JPH02204474A - Dl―セリンの分離精製法 - Google Patents

Dl―セリンの分離精製法

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JPH02204474A
JPH02204474A JP1025518A JP2551889A JPH02204474A JP H02204474 A JPH02204474 A JP H02204474A JP 1025518 A JP1025518 A JP 1025518A JP 2551889 A JP2551889 A JP 2551889A JP H02204474 A JPH02204474 A JP H02204474A
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serine
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ethylene glycol
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glycolaldehyde
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JP1025518A
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English (en)
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Katsufumi Kujira
勝文 鯨
Takashi Yokoi
隆 横井
Masaki Odagiri
小田切 正樹
Makoto Imanari
今成 真
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Original Assignee
Research Association for Utilization of Light Oil
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はDL−セリンの分離精製法に関し、特に、エチ
レングリコールの脱水素又は酸化脱水素により得られる
グリコールアルデヒドを含む反応液をシュトレッカー(
Strecker1反応(ZelinskyStadn
ikoff反応)に付し、得られた反応物を加水分解し
て得られたDL−セリン含有液よりエチレングリコール
な分離回収し、更に無機塩類を分離するDL−セリンの
分離精製方法に関するものである。
セリンはα−アミノ酸の一種であり、L−セリンがアミ
ノ酸輸液として、またD−セリンが抗生物質の原料とし
て有用な化合物である。またセリンは飼料用添加剤とし
て将来的にその伸長が期待されているL−トリプトファ
ンの原料としても有用な化合物である。
[従来の技術1 グリコールアルデヒド又はその類縁体よりセリンを製造
する方法は古くから知られており1例えばFislle
r  &  Leuehs、  CheI!1.  B
er、、35.3787(1902)、特公昭57−1
1309等に報告がある。しかしその例は少なく、工業
的製法としては確立されていない。
それはグリコールアルデヒドそのものの製法が確立され
ていないことに由来する。特にグリコールアルデヒドの
単離、精製法はグリコールアルデヒドが水に可溶であり
、又、反応性が高く、熱的に不安定であるといった物性
をもつために難し2い。
合成法セリンの分離精製法としては、グリコールアルデ
ヒド1−リアセテートからDL−セリンを製造する方法
としてシュl−レッカー反応によりα−アミノ−β−ヒ
ドロキシプロピオニトリルを製造し、これを塩酸で加水
分解する方法[Che++i。
Ber、、 98.1677[X965)及びドイツ特
許第1213416号]があり、この方法では塩酸加水
分解液を濃縮乾固した1、DL−セリン塩酸塩をエタノ
ールで抽出し、これをジエヂルアミン又はアンモニアで
中和している。しかし、濃縮乾固することは工業的には
難しく、無機塩等の不純物の混入が考えられ、また、中
和品出したDL−セリンは粘稠な重合物も含有し、濾過
性が悪く、得られるDL−セリン純度も低い。
α−アミノ−β−ヒドロキシプロピオニトリルを7倍モ
ル以下の水酸化ナトリウムを用いて加水分解し、生成し
たDL−セリンを酸性イオン交換樹脂に吸着させる方法
(特公昭44−3325号公報)も提案されているが、
この方法ではDL−セリンを酸性イオン交換樹脂に吸着
させる際、共存する大過剰のすトリウムイオンも同時に
吸着されるため、極めて多量のイオン交換樹脂が必要で
あり、また脱着のためにもアンモニア水溶液を多量に使
用するなど、経済的な方法とは言えない。
また、特公昭49−48528号公報には、酸を含むD
I、−セリン塩酸塩含有液を濃縮し、大過剰の水で酸を
留去し、その後メタノール又はエタノールを大過剰に用
いて水をアルコールで置換し、無機塩を濾過、アルコー
ルを回収した後、セリンを酸性イオン交換樹脂に吸着さ
せ、アンモニア水で溶出する方法が提案されている。し
かしこの方法は、水、アルコールを大量に使用すること
及び分離精製工程が長く煩雑であることから、とても工
業的方法とは言い難い。
このように、公知の合成法セリンの分離精製法はいずれ
も操作が煩雑であり、また、助剤を大量に用いるなど、
工業的分離精製法としては実用性が少ない。
なお、イオン排除クロマトグラフィーによるアミノ酸の
分離精製に関しては、発酵法によって製造されたイソロ
イシン水溶液に適用された例(特開昭62−25545
2号公報)はあるが、合成法セリンの分av4製に応用
された例はない。
[発明が解決しようどする課題] 本発明者らはグリコールアルデしニドを安価なエチレン
グリコールの脱水素又は酸化脱水素じより合成し、得ら
れたグリコールアルデヒドを全く序雌せず反応液をその
まま使用し7、これにシアン化合物、塩化アンモニウム
及びアンモニアを加え、シュトレッカー反応によりα−
アミノ−β−ヒドロキシプロピオニトリルを合成し、得
られた反応生成物を加水分解しで、セリンを製造する方
法を見出した。
上記のセリン製造方法においては、グリコールアルデヒ
ドの製造にi5ける反応生成物から未反応のエチレング
リコールを分離せず、そのままシュトレッカー反応及び
加水分解にイ」するため、得られた粗セリン水溶液には
、未反応エチレングリコール、副生アミノ酸、無機塩類
等の不純物が含まれている。特に未反応エチレングリコ
ールは粗セリン水溶液中に相当量含有されでおり、nt
セリンを経済的に合成するに当たって、未反応エチレン
グリコールの分離、回収及び再使用が必要となる。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記のエチレングリコールからのセリン合
成に8いて、(作られたセリンの分m梢製について鋭意
研究;、r・結果、活性炭を介填剤とする液体クロマト
グラフィーにより、粗セリンからエチレングリコールが
効率的に分画回収されることを見出した。
更に、粗セリン水溶液をセリンの等電点に中和した後、
イオン排除クロマトグラフィーに付することにより無機
塩類を分離する方法とこの活性炭クロマトグラフィーと
を組み合わせることにより高純度の精製セリンが得られ
ることを見出し本発明を完成した。
すなわち本発明は、エチレングリコールの脱水素又は酸
化脱水素により得られるグリコールアルデヒドを含む反
応液をシュトレッカー反応に付し、得られた反応物を加
水分解して得られたDL−セリン含有液を、活性炭クロ
マトグラフィーに付してエチレングリコールを分離する
ことを特徴とするものであり、さらに、分離されたセリ
ン水溶液を中和状態で強酸性カチオン交換樹脂を用いる
イオン排除クロマ1〜グラフイーに付することを特徴と
するDL−セリンの分離精製法である。
本発明の実施態様においては、活性炭によるエチレング
リコールの分離は強酸性カチオン交換樹脂によるイオン
排除クロマトグラフィーを行なった後に行なってもよい
が、以下の説明においては活性炭処理を先行せしめた場
合を中心に述べる。
本発明において使用する粗セリン水溶液は、エチレング
リコールの脱水素又は酸化脱水素により得られる粗グリ
コールアルデヒドを用い、シュトレッカー反応及び加水
分解反応によって得られるものである。
以下に、本発明の方法を詳細に説明する。
(グリコールアルデヒドの製造) 本発明において使用する粗セリン水溶液の製造において
、合成原料であるエチレングリコールの脱水素は、銅及
び他の無機成分からなる複合系触媒を用いて行ない、エ
チレングリコールと水とから脱水素反応によりグリコー
ルアルデヒドが製造される。
この場合、反応系内に少量の分子状酸素を共存させるこ
とによって、触媒の活性低下が殆ど見られず高い選択率
で連続的にグリコールアルデヒドを製造することができ
、常に一定濃度のグリコールアルデヒド反応液が得られ
る。
朋 銅と他の無機成分の複合系触媒としては、銅又は酸化銅
を活性主成分とし、他の無機酸化物や金属を組み合わせ
たもので、混合触媒あるいは担体付銅触媒が用いられ、
例えば、混合触媒としては、Cu−Znの酸化物、Cu
−Crの酸化物、Cu−Inの酸化物、Cu−Mgの酸
化物、又はCu−Cdの酸化物等を挙げることができ、
担体付触媒としては、酸化銅や上記の複合系触媒等を、
軽石、ケイソウ土、アルミナ、シリカ、アスベスト又は
ドリア等に担持させた触媒等を挙げることができる。
これらの中で、特にCu−Zn酸化物系触媒が好ましく
、銅が酸化銅換算で1重量部に対し亜鉛が酸化亜鉛とし
て0.3〜3重量部に相当する割合の組成のものを50
0〜1200℃で焼成したものである。
通常、反応に使用する前に150〜300℃程度の温度
で水素還元されるが、水素還元を行なわなくても、反応
初期に速やかに還元されるので、水素還元処理は行なわ
なくてもよい。
叉区条豆 前記触媒が充填された反応器に、エチレングリコールと
水、それに加えて、微量の酸素を導入することにより、
グリコールアルデヒドを長時間安定的に製造することが
できる。水の添加量は、エチレングリコール1モルに対
して通常0.1〜100モル、好ましくは0.5〜50
モル、特に好ましくは1−10モルである。
酸素は分子状酸素で導入され、通常、空気として導入さ
れる。酸素の添加量は、エチレングリコール1モルに対
して通常0.3〜0.001モル、好ましくは0.2〜
0.005モルである。
反応温度は通常180〜400℃、好ましくは200〜
350℃、特に好ましくは250〜300℃である。
180℃以下の温度ではエチレングリコールの転化率が
低く、また、400℃を超えるとグリコールアルデヒド
の選択率が低下する。
LH5Vは通常0.05〜20/11r、好ま1−、、
 <はロ41〜lロ/hr程度である。
反応の圧力は、常圧、減圧、加圧いずれでもよい0反応
装置の経済性、運転の容易さから、常圧が好んで用いら
れる。雰囲気ガスとしては、エチレングリコールと水蒸
気と空λの他に、窒素、アルゴン等の不活性ガスを添加
してもよい。
(DL−セリンの製造) シュトレッカー反応 上記の反応で得られたグリコールアルデヒド反応液はそ
のまま、シアン化合物、塩化アンモニウム及びアンモニ
アを加えて、シュトレッカー反応に付される。
未反応のエチレングリコールが、シュトレッカー反応条
件に及ばず影響はあまり顕著なものがなく、グリコール
アルデヒドを反応基質とするシュトレッカー反応に、エ
チレングリコールの関与は殆どないと考えられる。
反応に供するシアン化合物としては、例えばシアン化ナ
トリウム、シアン化カリウム等が挙げられる。未反応の
シアン化合物は、加水分解]−程で分解されるが、その
際に有毒な青酸ガスの発生や、一部分解されなかった場
合には排水等への混入も考えられるので、グリコールア
ルデヒドをシアン化合物に対して若干量過剰に使用する
ことが好ましく、反応に使用するグリコールアルデヒド
/シアン化合物のモル比は1.01〜1.50.好まし
くは1.01−1.30であるい 塩化アンモニウムはグリコールアルデヒドに対して若干
JIl−A剰に用いられ、塩化アンモニウムの使用量は
グリコールアルデヒドに対して1モル比で1.01〜2
.0倍が適当であり、好ましくは1.1)l〜1.50
倍である。
アンモニアの使用量は、塩化アンモニウム使用量との関
連もあるが、グリコールアルデヒドに対し゛C等モルか
ら7倍モル程度の使用が好ましい。
反応温度は20〜80℃であり、反応時間としては、1
5〜120分と比較的短時間にして、グリシン等の副生
物の生成を抑制することが好ましい。
渡水分邂 Li述のシュトレッカー反応で合成さハたα−アミノ−
β−ヒドロキシブロビ才二トリルの加水分解反応は、酸
又はアルカリを用い、60〜lOロ℃で3〜5時間加熱
することによりほぼ定量的に進行し、目的物であるD 
L−セリンが得られる。加水分解反応に用いる酸又はア
ルカリの使用量は、塩化アンモニウム、アンモニアの量
に関係するが一般的には理論量の1.1〜3倍程度過剰
に用いることが好ましい。
上記のように製造した粗セリン水溶液を、以下に述べる
本発明の方法により分離精製する。
(D L、、−セリンの分離精製) 本発明の方法は、粗セリン水溶液を活性炭クロマト・グ
ラフィーによりエチレングリコールを分離回収し、次に
この活性炭処理水溶液から無機塩の分離を強酸性カチオ
ン交換樹脂を用いるイオン排除クロマトグラフィーで行
ない高純度のDl、−セリンを得る分!を精製法である
一般に非電解質、あるいは弱電解質の化合物は強電解質
の化合物からイオ:ノ徘除クロマ1−グラフィーによっ
て分離できることが知られている。
これは電荷を有するイオン交換基のために強電解質の化
合物はドナン電位によって排除されるので、イオン交換
樹脂の内部へは浸透できないが、非電解質、あるいは弱
電解質の化合物は自由に浸透できるからであるといわれ
ている。
したがって、イオン排除クロマトグラフィーを用いて無
機塩類を分離する場合、粗セリン水溶液を予めセリンの
等電点まで中和しておくことが必要である。
史料 中和は室温下又は冷却F、アルカリ又は酸を添加し0行
ない、液のpHをセリンの等電点(μ14=5、.70
)近傍に調整する。
中和は」−記した任意の中和剤を用いて行なうことがで
きるが、アルカリを用いる・ときは、後記するように、
粗セリン水溶液中のカチオン種な同じにすることが好ま
しい。
旌悦に之y−Y、−ヒス−2−スイニ エチレングリコールの分離回収に用いられる活性炭の種
類は1石炭系活性炭、やし殻系活性炭、木炭系活性炭、
石油ピッチ系活性炭等であり、具体的には、ダイヤホー
プ008S−80、ダイヤソーブG、W(三菱化成■製
、商品名) 、 HC−3O8,GL−30,2GL、
4GL  (ツルミコール■製) 、 BA(1ニーL
P、 MP (呉羽化学工業■製)、タラレコールGW
、 GL、GLC,PK(クラレケミカル■製) 、 
LH2C,KL(武田薬品工業■製)等を適宜使用する
ことができる。
本発明の方法においては粗セリン水溶液を活性炭の充填
カラムの上部に導入して吸着せしめた後、展開液として
水を流通させるが、その処理条件については特に制限さ
れるべきものではないが、活性炭使用量は、含有セリン
Igに対してlO〜1000cc程度であり、展開液流
通の空塔速度5v=0.1〜5.0/hr、温度は10
〜80℃が適当である。
処理圧力は加圧、常圧、減圧いづれでもよいが、反応装
置や操作性を考えると常圧もしくは常圧付近で行なうこ
とが好ましい、処理方法としては、流通式が好ましく、
具体的には活性炭を充填したカラム上部に、粗セリン水
溶液を導入し、常圧もしくは常圧付近、10〜80℃の
温度で、水を展開液として流通させる。流出液の検出器
として屈折率検出器を接続し、目的物の分画を行なう。
初めに無機塩及びセリンを含む水溶液が流出し1次いで
エチレングリコールが流出する。これによって粗セリン
液に技能する不純物のうちエチレングリコールを分離す
ることができる0分離回収されたエチレングリコールは
、グリコールアルデヒド合成原料として再使用すること
ができる。
展開液は非常に安価な水であり、また活性炭は繰り返し
使用が可能である。
活性炭クロマトグラフィーは粗セリン水溶液を中和する
前に行なうこともできる。この場合は、エチレングリコ
ールの分離された粗セリン水溶液を次のイオン排除クロ
マトグラフィーに付する前に中和を行なう。
イオン 除クロマトグラフィー 中和された粗セリン水溶液は、含有する無機塩を分離す
るため、強酸性カチオン交換樹脂を用いるイオン排除ク
ロマトグラフィーに付される。この場合2分画採取され
るセリン濃度を高くしたい場合には、前処理として水を
減圧留去、逆浸透膜等の方法をとればよい、ただし、D
L−セリンの水に対する溶解度は20℃で約4重量%で
あるため、それ以上にしないほうが操作上簡便である。
強酸性カチオン交換樹脂は、存在するアニオンの対イオ
ンとなっているカチオンの型にする0例えば加水分解を
NaOHでおこない無機塩としてNaC4が存在する場
合はナトリウム塩型にして使用する。
イオン排除クロマトグラフィーに付すべき水溶液に含ま
れるカチオンが複数種の場合、分離性が低下する。そこ
で分離性を低下させないために、粗セリン水溶液を予め
カチオン交換樹脂によるイオン交換等の前処理を行なっ
て挟雑カチオンを除いておくことが好ましい。
本発明に用いる強酸性カチオン交換樹脂はダイヤイオン
5K−102、Sに−104,5K−106,5K−I
B、 5K−104S、5K−IBS (三菱化成■製
) 、 XFS−43279、xpf−43zso、X
FS−43281,HCR−12、TG8500A (
ダウケミカル社製) 、 C−20、C−250,ES
−26、C−3(デュオライト社製) 、 S−100
、S−109,5P−112,5P−120ルバチット
社製)1、IR−116、IR−118、IR−120
B、IR−122、IR−124、IR−252、IR
−200(: (アンバーライト社製)等の主としてス
チレン系樹脂を挙げることができる。
処理方法としては中和用セリン水溶液を前記のイオン交
換樹脂の充填されたカラム上部に導入し、次いで水を展
開液として通液する。イオン交換樹脂使用量は含有セリ
ンIgに対して10〜3000cc程度であり、キャリ
ヤの空塔速度sv= o、i〜5.0/hr、 温度は
10〜80℃が適当である。
処理圧力は加圧、常圧、減圧いづれでもよいが、反応装
置、操作性を考えると常圧もしくは常圧付近で行なうこ
とが好ましい、処理方法としては、流通式が好ましく、
クロマト分離の工業的方法としてよく用いられる擬似移
動床法などがある。具体的にはイオン交換樹脂を充填し
たカラムの上部に、中和用セリン水溶液を導入し、常圧
もし2くは常圧付近、1n−so℃の温度で水を展開液
として流通させる。流出液の検出器として屈折検出器に
接続し、目的物の分画を行なう。
始めに無機塩、その後セリンが流出するので、無機塩の
留出が認められなくなった後の水溶液を採取することに
より精製セリンを得ることかできる。
得られた精製セリン水溶液は、子のまま使用するか、又
は濃縮したい場合には水を減圧留去、逆浸透膜装置等に
より行なうことが好ましい。
中和された粗セリン水溶液の分離精製を、先ずイオン排
除クロマトグラフィーから行なう場合でも、その操作は
本質的に同じである5 [実施例] 次に本発明を実施例によって具体的に説明する。
(1)活性炭クロマトグラフィ=− (エチレングリクールの分離回収) 実施例1 口」−辺lA エチレングリクールの脱水素反応$:銀銅−鉛触媒(日
揮化学■製、N−2111を用い、常圧気相の固定触媒
層で行ない、粗グリコールアルデヒド反応液を得た。こ
の粗グリコールアルデヒド反応液をその、まま使用し、
シアン化す[・リウム、塩化ア〕ノモニウムを加え、6
0℃で、0.5時間シュトレッカー反応を行なった6反
応後過剰の水酸化ナトリウムを加え、80℃で4時間加
水分解反応を行ない、粗セリン水溶液を得た。その後1
0%硫酸でセリン等電点[pH・5゜70)まで中和し
て、活性炭り[1マドグラフイーに1月、た。
この中和粗セリン水溶液を高速液体クロマトグラフィー
で分析したところ、該水溶液2.52g中に、DL−セ
リン0.14g 、エヂレングリコールO,28g、塩
化ナトリウム等の無磯塩口、42g、水1.68gが含
まれ“〔いた。
汲1に之ユj±−グーλ入仁= 内径10msのガラスカラムに活性炭(呉羽化字■製B
AC−LPJ を30cc充填し、少量の水で洗浄した
活性炭カラムを60℃の温水で循環加温した後、前記中
和粗セリン水溶液2.52gをカラム上部に導入し、次
いで5V=0.5/hrで水を流通させ、流出液に検出
器として屈折率検出器に接続させ目的物の両分を行なっ
た。
約1時間後より無機塩とセリンの流出が始まり、約2時
間で終でした。その後約1時間経過してからエチレング
リコールの留出が始まり、やはり約2時間で終了した。
得られた活性炭処理水溶液を高速液体クロマトグラフィ
ーで分析したところ、D L−セリンは無機塩と共に留
出しており、回収量は0.138g、回収率は98.8
%であった。一方エヂしノングリコールは後半部の留出
液中にあり、回収量は1262g、回収率は93.5%
であった。
実施例2 実施例1において使用した中和粗セリン水溶液を用い、
活性炭として三菱化成用製ダイヤホープ008を用いた
他は実施例1と同様に行なった。得られたセリン両分を
高速液体クロマF・グラフィーで分析した。その結果、
DL−セリン回収率は94.8%であり、工、ヂ1ノン
グリコール回収率は93.3%であった9 実施例3 実施例1においてカラム温度を室温(25℃)で処理し
た以外は、全く同様に実験を行なったところ、約1.5
時間後より無機塩とセリンの流出が始まり、約2時間で
終了した。その後約20分経過してエチレングリコール
の留出が始まり、約3.5時間で終了した。得られた活
性炭処理水溶液を高速液体クロマトグラフィ・−で分析
した。その結果、D L−セリン回収率は93.3%で
あり、エチレングリクール回収率は8G、3%であった
実施例4(繰り返し使用) 実施例1を同一カラムで繰り返し行なった。同様の条件
でその後6回中和粗セリン水溶液の分離実験を行なった
が第1表に示すとおり、殆ど同一・の結果が得られ、全
く問題がなかった8第1表 (2)イオン排除クロマトグラフィー (無機塩の分離) 実施例5 実施例1及び実施例4で得られたエチレングリコールの
分離された活性炭処理セリン水溶液を使用した。DL−
セリンの含有量は1.83重量%であった。
内径30m+eのガラスカラムに強酸性カチオン交換樹
脂(三菱化成■製5K−IBS  Na形)を400c
c充填し、少量の水で洗浄した。カラムを60℃の温水
を循環して加温し、上記活性炭処理セリン水溶液40、
Og(セリン0.73g含有)をカラム上部に導入した
次いで5V=0.6/hrで水を流通させ、流出液を屈
折率検出器で測定して分離の確認を行なった。約40分
後より無機塩の流出が始まり、約20分間で終了した。
その後約lO分経過してから、DL−セリンの流出が始
まり、約30分間で終了した。
得られたセリン両分を高速液体クロマトグラフィーで分
析した。その結果、DL−セリンの回収量は0.722
g、回収率は98.9%であり、純度は97.6%であ
った。不純物としてはエチレングリコール1.1%、セ
リン合成時の副生成物であるグリシン1.0%及び無機
塩等が掻くわずかに確認された。
実施例6 実施例1で用いた粗セリン水溶液2.52gを、活性炭
のかわりに強酸性カチオン交換樹脂(三菱化成■製5K
−IBS Na形)を使用し、同様の処理条件で通液し
た。約40分後より無機塩の流出が始まり約20分間で
終了した。その後約lO分経過してからDL−セリン及
びエチレングリコールの流出が始まり、約30分間で終
了した。その結果、流出液は無機塩とセリン、エチレン
グリコールとに分離した。
次に実施例1と同様の処理条件で活性炭クロマトグラフ
ィーによってセリンとエチレングリコールの分離を行な
った。約1時間後よりセリンの流出が始まり約2時間で
終了した。その後約1時間経過してからエチレングリコ
ールの流出が始まり、やはり約2時間で終了した。
得られた水溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析し
たところ、セリンの回収量は0.138g、回収率は9
8.5%であった。一方、エチレングリコールの回収量
は0.253g、回収率90.2%であった。
[発明の効果] 本発明により、DL−セリンの安価な工業的製法として
エチレングリコールの脱水素又は酸化脱水素によって得
られるグリコールアルデヒドを単離精製せずシュトレッ
カー反応、加水分解により製造した粗セリン水溶液を、
セリン等電点(pH=5.701に中和し、活性炭及び
強酸性カチオン交換樹脂を用いて分離精製することによ
り、挟−雑するエチレングリコール及び無機塩を簡便に
除去して高純度のDL−セリンを得ることができる。
すなわち、セリンの合成において、その原料として、分
離精製が困難なグリコールアルデヒドをエチレングリコ
ールから分離精製することなくそのままシュトレッカー
反応に付することができ、かつ1本発明で回収されたエ
チレングリコールは、グリコールアルデヒドの製造に再
使用することができる。
本発明のセリンの分離精製方法は、エチレングリコール
を原料とするセリン合成の実施上の問題点を解決し、安
価なセリンの製造を可能とならしめるものである。
出願人 軽質留分新用途開発技術研究組合代理人 弁理
士  厚 1)桂 一部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エチレングリコールの脱水素又は酸化脱水素によ
    り得られるグリコールアルデヒドを含む反応液をシュト
    レッカー反応に付し、得られた反応物を加水分解して得
    られたDL−セリン含有液を、活性炭クロマトグラフィ
    ーに付してエチレングリコールを分離することを特徴と
    するDL−セリンの分離精製法。
  2. (2)エチレングリコールの脱水素又は酸化脱水素によ
    り得られるグリコールアルデヒドを含む反応液をシュト
    レッカー反応に付し、得られた反応物を加水分解して得
    られたDL−セリン含有液を活性炭クロマトグラフィー
    に付してエチレングリコールを分離し、分画したセリン
    画分を中和状態で強酸性カチオン交換樹脂を用いるイオ
    ン排除クロマトグラフィーに付することを特徴とするD
    L−セリンの分離精製法。
  3. (3)DL−セリン含有液の中和を活性炭クロマトグラ
    フィーに付する前に行なう請求項1又は2に記載のDL
    −セリンの分離精製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6306959B1 (en) 1996-05-03 2001-10-23 Warner Lambert Company Rapid purification by polymer supported quench
US6506701B1 (en) 1996-05-03 2003-01-14 Warner-Lambert Company Rapid purification by polymer supported quench

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