JPH0220121Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、取付けビスの頭部を装飾用のモール
で隠蔽する形式の車両用蛍光灯ユニツトの取付け
装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、上記の形式の車両用蛍光灯ユニツトの取
付け装置として、実開昭59−87338号に示されて
いるものがある。

これは、天井の取付け部材（チヤンネル材）に
係止された樹脂部材係止金具（モール）に樹脂部
材を係合させ、この樹脂部材係止金具（モール）
と樹脂部材との間でグローブ（カバー）の両端部
を挟持する構成のものである。

従つて、天井の取付け部材に係止される樹脂部
材係止金具（モール）には、樹脂部材を係合させ
るための係合部と、グローブの端部を当接させる
ためのフランジ部とを設けなければならないの
で、その構造が複雑となると共に、グローブの両
端部を樹脂部材係止金具と樹脂部材との間で挟持
しているので、グローブの支持力が小さいという
問題があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、上記した問題点に鑑み、取付けビス
の頭部を装飾用のモールで隠蔽すると共に、グロ
ーブの支持力を大きくすることを目的としてなさ
れたものである。

（問題点を解決するための手段） 硬質樹脂から成るモール本体の両端部にそれぞ
れ上方に折曲された側板部が設けられていると共
に、モール本体の内側の中央部に軟質樹脂から成
る係合体が一体に設けられた構成のモールを形成
し、蛍光灯ケースのフランジ部外方にレールを固
定した構成の蛍光灯ケースをそのレール上から天
井の取付け部材にビスで取付け、レールの下面に
設けられた溝部に前記モールの係合体を係合させ
ることにより前記ビスの頭部を隠蔽してレールに
モールを取付け、このモールの一方の側板部の端
部と前記蛍光灯ケースのフランジ部内方との間で
グローブのフランジを押圧挟持すると共に、他方
の側板部の端部を天井面に当接させる。

（実施例） 第１図ないし第５図に本考案の実施例が示され
ている。

本考案の蛍光灯ユニツトの取付け装置は、取付
けビスの頭部を隠蔽するためのモールＭと、蛍光
灯ケースのフランジ部に取付けられたレールＲを
備える。

モールＭは所定の長さを有し、第３図及び第４
図にその横断面図が示されているように、硬質樹
脂から成るモール本体１の両端部に上方に折曲さ
れた状態で側板部２，３がそれぞれ設けられ、モ
ール本体１の内側の中央部に硬質樹脂から成る係
合体４が一体に設けられ、一方の側板部２の端部
２ａに軟質樹脂から成るクツシヨン材５が一体に
設けられたものである。軟質樹脂から成る係合体
４は中央部には空隙部４ａが設けられていて弾性
変形し易いようになつている。

蛍光灯ケース１０のフランジ部１０ａに固定さ
れているレールＲは同じく所定の長さを有し、第
３図及び第５図にその断面図が示されているよう
に、中空の矩形棒状を呈しており、下板部８には
前記モールＭの係合体４を挿入して係合するため
の係合溝９が設けられている。

蛍光灯ケース１０の両フランジ部１０ａはケー
ス本体にＬ形アングル１１がスポツト溶接によつ
て固定されてなり、このＬ形アングル１１が蛍光
灯ケース１０の両フランジ部１０ａを補強してお
り、このフランジ部１０ａにレールＲがリベツト
等により固着されている。こうして一体となつた
蛍光灯ケース１０のフランジ部１０ａ及びレール
Ｒの上板部６には蛍光灯ケース１０を天井の取付
け部材１３に取付けビス１４で取付けるための数
個のビス挿通孔７及び１２が同じ位置に一定の間
隔をおいて設けられている。

そして、車両の天井の取付け部材１３に蛍光灯
ユニツトＬを取付けるには、このレールＲの内側
から挿通孔７及び１２を通して天井の取付け部材
１３に取付けビス１４で取付け、グローブ１５の
フランジ１５ａを前記レールＲの内側に位置させ
てＬ形アングル１１の下面に当接させ、このまま
の状態でモールＭの係合体４を弾性変形させてレ
ールＲの係合溝９に係合させることによりレール
ＲにモールＭを取付けると、モールＭの側板部２
の端部２ａに取付けたクツシヨン材５が変形さ
れ、このクツシヨン材５を介してモールＭの一方
の側板部２の端部２ａとＬ形アングル１との間で
グローブ１５のフランジ１５ａが押圧挟持される
と共に、モールＭの他方の側板部３の端部３ａが
天井面１３ａに当接される。尚第１図において、
１６は蛍光灯を示す。

このため、モールＭがレールＲを含めて全ての
部材を隠蔽するため、取付けビス１４の頭部が隠
蔽されると共に、蛍光灯ケース１０のフランジ部
１０ａを構成するＬ形アングル１１とモールＭの
側板部２の端部２ａとの間でグローブ１５のフラ
ンジ１５ａが押圧挟持される構造となるため、グ
ローブ１５の支持力が大きくなる。特に本実施例
では、モールＭの側板部２の端部２ａに軟質樹脂
から成るクツシヨン材５を取付けてあるので、グ
ローブ１５のフランジ１５ａが耐振的に支持され
るという独自の効果がある。

尚、上記例ではモールＭの側板部２の端部２ａ
にクツシヨン材５を取付けてあるが、このクツシ
ヨン材５は必ずしも取付ける必要はない。

（効果） 本考案によれば、蛍光灯ケースを天井の取付け
部材に取付けている取付けビスの頭部をモールで
隠蔽しているので、取付けビスの頭部が露出する
ことにより車両室内の美観が損なわれるのを防止
することができる。

また、蛍光灯ケースのフランジ部を構成するア
ングルとモールの一方の側板部の端部との間でグ
ローブのフランジを押圧挟持しているので、グロ
ーブの支持力が大きいと共に、モールの係合体以
外の部分は硬質樹脂で形成されているので、その
側板部の端部とアングルとの間でグローブのフラ
ンジを押圧挟持してもモールが捩じれたり、或い
は自重によつて垂れるということがないため、外
観が害されるということがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係わる取付け装置によつて
蛍光灯ユニツトＬを車両の天井面１３ａに取付け
た状態の横断面図、第２図は、同じく主要部分の
拡大断面図、第３図は、同じく主要部分の拡大分
解断面図、第４図は、モールＭの横断面図、第５
図は、レールＲの横断面図である。 主要部分の符号の説明、Ｌ：蛍光灯ユニツト、
Ｍ：モール、Ｒ：レール、１：モール本体、２，
３：側板部、２ａ，３ａ：側板部の端部、４：係
合体、１０：蛍光灯ケース、１０ａ：蛍光灯ケー
スのフランジ部、１１：Ｌ形アングル、１３：天
井の取付け部材、１３ａ：天井面、１４：取付け
ビス、１５：グローブ、１５ａ：グローブのフラ
ンジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 硬質樹脂から成るモール本体の両端部にそれ
   ぞれ上方に折曲された側板部が設けられている
   と共に、モール本体の内側の中央部に軟質樹脂
   から成る係合体が一体に設けられた構成のモー
   ルを形成し、蛍光灯ケースのフランジ部外方に
   レールを固定した構成の蛍光灯ケースをそのレ
   ール上から天井の取付け部材にビスで取付け、
   レールの下面に設けられた溝部に前記モールの
   係合体を係合させることによりビスを隠蔽して
   レールにモールを取付け、このモールの一方の
   側板部の端部と前記蛍光灯ケースのフランジ部
   内方との間でグローブのフランジを押圧挟持す
   ると共に、他方の側板部の端部を天井面に当接
   させることを特徴とする車両用蛍光灯ユニツト
   の取付け装置。 (2) モールの一方の側板部の端部に軟質樹脂から
   成るクツシヨン材を取付け、このクツシヨン材
   を介してモールの側板部の端部と蛍光灯ケース
   のフランジ部との間でグローブのフランジを押
   圧挟持することを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の車両用蛍光灯ユニツトの取
   付け装置。