエンスルホン酸塩、ピリジン塩
酸塩等の存在下で実施される。また、シリル化合
物を使用する場合には、塩基、例えばトリエチル
アミン、ピリジン等の存在下で行なわれる。 第9工程は前記一般式()を有する化合物
を製造する工程で、一般式()を有する化合
物を還元することによつて達成される。本工程の
反応条件は前記一般式()を有する化合物を製
造する第3工程で述べた場合と同様である。 第10工程は前記一般式()を有する化合
物を製造する工程で、一般式()を有する化
合物より水酸基の保護基を除去することによつて
達成される。本反応は保護基の種類によつて異な
るが、水酸基の保護基が例えば2―テトラヒドロ
ピラニルのような複素環基、1―メトキシエチ
ル、1―エトキシエチルのようなアルコキシ基置
換低級アルキル基の場合には酸と接触させること
によつて容易に達成される。使用される酸として
は例えばギ酸、酢酸、シユウ酸などの有機酸、塩
酸、臭化水素酸、硫酸などの鉱酸が好適に使用さ
れる。反応に使用される溶剤としては特に限定は
ないが、水、メタノール、エタノールなどのアル
コール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
のエーテル類またはこれらの有機溶剤と水との混
合溶剤が好適に使用される。水酸基の保護基が例
えばトリメチルシリル基の場合には水あるいは酸
若しくは塩基を含有する水と接触させることによ
り容易に達成される。水に含有される酸または塩
基としては例えばギ酸、酢酸、シユウ酸などの有
機酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸などの鉱酸若しく
は例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化カルシウム、炭酸カリウムなどの無機塩基が
特に限定なく用いられる。さらに水酸基の保護基
が例えばジメチル―tert―ブチルシリル基の場合
には相当する化合物をフツ化テトラブチルアンモ
ニウムで処理することにより容易に達成される。
使用される溶剤としては特に限定はないが、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類
が好適である。 第11工程は前記一般式()を有する化合
物を製造する工程で、一般式()を有する
化合物の水酸基を保護することによつて達成され
る。本工程の反応条件は前記一般式()を
有する化合物を製造する第8工程で述べた場合と
同様である。 第12工程は前記一般式(a)を有する化合物
を製造する工程で、一般式()を有する化
合物より水酸基のアシル保護基を除去することに
よつて達成される。本反応は常法に従つて溶剤と
してアルコール類を使用して塩基と接触させるこ
とによつて容易に達成される。反応に使用される
塩基としては好適には例えば炭酸ナトリウム、炭
酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのような
アルカリ金属アルコキシドをあげることができ
る。 以上の各工程において、各々の目的化合物は反
応終了後、反応混合物を常法により処理すること
によつて得られる。得られた目的化合物は必要な
らば常法、例えばカラムクロマトグラフイー、薄
層クロマトグラフイー、再結晶法などを用いてさ
らに精製することができる。 また、このようにして得られる各工程の目的化
合物が立体異性体の混合物で得られる場合には、
適当な合成段階(例えば第10工程、第12工程)に
おいてこれらの異性体を分離することができる。 なお、前記一般式()における置換基Aがエ
チレン基を表わす化合物は、第7工程で得られる
化合物()を常法に従つて接触還元して得ら
れる化合物を以下、同様の反応径路に従つて反応
させることによつて得ることができ、また置換基
Aがエチニレン基を表わす化合物は、第7工程の
反応においてウイツチヒ変法反応を実施して得ら
れる化合物を以下、同様の反応径路に従つて反応
させることによつて得ることができる。 次に実施例及び参考例をあげて、本発明をさら
に具体的に説明する。 実施例 1(a) 5α―ヒドロキシ―6α―カルボキシ―6β,9α―
メチレン―11α,15α―ジテトラヒドロピラニ
ルオキシプロスト―13(E)―エン酸 参考例12で得られた5α―ヒドロキシ―6α―エ
トキシカルボニル―6β,9α―メチレン―11α,
15α―ジテトラヒドロピラニルオキシプロストー
13(E)―エン酸メチルエステル181mgを5mlのメタ
ノールに溶解して、5mlの10%水酸化ナトリウム
水溶液を加えて50℃に2.5時間撹拌を行つた。反
応液を50mlの氷水に希釈して希塩酸水で弱酸性と
して酢酸エチル抽出、抽出液を飽和食塩水で洗
浄、無水芒硝にて乾燥、溶媒を減圧にて留去と順
次行い、169mgの目的化合物を得た。 IR(Liquid):1020,1710〜1730,2650,
3200,3450cm-1 NMR(CDCl3):δ=4.70(2H,b−s),5.5
(2H,m),7.7(3H,m) 実施例 1(b) 5β―ヒドロキシ―6α―カルボキシ―6β,9α―
メチレン―11α,15α―ジテトラヒドロピラニ
ルオキシプロストー13(E)―エン酸 参考例12で得られた5β―ヒドロキシ―6α―エ
トキシカルボニル―6β,9α―メチレン―11α,
15α―ジテトラヒドロピラニルオキシプロスト―
13(E)―エン酸250mgを実施例1(a)と同様に処理し
て215mgの目的化合物を得た。 IR(Liquid):1020,1730,3200,3450cm-1 NMR(CDCl3):δ=4.7(2H,b−s),5.5
(2H,m) 実施例 2 6,9α―メチレン―11α,15α―ジテトラヒド
ロピラニルオキシプロストー5(E),13(E)―ジエ
ン酸メチルエステル 実施例1(b)で得られた5β―ヒドロキシ―6α―
カルボキシ―6β,9α―メチレン―11α,15α―ジ
テトラヒドロピラニルオキシプロスト―13(E)―エ
ン酸540mgを15mlのクロロホルムに溶解して、N,
N―ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
0.8mlを加えて室温に1時間撹拌の後に3時間還
流を行つた。反応液を冷却して水50mlに加えて酢
酸エチル抽出、抽出液を水洗、無水芒硝にて乾燥
後に溶媒を減圧留去と順次行い、0.48gの油状残
渣を得た。この残渣を15gのシリカゲルを用いた
カラムクロマトに付してn―ヘキサンに酢酸エチ
ルを5,10,20%と混合し、200mlずつ流して10
%混合溶剤により流出した部分より234mgの目的
化合物を得た。 IR(Liquid):870,976,1020,1035,1078,
1133,1200,1743cm-1 NMR(CDCl3):δ=0.87(3H,t),3.65
(3H,s),4.67(2H,b−s),5.0〜5.6
(3H,m) 実施例 3 6,9α―メチレン―11α,15α―ジテトラヒド
ロピラニルオキシプロスト―5(Z),13(E)―ジ
エン酸メチルエステル 実施例1(a)で得られた5α―ヒドロキシ―6α―
カルボキシ―6β,9α―メチレン―11α,15α―ジ
テトラヒドロピラニルオキシプロスト―13(E)―エ
ン酸169mgを5mlのクロロホルムに溶解して、N,
N―ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
0.4mlを加えて室温に1時間撹拌した後に2時間
還流を行つた。反応液を冷却して水40ml中に加え
て酢酸エチル抽出、抽出液を水洗、無水芒硝にて
乾燥後に溶媒を減圧留去と順次行い、148mgの油
状残渣を得た。この残渣を7.5gのシリカゲルを
用いたカラムクロマトに付し、n―ヘキサンに酢
酸エチルを5,10,15%と混合して100mlずつ流
して10%混合溶剤により流出した部分より67mgの
目的化合物を得た。 IR(Liquid):975,1020,1130,1745cm-1 NMR(CDCl3):δ=0.86(3H,t),3.65(3H,
s),4.68(2H,b−s),4.95〜5.52(3H,
m) 実施例 4 6,9α―メチレン―11α,15α―ジヒドロキシ
プロスト―5(E),13(E)―ジエン酸メチルエステ
ル 実施例2で得られた6,9α―メチレン―11α,
15α―ジテトラヒドロピラニルオキシプロスト―
5(E),13(E)―ジエン酸メチルエステル211mgを10
mlのアセトンに溶解して3.5%の塩酸水5mlを加
えて室温に1時間撹拌後、5mlの水を加えて15分
間撹拌した。反応液を100mlの飽和食塩水にて希
釈して酢酸エチル抽出、抽出液を水洗、無水芒硝
乾燥、溶媒を減圧にて留去と順次行い、182mgの
油状残渣を得た。この残渣を5gのシリカゲルを
用いたカラムクロマトに付してn―ヘキサンに酢
酸エチルを10,20,30,40,50,60%と混合し、
100mlずつ流し40〜60%混合溶剤により流出した
部分より138mgの目的化合物を得た。 IR(Liquid):970,1170,1743,3380cm-1 NMR(CDCl3):0.87(3H,t),3.62(3H,
s),5.17(1H,t),5.5(2H,m) 質量分析(m/e):M―18(脱水ピーク)346 実施例 5 6,9α―メチレン―11α,15α―ジヒドロキシ
プロスト―5(E),13(E)―ジエン酸 6,9α―メチレン―11α,15α―ジヒドロキシ
プロスト―5(E),13(E)―ジエン酸メチルエステル
70mgを2mlのメタノールに溶解して5%水酸化ナ
トリウム水1mlを加えて室温に2.5時間撹拌を行
つた。反応液を30mlの氷水にて希釈して希塩酸水
にて弱酸性とし酢酸エチル抽出、抽出液を水洗、
無水芒硝にて乾燥、溶媒を減圧留去と順次行い65
mgの油状残渣を得た。この残渣を、酢酸エチルと
n―ヘキサンより再結晶することにより融点70〜
72℃を有する目的化合物40mgが得られた。 IR(Nujol):970,1070,1250,1680,1720,
1740,3250cm-1 NMR(CDCl3):δ=0.9(3H,t),3.70(1H,
m),4.07(1H,m),5.25(1H,t),5.55
(2H,m) 参考例 1 8―エトキシカルボニル―シスビシクロ〔4,
3,0〕ノナン―3―エン 8,8―ジエトキシカルボニル―シスビシクロ
〔4,3,0〕ノナン―3―エン(既知化合物:
Tetrahedlron、Vol.26,5437,1970)29.50gを
100mlのジメチルスルホキシドに溶解し、12.96g
の食塩と6.0mlの水を加えて35時間還流を行つた。
反応液を冷却して1の水にて希釈してエーテル
抽出、抽出液を水洗、無水芒硝乾燥、溶媒を減圧
にて留去と順次行い、得られた残渣を500gのシ
リカゲルを用いたカラムクロマトに付し精製する
ことにより16.96g(78.8%)の目的化合物を得
た。 IR(Liquid):1180,1190,1725cm-1 NMR(CDCl3):δ=1.25(3H,t),4.15(2H,
q),5.61(2H,s) 参考例 2 8α―エトキシカルボニル―8β―(1―オキソ
―4―メトキシカルボニルブチル)―シスビシ
クロ〔4,3,0〕ノナン―3―エン ジイソプロピルアミン17.2mlを400mlの無水テ
トラヒドロフランに溶解して窒素ガス気流下に−
78℃に冷却後、n―ブチルリチウムの15%n―ヘ
キサン溶液50mlを加えて30分間撹拌した。その
後、−50℃に15分間保つたのち再び−78℃として
8―エトキシカルボニルシスビシクロ〔4,3,
0〕ノナン―3―エン15.7gを10mlの無水テトラ
ヒドロフランに溶解して30分間にわたつて滴加し
たのちに−78℃に1時間撹拌する。反応温度を−
40℃まで上げて20分間保つたのちに再び−78℃と
し、グルタル酸クロリドモノメチルエステル
14.66gを加えて徐々に室温に戻して室温に1時
間撹拌した。反応液を200mlの水にて希釈して酢
酸エチル抽出、抽出液を集めて芒硝乾燥、溶媒を
減圧にて留去と順次行い、得られた残渣を500g
のシリカゲルを用いたカラムクロマトに付し精製
することにより25.11g(96.4%)の目的化合物
を得た。 IR(Liquid):1200〜1240,1710,1730cm-1 NMR(CDCl3):δ=1.25(3H,t),3.66(3H,
s),4.17(2H,q),5.58(2H,s) 質量分析(m/e):M+322 参考例 3 8α―エトキシカルボニル―8β―(1―ヒドロ
キシ―4―メトキシカルボニルブチル)―シス
ビシクロ〔4,3,0〕ノナン―3―エン 8α―エトキシカルボニル―8β―(1―オキソ
―4―メトキシカルボニルブチル)―シスビシク
ロ〔4,3,0〕ノナン―3―エン9.92gを200
mlのメタノールに溶解して0℃に冷却して水素化
ホウ素ナトリウム1.2gを加えて5℃以下に1.5時
間撹拌した。反応液を500mlの氷水にて希釈して
酢酸エチル抽出(400ml×1,200ml×1)、抽出
液を合わせて水洗(食塩水200ml×3)、無水芒硝
乾燥、溶媒を減圧にて留去と順次行い、得られた
残渣をn―ヘキサンより再結晶することにより融
点50.5〜51.5℃を有する目的化合物7.65gを得た。 IR(Liquid):1190,1245,1725〜1735,3500
cm-1 NMR(CDCl3):δ=1.25(3H,t),3.67(3H,
s)、4.15(2H,q)、5.63(2H,s) 参考例 4 8α―エトキシカルボニル―8β―(1―アセト
キシ―4―メトキシカルボニルブチル)―シス
ビシクロ〔4,3,0〕ノナン―3―エン 8α―エトキシカルボニル―8β―(1―ヒドロ
キシ―4―メトキシカルボニルブチル)―シスビ
シクロ〔4,3,0〕ノナン―3―エン4.34gを
20mlの無水酢酸と20mlのピリジンの混合液に溶解
して室温に一夜放置した。反応液を200mlの水で
希釈して振とうしたのちに酢酸エチル抽出(150
ml×1,100ml×1)、抽出液を合わせて水洗、希
塩酸水にて洗浄し、重曹水にて洗浄、無水芒硝に
て乾燥後に溶媒を減圧留去と順次行い、5.1gの
目的化合物を得た。 IR(Liquid):1025,1165,1190,1225,1740
cm-1: NMR(CDCl3):δ=2.08(3H,s),3.65(3H,
s),5.30(1H,m),5.62(2H,s) 参考例 5 1α―エトキシカルボニル―1β―(1―アセト
キシ―4―メトキシカルボニルブチル)―3α,
4α―ジホルミルメチルシクロペンタン 8α―エトキシカルボニル―8β―(1―アセト
キシ―4―メトキシカルボニルブチル)―シスビ
シクロ〔4,3,0〕ノナン―3―エン3.0gを
無水ジクロルメタン70mlに溶解して−78℃にてオ
ゾン(100V/100/hr)ガスを15分間反応液内
に吹き込んだ。2mlの酢酸を加えて室温に戻し、
約6gの亜鉛末を20〜30℃を保つて加えたのちに
30分間撹拌を行つた。亜鉛末を去し液を減圧
濃縮して残渣にエーテルを加え析出した酢酸亜鉛
等を再び去して液を減圧濃縮することにより
3.42gの目的化合物を得た。 IR(Liquid):1020,1230,1725,2720cm-1 NMR(CDCl3):δ=1.26(3H,t),2.10(3H,
s),3.65(3H,s),4.16(2H,q),5,37
(1H,m),10.5(2H,m) 参考例 6 2β―ホルミル―3α―ヒドロキシ―7α―エトキ
シカルボニル―7β―(1―アセトキシ―4―
メトキシカルボニルブチル)―シスビシクロ
〔3,3,0〕オクタン 1α―エトキシカルボニル―1β―(1―アセト
キシ―4―メトキシカルボニルブチル)―3α,
4α―ジホルミルメチルシクロペンタン3.3gを60
mlのアセトニトリルに溶解して0℃に冷却して
200mgのピペリジン塩酸塩と20mgの酢酸亜鉛(2
分子の結晶水)を加えて30分間撹拌した。反応溶
液を直接に25gのシリカゲルを用いたカラムクロ
マトに付して3.3gの目的化合物を得た。(この化
合物はジヒドロピランと酸で参考例8と同様に処
理することにより容易に水酸基の保護体が得られ
る。) IR(Liquid):1240,1730,2700,3480cm-1 参考例 7 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α―ヒドロキシ―15―オ
キソプロスト―13(E)―エン酸メチルエステル 2β―ホルミル―3α―ヒドロキシ―7α―エトキ
シカルボニル―7β―(1―アセトキシ―4―メ
トキシカルボニルブチル)―シスビシクロ〔3,
3,0〕オクタン3.3gと2―オキソ―ヘプチリ
デン―トリ―n―ブチルホスホラン(Wittig試
薬)3.4gを50mlのエーテルに溶解して室温に一
夜放置した。エーテルを減圧にて留去することに
より得られた油状残渣を70gのシリカゲルを用い
たカラムクロマトに付し、n―ヘキサンに酢酸エ
チルを10,15,25,35,45,50%と混合し、200
mlずつ流し35〜40%混合溶剤により流出した部分
より2.7gの目的化合物を得た。 IR(Liquid):1020,1235,1627,1670,1740,
3470cm-1 NMR(CDCl3):δ=0.87(3H,t),1.29(3H,
t),2.07(3H,s),3.66(3H,s),4.22
(2H,q),5.17(1H,m),6.0〜6.9(2H,
m) 質量分析(m/e):M―18(脱水ピーク)=332 参考例 8 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α―テトラヒドロピラニ
ルオキシ―15―オキソプロスト―13(E)―エン酸
メチルエステル 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α―ヒドロキシ―15―オキ
ソプロスト―13(E)―エン酸メチルエステル1.60g
と1.50mlの2,3―ジヒドロピランを30mlのジク
ロルメタンに溶解して0℃に冷却し、少量のp―
トルエンスルホン酸を加えて30分間撹拌を行つ
た。反応液を150mlの酢酸エチルにて希釈して水
洗、無水芒硝乾燥、溶媒を減圧留去と順次行い、
2.04gの油状残渣を得た。この残渣を、40gのシ
リカゲルを用いたカラムクロマトに付してn―ヘ
キサンに酢酸エチルを5,10,20,30,40,50%
と混合して、200mlずつ流し20〜40%混合溶剤に
より流出した部分より1.82gの目的化合物を得
た。 IR(Liquid):1025,1200,1240,1630,1670,
1695,1740cm-1 NMR(CDCl3):4.65(1H,m),5.17(1H,
m),6.15(1H,m),6.77(1H,m) 質量分析(m/e):M−84(脱ピラニルピー
ク)=494 参考例 9 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α―テトラヒドロピラニ
ルオキシ―15―ヒドロキシプロスト―13(E)―エ
ン酸メチルエステル 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α―テトラヒドロピラニル
オキシ―15―オキソプラスト―13(E)―エン酸メチ
ルエステル1.73gを30mlの無水メタノールに溶解
して0℃に冷却して200mgの水素化ホウ素ナトリ
ウムを加えて20分間撹拌した。反応液を100mlの
飽和食塩水にて希釈して酢酸エチル抽出、抽出液
を水洗(食塩水)、無水芒硝乾燥、溶媒を減圧に
て留去と順次行い、1.73gの油状残渣を得た。こ
の残渣を、25gのシリカゲルを用いたカラムクロ
マトに付してn―ヘキサンに酢酸エチルを10,
20,30,40,50%と混合し、200mlずつ流して30
〜40%混合溶剤により流出した部分より1.58gの
目的化合物を得た。 IR(Liquid):1020,1200,1240,1740,3460
cm-1 NMR(CDCl3):δ=4.60(1H,m),5.10(1H,
m),5.50(2H,m) 参考例 10 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α,15α―ジヒドロキシ
プロスト―13(E)―エン酸メチルエステル 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α―テトラヒドロピラニル
オキシ―15―ヒドロキシプロスト―13(E)―エン酸
メチルエステル1.5gを16mlの酢酸に溶解して30
mlの水を白濁しない程度に加えつつ2時間50℃に
て撹拌を行つた。反応液を100mlの氷水にて希釈
して酢酸エチル抽出(100ml×2)、抽出液を合せ
て水洗(食塩水100ml×3)、無水芒硝にて乾燥後
に溶媒を減圧留去と順次行い、1.5gの油状残渣
を得た。この残渣を、45gのシリカゲルを用いた
カラムクロマトに付してn―ヘキサンに酢酸エチ
ルを40,45,50,55,60,70,80,100%と混合
し、200mlずつ流して50〜55%混合溶剤により流
出した部分より15β―ヒドロキシ体323mgが得ら
れ、55〜60%混合溶剤部分より310mgの15β―ヒ
ドロキシ体と15α―ヒドロキシ体の混合物が得ら
れ、70〜100%混合溶剤部分より目的の15α―ヒ
ドロキシ体451mgが得られた。 IR(Liquid):1230,1730,3400cm-1 NMR(CDCl3):δ=2.06(3H,s),3.65(3H,
s),4.17(2H,q),5.13(1H,m),5.50
(2H,m) 質量分析(m/e):M―18(脱水ピーク)478 参考例 11 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α,15α―ジテトラヒド
ロピラニルオキシプロスト―13(E)―エン酸メチ
ルエステル 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α,15α―ジヒドロキシプ
ロスト―13(E)―エン酸メチルエステル725mgと2,
3―ジヒドロピラン0.4mlを15mlのジクロルメタ
ンに溶解して0℃に冷却して少量のp―トルエン
スルホン酸を加えて30分間撹拌を行つた。反応液
を150mlの酢酸エチルにて希釈して食塩水にて洗
浄(100ml×2)、無水芒硝にて乾燥したのち溶媒
を減減圧留去することにより1.02gの油状残渣を
得た。この残渣を、20gのシリカゲルを用いたカ
ラムクロマトに付してn―ヘキサンに酢酸エチル
を5,10,15,20,25,30%と混合し、200mlず
つ流して15〜25%混合溶剤により流出した部分よ
り834mgの目的化合物を得た。 IR(Liquid):1020,1240,1745cm-1 NMR(CDCl3):δ=4.60(2H,m),5.05(1H,
m),5.4(2H,m) 参考例 12 5α―ヒドロキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α,15α―ジテトラヒド
ロピラニルオキシプロスト―13(E)―エン酸メチ
ルエステルおよび 5β―ヒドロキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α,15α―ジテトラヒド
ロピラニルオキシプロスト―13(E)―エン酸メチ
ルエステル 5―アセトキシ―6α―エトキシカルボニル―
6β,9α―メチレン―11α,15α―ジテトラヒドロ
ピラニルオキシプロスト―13(E)―エン酸メチルエ
ステル810mgを30mlのメタノールに溶解して、炭
酸カリウム175mgを加えて室温に18時間撹拌を行
つた。反応液を150mlの氷水にて希釈して酢酸エ
チル抽出、抽出液を水洗、無水芒硝にて乾燥の後
に溶媒を減圧にて留去と順次行い、0.77gの油状
残渣を得た。この残渣を30gのシリカゲルを用い
たカラムクロマトに付してn―ヘキサンに酢酸エ
チルを10,11,11.5,12,12.5,13.5,15,17.5,
20,22.5,25,30%と混合し、それぞれ200mlず
つ流して12.5〜15%混合溶剤により流出した部分
より5α―ヒドロキシ体181mgが得られ、17.5〜25
%混合溶剤部分より5β―ヒドロキシ体294mgが得
られた。 5α―ヒドロキシ体 IR(Liquid):1020,1200,1735,3480cm-1 NMR(CDCl3):0.88(3H,t),3.62(3H,
s),4.1(2H,q),4.63(2H,b−s),
5.25〜5.5(2H,m) 5β―ヒドロキシ体 IR(Liquid):1020,1200,1740,3480cm-1 NMR(CDCl3):0.85(3H,t),3.62(3H,
s),4.15(2H,q),4.63(2H,b−s),
5.3〜5.5(2H,m)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1は、水素原子、メトキシを置換分と
    して有してもよく、環内に酸素原子または硫黄原
    子を有する5乃至6員環複素環基、メトキシもし
    くはエトキシを置換分として有するC1―C4アル
    キル基またはトリC1―C4アルキルシリル基を示
    し、R2は、炭素数4乃至12個を有する直鎖状も
    しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数5乃至12個を
    有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基、
    炭素数5乃至12個を有する直鎖状もしくは分枝鎖
    状アルキニル基、芳香環に置換基としてハロゲン
    もしくはトリフルオロメチルを有してもよいフエ
    ネチル基、C1―C4低級アルキルで置換された5
    乃至6員環シクロアルキル基または芳香環に置換
    基としてハロゲンもしくはトリフルオロメチルを
    有してもよいフエニルオキシメチル基を示し、
    R3は、水素原子またはC1―C4アルキル基を示し、
    Aは、トランス―ビニレン基またはエチレン基を
    示し、 nは、1乃至8の整数を示す。) を有するカルバプロスタサイクリン類)。
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