JPH02205253A - 熱交換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、主として給湯機に用いられる熱交換器に関
する。

なお、この明細書においてアルミニウム、銅の語はそれ
らの合金を含む意味で用いる。

従来の技術 給湯用熱交換器は、一般に、曲管部と直管部を有するチ
ューブの前記直管部の長さ方向に、チューブ挿通孔を有
する複数のプレート状フィンが平行状に外装されかつチ
ューブと接合された構成を有し、燃焼ガスによりフィン
の表面に付与した熱をチューブ内の流通水に伝達してこ
れを加熱するものとなされている。

かかる熱交換器の構成材料としては、従来、チューブ、
フィンいずれも鋼材が用いられていた。チューブを鋼材
で形成するのは水に対する腐蝕性が良いからであり、ま
たフィンにも鋼材を用いるのは、熱伝導性に優れており
かつ同材質のチューブとの充分な接合を保ちうるからで
ある。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、このようにチューブとフィンのいずれも
が鋼材にて構成された熱交換器では、次のような欠点が
あった。

即ち、給湯機用熱交換器では、フィンの存在部分が燃焼
ガスに晒されるが、８分の多い都市ガスでは燃焼サイク
ルの条件により燃焼ガスが露点以下に冷却されてガス中
の水蒸気が結露し、そのドレーンによる腐食（いわゆる
低温腐食）が発生し易いという欠点があった。しかもこ
の低温腐食によりＣｕＳＯ４・５Ｈ２０が生成され、こ
れがフィンを閉塞してしまい、熱交換器の性能低下や耐
久性、安全性の低下を来たす原因となっていた。このよ
うな欠点は、近時、熱交換器の小型化、高効率化が図ら
れるにつれ、より顕著に発生する傾向にあった。もとよ
り全体が銅製であるために、重量が増大するとともにコ
スト高につくという欠点もあった。もつとも、低温腐食
に対してはその防止策としてｐｂディッピングが行われ
ることもあるが、コスト、安全性、環境汚染等の面で別
の問題を派生するものであった。

この発明はかかる技術的背景に鑑みてなされたものであ
って、特に給湯用熱交換器として使用する場合にＳ含有
の燃焼ガスの結露によって生じるドレーンが原因の低温
腐食、ひいてはフィン閉塞の発生を防止することができ
、しかも軽量化、低コスト化が可能な熱交換器の提供を
目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するためには、チューブ、フィンを低温
腐食に対して比較的強くかつｍｍ的にも軽量なアルミニ
ウムで構成することが一応考えられるが、流通水に対す
る耐食性の点からチューブをアルミニウム製のものとす
るのは問題が大きい。また、フィンのみアルミニウム製
とした場合には、銅製チューブとフィンとの接合が問題
となる。即ち、銅製チューブとアルミニウムフィンとの
拡管等による機械的接合では熱抵抗が大きくなって伝熱
性が低下するとか、繰返し使用により接合が緩むとかの
問題を派生する。また銅とアルミニウムとの直接ろう付
ではエロージョンが発生する。

そこで、この発明は、フィンをアルミニウム製とすると
ともに、該フィンとの接合範囲においてチューブを鋼管
とこの鋼管の外面を被覆する耐低温腐食性の比較的良い
ステンレス鋼管とで形成し、このステンレス鋼を介して
チューブとアルミニウムフィンとをろう相接合しようと
いうものである。かつまた、少なくとも曲管部ではチュ
ーブの鋼管を露出状態となし、この部分では鋼材の持つ
加工上における有利性を減殺しないようにしたものであ
る。

即ちこの発明は、図面の符号を参照して示すと、直管部
（ｌｌａ　）　〜（ｌｌｃ　）と曲管部（１２ａ）（１
２ｂ）　　（１３）　　（１４）を育するチューブ（１
）の前記直管部の長さ方向に、チューブ挿通孔（２１）
を有する複数のプレート状フィン（２）が平行状に外装
されかつチューブ（１）と接合された熱交換器において
、前記プレート状フィン（２）がアルミニウムで形成さ
れる一方、前記チューブ（１）が鋼管（１５）とこの鋼
管の外面を前記フィン（２）との接合範囲に亘って密着
状態に被覆するステンレス鋼管（１６）とて形成され、
かつ少なくとも前記曲管部（１２ａ）（１２ｂ　）　　
（１３）　　（１４）は鋼管（１５）が露出状態となさ
れ、しかもプレート状フィン（２）とチューブ（１）と
がろう相接合されてなることを特徴とする。

作用 アルミニウムとステンレス鋼とはろう付性が良く、ろう
付によりプレート状フィン（２）とチューブ（１）は容
品に接合される。かつフィン（２）の接合範囲において
鋼管（１５）表面の露出が防止される。一方、少なくと
も曲管部（１２ａ　）　　（１２ｂ　）　　（１３）　
　（１４）は鋼管（１５）が露出状態となされているか
ら、曲管部形成のための曲げ加工が容易に行われる。ま
た、フィン（２）はアルミニウム製であるから、鋼材に
較べて低温腐食に強いうえ、熱交換器全体の軽量化も図
られる。

実施例 第１図〜第７図に示す給湯用熱交換器において、（１）
はチューブ、（２）はアルミニウム製のプレート状フィ
ンである。

チューブ（１）は、上下方向に平行配置された３本の直
管部（ｌｌａ　）　　（ｌｌｂ　）　　（ｌｌｃ　）と
、上下の各直管部（ｌｌａ　）　　（ｌｌｃ　）を連通
ずる右側曲管部（１２ａ　）と、上申の直管部（ｌｌａ
　）（１１ｂ）を連通ずる左側曲管部（１２ｂ　）を有
している。また、下側直管部（ｌｌｃ）の左端には給水
用曲管部（１３）が接続され、中央直管部（ｌｌｂ　）
の右端には給湯用曲管部（１４）が曲成されている。こ
れによりチューブは給水用曲管部（１３）から給湯用曲
管部（１４）に至る一本の通水路を形成している。かか
るチューブ（１）は基本的に鋼管（１５）により形成さ
れているが、前記各直管部（ｌｌａ　）　　（ｌｌｂ　
）　　（ｌｌｃ　）においては鋼管（１５）とその外面
を所定範囲に亘って密着状態に被覆するステンレス鋼管
（１Ｇ）との二重管によ゛り構成されている。従って、
逆に、左右曲管部（１２ｂ　）　　（１２ａ　）　、給
水用曲管部（１３）　、給湯用曲管部（１４）とそれら
の近傍においてはステンレス鋼管（１６）が存在せず鋼
管（１５）の露出した状態となされている。前記ステン
レス鋼管（１８）は、鋼管（１５）を被覆することで、
被覆部分における鋼管と燃焼ガスとの接触を防止する役
割と、前記プレート状フィン（２）との接合を確保する
役割を果す。この観点から、ステンレス鋼管（１６）の
厚さは鋼管（１５）の１／２程度以下で充分であり、過
度に厚いと重量増加を派生する。

前記プレート状フィン（２）には、第６図及び第７図に
示すように、その中央部にステンレス鋼管（１Ｂ）の外
径とほぼ同じかわずかに大きい直径の３個のチューブ挿
通孔（２１）が並設されるとともに、各種通孔（２１）
の周縁には筒状のフィンカラー（２２）が立設されてい
る。そして、かかるプレート状フィン（２）の複数枚が
各チューブ挿通孔（２１）においてチューブ（１）の各
直管部（ｌｌａ　）　　（ｌｌｂ　）　　（ｌｌｃ　）
に挿通されることにより、そのフィンカラー（２２）で
直管部外面を間断なく覆う態様で直管部の長さ方向に平
行状に外装されている。このように、フィンカラー（２
２）で直管部外面を覆うのは、アルミニウム材で覆うこ
とにより一層優れた耐低温腐食性を付与するためである
。また、フィンカラー（２２）の長さを可及的長くして
、後述するフィンカラー（２２）とステンレス鋼管（１
Ｇ）との接合面積の増大を図るためでもある。前記フィ
ン（２）は心材（２３）の片面にろう材層（２４）が被
覆形成された片面アルミニウムプレージングシートから
なり、フィンカラー（２２）はその内面がろう材層側と
なる向きで形成されている。そして、フィンカラー（２
２）とステンレス鋼管（１６）とがろう材層（２４）を
介してろう付接合されている。ここに、アルミニウム材
とステンレス鋼とのろう付はアルミニウム材どうしのろ
う付とほぼ同一条件で可能であり、真空ろう付あるいは
フラックスろう付いずれでも可能である。

図示実施例の熱交換器は次のようにして製作されたもの
である。即ち、まず各ステンレス鋼管（１Ｂ）とプレー
ト状フィン（２）とを所定配置にてろう付したのち、上
側直管部（ｌｌａ）と下側直管部（ｌｉｅ　）と右側曲
管部（１２ａ）とが一体成形されたＵ字形鋼管の各直管
部を上下ステンレス鋼管（１６）にその端部がやや突出
状態となるまで挿通し、次いでステンレス鋼管（１６）
の内面に密着状態となるように鋼管を拡管する。

一方、中央のステンレス鋼管（１６）には、一端に給湯
用曲管部（１４）を曲成した鋼管を挿通して同じく密着
状態に拡管する。その後、Ｕ字状の左側曲管部（１２ｂ
　）をりん銅ろう付により土中直管部（ｌｌａ）　　（
ｌｌｂ）の鋼管にろう付し、また給水用曲管部（１３）
を下側直管部（ｌｉｅ　）の鋼管にろう付したものであ
る。なお第１図、第２図に示す（３）は各ろう相部であ
る。面して、曲管部（１２ａ　）　　（Ｌ２ｂ　）　　
（１３）　　（１４）は鋼管（１５）の露出した状態と
なされているから、熱交換器の製作工程において、鋼管
（１５）とステンレス鋼管（１６）との２重管の部分を
曲げ加工する工程は全く存在せず、鋼管（１５）のみを
曲げ加工すれば良いこととなる。また曲管部の銅管が露
出していることで、鋼管相互のろう付も行い易くなる。

なお、鋼管（１５）とステンレス鋼管（１Ｂ）との２重
管からなる直管部（ｌｌａ　）（ｌｌｂ　　（１１８）
の密着形成は、拡管によらず引抜きによって行っても良
い。また、左側曲管部Ｃｌ２ｂ）や給水用曲管部（１３
）とのろう付部位において、直管部（ｌｌａ）〜（ｌｉ
ｅ　）は必ずしも鋼管（１５）の端部をステンレス鋼管
（１Ｂ）から突出させなければならないものではなく、
第８図に示すように鋼管（１５’）とステンレス鋼管（
１８’）の端面を合致させるとともにテーパー状に拡管
し、これに左側曲管部（１２ｂ’）や給水用曲管部を嵌
め込んでろう付するものとしても良い。

上記により製作した給湯用熱交換器では、給水用曲管部
（１３）から流入した水はチューブ（１）に沿って流通
するが、この間にプレート状フィン（２）の存在部分に
付与される燃焼ガスにより加熱され、お湯となって給湯
用曲管部（１４）から流出する。従って、熱交換器の作
動中、直管部（ｌｌａ　）〜（ｌｉｅ　）は高温に晒さ
れるが、ステンレス鋼と銅の線膨張係数はほぼ同じであ
るため、熱膨脹によりステンレス鋼管（１Ｂ）と鋼管（
１５）の密着状態が緩むことはなく、熱交換性能の低下
を派生する虞れはない。

発明の効果 この発明は上述の次第で、プレート状フィンの存在する
チューブの直管部においては、鋼管の表面がステンレス
鋼管で被覆され、このステンレス鋼管とアルミニウム製
のフィンとが接合されているから、直管部においては鋼
管の表面が耐低温腐食性に優れたアルミニウムとステン
レス鋼とで被覆された状態となる。従って、給湯機用熱
交換器として使用した場合、全体が銅製である従来品に
較べて熱交換器全体の耐低温腐食性を向上することがで
き、ひいてはフィンの閉塞の危惧を解消することができ
る。しかも、製品重量の多くを占めるフィン部分を軽量
、安価なアルミニウムで構成したから、熱交換器の軽量
化、低コスト化を図りうる。またフィンはステンレス鋼
を介して接合されるから、ろう付により簡単に両者を接
合できるとともに、充分な接合強度を実現できる。一方
、チューブの曲管部は鋼管が露出した状態となされてい
るから、熱交換器の製作工程において、鋼管とステンレ
ス鋼管との２重管の部分を曲げ加工する工程は全く存在
せず、鋼管のみを曲げ加工すれば良いこととなり、その
作業を容品に行いうる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る給湯機用熱交換器の
正面図、第２図は底面図、第３図は側面図、第４図は第
１図のｍＶ−ＩＶ線断面図、第５図はフィンとチューブ
との接合状態を示す断面図、第６図はプレート状フィン
単体の正面図、第７図は第６図の■−■線断面図、第８
図は左側曲管部とチューブ直管部の鋼管とのろう付態様
の変形例を示す断面図である。 （１）・・・チューブ、（ｌｌａ　）・・・上側直管部
、（ｌｌｂ　）・・・中央直管部、（ｌｉｅ　）・・・
下側直管部、（１２ａ　）・・・右側曲管部、（１２ｂ
　）・・・左側曲管部、（１３）・・・給水用曲管部、
（１４）・・・給湯用曲管部、（１５）・・・鋼管、（
１Ｂ）・・・ステンレス鋼管、（２）・・・プレート状
フィン。 以上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 直管部と曲管部を有するチューブの前記直管部の長さ方
   向に、チューブ挿通孔を有する複数のプレート状フィン
   が平行状に外装されかつチューブと接合された熱交換器
   において、前記プレート状フィンがアルミニウムで形成
   される一方、前記チューブが銅管とこの銅管の外面を前
   記フィンとの接合範囲に亘って密着状態に被覆するステ
   ンレス鋼管とで形成され、かつ少なくとも前記曲管部は
   銅管が露出状態となされ、しかもプレート状フィンとチ
   ューブとがろう付接合されてなることを特徴とする熱交
   換器。